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毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか 2018/07 スレ

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Part2
634: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/08(日) 23:47:53
年末から年明けにかけて、俺は実家の在る群馬に戻って郵便局でバイトをしていた。
高校2年の時から長期休みの時は必ずこの郵便局でバイトをしていたし、田舎な事もあって、その郵便局の配達ルートを全て覚えていた。
そんな事もあって、局員には
「即戦力が来てくれた」
と喜ばれたが、今回初めて郵便局でバイトするという高校生Sの引率を任されてしまった。
早い話が、2,3日一緒に配達して、配達ルートを覚えさせろという事だ。
このS、かなりのおちょうし者で、俺とは直ぐに冗談を言い合える仲になった。
こいつが配る所は50ヶ所程度。
配る家は少ないが、次の配達場所まで滅茶苦茶遠い、俗に「飛び地」と呼ばれている地域だ。
バイトを始めて8日目だった。
俺とSの配達地域は隣同士だった事もあり、局に帰る時にバス停横の自販機で待ち合わせをしていた。
その日、Sは目を真っ赤にして涙を流しながら、猛スピードで自転車を漕いで現れた。
時間は17時になろうとしていて、バイトは局に帰らないといけない時間を大幅に過ぎている。
転けたらしく、顔も服も自転車も泥まみれだった。
「どうしたんだ?」
と聞くと、
「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ」
を繰り返すだけで要領を得ない。
俺は配達物を破損・紛失したのかと思って、
「とりあえず局に戻るぞ」
と言って、Sを引っ張って局まで戻った。

637: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/08(日) 23:48:24
Sの姿を見た集配課の課長が何事かと駆け寄って来た。
課長が
「どうした?手紙をなくしちゃったのか?」
と聞くと、Sは
「全部配りました」
と言った。
どうにもこうにも要領が得ず、俺が
「何があったんだ?」
と聞くと
「信じてくれないから」
とSは言った。
その後、数名の局員が帰って来て同じ様な事をSに聞いたが「信じてもらえないから」の一点張り。
一人の局員が
「もしかして真っ黒のカカシを見たのか?」
と聞くと、Sは何度も頷いた。
もう一人の局員が
「ああ、森で?それとも川?」
と聞くと、Sは
「両方」
と答えた。

638: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/08(日) 23:48:43
Sの配達ルートに、Aという家がある。
配達物を見る限り、中年の夫婦が2人で住んでいるようだ。
其処に行くには、300mほどの暗い森を抜け、小さな小川を渡り、畑の中道を通らなければならない。
ぶっちゃけ、こんな所に家建てるなと言いたくなるような所だ。
そのA宅は20年くらい前に火事になったらしい。
その火事で夫婦の子供と年寄りの3名が亡くなったそうだ。
年寄りの爺さんは子供を病院に運ぼうとして、森の道で力つきて、婆さんは黒こげで小川に浮かんでいて、子供は救急車で病院に運ばれたが、移送先の病院で死亡したそうだ。
今、A宅があるのは畑の中道を通った所になっているが、前は今の畑があった所らしい。
局員の話では、爺さんは子供を探して、婆さんは今も熱さから逃げようとしているんじゃないかという事だ。
「最初はカカシだと思った。だけど真っ黒な頭の目が開いた。真っ白だった」
とSは言った。
俺もふと思い返してみた。
確かあの畑にはカカシは無かった。
だけど、今年になって一回だけ川に浮かぶカカシを見た気がする。

