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毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか 2016/07/10 スレ

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Part2
18 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 00:47:09.038 ID:KUgYdFxo0
北大阪のM市に住む大塚さんの話である。
大塚さんは、四、五歳くらいになるまでよく、母親に連れられて今は人手に渡ってしまっている“おばあちゃんのお家”に行っていた。
その“おばあちゃんのお家”に関する記憶で、大塚さんに強く残っているのはどういうわけか次のようなものである。
“おばあちゃんのお家”には、土蔵があった。
ほの白い、ぶあつい壁のそれは立派な土蔵で、母屋からはずいぶん離れていた。
大塚さんもよくその土蔵のそばで遊んだりしたのだが、どういうわけかおばあさんは大塚さんがそうすることを喜ばなかった。
というよりも、遊んでいるところを見つかると、いつも大目玉を食っていたのである。
「**ちゃん、遊ぶなら前栽か、おうちの中でお遊び。いいかい。ここで遊んじゃだめだよ」
そういった意味のお小言を、何度も言われた大塚さんである。
それにしても、蔵の中ならばともかく、蔵のまわりさえ近づいてはいけないとはどういうことなのか?
危ない、近づいてはいけないというなら、井戸のまわりの方が先にくるのではないだろうか?
ともかく、子供というものはダメといわれるとよけいにそれをやりたくなるものだ。
蔵の入り口にはいつも頑丈な鍵がかかっていたが、一度だけどうしたものか、その入り口が細く開いていたことがあった。
もちろん、大塚さんがそれを見逃すはずはなかった。
(探検だ!)
小さな窓からなんとか光が入ってくるだけの蔵の中は、湿気ていて、ホコリっぽく、独特の臭いがした。
想像とは違って、ほとんど何もない。がらんとしている。
ただ、二階へと通じる急な階段が、入り口からすぐはじまっていたのが大塚さんの興味を誘った。
ぎいっ。
みしっ。
ぎぎい〜っ。
みし〜っ。
歩く度に板が軋んで、いかにもあぶなげだった。
(なあ〜んだ)
二階も一階とそれほど変わらない。
やっぱりほとんど物は見当たらなかった。
大塚さんは、少しがっかりした。
歩く度にホコリが舞い上がって、かすかに差し込む陽光がいくつもの光のカーテンをつくっていた。
目を引くものといえば、それくらいのものだった。
もっとホコリを舞い上げようとっして、汚れるのもかまわずにバタバタ走りまわっていた大塚さんが、何かにぶつかったのはその時だった。
(あっ!)
大塚さんは、はねとばされて、その場にしりもちをついた。
それからきょとんとした顔になった。
なぜなら、自分が何にぶつかったのか、ぜんぜんわからなかったからだ。
何しろ、物らしい物がないところなのだから。
そこには、ホコリが静かに漂っているだけだ。
なんにもない。なんにも……。

21 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 00:48:50.458 ID:KUgYdFxo0
ミシリ。
しんとした中で、何かが軋む音がした。
大塚さんの背後だ。
階段からだ。
誰かが階段の板を踏んでいる……?
(おばあちゃん?)
大塚さんは、反射的にそう思った。
たった今ぶつかったものも気になったけれど、土蔵に入り込んでいるところを見つけられて、叱られるということの方がもっと気になった。
で、なかば首をすくめながらそちらに振り返った。
顔が、そこにあった。
大塚さんの知らないおばさんが(たぶん女だったというのだが)階段の中ほどに立っているらしく、二階の床すれすれに大塚さんをじっと見つめていた。
顔は、唇あたりから上しか見えない。
このあたりが、ひどくあいまいだが、髪の形も顔の特徴も、ほとんど大塚さんはおぼえていない。
ただ、その目というのが、いっぱいに見開かれているにもかかわらず、黒目の部分がほとんどまぶたに隠れてしまっていた。
まったく死んだ魚のようだった。
顔は、すぐにすっと下にひっこんだ。
それっきり二階に上がってもこないし、外に出ていく音もしない。
いきなり、大塚さんは泣きだしていた。
べつだんどこか痛いわけでも、今の知らないおばさんに何をされたわけでもないのに、とにかく大声で泣いていた。
その声を聞きつけて、母親たちが駆けつけてきたのは間もなくだった。
予想に反して、大塚さんはあまり怒られなかった。
ただ、土蔵の中でこういうことがあったというと、母親たちは急に黙ってしまった。

