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【SS】魔王城洗支ティ部!!
[8] -25 -50 

1: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 13:05:09 ID:s63KDHzLME
【我ら魔王城洗支ティ部!】
説明しよう!
魔王城洗支ティ部とは「洗脳」「支配」「魅了(テンプテーション)」をメインにする、言わば敵を味方に引き入れるための部署なのだ!
洗脳、主に思考や性格、忠誠の先を書き換えたりする精神に作用させることが多い! 意外と長持ちするぞ!

ゲイザー「何やってんの?」
フェアリー「広報活動だってー」
ドクター「ゲイザー君が視線で、フェアリー君が魔法で、私が機械で書き換えたりしてるぞ…っ」

支配、肉体的に縛ったり操ったりして戦わせる!操るためのネタが突破されると解けてしまう短期的なものだが、戦場で即操れることが利点だ!

アラクネ「誰に向けて広報してるのよ…。一応、糸で操ってるわ。その気になれば苗床にして…ってのもありね」
アルラウネ「私は種を植え付けてって感じー。この間は楽しく冒険者を壊滅させたわ!」
リッチ「原因さえ見破られなければ即時かつ一方的になるからな。余はタヒ霊を憑依させて操る」

魅了、洗脳と支配の中間に近いが、効果範囲が広い! 街を丸ごと魅了して無力化、誘拐とかも出来るぞ!

サキュバス「淫魔の特性故ねぇ。ただ現地に行く必要もあるし、失敗したら敵もいっぱい来るのよねぇ」
ハーピィ「歌とか歌ってたりしたら動きにくいよね」
セイレーン「此方は陸・海・空って感じですわ」

魔王城には他にも肉体改造・調教部や侵攻・略奪部、防衛隊など様々な役割がある!
魔王様に忠誠を誓うなら人間でも受け入れるぞ!

ゲイザー「魔王様、自分で様付けってどうなの」
サキュバス「チビロリだからメスガキ感出て良くないかしら?」
リッチ「余としてはムチムチな方がいい」

うるさいぞ、貴様ら!!
以上、魔王城広報、魔王様でしたー!


2: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 13:10:01 ID:s63KDHzLME
【魔王様からの注意】
このスレは唐突に思いついたネタで構成されています
作者がネタ切れや飽きたら唐突に魔王城が滅ぶかもしれません
とりあえずエタらないことを目標にしますのでご声援があれば嬉しいです。

形式としては地の文だったり台本方式だったり、まとまりはないと思います。気分です。
恐らくR18的なことはしないと思いますが、描写的にR15ぐらいなら行くかもしれません。淫魔もいるしね!

何かTwitterで見たことがある?
仕方ないじゃん、影響されてるんだから

そんなこんなでロリ魔王と洗支ティ部の活動始めていくよー

3: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 13:16:57 ID:s63KDHzLME
ゲイザー「新鮮なボウケンジャーを捕獲したぞ!」
ドクター「コロしてでも奪い取る!」

目の前で目玉と白衣の男が茶番をしている。
情けないが、私は侵略してきた魔王軍に囚われていた。
ここにいないという事は仲間は逃げ切れたのだろうか……。

フェアリー「不安そうな顔しなくてもいいよ? あなたの仲間はあなたのお陰で逃げ切れたみたいだし」

顔の側で人の手ぐらいの大きさの妖精がせせら笑う。
そうか、私が殿を務めたのは無駄ではなかったのだな。

ゲイザー「でもそれってこれから無駄になるよな?」
フェアリー「もちろん! そのための洗支ティ部だし」

センシティブ? 脳裏に嫌な予感が走る。
私は苗床にでもされてしまうのだろうか。

ドクター「苗床なんて勿体ない……。君ほどの強者ならしっかり戦力になるさ」

人を不快にする笑いを見せつけながら魔王軍の3体は私を取り囲んだ。

4: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 13:26:36 ID:s63KDHzLME
フェアリー「今日はゲイザーが担当だったよね?」
ゲイザー「あぁ、そうさね。オーソドックスにいくか、センシティブにいくか、悩みどころだよ」
ドクター「エロ目玉らしく布面積は減らすんじゃないか?」
ゲイザー「ぶぁ〜か!本人の適正を見てしないと価値が半減するだろう!」
フェアリー「なら今回の素材はー?」