642: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/08(日) 23:54:57
昔、走り屋の真似事をやっていた時のこと。(イニシャルDみたいなやつね)
秩父のあたりだったけど、先輩のYさんと深夜一緒に走っていました。
ところが突然Yさんは車ごとガードレールを突き破り下の川に落っこちてしまった。
別に難しいカーブでもないのに、驚いて見に行くと車がケツを上に向けて川に(浅い)突き刺さっている。
「ヤバい。死んだかも」
と思って大声でYさんを呼ぶと、車はゆっくり引っくり返り、と同時にYさんが転げ出てきた。
「Yさん大丈夫!?」
と叫ぶとYさんは起き上がって手を振った。
Yさんは道路に上がってきたし、とりあえず無事でよかったと思いつつ警察呼んで、レッカーが来たりして朝方私の車で帰ったのです。
3ヶ月くらいしてYさんの車も別の車になり、それでも私たちは懲りずに同じような夜を繰り返してました。
そんな時ファミレスでYさんと、あの時は凄かったよねえ、なんて話してたらYさんが急に
「オマエ時々”見る”って言ってたよな」
と言いはじめた。”見る”ってのはオバケのことで私は17歳から27歳くらいまでの間、なぜかそーいうモノが見えたときがあったからだ。
Yさんもいつもはそんな私の話を聞きながら
「ホントかよ(笑)」
なんて聞いていたものだった。
事情を聞くとあの時Yさんは”けしてオレがヘタだったわけじゃなく”という前置きをしつつ、見えない何かに引っ張られて、あーいうことになったんだと思う、って言う。
じゃあ見に行こうよ、ってことになって、でも何かあったら怖いから一緒に車に乗って行こうということになった。
私の車の助手席にYさんは乗り、Yさんの車はファミレスに置いてあの時の峠に向かった。
ガードレールはすっかり直っていて、まったくそこで事故が起こったことを感じさせないくらい様子は違っていたけれど間違いなくそこだった。
ちょっと先の路側帯の広いトコに車を止め、30mくらい後ろのYさんが落っこちた、ガードレールまで歩いていった。
ガードレールからふたりで顔を出して下を見ると、川のほとりで女がひとりうずくまってる!!
びっくりしてYさんを見ると
「結構高けえな。よく無事だったな」
なんて言ってる。
この人見えてないんだと思ったら凄く怖くなって
「Yさん、もう帰ろう」
と促して、(ドキドキしながら)そこを後にした。
車まで戻り乗り込むときにちらっとガードレールのところを見たら、なんとガードレールと道路の隙間から直径1m?くらいのデカい顔の女が道路の縁に手をかけてこっちをじーっと見ている!!
急いで車に乗り、バックミラーを見ないようにその場から逃げ出しました。
Yさんにそのことを話せたのは、バイパス沿いのファミレスが近づいてきてからでした。

647: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/09(月) 00:08:05
俺が高校生2年になった時、同じクラスにYという男がいた。
俺とYは気が会う友達でよくつるんでいたが、突然、夏辺りを境にYは俺から距離を置くようになった。
話しかけても適当にはぐらかされるし、グループ分けの時にも俺を避けるようにしやがる。
別に俺もYもクラス内でも地位が低いとかは無かったので、何が原因かなとは思ったが、別に男の尻を追いかける趣味は無いので放っておいた。
その頃から俺は体調不良でよく学校を休むようになった。
あまり長期に休むとクラスの連中に忘れられてしまうので、それでも精一杯出席した。
夏休みが始まって、俺はやっと気楽に休養できるようになった。
しかし体調が悪化して、俺は生まれて初めて入院するハメになった。
原因は不明。
症状は心臓の鼓動数が一定では無い、肩が妙に凝る、視界が暗くなる、など。
一時は脳や心臓に障害があるのかと検査を受けまくったが結果は出ず、結局俺は10月の半ばまで病院生活を強制された。
家族の事情(主に入院費だが)で自宅療養に切り替え、俺の強い要望で学校に戻れた時はすでに秋だった。
夏服を学ランに衣替えして俺が久々に学校に行ったら、皆驚いた顔して迎えてくれた。
しかし、一番驚いていたのはYで、喜ぶというより不審なモノを見るような顔だった。
俺はそれを機にどんどん健康を取り戻し、病院の診断でも異常無しを頂いた。
その年の暮れも迫り、冬休み前。
学校からの帰り道、クラスから出る途中にYに一緒に帰ろう、と言われた。
久々の健康のありがたみにハイテンションが続いていた俺は快く承諾し、久しぶりに話しながら下校した。
近くの駄菓子屋で買い食いして、どこかでジュースを飲みながらダベろうか、という話になった時、Yは近くの神社の境内で休もう、と言い出した。
俺は別に変とは思わずにそれに従った。
俺達が人気の無い神社の賽銭箱横の石段に座った途端、Yがいきなり無言になった。
「どうした?」
「ん…スマン、今まで」
「はぁ?」
「ほら…お前の事シカトしとったやろ、俺」
「あぁ…別にいいけど」
「あれな、理由あってん」
「どんな?」
「別に嘘なら嘘と思ってくれてええねんけど…」
「言うてみーや」
「夏前からな、お前の後ろの変な女がおってん。幽霊、や」
「はぁ?(小馬鹿にした笑い)」
「ま、一応全部聞いてや」
Yがポツリポツリと話しだした内容に、俺は圧倒された。


