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【SS】魔王城洗支ティ部!!
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1: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 13:05:09 ID:s63KDHzLME
【我ら魔王城洗支ティ部!】
説明しよう!
魔王城洗支ティ部とは「洗脳」「支配」「魅了(テンプテーション)」をメインにする、言わば敵を味方に引き入れるための部署なのだ!
洗脳、主に思考や性格、忠誠の先を書き換えたりする精神に作用させることが多い! 意外と長持ちするぞ!

ゲイザー「何やってんの?」
フェアリー「広報活動だってー」
ドクター「ゲイザー君が視線で、フェアリー君が魔法で、私が機械で書き換えたりしてるぞ…っ」

支配、肉体的に縛ったり操ったりして戦わせる!操るためのネタが突破されると解けてしまう短期的なものだが、戦場で即操れることが利点だ!

アラクネ「誰に向けて広報してるのよ…。一応、糸で操ってるわ。その気になれば苗床にして…ってのもありね」
アルラウネ「私は種を植え付けてって感じー。この間は楽しく冒険者を壊滅させたわ!」
リッチ「原因さえ見破られなければ即時かつ一方的になるからな。余はタヒ霊を憑依させて操る」

魅了、洗脳と支配の中間に近いが、効果範囲が広い! 街を丸ごと魅了して無力化、誘拐とかも出来るぞ!

サキュバス「淫魔の特性故ねぇ。ただ現地に行く必要もあるし、失敗したら敵もいっぱい来るのよねぇ」
ハーピィ「歌とか歌ってたりしたら動きにくいよね」
セイレーン「此方は陸・海・空って感じですわ」

魔王城には他にも肉体改造・調教部や侵攻・略奪部、防衛隊など様々な役割がある!
魔王様に忠誠を誓うなら人間でも受け入れるぞ!

ゲイザー「魔王様、自分で様付けってどうなの」
サキュバス「チビロリだからメスガキ感出て良くないかしら?」
リッチ「余としてはムチムチな方がいい」

うるさいぞ、貴様ら!!
以上、魔王城広報、魔王様でしたー!


39: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/28(木) 15:24:03 ID:ek3Jly0WcE
ドクター「まぁ、君の運はどっちでもいいさ。私は私の仕事をしないといけないしね」
巫女「目玉の人が言ってましたね。魔王軍に忠誠を誓って人間に害を成すように作り替える、と」
ドクター「あぁ、敵の戦力を削って味方の戦力を増やす。画期的だろう?」

巫女の頭に対してドクターの魔導機械が取り付けられる。

ドクター「ただ君は諦観の念が殆どのようだ。それに魔術への耐性もある。だからゲイザー君はお手上げのようで私の方へお鉢が回ってきたのさ」
巫女「この不思議な金属で?」

手脚を縛られてる巫女は頭を動かして、頭に付く金属のことを聞こうとする。
ドクター自体も自分のモノは説明したいとばかり答えていく。

ドクター「そうさ。魔術と別体系の技術が融合したもの。それが魔導機械さ。これなら魔術に耐性があっても仕事を行える。実績も何度か積んでいるのでね」
巫女「私を洗脳しても…魔術に耐性のある兵士ぐらいにしかなりませんよ?」
ドクター「そこでコイツさ。今から君の腕に着ける魔導機械は君の素質を増幅する。何が増幅されるかは…使ってみないと分からないけどね」

腕の枷の側に機械のついた布を巻いていく。

ドクター「さぁ、とにかく実験しよう。君はどのように生まれ変わるかな?」
40: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/28(木) 15:37:29 ID:sjlmv1QDec
魔導機械のスイッチを押したドクターは用意したモニターを見ながら操作盤を押し込んでいく。

