前スレ
(少年「ボクが世界を変えてみせる」)
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―――あらすじ―――
人間によるホビットへの差別が当然のように行われる時代
人里を離れ、森の中で静かに暮らしていたホビットの親子がおりました。
母親の名はマリー。子供の名はカロル。
二人はささやかな幸せを願って、穏やかな日々を送っていました。
母は今の生活に満足していました。
もちろん森の中での生活は不自由で贅沢とは無縁なものでしたが多くを望まない母にとっては愛する我が子と生きていけるだけで幸せだったのです。
しかしカロルは違いました。
もちろん愛する母と生きるのに不満はなく、彼自身も多くを望もうとは考えません。
ですが彼にとって一つだけ足りないものがあったのです。
それは友達という存在でした。
幼心に自分たちの置かれた立場は分かっていたつもりでした。
人目を逃れて生きるホビットには仲間もなく、心を通わせる相手を見つけるのはとても難しいと。
それでも小さな身体に宿る希望は膨らむばかりです。
49: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/5(木) 20:27:24 ID:g5WCmxTCbU
―――城下町(教会)―――
司祭「…よりによって大臣に買われておったか!」
アリアス「おそらくですが…その可能性が高いかと」
アントリア「そんな気はしていたよ。大臣ならホビット一匹に200枚もの金貨を使ってもおかしくはない」
司祭「民から搾取した税で何をしとるんじゃ!あの豚は!?」
アリアス「まだ直接見た訳ではないので確かではありませんが…」
アントリア「とりあえずの目星は付いたのだから十分な収穫だよ。
ちょうどいい時間を見計らって僕が城に赴いて問い合わせてみよう」
司祭「ふん!わしも一緒に乗り込んで取り返してやるわい!!」
アントリア「いや、君はいい。話をこじらせそうだ」
司祭「な、なんじゃと!?」
アントリア「まだ大臣の手元にあると決まった訳じゃない。取り返すなんて意気込みで付いて来られても迷惑なのだよ」
司祭「め、迷惑…!?」
アントリア「まずは僕に任せておくれ。いいね?」
司祭「くっ…!」ギリッ
アリアス「私も異論はありません」
司祭「なっ…!?」クルッ
アントリア「決まりだ。…さて、出かける支度をしないとな」パッパッ
司祭「ぬぅぅ…!」ギリギリ
50: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/5(木) 20:31:03 ID:Da6WQ42Ckk
―――城(応接間)―――
ガチャッ
大臣「お待たせしましたな」バタンッ
アントリア「忙しい中、申し訳ないね?」
大臣「えぇ、まったくですよ」ニンマリ
アントリア「……」
大臣「いやいや冗談ですとも?どうか気分を害されないよう…?」ニヤニヤ
アントリア「いえ、突然押し掛けてしまったのだから当然でしょう」
大臣「それもそうですな。ご用件を伺いましょうか?」
51: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/5(木) 20:32:35 ID:Da6WQ42Ckk
アントリア「例の件はどうなったのだね?」
大臣「あぁ、その件でしたらご心配なく。順調に進んでますよ」
アントリア「知らせが届きませんが?」
大臣「……他の高官からは好感触を得られたのですが、肝心の国王が渋っておられましてな」
アントリア「やはり大樹を使うのは快く思われませんか?」
大臣「それだけならまだしもホビットを使った興行というのが気に食わないようで…」
大臣「『わざわざ訳の分からんショーをやるなら、見せしめに貴様らの飼ってる奴隷でも処刑したらいい。
広場でも時計塔の下でも手頃な場所を好きに使え』と手厳しい言われようで…」タハハ
アントリア「…あれだけの見栄を切ってくださった大臣のお言葉とは思えませんね?」
大臣「まぁまぁそう焦らず?最後はどうせ多数派に分がある。そういうもんです」
アントリア「…頼みますよ?」
大臣「……ところで」
アントリア「…なにか?」
大臣「神官…あなた何か隠してないですよねぇ?」