○今回の素材
女騎士。21歳。独身。
男が2人いる5人パーティのメインタンク。
逃げるために自身が殿となり、魔王軍の追撃を妨害していった。
恋には無頓着で剣一筋。故に他の女2人が男たちといい感じになってる中で孤立を感じている。
信条、剣は護りの力。

フェアリー「こんなデータだねー」
ゲイザー「恋をしたことがないメスゴリラだって!? 脱がすぞ!」
ドクター「やっぱりエロ目玉じゃないかい!」
ゲイザー「でもね、ぼかぁ思うんですよ。今まで女を意識したことないやつが色気を覚えたらパーティメンバーは困惑する。そして、上手いこと行けば魅了効果に引っ掛けられる!」
フェアリー「ってことはサキュバスさんたちにも何か頼むの?」
ドクター「いや、本人に仕掛けるより、着ける鎧に付与する方が楽じゃないか?」
ゲイザー「そこは追々ってことで……信条とか羞恥心とか捻じ曲げるぞー!」
5: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 13:34:15 ID:s63KDHzLME
目玉が私の心を覗き込む。
奥に、心の奥に入ってくる。

ゲイザー「へぇ……恋をしたことがない、というより父親の騎士団長の不祥事、不倫と少女誘拐、レ○プ。その現場を目撃して性に対して忌避感……と」

私の知られたくない親の不祥事。トラウマ…暴かれる……。

ゲイザー「なかなか使えるね、これ。此処を捻じ曲げて……憎悪を煽るように組み替えて……」

私のココロが…崩れて……乱される。

ゲイザー「君は父の不祥事がキッカケで騎士団の腐敗を意識する。そして憎しみ、壊したくなる……。一時は内部から変えようとしたが、叶わず…絶望で壊すために魔王軍に降った……」

違……。私は…私の剣は……護る、ため。

ゲイザー「意志はある…けど、君を庇っていた仲間は殿を務める君を助けずにどうしてるかな…?」

頭の中に…映像が送られてくる……。
それは私が守った仲間たちの様子だった。
6: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 13:41:49 ID:s63KDHzLME
ーーーーーーーー
ザザッ…ザッ……

A「大丈夫だったか…B」
B「えぇ……女騎士さんのおかげで傷ひとつなく」
A「アイツは中々の上玉だったけど、硬くて息苦しかったよ」
B「こうしてくっ付くことすら嫌そうに見てたもんね」

男と女が抱き合い、私が邪魔だったと言う風に罵る。
そのまま、私を忘れるように2人の世界に入って……

ーーーーーーーー
ザッ…ザザッ-……

C「なぁ、女騎士を助けに行かなくていいのか?」
D「無理よ、あんな量の魔物、ボクたちじゃ倒せないよ!」
C「でもよ、D…アイツは俺の幼馴染なんだぞ……」
D「彼女も分かって残ったんだと思う。もう助からないって……。だから、ボク達に後を託したんだ。ほら、ボクが慰めて上げるから……気持ちを切り替えないと」

幼馴染だったCが少女のDに抱かれている。
Cは私が塞ぎ込んでる時も私を支えてくれたのに……
ポッと出のアイツに……!
かえ…せ、カエ……セ!!

ーーーーーーーーー
7: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 13:47:41 ID:s63KDHzLME
フェアリー「ゲイザーの目ってやっぱり便利だよねー」
ドクター「捏造した記憶を植え付けるだけじゃなく、助けにこようとする仲間の様子すら捏造して見せるからね。心をほじくられるだけじゃなく、ゲイザーのやりたい方向に誘導出来るからね」
フェアリー「誘導できるのはいいよね。思い込ませることで素材の負担も少ないし」

ゲイザー「よーし、これで仲間がクズってことも分かっただろう? 人間なんて自分達が良ければいいんだ。なら、君も自分が良いようにして、壊してしまえばいい」

女騎士「……壊す。騎士団もそれを庇ってた国も……アイツを寝取った売女も……!!」

フェアリー「寝取るも何も寝てないよねー…」ボソボソ
ドクター「シーッ! 本人がその気なら魔王軍(こっち側)はいいの!」
8: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 13:58:19 ID:s63KDHzLME
【その後】
ゲイザー「えー……今回の結果ですが、あの女騎士は壊れてしまいました」
魔王「出荷はしたのだろう? どこで壊れた?」
ゲイザー「戦闘記録ですが、こちらをご確認ください」