ドクター「ふむ、いつも通り魔術への耐性はあっても電気信号や薬剤への耐性はなし。過去症例と同じパターンで洗脳行動に問題なし」

巫女の少女は細かく痙攣していくが、悲鳴も何もあげない。あげることができない。

ドクター「創作物のように悲鳴をあげさせることが出来れば罪悪感も強くなるのかな? とりあえずこのまま続けるか」

頭の中を書き換えるのにそう長い時間は要らない。
一刻ぐらい経っただろうか、ドクターは次の作業に入る。

ドクター「洗脳は終わりだ。君が起きたら魔王様に忠誠を誓う人間になっているさ。残るは……神頼みの時間かな」

腕に付けさせた機械の起動をし、ドクターは楽しそうに結果を待つ。

ドクター「どうせ失っても問題ない人間。当たるも八卦、当たらぬとも八卦さ」

41: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/28(木) 15:44:00 ID:fj4AWj3492
【その後】
ドクター「洗脳は成功。しかし、本人の資質なしとしてロクな戦力にはなりませんでした」

嘆息しながらドクターはモルモットの結果を話す。

魔王「冒険者が大切そうに保護していたから何かあるかも、っていう曖昧なものだったしな、良かろう」
ドクター「冒険者たちへの妨害にもなりませんし、適当に遊んでいてもいいですか?」
魔王「うむ、任せる。貴様はセイレーンと違ってペットの世話はきちんとするしな」

むしろ押し付けられる側のドクターは苦笑する。

魔王「要らなくなったら処分はするのだぞ。あと仕事にも支障を出さぬように」
ドクター「えぇ、もちろん。むしろ助手として育ててもいいかもしれませんね」
魔王「好き者め…」

敵を側に置く変わり者と呆れられながらも信頼されてるのはドクターは感じる。
どちらにせよ、迷惑や支障になるようにはしたくない。
魔王城は自分が安全に実験と開発ができる良い環境なのだから。
42: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/28(木) 15:51:54 ID:fj4AWj3492
巫女「で、私は何もされないと」
ドクター「むしろ私の助手として雇われるのさ」
巫女「人間のまま?」
ドクター「あぁ、楽しそうだろう? ハタから見たら人間の裏切り者さ」

研究室で白衣の男と黒髪の少女が会話する。

ドクター「君は兵士にすらなれなかったからね。出来るのは私の助手ぐらいさ」
巫女「ならそうしてあげるわ…。洗脳もされてるしね」
ドクター「洗脳されてる自覚が残るって奇妙だね。何かバグでもあったかな……」
巫女「ならまた実験してみる?」
ドクター「あぁ、もう少し試してみたいと思ってたところさ」

2人は望んで実験を始める。実験者と被験者に分かれて。

その後、「ドクターは少女を匿っている」や「鬼畜ドクター」、「ドクターのメイド趣味」など様々な誤解を生むが…それは別の話。
43: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/28(木) 16:02:11 ID:fj4AWj3492
【幕間】
ドクターはメイド趣味、その内に書くと思います(
全員分書いてから緩い話を何本か書きたいですね。
洗支ティ部の日常とか恋するハーピィとかセイレーンの魔物筋肉品評会とか。
面白いや面白くないというものを横に置いて、とにかく自分の頭の中をアウトプットして行きたい私でした。

○ドクター
白髪白衣の男。魔族的特徴は有していないが、本人は特に気にしていない。
魔王城には彼の作った魔導機械がチラホラあり、魔王城のクオリティ・オブ・ライフの向上に繋がっていたりする。
彼の実験室にはガラクタから仕事道具の洗脳機、用途の分からない塊など色々あったりする。
好きなものは自分の生み出した魔導機械たち。

○巫女→助手
人間の少女。今回の話で洗脳を受けているが、魔王に忠誠を誓う以外ほとんど弄られていない。それは彼女が元々敵意を持たずに諦観しきっていたからである。
本来、洗脳された際に解除の要因となる矛盾を生じさせないため、洗脳されたことを自覚させないが、この少女は洗脳をしても自身が洗脳されていることを覚えている。
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