アントリア「なんのことかね?」
大臣「確かに税の底上げをせずに金を手に出来るなら、これ以上に望ましい事はありませんが…。
それにしても神官と司祭殿の積極さは…やや異常に思えてなりませんな?」
アントリア「税はあくまで民のより良い暮らしを保証する為の物。
貴殿のように異なる使い道をする者の為に無闇に上げたくはないのですよ」
大臣「ほほう?はっきり言ってくれますな?」
アントリア「不信感を晴らすには包み隠さず申し上げるしかない。違いますか?」
大臣「いや…違いない」ニヤリ
52: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/5(木) 20:36:51 ID:g5WCmxTCbU
アントリア「ご心配には及びません。杞憂に終わりますよ」
大臣「分かりましたよ…。話はそれだけで?」
アントリア「あぁ、もう一つだけ」
大臣「んぅ〜?」
アントリア「宣教師君の様子はどうかね?」
大臣「……?」
アントリア「知らぬ仲でも無いのでね。出来れば一目会ってみたいんだが」
大臣「……」
アントリア「不都合がおありか?」
大臣「構いませんが…見てもいい気分はしませんぞぉ〜…?」
アントリア「ふっふっ。他意はないよ。彼女がどのように飼われてるのか…老いぼれの好奇心だ」クスクス
大臣「はぁ…?では後程使いの者を寄越しますよ」
アントリア「ご配慮、痛み入ります」
53: 名無しさん@読者の声:2013/12/6(金) 23:34:43 ID:CDKJ6otbR6
2スレ目突入おめでとう
宣教師様…(;_;)
っC
54: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 20:45:05 ID:VfeFjrjJI6
〜〜〜夜〜〜〜
―――大臣の屋敷(中庭)―――
アントリア「無理を言ってすまなかったね?」スタスタ
大臣「いえいえ、一向に構いませんよ。
ちなみにお食事は摂っていかれましたかな?なんなら用意させますが?」スタスタ
アントリア「ありがたい申し出だが…歳を取ると食が細くなるものでね。
一日に一食、腹に納めておけば不自由はしませんよ」キョロキョロ
大臣「そうですか?神官はお歳よりかなり若く見えますがね?」
アントリア「取り繕っているだけですよ。中身はとうに腐りかけてます」
大臣「わっはっは!そう卑下なさらず!もっと自信をお持ちにならねば?」
アントリア「そうですかね…」チラッ
大臣「おっと、着きましたぞ。この物置小屋がそうです!」
アントリア「大臣自らご案内いただけて恐縮です」
大臣「いやいや、立場は違えど我々王国の繁栄に尽力してくださる神官の頼みとあらば安いものです」ガチャガチャ
アントリア「("我々"王国の繁栄ときたか…)」
大臣「っと…開きましたぞ。どうぞ?」
アントリア「失礼するよ」グッ
55: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 20:46:32 ID:VfeFjrjJI6
ガチャッ
宣教師「おやーすみなさーいー!」オンチ
???「」ギュウギュウ
アントリア「……」
大臣「おや?」キョトン
宣教師「えっ」
アントリア「…やあ、宣教師君。久しぶりだね?」
宣教師「……!」カァァ
宣教師「ち、違います!違いますからね!?」アタフタ
アントリア「ハハ…。いい歌だったよ。小さな物置小屋がオペラハウスの一角に見えた程だ」
大臣「わっはっは!その状況で歌など唄ってましたか?
いやはや…肝が座っていると言うか、頭が弱いと言うか…?」ニヤニヤ
宣教師「ち、違うと言ってます!!」ギッギッ
アントリア「壁に縛り付けられてるとは思えない元気だ。若さとは羨ましいものだね」
宣教師「と、というかなぜ神官がここに…!」
56: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 20:48:44 ID:VfeFjrjJI6
大臣「しかし少々うるさいですなぁ?」
宣教師「」キッ
大臣「…あ〜そういえば食事を与え忘れてた!」ポンッ
宣教師「入りません!あなた達、悪人の手垢にまみれた物など口にすると考えただけでもおぞましい!」
大臣「腹を空かしてイライラしてるんですなぁ?