648: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/09(月) 00:09:45
時期的には夏の前あたり、Yは登校してきた俺を見て愕然となった。
俺の後ろに、まるで白黒写真から抜け出てきたような女がピッタリと張り付いていたらしい。
柄の無い喪服のような白と黒の着物姿に髪の長い奇妙な女。
時々髪の間から覗く顔つきはものスゴイものがあり、火傷のせいであろう奇形な顔に、釣り目どころか逆立ったような目が見えた。
その女が顔を吸血鬼みたく俺の首に近づけて、何か煙みたいなのを吐きかけていた、と。
体育の時間にも授業中にも、その女はまるで俺の後ろにいるのが当然のようにそこに居て、クラスの皆はまるで気づいていない、勿論、俺自身さえも。
毎日その女を連れてくる俺に、Yは次第に距離を置くようになった。
Yは自分の家族にその事を相談したらしい。すると、
「絶対に近寄るな!その女にも!そのクラスメイトにも!」
と今までの最大級の説教を受けたらしく、理由すら教えてくれない。
しばらくして、俺は学校を休みがちになった。Yは一応その事も親に報告したらしい。
「もしかして、アイツ死ぬの?」
「知らん。ウチらには関係ないやろ」
「あの女って幽霊なん?オトンも見えるん?」
「多分、見えるやろ」
「除霊とかってあるやん?それやれば」
「アホゥ!無理や!死ぬで!下手したらウチの一族郎党死ぬで!」
Yの父親が言うには、その女は自分の色さえも忘れるほどの怨念を持った霊であり、下手に手を出せば殺されるだろうが、気づかない振りをしていればまだ大丈夫だ。
そのクラスメートにも知らせるな。
そんな女が居るかも、とすら思わせるな。
そのクラスメートが不登校にならなんだら、お前を欠席させるところやったわい、と。
Yはその意見に従い、俺の様子を窺いながらも俺を半分死んだ人間として扱っていたらしい。
そして秋、学校に戻ってきた俺の後ろにはその女がいなくなっていた、と。

649: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/09(月) 00:10:03
話が終わると同時に俺はビビり隠しにYに文句をつけまくった。
「嘘言うな、仲直りしたいなら別に嘘なんぞつかんでええやろ」
「そんな女が居たんならなんで俺は今生きてんねん」
Yは黙って腰を上げると、そのまま俺を置いて帰っていった。
Yとはそのぎこちない関係のまま高校3年になり、クラスも変わった。
そして今、俺は大学生。あの時の話は信じていない。
だが、やはり首筋がスースーする時に後ろを振り向くのは躊躇してしまう。
もしYの話が本当なら、俺はその女のような霊がいるかも、という認識をすでに持ってしまっているから。
この女の話を読んだおまえらも、どうなるかは知らん。
ただ、部屋の中にいるのに首筋がゾクッとしたり、妙な空気の流れを首の肌あたりで感じる時には、後ろを向く時に注意したほうが良いかも知れん。
俺は対処法は知らんし、責任も持たないけど。

650: cat ◆TUKUMO3rAI :2018/07/09(月) 00:12:38
>>649
|ω・` ) おー、夏にふさわしい怖い話
Yくんの家族はなんか知ってそうだよね

651: 秋山 ◆MIO/.JGsks :2018/07/09(月) 00:14:49
>>650
首筋ゾクッとしない?( 0w0)

