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毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか 2016/12/30 スレ

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Part3
77 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/12/31(土) 01:16:53.411 ID:4mz4j2dP0
犬鳴き峠をごぞんじですか?
作り話しようと思ってたらずっと忘れてた事を思い出しました。
正直あんまり恐くないです。
というか実際の出来事はそんなもので、、
当時学生だった私はAという友達とよく放課後に残っては下らないダベリを繰り返してました。
部活なんか入ってなかったので。
まぁ、私もAも恐い話が好きなほうで、よく恐い話を仕入れてきては楽しんでいました。
たまに女子も入ってきてキャーキャー言いながら放課後の夕暮れの時を過ごしたものです。
やがて受験を控えた最後の夏休みを迎える事になりました。私とAはいつものように雑談してましたが、
なんとなく夏休みと、受験の鬱さから何かイベントを起こそうという話になり、犬鳴き峠に夜行ってみる、という事になりました。
犬鳴き峠というのは九州では非常に有名な心霊スポットで危険だから立ち寄ってはいけない、、と大人なら誰もが言うくらいのヤバイところです。
(現在は封鎖されてます)
そこのトンネルをくぐると必ず何かが起きます。
正直、私は妙な高揚感を覚えましたが、同時にビビってました。
ですが若かったせいもあって「恐い」なんて言えません。まして親友のAにそんな姿は見せれなかった。
夕暮れのくっきりしたシルエットの中でAの顔は真っ黒にみえた。
田舎学生でしたので私たちは免許なんて持ってませんでした。
ですのでローカル線に乗って現地の駅に集合でした。それからひたすら徒歩です。途中バスが出てるとの話でした。
そして夏休みに入り、けだるい暑さの中で、その決行の日が近づくにつれ私は何をしても気持ちが落ち着かなくなりました。
それから何度も電話でAと話をしましたが、悔しいことにAは全然平気のようでした。
一度話の流れで私が行くのをやめようっか?と言ったとき、Aのバカにした笑いが耳に響きました。
それ以来当日まで電話はしませんでした。
私は恐いとかよりも恐がる姿を見せてたまるか!という決意で固まりました。
そしてその日が来ました。
Aと別れることになるその日が。
先日から振り始めた雨は朝になっても止んでいませんでした。
私は待ち合わせの夕刻までベッドでごろごろしていました。
やがて時間がくるとAに中止にしよう、、と言いたくて何度も受話器を握りましたが、、言えず、、
出かけました。
「なんでこんなバツゲームみたいなこと、、、」
私は始めていく場所だったので駅員に聞いたりしながらなんとか現地の駅まで辿りつきました。
すでに薄暗くなっています。雨は霧雨になり傘をさしているのですが体中がじっとりと濡れてきます。
待ち合わせの駅に着いたのは約束の時間より30分以上も早い時刻でした。
人気のない駅でした。
駅員も古い駅舎にはいって背中を見せたままです。
私は夏とはいえ雨に濡れてたので震えました。
正直恐かったのだと思います。

79 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/12/31(土) 01:18:57.232 ID:4mz4j2dP0
やがて約束の時間になりました。しかしAは来ません。
私は次の電車だろう、、と待ちました。しかしやはりAは来ません。
「あの野郎、、、」
正直私は嬉しかったです。
帰れる、、と思いました。
しかし、すっぽかされた怒りは若かったせいもあって強かったです。
「あいつ、、どついたろうか」
そのとき後ろから声がかかりました。
怒り顔のAでした。
「おまえ、、!いつまで待たせんだよ!現地集合だっていっただろう??」
「え??現地の駅だったぞ?」
「、、、お前、、俺はずっと峠の麓におったとぞ?」
「すまん、」
Aはやはり独りで待たされたせいもあってか凄くいらついていましたが早く行こうと先を歩き出しました。
私は慌ててついていきました。
Aはすでに一度通っただけあって私を案内してくれました。
しかしAもさすがに恐いらしく無口でした。顔も青ざめて見えました。
やがて私たちはとうげにさしかかりました。
しかしそこからは急に砂利道になってました。
私は薄暗い中、Aに必死についていきましたがその先に鉄柵がはられていることに気付きました。
私たちは、、若さのせいにばかりするのはあれですが、、鉄柵に掛かった鍵を砂利道でひろった大き目の石をつかって壊しました。
Aは体力がないので私の役目でした。
時間はかかりましたがなんとか鍵は壊れました。相当古い鍵だったようです。
そこからは両側から多い繁る草の真中をしろっぽく浮かび上がる砂利道をひたすら上っていきました。
雨のせいか日はすぐに暮れました。
私たちは懐中電灯をともして上りました。
三十分くらい上ると、そこに闇をさらに黒くぬりつぶしたようなトンネルが見えました。
中は真っ暗です。見たこともない暗さでした。
私は背筋がゾゾゾゾゾゾ、、、、と寒くなりました。
「こ、、、これかよ、、、、、」
Aも震える声で言いました。
「さっきここで待ってた時はまだここまで暗くなかったけど、、、」
私たちは身をよせあって中を覗きました。まるで地獄につながっているかのようです。
昼間なら向こう側の出口の明るさも見えたでしょうが、、なにせ夜になっているので本当に永遠につづくトンネルのようでした。
「こ、ここを抜けると何かが起こるのか、、、」
Aは余計無口になったまま、いつのまにか私の服を握り締めています。
「お、、おまえ先にいけよ、、」
Aは震える声で私に言いました。
「ば、ばか、、押すなよ」