よしよし、わたくしの手垢にまみれたハンカチを召し上がりましょうね!」グッグッ
宣教師「あっ…ぐっ…!」モガモガ
大臣「ほらほら、よく噛んで?元とはいえども、まさか聖職者が施しを無駄にはしませんよねぇ〜?」グググッ
宣教師「うっ…お、おぇっ…」プルプル
大臣「わっはっは!お残しは許しませんぞぉ!」
アントリア「…おほんっ!」
大臣「はっ!?つい夢中に…客人の前でとんだ粗相を致しました!」パッ
宣教師「うぷっ…ぐぇっ…ぇ…おえぇぇぇ……」ビチャビチャ
大臣「む?う、うぎゃぁぁぁ!?なにしてんだぁぁ!?」グッチョリ
アントリア「やれやれ…」
57: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 20:52:08 ID:lcY6txYbiA
大臣「こ、小娘の分際で…なんてことを…!!」ベチョォ
宣教師「うっ…うぅ…うえぇん…あぁぁ……!」シクシク
大臣「ふざけるな!泣きたいのはこっちだ!?ガキみたいに泣きじゃくりやがって!?」
宣教師「うわあぁぁあん…!あぁぁ…!」ポロポロ
大臣「この上着だけでいくらすると思ってんだ!貴様ら庶民の命を束にしても釣りがくるんだぞ!?」
アントリア「まぁまぁ。それより湯を浴びてきたらどうだね?
そのままでいる訳にもいかないだろう?」
大臣「し、しかしですな!?」
アントリア「彼女も不安定なのだよ。感情に抑えが利かないんだ。無理もないだろう?
心を強くみせていても、まだ二十歳を過ぎたばかりの娘なのだから」
大臣「ぐぬぬ…!」
宣教師「ひっ…ひっ…」グスッ
アントリア「見なさい。自由の利かない彼女は今、自分で涙を拭うことすら叶わない」
アントリア「窮屈で…暗く、狭く、孤独な空間に押し込まれて…。
これではどんな人間も壊れてしまうよ」
大臣「ふん…!」
アントリア「無力な両手を握り締めることさえ出来ない。これ以上に惨めなものはない」
大臣「はいはいはい!分かりました!分かりましたよ!
神官のありがたーい説教が十二分に染み渡りました!」ガチャッ
アントリア「ご理解いただけてなにより…」
大臣「わたくしは一度離れますが妙なマネだけはせんでくださいよ!
外に衛兵を付けておきますからね!」
アントリア「承知しました」
大臣「ちっ!」バタンッ!
58: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 20:53:49 ID:lcY6txYbiA
宣教師「うっ…うぅぅ……」ポロポロ
アントリア「…大事ないかね?」
宣教師「わ、わたし…わたしは…」
アントリア「涙を拭いてあげよう…」キュッキュッ
宣教師「」グズッ
アントリア「…なぜ君がこんな場所に?」
宣教師「グズッ…司祭様が…私を…疑って…それで…」
アントリア「そうか…。それは大変だったね…」
宣教師「私はただ…助けたかっただけなんです…。なのに…こんな……」
アントリア「そうか、そうか…」
アントリア「(そう仕向けたのは僕なのだが…知らないようだな)」
宣教師「ヒック…!ヒック…!」
59: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 20:56:42 ID:VfeFjrjJI6
アントリア「…落ち着いたかな?」
宣教師「はい…。ご迷惑をおかけしてすみません…」
アントリア「……」
???「うぅぅ…!うぅぅ!」
アントリア「ん?」クルッ
宣教師「あ…し、神官!頼みがあるのですが…」
アントリア「この子の拘束を解けと言いたいのかね?」
宣教師「お願い致します!大臣に分からないよう、緩めてあげるだけでいいので…!」
アントリア「とりあえず…目隠しと猿轡を…」スッ
アントリア「」シュルッ
???「けほっ…けほっ!」
アントリア「ふふふ…」ニヤリ