23 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 00:49:54.684 ID:KUgYdFxo0
その夜、大塚さんが座敷で寝ていると、襖の向こうから母親とおばあさんが話をする、小さな声が聞こえてきた。
「また、開いていたよ。……錠前が落ちていてね。いったい、どうなっているのかねえ」
「そうはいっても、アレだけ取り壊していいものかどうか。アレのことは、あの人にも言われていたんだけど」
「出入りの**さんが見たときには、白けたニヤニヤ顔のが、薄暗がりの中に、ぎっしり立っていたというじゃあないか」
「話し声も、だんだんひどくなってくるし」
「私もこの頃じゃあ、すっかり気が弱くなったよ。…母屋のほうにまで入ってきたらどうしようかと思って、夜は廊下を一人で歩けやしないよ。このあいだも、もの凄い気配だったんだよ。悲鳴をあげたんだよ」
と、おばあさんが訴えていたのが、妙になまなましく思い出せるというのである。
大塚さんが成人する前に、“おばあちゃんのお家”はなくなってしまった。
例の土蔵もそのとき、取り壊されてしまった。
今となっては、大塚さんの体験が何であったのか、あの土蔵には何かわけがあったのか、親戚も含めて知っている人間は誰もいないようだ。
現在では、“おばあちゃんのお家”があった土地には、どこか誰かの家が建っている。
しゃれた、洋風住宅だ。
外から見たかぎりでは、ごくふつうの家のように見えるのだが、昔、土蔵があった場所までふつうかどうかはなんとも言えない。

43 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/07/10(日) 01:18:19.397 ID:27BBptLbd
どっくん寝ちゃった?

45 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 01:18:48.120 ID:KUgYdFxo0
>>43
|A-) いや、いろいろと忙しくて…w


46 :秋山 ◆MIO/.JGsks :2016/07/10(日) 01:22:00.028 ID:mWVAuNNI0
どっくん忙しいのか〜
体壊さん程度にね!

47 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 01:23:36.934 ID:KUgYdFxo0
最近体験したことです。誰にも言わないつもりだったけどなんか気持ちがモヤモヤしまくりなのでここに書きます。
昨年末くらいからなんだけど、ときどき急に目眩とか吐き気がするようになりました。
最初は風邪かと思ったんだけど普通に元気にしてるのに突然気分が悪くなって、しばらくしたら治ることの繰り返しで普通の体調の悪さとは違うのです。
病院に行っても原因が分からず、ストレスでしょうとか言われ薬をもらって飲んだけど全然治りませんでした。
そんなことが1カ月以上続いていたのですが…
つい先日のことです。用事があって近所の家に行ったのですが、たまたま先客がいらしたので、玄関先でその方に方に軽く会釈しました。
するとその方、品の良い50代くらいの奥さんでしたが、いきなり顔色が変わったのです。
その奥さんは、
「いきなりこんなことを聞いてごめんなさいね、もしかしてあなたが着ていらっしゃるそのセーターは手編みで最近プレゼントされたものじゃありません?」
とおっしゃいました。
いきなりのことで私は引きまくりでしたが、確かにそれは、中学からの長い付き合いの友人がクリスマス前に贈ってくれたセーターでした。
友人は編み物がプロ級の腕前で、家族や友人にセーターとか小物を編んで送るのを趣味みたいにしてるのです。
私がそう言うと、そのご婦人は
「そのお友達って、こういう感じの方でしょ」
と、容姿を詳しく描写されたのですが、それがもうビンゴ、本人を知っているのではないかと疑うくらいピッタリ。
その方、いわゆる霊感のある方なのだそうで、へ〜世の中には本当にそういう能力の持ち主がいるんだな〜と私は単純に感心していたのですが、
そのあとこの方が言った言葉に激しいショックを受けてしまいました。