652: cat ◆TUKUMO3rAI :2018/07/09(月) 00:15:52
>>651
|ω・` ) ちょっとだけ…でも暑がりだからすぐ暑くなった

655: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/09(月) 00:25:41
ある家族の話をしよう。
大学一回生の時に知り合ったAが、後期の終わりの冬ごろに俺に聞かせてくれた話だ。
話はAの中学時代。家族構成は父・母・A・妹の四人家族。
真面目なサラリーマンの父に内職で家計を助ける母、そして中学生だったAと小学生の妹。
喧嘩や家庭不和は一切無く、絵に描いた様な一般家庭だったらしい。
ある時、父が息を弾ませながら帰って来た。
「誰かに追いかけられた!」
と言う。
Aは染みのついた年代モノの金属バットを持って玄関から外を窺った。しかし誰もいない。
父に
「いないよ」
と言っても
「そんなはずない!外まで確認してこい!」
と怯えている。
ウチの親父はあんなに頼りなかったのか、とショックを受けつつもAは外を確認したがやはり誰もいない。
家に戻ると、父は普段飲まない酒を煽り、ふて寝をしていた。Aはため息をついた。
次の日、また父は走って家に飛び込んで来た。
Aはまたバットを持って見回り、またため息をついた。
一週間それが繰り返され、ついに父は爆発した。
家の中を家具を根こそぎ引っ繰り返し、Aの妹を怯えさせた。
母とAは何をするでも無しに、呆けたようにそれを見ていた。
次の日、Aは父の帰宅を家の近くの空き地の草むらに隠れて見張った。
手には金属バット。
隠れて10分後、父が走って空き地の前を通っていった。
Aは飛び出し、たった今父が走ってきた道を睨みつけた。
妙な影が居た。
そいつは四ん這いでペタンペタン跳ねながらゆっくりAに迫って来た。
Aは叫びながらバットをそいつの背中目掛けて振り下ろした。
バットはそいつの弾力にあっさりと跳ね返された。
Aは唖然となってそいつとバットを交互に見比べた。
その時、初めてその影を正視した。
ただのカエルだった。
ただし、大きさは1Mはあったか。
カエルの丸い目をギョロつかせてAを見ると、喉を鳴らした。
Aは逃げて、一度後ろを振り返りバットを投げつけ、また逃げた。
そして家族に全て話した。
見てみたい、と玄関に行きかけた妹を父が殴った。
Aと母は驚いて父を見た。
父は怯えきっていた。
母は泣く妹をなだめながら隣の部屋へ行き、Aは父に酔いが回るのを待った。

656: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/09(月) 00:26:10
「確かに殺したよ。カエル。………・たくさん、な」
神社の近くの人気の無い沼。
父の子供時代の遊び場。遊びの定番、爆竹と虫かご。
捕まえては嬲り殺し、虫かごに入れて持って帰って結局忘れて放置。
死んだら川に捨てていた。
「子供なら誰でもやるだろ。俺だけじゃない!」
Aにはそんな遊びの記憶は無い。
それがAの父への絶望をさらに深めた。
「親父。多分、逃げなかったら潰されて死ぬんだろ?生命保険入ってたっけ?」
父はそれを聞いてAを少し見つめると、無言で疲れたように横になり、寝入った。
次の日、父は帰ってこなかった。
代わりに警察が訃報を持ってきた。
父の幼少時の遊び仲間が一人、町の居酒屋の店主をしていた。
Aの父はその店主を刺し、その後自ら胸を刺して自殺したらしい。
警察は喧嘩の末、カッとなっての犯行だと断定した。
当時の店の客が、言い争う二人を見ていたのだ。
店主は命を取り留めたが父は死んだ。死に顔は凄惨だったという。
Aと母親は、妹の為にも、もうこの町には居られないと思った。
Aは警察からの事情聴取の帰りに、死んだ父の愛車から少量のガソリンを抜き取ると神社近くの沼に行き、沼の周辺にガソリンを撒いて火をつけた。
近所の通報で消防が来た時には、そこにAはいなかった。
その後、Aの家族は引っ越した。

