白猫「……」ｼﾞｰ
黒猫「なにをジロジロ見ておる、下郎」
白猫「ご、ごめんなさい」
黒猫「礼儀を知るなら、先住者たる妾に筋を通すべきであろう。名を名乗るがよい」
白猫「はじめまして。名前はまだありません」
黒猫「ふん。そなたなぞ下郎で充分じゃ」
白猫「あのー」
黒猫「なんじゃ」
白猫「下郎ってなんですか？」
黒猫「…………飼い主はどこにいったのかの」
15： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/28(火) 12:47:17 ID:g7kfUbIAx6
猫「今日は飼い主さん帰りがおそいですねぇ」
黒猫「うむ」
飼い主「うー」ﾊﾞﾀﾝ ﾄﾞｶﾝ ｽﾞﾀﾝ
白猫「大変です。飼い主さんが玄関で倒れました」
黒猫「酔っておるな」
飼い主「うーなんらってんら、ばかやろぅ。お前らんかこっちから捨ててやるっちゅーの」ﾋｯｸ
黒猫「ウニャ」
飼い主「くろちゃーん、私にはくろちゃんがいるもんね。ずーっろいっひょらもんれ……」ﾑｷﾞｭｰ
白猫「あれ、姫さま逃げない」
黒猫「ふん」
飼い主「ふえええ」ｷﾞｭｰ
16： 名無しさん＠読者の声：2017/11/28(火) 14:59:25 ID:C2GjhvyJrI
④
17： 名無しさん＠読者の声：2017/11/28(火) 20:18:43 ID:AEGqgEASYY
しえん
18： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/28(火) 21:03:04 ID:xWhtGGZ/nM
支援ありがとうございます
飼い主「さーベランダ掃除したから好きなだけベランダで遊んでいいよー(それでも汚れるんだけどね)」
黒猫「ふん」ﾌﾟｲｯ ｽﾀｽﾀ
飼い主「えー」
白猫「放置プレイ？」
19： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/28(火) 23:28:30 ID:xWhtGGZ/nM
黒猫「飼い主がうるさいゆえ、少しはベランダに出てやろうか」
白猫「わーい」
カマキリ「ﾅﾝﾀﾞｺﾗ」ｼｬｰ
白猫「姫さま、これはなんですか？」
黒猫「これは妾の屋敷の侵入者であり、哀れな妾の獲物よ」
カマキリ「ﾔﾝﾉｶｺﾗ」ｼｬｰ
黒猫「ふん」ﾈｺﾊﾟﾝﾁ
カマキリ「死ｰﾝ」
白猫「姫さますごい」ｷﾗｷﾗ
20： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/29(水) 00:23:17 ID:xWhtGGZ/nM
黒猫「狩りは猫の本能。そなたも立派な狩人を目指すのじゃ」
白猫「よし、ぼくも姫さまみたいに……ん？」
飼い主「あ、カマキリ死んでる。くろちゃん食べないでよー」
黒猫「ふん」
白猫「ひへはま、ひへはまーふかまえまひたー」ｶﾐﾂｷ
スズメ「xxxx」ｼｰﾝ
飼い主「！」
黒猫「！」
飼い主「シロタン、だめ！すぐにはなして!!」
白猫「!?」
スズメ「ﾊｯ ｵﾎﾞｴﾃﾛﾖｰｺﾉﾔﾛｰ」ﾊﾞｻｻｻｻ
飼い主「よかった。生きてた」ﾎｯ
黒猫「……」ﾎｯ
白猫「なんでー？」
21： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/29(水) 00:27:58 ID:xWhtGGZ/nM
黒猫「こやつ、末恐ろしいやもしれぬ」
飼い主「シロタンてばワイルドキャット」
白猫「？」
22： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/29(水) 00:42:01 ID:xWhtGGZ/nM
友子「飼い主の失恋を祝いましてカンパーイ」
飼い主「祝わないでよ」ﾑｽｰ
友子「まあ、あんたもあれだね、おひとりさま一直線だね」
飼い主「うう……」
友子「そういえば先輩に、マンション買って猫も飼って、これはおひとりさま決定か!?って人がいたど、その後に人間の男も飼ってたね(実話です)。それ目指したら？」
飼い主「先輩みたいなキャリアも収入ない。マンションも賃貸……」
友子「同じは猫だけか」
飼い主「そんなことない。うちのこのほうが絶対かわいい!!」
友子「この猫バカ」
23： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/29(水) 00:45:56 ID:xWhtGGZ/nM
飼い主「今は2匹いるから、掛け算でうちのこ達のほうが4倍かわいい!!」
友子「掛け算てなんだよ、この大猫バカ」
24： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/29(水) 08:02:03 ID:R61GlFhkjs
白猫「今日も飼い主さんは帰りがおそいですねぇ」
飼い主「た～らいま～」ﾋｯｸ
友子「お～じゃましま～す」ｳｨｰ
黒猫「むっ」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ
白猫「あ、姫さまどこへ？」
友子「お～きみが新猫のシロタンか。くろちゃんと違って逃げなくていいね～」ﾓﾌﾓﾌ
白猫「うーお酒くさいー」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ
友子「うはは」ﾜｼｬﾜｼｬ
25： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/29(水) 13:33:33 ID:WuYPecfMJs
飼い主「さ～飲みなおすぞぉ～」ｳｨｰ
友子「お～」ﾋｯｸ
飼い主「だいたい男なんて○×△&@……」
友子「そーだー$%\*……」
黒猫「あれを負け犬と呼ぶらしい」
白猫「人間なのに犬？」
26： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/29(水) 20:07:55 ID:xWhtGGZ/nM
白猫「なんで負けるのは犬なんですかね」
黒猫「それはつまり猫族こそが、妾こそが勝ち組。頂点であるということじゃろう」ﾄﾞﾔｱ
白猫「そりゃ勝ち犬とは言わないですけど、勝ち猫とも言わないですよ」
27： 名無しさん＠読者の声：2017/11/29(水) 22:50:06 ID:4ziEGkNoxo
全力で支援
28： 名無しさん＠読者の声：2017/11/30(木) 06:15:15 ID:xWhtGGZ/nM
>>16
>>17
>>27
白猫「支援なんて嬉しいですねぇ」
黒猫「ふん」
白猫「またぼくのこと見に来てください」
黒猫「あぁ!?なにを言うておる。皆、妾のことを見に来ておるに決まっておろうが、この下郎!!」
29： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/30(木) 13:16:26 ID:BJ47l9Nmm6
飼い主「あうー」ｶﾞﾝｶﾞﾝ
友子「あうー」ｽﾞｷｽﾞｷ
飼い主「完全に二日酔いだね。今日、休みでよかった」
友子「だからこそ飲み過ぎたともいう」
飼い主「コーヒー飲むー？」
友子「飲むー牛乳いっぱい入れてー」
飼い主「あれ、牛乳切れてる。猫用ミルクでもいい？」
友子「あﾞ!?」
30： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/30(木) 13:45:05 ID:BJ47l9Nmm6
飼い主「そしてけっきょくやっきょく冷蔵庫の奥にあった豆乳に落ち着いたという」
友子「豆乳はどうもこのクセがねー」ｽﾞｽﾞｯ
飼い主「買って1ヶ月たってるの忘れてたからかな」
友子「×××」ﾌﾞﾌｫ
飼い主「大丈夫だよー豆乳って開封しないと賞味期限長いから」ﾐﾃﾐﾃ
友子「ゲホ、本当だ……」
31： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/30(木) 17:38:41 ID:iILpZwnbzs
友子「ねえ、飼い主のコーヒーに……」
飼い主「ソイラテ」
友子「は？」
飼い主「ソイラテ」
友子「……飼い主のソイラテにさ、猫の毛浮いてるよ」
飼い主「本当だ。教えてくれてありがとう」ﾋｮｲ ｺﾞｸｺﾞｸ
友子「それって猫飼いの常識なの？」
32： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/30(木) 19:45:33 ID:xWhtGGZ/nM
カン……カン……カン……
友子「何、この不気味な音」
飼い主「ポルターガイスト!?我が家に心霊現象が!?」
友子「おーい、こっちでくろちゃんが器を叩いてるよ」
黒猫「妾の食事はまだか！」ｶﾝｶﾝ
友子「隣でシロタンが行き倒れてる」
白猫「お腹すいたー」ｸﾞｯﾀﾘ
飼い主「しまったーごはんあげてなかったー」
33： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/30(木) 19:53:02 ID:xWhtGGZ/nM
白猫「飼い主さんがごはんの用意を始めてくれてよかったですねぇ」
黒猫「……」ｲﾗ
白猫「楽しみですね、姫さま」
黒猫「…………」ｲﾗｲﾗ
白猫「ねえねえ、姫さま」
黒猫「静まれ静まれー」ｲﾗｲﾗｲﾗ
白猫「？」
黒猫「ここにおわす妾を誰と心得る。妾が妾こそが妾であらせられる。頭が高い。ひかえおろー！」
白猫「ええ？」
34： ◆x5Sg3YStuI：2017/11/30(木) 23:02:25 ID:xWhtGGZ/nM
白猫「お腹がすいてイライラした姫さまは恐いな。しかし、なにを言ってるんだろういったい」
飼い主「録画しておいた時代劇の再放送見ようよ」
友子「あんたも好きだね」
テレビ「静まれ、静まれーこの紋所が目に入らぬか。ここにおわす御方をどなたと心得る。先の副将軍水戸光國公におわせられるぞ。一同の者、頭が高い。控えおろう」
白猫「これか」
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