出現した映像には剣で切り結ぶ女騎士とCが映っていた。
憎しみを持ってDに剣を振るう女騎士を止めるC。
決め手はこの一言だった。

C「お前の剣は護るためだろう!! 壊すとか、奪うとか……似合わないんだよ!!」

この一言が彼女の根本を掘り起こし、ぐちゃぐちゃになった心を一瞬戻した。
だが、そこで目の前の破壊の爪痕が自身の産んだものと理解してしまい、信条と相容れないことをしたとして自刃。
仲間が止めることすら出来ず、戦果を上げることもなく心が壊れたということになった。

魔王「意外と簡単に正気に戻ったのだな?」
ゲイザー「芯が強い上に長年連れ添ってきた幼馴染補正ですな。もし、ここに愛とか恋があれば生存していた可能性もあると考えると……ウチとしてはまだラッキーですね」
魔王「どっちにしても此処を目指す奴が1人減った、という事実だからな。もっと面白いものを用意してくれればいいのだが」
ゲイザー「それは素材次第ですって魔王様」

【女騎士・ゲイザー編 終了】
9: 名無しなのよ:2022/7/13(水) 14:05:16 ID:s63KDHzLME
【幕間】
雑な感じですが、こんな感じで進めていきたいと思います。
更新頻度は不定期になりますが、自身の創作意欲とリハビリのためら目玉達、洗支ティ部を応援してあげてください。
最後に軽いキャラ紹介でも

○ゲイザー
その視線はトラウマを弄り、精神を弄ぶ邪悪な瞳である。
本人の戦闘力は殆どないのは精神的に追い詰めるために特化したからと言われている。
大きな目玉に触手と二足歩行の小さな身体がついている。
生娘をエロくしたり、布面積を減らすのが好みだが、敢えて脱がさないこともある。
10: 名無しなのよ:2022/7/13(水) 16:23:47 ID:CBx9q92xe2
ここ最近のスレみんな蒸発したから頑張って書いてほしい
楽しみにしてます

俺のイメージキャラ貼っときます
https://uploda1.ysklog.net/uploda/1385231a15.jpg

11: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 18:14:11 ID:s63KDHzLME
>>10
頑張る、頑張るよ、俺!
イメージ強面ぇ!
設定とかゆるふわしてるから難しく考えずに見てね!
12: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 18:41:46 ID:s63KDHzLME
アラクネ「美味しそうな子、みーつけた」

蜘蛛の下半身に蠱惑的な女性の上半身。僕達の目の前にアラクネと呼ばれる魔物が居た。

アラクネ「そんなに固くならないで? 今日は軽く青田狩りにきただけ何だから」

僕ともう一人、友人の男戦士が剣を構え、後ろで女魔法使いが怯えながらも杖を構える。
僕と男戦士で敵を抑えながら火力を叩き込む、いつもの陣形だ。

アラクネ「そっちの男の子、貴方に決めたわ」

クイッとアラクネが指を動かす。
すると、隣で剣を構えていた男戦士が叫んだ。

男剣士「おい、勇者! 避けろ!!」

慌てて隣を見ると顔面蒼白にしながら叫ぶ男戦士が剣を天に掲げて、こっちに切り掛かってきた。
13: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 18:49:26 ID:s63KDHzLME
アラクネ「あら、外れちゃった」
男戦士「てめぇ……俺に何をして……」
アラクネ「簡単よ? 貴方、操りやすそうだったから……糸でね?」

アラクネが糸を見せつける。陽光に反射する糸が男戦士の四肢の先にくっついていた。

女魔法使い「相打ち狙いなんて……燃えて!」

杖から火が飛ぶ。これなら糸が燃えて……!

アラクネ「発想は良いんだけど、まだまだって感じねー?」
女魔法使い「なんで……燃えないの!?」

糸が炎に包まれても燃え尽きない…どうして!

アラクネ「あなた達も普段してるじゃない? 魔力による身体の保護…それを糸に這わせてるだけよー」
女魔法使い「それでも魔術を完全シャットアウトはし切れないはず…」
アラクネ「簡単な話じゃない? ……実力差♪ 若くて弱い子を操って同士討ちさせるのが楽しいのよー」

目の前の魔物は僕達では手に負えないことの証左だった。
14: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 18:55:40 ID:s63KDHzLME
男戦士「おい、俺ごと…斬れ!」

出来るわけがない! 折角出来た友人を、仲間を斬るなんて!