宣教師「……!?」
カロル「ぷぁっ…宣教師さま、泣か…ないで?」
宣教師「え…カロルくん…?ど、どうして…」
カロル「えへへ。捕まっちゃった」ニコッ
宣教師「っ…」
60: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 20:58:52 ID:VfeFjrjJI6
アントリア「宣教師君から聞き出そうかと思っていたが…手間が省けたな」
宣教師「えっ…」
カロル「あ、司祭のおじいさまの…」
アントリア「アントリアだ」
カロル「アントリア…さん?」
アントリア「カロル君と言ったね?安心したまえ。ここからすぐに出してあげよう」
カロル「……」
アントリア「……?」
カロル「ぼ、ボク…いいです」
アントリア「なにを言ってるんだい?」
カロル「宣教師さまを出してあげてください。ボクは後でいいですから!」
アントリア「ふふふ。気が早いな?何も今すぐどうこうという訳ではないよ。
少し時間がいるが…必ず君を助ける。今日のところは帰らせてもらうがね」
カロル「…その時は宣教師さまも一緒に助けてくれますか?」
アントリア「状況による、とだけ言っておこう」
カロル「?」
アントリア「約束は必ずしも守られるとは限らない。君はそれを知っている筈だよ?」
カロル「……」ズキンッ
アントリア「だから僕は安易に約束はしない。君の信頼を裏切りたくはないものでね?」
カロル「ボク…アントリアさんのこと、まだよく知らないですよ?」
アントリア「これから築き上げるのさ?君を助ける事でね」
カロル「どうしてボクを助けてくれるの?ボクはホビット…だよ?」
アントリア「…宣教師君にでも聞いてみたまえ」
カロル「宣教師さま…?」
宣教師「……」ニコリ
カロル「……!」
61: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 21:03:31 ID:lcY6txYbiA
宣教師「神官…お耳を拝借してもよろしいでしょうか?」
アントリア「……」スッ
宣教師「正直、複雑です…」コショコショ
アントリア「だろうね?君は事情に通じているのだから?」コショコショ
宣教師「…私には分かりません。なぜ…あなた達がこうまでしてカロルくんを利用しようとするのか…」コショコショ
カロル「……」
宣教師「司祭様の言葉から大体の察しはついてます…。
ですが…枯れた大樹を蘇らせたところで何があるというのですか?」コショコショ
アントリア「やはり知っていたのだね…」
宣教師「教えてください…。全てが終わればカロルくんは無事に解放されるのですか?」コショコショ
アントリア「ふふふ…解放するとも。全てが終わればね」コショコショ
カロル「……?」
アントリア「おとなしく従ってくれたら何も失う事はない…。分かってくれるね?」
宣教師「……せめて目的を」
ガチャッ
大臣「ふぅ…ひどい目に遭ったもんだ!
…んぅ〜?し、神官!あんた何をしてるんですか!?」
アントリア「…あぁ、勝手に拘束を外して悪かったね。気になったもので」
大臣「気になったものでって……あぁ〜もういいですよ。
そろそろお帰りになったらどうです?小娘とも十分お話になられたでしょう?」
アントリア「ではそうさせてもらいますよ」
宣教師「……」
62: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 21:05:20 ID:lcY6txYbiA
大臣「ぶふぅ…!ようやく邪魔者が消えてくれた!」フンスッ
大臣「」ギョロッ
宣教師「」ビクッ
大臣「よくもわたくしに吐瀉物をぶちまけてくれたな…!」ピシャッ
宣教師「あ、あなたが…あんなことをするからでしょう…!」ブルブル
大臣「口答えするなぁっ!!」ブンッ
バチィンッ!