49 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 01:24:05.518 ID:KUgYdFxo0
「普段は私、霊感に関することは親しい人以外には言わないようにしてるんです。だっておかしな人だと思われますでしょ?
でも、あなたのことはどうしても見て見ぬ振りできなくて。こんなことを言って気を悪くされるでしょうけれど私にはそのセーターの編み目の一つ一つから
『死ね』『不幸になれ』
という言葉が吐き出されているのが聞こえるんです…」
そう言われたのです。当然私は怒りました。
だってその友達とは長年仲良く付き合ってきたし、だいたい彼女はそんなことを言うような人ではないんです。
でもよくよく思い返してみると、体調の悪くなるのは必ずそのセーターか、その少し前にもらったマフラーを身に付けていたときでした。
そして、一応すすめに従ってセーターとマフラーを処分したら体調も良くなってしまいました。
あの奥さんの言葉をそのまま鵜呑みにすることはできないにしても、もし本当だったとしたら…
親友と思っていた人が、一目一目恨みを込めながらセーターを編んでいたってことでしょうか?
恨まれる心当たりは全くないのですが。
その方の言葉によると
「お友達ご自身も自分の気持ちには全く気付いてないのかもしれませんよ。手作りの物には心の奥底にある思いが乗り移ることがありますから」
だそうです。

52 :秋山 ◆MIO/.JGsks :2016/07/10(日) 01:29:35.777 ID:mWVAuNNI0
生霊って奴かな
そういうのはコワ━━━((;゚Д゚))━━━!!

57 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 01:35:10.797 ID:KUgYdFxo0
>>52
|A-) 生霊飛ばせるってことはなんか精神が病的な感じがするからそれが怖い
    ちょっとね…ww

66 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 01:41:53.427 ID:KUgYdFxo0
先月のことです。Aと俺は山へ測量に入りました。
山の測量に行く時は、最低3人で行くようにしていたんですけど、行くハズだった奴がインフルエンザで倒れて、
他に手の空いてる人も居なかったんで、しょうがなく2人で行くことになったわけです。
でもやっぱり不安だったんで、境界を案内してくれる地元のおっさんについでに測量も手伝ってくれるように頼みました。
おっさんは賃金くれればOKという事で、俺たちは3人で山に入りました。
前日からの雪で山は真っ白でした。
でも、ポールがよく見えるので、測量は意外にサクサク進みました。
午前中一杯かかって尾根の所まで測ったところで、おっさんの携帯が鳴りました。
おっさんはしばらく話をしていましたが、通話を終えると、急に用事ができたので下りると言い出したのです。
おいおいって思ったんですけど、あとは小径に沿って土地の境界やから、そこを測っていけばイイからって言われて、
小径沿いだったら大丈夫かもな、まぁしゃーないかみたいなムードで、結局Aと俺の二人で続きをやることになりました。
ところがおっさんと別れてすぐ、急に空が曇ってきて天候が怪しくなってきました。
このまま雪になるとヤバイよな、なんて言いながら、Aと俺は早く済まそうと思ってペースを上げました。
ところで、俺らの会社では山の測量するのにポケットコンパスって呼ばれている器具を使っています。
方位磁石の上に小さな望遠鏡が付いていて、それを向けた方向の方位や高低角が判るようになっています。
軽くて丈夫で扱いが簡単なので、山の測量にはもってこいなんです。
俺はコンパスを水平に据え、ポールを持って立っているAの方に望遠鏡を向けて覗きました。
雪に覆われた地面と枝葉に雪をかかえた木立が見えますが、ポールもAの姿も見えません。
少し望遠鏡を動かすと、ロン毛の頭が見えたので、次に、ポールを探して目盛りを読むためにピントを合わせました。
(あれ?)
ピントが合うと、俺はおかしなことに気付きました。
俺たちはヘルメットを被って測量をしていたのですが、Aはなぜかメットを脱いでいて、後ろを向いています。
それにAの髪の毛は茶髪だったはずなのに、今見えているのは真っ黒な髪です。
(おかしいな)
望遠鏡から目を上げると、Aがメットを被り、こっちを向いて立っているのが見えました。
が、そのすぐ後ろの木立の隙間に人の姿が見えます。
もう一度望遠鏡を覗いて少し動かしてみました。
女がいました。
立木に寄りかかるように後ろ向きで立っています。
白っぽい服を着ていて、黒い髪が肩を覆っていました。
(こんな雪山に…なんで女?)
俺はゾッとして望遠鏡から目を離しました。
「おーい!」
Aが俺の方に声を掛けてきました。
すると、それが合図だったかのように、女は斜面を下って木立の中に消えてしまいました。
「なにやってんスかー。はよして下さいよー。」
Aのその声で、俺はわれに返りました。