男戦士「でもよ!いつまでも防げるものじゃ……!」

それでも! それに普段の剣捌きや力じゃない!
普段はもっと動きにキレがあるし、力も強い!

アラクネ「んー…良い観察眼。流石勇者候補ね」
女魔法使い「この……凍れ!」
アラクネ「魔力の無駄遣いよ、止めておきなさい?」

僕と男戦士が切り結ぶ横で必死に女魔法使いがアラクネにダメージを負わせようとする。それをハエに集られるような鬱陶しい手つきで払って無傷。
どれだけ僕達で遊んで……!

男戦士「もういい…逃げろ……っ」

糸に操られる友人が必死に逃げるように促してくる。
それでも僕は諦めきれずに彼を操る糸を斬ろうと剣を振るった。
15: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 19:02:05 ID:s63KDHzLME
アラクネ「魔力で強化した糸を斬るなんて……土壇場での覚醒かしら?」

僕の剣は男戦士を操っていた糸を斬ることができた。
アラクネが言っていた魔力による強化、それを剣に試したから出来たことだ。

アラクネ「うーん、潜在能力はあるのね……。困ったわ」

男戦士の解放の代償として、もう僕達の体力と魔力が枯渇しそうになっている。

男戦士「すまねぇ……足手纏いに。とにかく、逃げるぞ」
女魔法使い「目眩しとかで一瞬でも意識を逸らせれば…」

片膝をつきながら僕達はアラクネを前に逃げる算段を立てようとする。
決めた考えの通りに動こうと両脚できっちり立ち上がり、剣をアラクネに構えてから…………

僕の身体はいきなり友を斬っていた。

アラクネ「あなたの事を操れないなんて言ってないわよね、勇者候補君?」
16: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 19:09:26 ID:s63KDHzLME
【その後】
アラクネ「楽しかったのだけど、1匹逃げられちゃったわね」
魔王「人形遊びなんてしてるからだ、馬鹿者」
アラクネ「だって、2人して操られて泣きながら切り結ぶなんて……愉しくて愉しくて……」

結論から言うと、女の魔法使いには逃げられた。
追っても良かったのだけど、勇者候補と男戦士がお互いに絶望しながら切り結ぶのが操って眺めるのが興奮したのだ。

魔王「人形遊びが抜けないのはいいが、火傷はするなよ?」
アラクネ「あの勇者候補君がもっと成長してたら危なかったですね。それこそ私自身の剣を抜かないといけなくなるぐらいには」
魔王「だからこその青田狩りだろう?」
アラクネ「えぇ、若い子が成長出来ないまま、私の操り人形になるのがとても良いので……」
魔王「なら次も頼むぞ?」
アラクネ「はぁい♪」

クイッと手を動かして魔王様の小さな腕に糸をくっ付けて、戯れに動かそうとする。

魔王「一度お仕置きが必要か?」
アラクネ「ただの戯れですよ……♪」

糸をただの魔力の放出で切られた上に魔力の塊でロケットパンチされました……理不尽ね……。

【青田狩り・アラクネ編 終了】
17: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/13(水) 19:16:20 ID:s63KDHzLME
【幕間】
1回1更新だったら良いなと思いながら2回目の投下。
洗支ティ部の支配部分はどう動かしていけばいいか、少し迷い気味ですね。
アラクネ姐さんは謂わば人形師的ポジションで動かしたいですね
そんな姐さんのキャラ紹介。

○アラクネ
蠱惑的な女性の上半身と蜘蛛の下半身。ある意味、描かれるアラクネのスタンダードスタイル。
自身の趣味として糸で誰かを操りたがるが、たまに味方すら操ろうとする。
操る相手の技量や才能は発揮出来ないが、糸をくっつけるだけで操れるので戦場ではかなり厄介なユニット。即時妨害、操作とか止めるんだ。
本人自体の戦闘力は高いが、趣味の方が好きなので洗支ティ部にいる。
好みは若い男の子。つまりショタ好き。邪悪な魔物め!
18: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/14(木) 09:45:44 ID:fdHjsj.hFo
ハーピィ「あたしも歌いたーい」
サキュバス「ダメよダメ。2人共魅了行動したら見つかった時、すぐにやられるわよ?」
ハーピィ「そうだけどさー……そもそもこの村に勇者候補が来るの?」
サキュバス「そう言う報告よ。捕まえるためにこうして先回りして…村全体を罠にするの」