宣教師「あっ…!!ぐあっ!?」ヒリヒリ
カロル「!」
大臣「なんとか言ってみたらどうだ?まぁ口も聞けないだろうがなぁ〜?」ピシャッ
宣教師「はっぐ…うぁっ…」ビクンビクン
カロル「せ、宣教師さま…!」
大臣「ぐふふ…本来ならコレは馬を調教する為の鞭なのだぁ…。
貴様のように躾のなってない駄馬にはうってつけだろうが?」グシシ
カロル「やめてよ!宣教師さまがかわいそうだよ!」ジタバタ
大臣「なんだ、お前は?奴隷の…しかも劣悪種の分際で誰に口を利いてる?」
カロル「おじさまは誰なの…?なんで宣教師さまをいじめるの?」オロオロ
大臣「わたくしはお前の主人だよ?主人の顔も覚えられんとは…お前も躾がなっておらんな?」グリィッ
カロル「っ…!だ、だって…今初めて顔を見たから…!」ギュウッ
大臣「口答えするなと言ってるだろうが!」グリグリ
カロル「い、痛いよ…やめて…!」ギュウッ
大臣「踏まれたくなかったら黙って見てるんだな?次に生意気な口を利いたら顔面を踏み潰してやる」グリグリ
カロル「うぅ…うあぁ…!」ググッ
宣教師「やめ…なさい」
大臣「んぅ〜?」ジロッ
63: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 21:08:21 ID:VfeFjrjJI6
宣教師「っ…その子は…関係ないでしょう。あなたの服を…汚したのは私です!」
大臣「……」
カロル「宣教師さま…」
大臣「ふん!正義感が強いですなぁ?薄汚いホビットの為に体を張ると?」
宣教師「薄汚いのはあなたです…!」
大臣「…ぐふふ!そういえば先ほどからホビットがあなたを宣教師と呼んでいますが…お知り合いですかなぁ〜?」ニタァァ
宣教師「……!ち、ちが…」
大臣「どうなんだ?」グリィッ
カロル「あぐっ!…ぼ、ボクは宣教師さまのともだち…です」ググッ
大臣「だ、そうですがぁ〜?」ニヤニヤ
宣教師「でまかせです!私はそんな子、知りません!!」
大臣「往生際の悪い…?」
カロル「お、お願い…!ボクのともだちをいじめないで…ください!」
大臣「いいでしょぉ〜…?ならばお前をいたぶる事にしますよ」ニヤニヤ
カロル「へ…?」ゾクッ
宣教師「やめなさい!知らないと言ってるでしょう!」
大臣「今夜はいつもと違った趣向で楽しみましょうか…。
良かったですなぁ?あなたの代わりが見つかって…?」ニヤニヤ
宣教師「……!わ…分かりました!私の体を使ってください!
もう抵抗なんてしません…!あなたの…望む通りにします…だから!」ギッギッ
大臣「いぃぃいえ、結構ですよぉぉ?嫌がる女性を手籠めにするなど紳士のやる事じゃないですからねぇぇぇ?」グシシ
宣教師「お願い致します!させてください!喜んで…あなたに抱かれます!私を抱いてください!」
カロル「宣教師さま…なにを…言ってるの?」ブルブル
大臣「うわははははは!!必死ですなぁ!?」ゲラゲラ
宣教師「(カロルくん…。内心軽蔑なさってるでしょうね…。
…これもキミの為なんです…。せめて…眼を綴じていてください)」
64: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 21:10:55 ID:VfeFjrjJI6
大臣「ぐふふ…!お嬢さんの熱意は十分伝わりましたぞ?」
宣教師「…あ、ありがとうございます。どうぞ、いつものように寝室へお連れください。
大臣の為…わ、私に…出来る限りの奉仕をさせていただきたいのです」フルフル
カロル「ダメ…だよ。宣教師さま…ウソついてるもの」
宣教師「……!ウソなんかつきません!見知らぬホビットは黙っていなさい!」
カロル「ボクなんかに気を遣わないで…?そんなの…絶対にダメだよ」
大臣「」ヒュンッ
バチィンッ!