80 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/12/31(土) 01:20:01.809 ID:4mz4j2dP0
雨のせいで虫の声もない山の夜です。
私たちの懐中電灯のあかりだけが灯っていました、しかし、その明かりも闇にとけこんでいます。
私はもう駄目でした。
恐いなんてもんじゃありません。
正直なきそうでした。。。
私はAに言いました。
「ごめん、、俺、無理。もう帰ろう」
しかしAは手を離しません。
「ば、、ばか!ここまで来て帰れるかよ」
私はAに押され少し前に進みました。
「無理だって!俺、、堪えれないよ」
「お前が来ないからずっとここで待たされた身にもなれよ」
「んなこと言ったって!俺は帰る!」
「だめだ」
Aは私の服がやぶけるくらいひっぱってトンネルに入っていきます。私は必死でふんばりました。
「やめいって!」
「いいから来いよ!はやく!」
Aはどんどん私をトンネルの奥にひっぱります。私はさすがに切れてAを振りまわす気持ちでひっぱり返しました。
私のほうがAよりも体力があるからです。、、しかし、Aの力はいつもより強く私はふりほどけませんでした。
「大丈夫だって、、そんな恐いことないよ。一緒に行こうよ」
、、、その時私はあることに気付きました。
「お前、、ここで待ってたんだよな?」
A「、、、」
「ここに来る途中、、鉄柵の鍵かかってたじゃないか、、」
A「、、、」
「だいたい、、俺が待ち合わせ場所に着たのは30分も早かったのに、、ずっと待ってたって、、いつから待ってたんだよ?」
そのとき私をトンネルの奥にひっぱっているのがAだけではない事に気付きました。
後ろから、横から、、たくさんの手が私をトンネルにひっぱっているのです。
悲鳴が喉から出ない私にAが振りむいて言いました。
「早く死のうよ」
後日談
私は気を失ってたらしく地元の人が山菜をとりに着た際、見つけられたそうです。
私はひどい熱で数日寝こみました。
病院でAがその日、恐くて約束をすっぽかしていた事を知りました。
それいらいAとは口を聞くことはありませんでした。

83 :cat ◆TUKUMO3rAI :2016/12/31(土) 01:25:59.527 ID:JbqTqfHPa
>>80
|ω・`) Aはクソ!ちゃんと連絡いれろー!
こんな体験怖すぎぃ!無数の手が引っ張ってくるとか!
Aみたいなのの一言は連れてく気満々だったんだな

84 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/12/31(土) 01:31:57.829 ID:4mz4j2dP0
>>83
|A-) お互い意地を張った結果このざまwww
    生きてるのが不思議
    最初からもうね…
    てかどこから犬鳴峠に行くってことを察知してたのかが一番の問題


85 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/12/31(土) 01:32:17.554 ID:4mz4j2dP0
6月の終わり頃、アパート暮らしの大学生が、腐乱死体の状態で発見されました。
兄の勝巳さんが呼ばれ、身元確認に続いて、留守電のメッセージが再生されました。
3月14日-母親から思い出話、途中で切れる。
3月16日-友人から旅行の誘い。
3月21日-父親から祖父が会いたがってる旨。
4月25日-友人から大学に顔を出せと。
5月1日-母親から勝巳に連絡しろと。
そこでテープが終わり、
「ご両親からの電話はいつも深夜2時過ぎですな」
と刑事がつぶやくと、勝巳さんがうなずいてから言いました。
「両親は、僕らが小さい頃に死にました…」