657: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/09(月) 00:26:27
そこまで話した後、Aは言った。
「実は俺、入学金と一回生分の授業料以外の金は大学に納めるつもりないんだ」
「一般的で平凡な学生、って肩書きが必要だった」
「この前、お袋が倒れた。妹も高校受験だ」
「俺に掛けられてる生命保険の額を知ってるか?怪しまれるギリギリだぜ」
Aはため息をつくと、薄く笑って言った。
「俺が持ってた金属バット。あれ、中学に入った時に買ってもらったんだ」
「いつ付いたのか、妙な染みがあったんだけど。カエルから逃げた翌日の朝、バットを取りに戻った時にわかった」
「バットに残ってたカエルの体液の色と、その染みの色が同じだったんだ」
「親父は言わなかったけど。アイツ、毎晩あの沼に通ってたんだ。俺のバットを持って。ストレス解消に」
「生き物の怨念は怖いぞ。俺もそろそろだ。もしお前が俺みたいになったら、家族の誰にも迷惑を掛けずに一人で死ねよ」
俺はその日以来、Aには会っていない。
人間以外の生き物は存外に恨み深く、しかも、いつ飽和点に達するのかわからない恐怖がある。
何時どこでソレが現れても。
例え、たった今お前の後ろでソレが口を開けていたとしても。
殺してきた報いは誰にでも来る。
なるべくなら。口に手を当てて。叫び声出さぬまま。誰にも迷惑をかけず。死ね。

663: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2018/07/09(月) 00:39:16
一昨年の夏に海釣りに出掛けた。
その頃船舶免許取りたての俺は親戚から船を借りて行った。
朝の6時頃一人で出発した俺は早速沖合に出掛ける。
出発時は”快晴”そのものだった。
免許取得前までは船宿のお世話になっていたのである程度の漁場は知っていた。
行くと知ってる船宿の船長と会った。
普通に会話した後最後に
「○○岬の沖合○kmの場所は行くな。」
と言われた。
確かに数年船宿に通い続けてたがその漁場は行った事が無かった。
俺は言われた通り近くに行かない様にしていた。
暫く一人で釣りをしていると、天気が悪くなり暗くなってきた。
勿論そんな事は海なら日常茶飯事に起きる事だから気にも留めて居ないはずなのだが、その日は暗いと言うより”紫色”に近い感じだった。
そして突然の大雨に…
帰港しようと思いGPSで位置を確認しようとすると、居る位置とは全く違う場所で認識していた。
その場所は知り合いの船長から行くなと言われた場所だった。
実際その場所からは10km以上離れた場所に居たはずなので流されるとしても考えられない。
目標物を見つけて無線で位置確認しようとすると無線も電源が入らず使えない状況となった。
船室であれこれやっていると、雨は止んだ。
しかし周辺は”紫色”のままであった。
外を見てみるとゴミが沢山浮いていた…
しかし凝視してみるとゴミでは無い
人の頭部のみ水面上に出て長いと思われる髪の毛がユラユラと漂っていた。
ヤバイ!と思った俺はすぐに船を動かした。
すると前方に行く先を阻む様に女が水面で立っていた。
電源が入っていない無線から
「オマエハカエサナイ…オマエハココデシンデイケ」
とまるでテレビで見る様な声が入ってきた。
俺はエンジンを掛けて船先が上がる位の急発進をしてその場を逃げる事が出来た。
少し経つとまた天気は快晴になった。
GPSも無線も普通に作動している。
帰った後知り合いの船長の所でその話をした。
「やっぱり…俺もこの辺の漁師も必ず経験してる事なんだよ」
その日は一日中天気は良かったそうです。
それっきり船を出してもその様な事は全く起きなくなったのですが、今でも時々その女の霊が夢の中に出て来ます。
俺の足を掴み海の中に引き込もうとする夢を。
そしてその夢を見た次の日は必ず足首にアザが付いてます…

665: cat ◆TUKUMO3rAI :2018/07/09(月) 00:43:20
>>663
|ω・` ) もうその土地の一種の通過儀礼みたいになってるんじゃ…

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