村の側の森で見慣れない2人が何か言っている。
片方は腕の代わりに羽根の生えた少女、ハーピィだったか。
もう一方は劣情を駆り立てるような布面積の少ない服に悪魔のような羽と尻尾、魅了云々言ってるからサキュバスだろう。

サキュバス「ほら、あなたは飛んでから偵察に行く」
ハーピィ「ぷぇー……今度何か奢ってよー」

ハーピィが空へ飛んでいく。
2人はどうやら俺たちの村に何かするようだ…。
こうしては居られない、早くみんなに伝えないと。

その時、間違えて俺は枝を踏み抜き、音を立ててしまった。
女の目はジッと俺を見つめていた。
19: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/14(木) 09:52:01 ID:fdHjsj.hFo
サキュバス「悪い子ね…覗き見?」

すぐ側まで顔が近づく。
紫色の瞳が俺を見つめて、綺麗な顔が俺の心臓を鷲掴みにするように印象を残す。

サキュバス「知られたからには……分かってるわよね?」

わ、分かってる! 誰にも言わないから、見逃してくれ!

サキュバス「どうせみんな魅了に堕とすし…いつもなら良いんだけど」

そう言ったサキュバスの唇が俺に触れる。
柔らかい……舌が入って…かき混ぜられて‥‥蕩ける……。

サキュバス「ん……チュ…プ…は……ふ」

甘い匂いと官能的な口付け、耳に届く扇情的な声。
不味いと分かっていても俺の息子は愚直に膨らんだ。

しばらくキスは続いた。
長く続くほど…俺の意識は…とお…く……。

サキュバス「ご馳走様♪ これからいっぱい魔力使うし、丁度いい補給になったわー」

20: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/14(木) 09:56:10 ID:fdHjsj.hFo
ハーピィ「1人で楽しんでるし、サキュバスの馬鹿ー…」

上空で少女がエナジードレインの様子を眺める。
あの青年はただの不運だろう。
そうやって考えながらも準備に入るサキュバスを見て、ハーピィは飛び回る。

ハーピィ「どうせ、ヤバいのも居ないし暇だなー」

独り言を呟きながらも面白いものがないか探す。
居た。
村はずれにポツンと1人の幼子。恐らく1人で遊びに出たのだろう。

ハーピィ「空の旅にごしょうたーい♪」

上空から目にも止まらぬ急降下で少女の身体がハーピィの爪に捕まった。
21: ◆VDRRSUh6AQ:2022/7/14(木) 10:05:36 ID:fdHjsj.hFo
ハーピィ「どうかな、楽しい?」

ハーピィは足の爪を食い込ませないようにしながら少女を空中に誘う。
当の少女は理解できずに固まり、顔面を青くしている。

ハーピィ「私の仲間がやること終わったら解放してあげるから、それまで付き合ってよ」
少女「で、でも、あぶない、よ」
ハーピィ「あはは、私は危なくないし、空は綺麗だよ?」

ハーピィは普段のスピードよりずっと遅く飛ぶ。少女に空や地表を見せるために。
少しずつ少女の不安そうな顔に嬉々としたものが混ざり始める。
幼さ故の危機感の無さだろう。
気がつけば、少女はハーピィの脚を掴みながらも自分の家や村長の家、どんな人がいるのかをハーピィに聴かせていた。

ハーピィ「ふふ、ありがとね。この村のこと、いっぱい分かったよ」

そんな時間も終わりを告げる。
サキュバスが魅了の陣を作り終わり、村を傀儡にするための術を作り終わる。

ハーピィ「私の仲間の仕事も終わったみたい」
少女「なら終わり? また遊ぼうね、お姉ちゃん!」
ハーピィ「それは少し無理なお願いかなぁ?」

ハーピィの暇つぶしは終わっていた。
なら最後にすることは……?

ハーピィ「それじゃあね、お嬢ちゃん♪」

少女は自身の何倍ものある高さから森に叩きつけられる。

ハーピィ「生きてたら、また会おうね?」

ハーピィは飛べないモノを嘲笑いながらサキュバスの元へ飛んで行った。
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