92 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/12/31(土) 01:39:33.392 ID:4mz4j2dP0
オレのじいちゃんは猟師なんだけど、昔そのじいちゃんについてって体験した実話。
田舎のじいちゃんの所に遊びに行くとじいちゃんは必ずオレを猟につれてってくれた。
本命は猪なんだけど、タヌキや鳥(名前覚えてない)も撃ってた。
その日もじいちゃんは鉄砲を肩に背負って、オレと山道を歩きながら、
「今日はうんまいボタン鍋くわしちゃるからの!」
と言っていた(実際撃ったばかりの猪は食わないが)。
そのうち、何か動物がいるような物音がした。ガサガサって感じで。
オレは危ないからすぐじいちゃんの後ろに隠れるように言われてて、
すぐじいちゃんの後ろに回って見てたんだけど、じいちゃんは一向に撃つ気配がない。
いつもならオレを放っておくくらいの勢いで
「待てー!」
と行ってしまうのだが、鉄砲を中途半端に構えて固まってしまっている。
オレはそのころは背が低くて茂みの向こうにいる動物であろうものはよく見えなかった。
オレは気になってじいちゃんに
「何?猪?タヌキ?」
って聞いた。
しかし、じいちゃんはしばらく黙っていて、茂みの向こうをじっ…と見ていた。
「あれは…」
とじいちゃんが口を開いた瞬間、急に茂みがガサガサと音を立てた。
「やめれ!」
と言い放ち、じいちゃんはその茂みに一発発砲した。
そしてオレを抱えて猛ダッシュで逃げ出した。
オレは何がなんだかわからずひたすら怖くて今にも泣きそうになっていたが、
じいちゃんが撃ったのはなんなのか気になり後ろを振り返った。
すると遠めに毛のない赤い猿のような動物がこちらに向かって走っている。
じいちゃんはオレをかかえて走りながらも鉄砲に必死で弾を込めていた。
弾を込め終わるとじいちゃんはオレをかかえたまま振り向きざまに発砲した。
すぐとなりで発砲されたので、オレは耳が「キーン」ってなって、いろんな音が遠く聞こえた。
じいちゃんは走りながらまた新しい弾を込めている。オレは怖くてもう振り返ることはできなかった。
後ろで
「ケタタタタタタ!ケタタタタタタタ!」
というその動物の鳴き声らしい声が聞こえ、じいちゃんが小声で
「助けてくれ…助けてくれ…この子だけでも…」
とつぶやいていた。

93 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/12/31(土) 01:40:19.395 ID:4mz4j2dP0
山をおりきってもじいちゃんはとまらなかった。オレを抱えてひたすら家まで走った。
家につくなり、じいちゃんはばあちゃんに
「ヨウコウじゃ!!」
と叫んだ。
ばあちゃんは真っ青な顔で台所にとんでいき、塩と酒をもってきて、
オレとじいちゃんにまるで力士が塩をまくように塩をかけ、
優勝した球団がビールかけやってるみたいに酒をあたまからあびせた。
その後、それについてじいちゃんもばあちゃんも何も話してくれなかった。
間もなくしてじいちゃんは亡くなってしまい、その時ばあちゃんがオレに「ヨウコウ」について話してくれた。
「●●ちゃん(オレ)が見たのはのー、あれはいわば山の神さんなんよ。わしらにとってええ神さんじゃないがの。
じいちゃんはあんたのかわりに死んだんじゃ。お前は頼むから幸せに生きておくれよ。」
じいちゃんが死んでから、ばあちゃんも後をおうように亡くなってしまい、オレは20代後半でピンピンしている。
オレが見たのは村で言い伝えられる妖怪の類いだったのかもしれないけど、今でも親戚の人にこの話をするとしかめっつらをされる。
福井県の某村の話。

95 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/12/31(土) 01:41:49.712 ID:4mz4j2dP0
    怖い話終わりー

100 :秋山 ◆MIO/.JGsks :2016/12/31(土) 01:45:47.548 ID:a1VbQ9IT0
| ω;)どっくんおつかれ&お大事に

101 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/31(土) 01:45:59.949 ID:bruUeum7a
山のバケモンはこわいよなー

106 :cat ◆TUKUMO3rAI :2016/12/31(土) 01:53:57.659 ID:CnBElVf10
|ω・`) 毒男さんみなさんお先にお休みなさいー
また来年もよろしくお願いしますー
よいお年をー( ´・ω・` )ノシ

107 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/12/31(土) 01:56:36.834 ID:bqAfQM4I0
毒男ちゃんお疲れ様だよー
良いお年をねー
来年も怖い話よろしくね

元スレ:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1483108012/

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