68 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 01:44:35.544 ID:KUgYdFxo0
コンパスを読んで野帳に記入した後、俺は小走りでAのそばに行って尋ねました。
「今、お前の後ろに女立っとったぞ、気ぃついてたか?」
「またそんなこと言うて、止めてくださいよー。」
笑いながら、そんなことを言っていたAも、俺が真剣だとわかると
「…マジっすか?イヤ、全然わかりませんでしたわ。」
と、表情が強ばりました。
Aと俺は、あらためて木立の方を探りましたが、木と雪が見えるばかりで女の姿はありません。
「登山してるヤツとちゃうんですか?」
「いや、そんな風には見えんかった…」
そこで俺は気付きました。
あの女は、この雪山で一人で荷物も持たず、おまけに半袖の服を着ていたんです。
「それ、ほんまにヤバイじゃないっスか。気狂い女とか…」
Aはかなり怯えてました。
俺もビビってしまい、居ても立ってもいられない心持ちでした。
そんなことをしているうちに、周囲はだんだん暗くなって、とうとう雪が降ってきました。
「はよ終わらして山下ろ。こらヤバイわ。」
俺たちは慌てて測量作業を再開しました。
天候はドンドン悪化して、吹雪のようになってきました。
ポールを持って立っているAの姿も見にくいし、アッという間に降り積もる雪で、小径もわかりづらくなってきました。
携帯も圏外になっていました。
俺は焦ってきて、一刻も早く山を下りたい一心でコンパスを据え付けました。
レベルもろくに取らずに、Aの方に望遠鏡を向けようとしてそっちを見ました。
すると、さっきの女がAのすぐ後ろに立っていました。
今度は前を向いているようですが、吹雪のせいで良く見えません。
Aは気付いていないのかじっと立っていました。
「おーい!」
俺が声をかけてもAは動こうとしません。
すると、女のほうが動くのが見えました。
慌てて望遠鏡をそっちに向けてビビリながら覗くと、女は目を閉じてAの後ろ髪を掴み、後ろから耳元に口を寄せていました。
何事か囁いているような感じです。
Aは逃げようともしないで、じっと俯いていました。
女は、そんなAに囁き続けています。

70 :毒男 ◆B.DOLL/gBI :2016/07/10(日) 01:45:14.962 ID:KUgYdFxo0
俺は恐ろしくなって、ガクガク震えながらその場に立ち尽くしていました。
やがて、女はAの側を離れ、雪の斜面を下り始めました。
すると、Aもその後を追うように立木の中へ入って行きます。
「おーい!A!何してるんや!戻れー!はよ戻ってこい!」
しかし、Aはそんな俺の声を無視して、吹雪の中、女の後を追いかけて行きました。
俺は、測量の道具を放り出して後を追いました。
Aはヨロヨロと木立の中を進んでいます。
「ヤバイって!マジで遭難するぞ!」
このままでは、自分もヤバイ。
本気でそう思いました。
逃げ出したいっていう気持ちが爆発しそうでした。
周囲は吹雪で真っ白です。
それでも、何とかAに近づきました。
「A!A!しっかりせえ!死んでまうぞ!」
すると、Aがこっちを振り向きました。
Aは虚ろな目で、あらぬ方向を見ていました。
そして、全く意味のわからない言葉で叫びました。
「*******!***!」
口が見たこともないくらい思いっきり開いていました。
ホンキで下あごが胸に付くくらい。
舌が垂れ下がり、口の端が裂けて血が出ていました。
あれは、完全にアゴが外れていたと思います。
そんな格好で、今度は俺の方に向かってきました。
「…****!***!」
それが限界でした。
俺は、Aも測量の道具も、何もかも放り出して、無我夢中で山を下りました。
車の所まで戻ると、携帯の電波が届く所まで走って、会社と警察に電話しました。

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