カロル「っ!?」ビクンッ
大臣「おぉ!体が跳ね上がりましたな!?」
カロル「あっ…ぎゃあぁぁぁあぁぁああ!!」ヒリヒリ
宣教師「なにをしているんですか!?あなたは私がお相手すると……」
大臣「ご冗談でしょ?わたくしはねぇ、お嬢さん?初モノにしか興味がないんですよ!」
宣教師「は…!?」
大臣「破瓜の鮮血滴る密な口を…無理やり押し広げるのがたまらないんですよねぇ!」
宣教師「あなた…気は確かですか…?」
大臣「つぅまぁりぃ?処女でないあなたに価値などありまっせ〜ん!」ブー
宣教師「……!」ギリッ
カロル「いたいっ…いたいよぉ…!えぐっ…おかあさまぁ」ブワッ
宣教師「(カロルくん…!)」
大臣「しかぁし…このガキをいたぶればいたぶる程、お嬢さんの表情に魅力が産まれますぞぉ〜?
さっきからあなた…いぃい顔をしている?とてもいい!いい!イイネ!」バッチグー
65: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 21:13:18 ID:lcY6txYbiA
宣教師「(このままではカロルくんの身に害が及んでしまう…!
こうなったら挑発して矛先をこちらへ向けましょう)」
宣教師「下衆!女の敵!腐れ外道!ブタ悪魔!
抵抗出来ない女、子供相手に鞭を振るうなど恥を知りなさい!」
大臣「な、なんだとぉ〜?」ブヒィ
宣教師「(あと一押し…!はしたないですが…やるしかありませんね!)」
宣教師「」ペッ
大臣「」ビチャッ
宣教師「(唾を吐きかけられたとあっては…そのつまらない自尊心も粉々に砕ける筈…)」
大臣「ふん…」ゴシゴシ
大臣「」ベロォン ピチャピチャ
宣教師「えっ」
大臣「うーん、マイルドなお味…ごちそうさまでした?」ニンマリ
宣教師「」ゾゾゾゾゾッ
大臣「お嬢さんの唾液、大変美味しゅうございましたぞ?おかわりはありますかな?」
宣教師「きゃあぁぁぁ!?」ゾワァッ
66: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 21:16:26 ID:VfeFjrjJI6
大臣「あぁっと…おかわりを頂く前に。うらっ!」ヒュンッ
バチィンッ!
カロル「うあぁぁぁぁああぁあ!!!」プシュッ
大臣「先の暴言…あと三発は必要ですな!」ヒュンッ
バチィンッ
カロル「ぎゃああああ゛あ゛あ゛」ビクンビクン
バチィンッ! バチィンッ!
カロル「あっ…がっ…!うぁっ!ぐっ!」グリンッ
カロル「」ブクブク
宣教師「カロルくん!!」ギッギッ
大臣「わっはっは!泡吹いて気絶しおった!」ゲラゲラ
宣教師「(私…なんてことを…)」
宣教師「(よく考えもしないで…)」グワングワン
67: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 21:18:50 ID:VfeFjrjJI6
宣教師「カロル…くん…」
大臣「ぐふふ!素晴らしい!素晴らしい!その顔!失意のどん底に落とされた女の顔はまさしく美しい!」
大臣「(その顔こそを剥製にしたい…!飾りたい!眺めたい!)」
宣教師「なぜ…こんな非道なマネを顔色一つ変えずに出来るんですか…!」ワナワナ
大臣「んぅ〜!答えは単純明快!楽しいからなんですねぇ〜!」
宣教師「っ…!」グッ
大臣「お?何か言いかけました?言わなくてよろしいので?」
宣教師「」ブンブン
大臣「でしょう?そうでしょ?言えませんよねぇ?
言えば全部このガキに降りかかりますもんねぇ?」
宣教師「(卑怯モノ…!人でなし…!うぅ……)」
大臣「疲れましたなぁ。肩が凝ってしょうがない」コキッコキッ
大臣「続きはまた明日の夜にでも?ねぇ?」
宣教師「……!」ワナワナ
大臣「おやすみなさい。今夜は子守唄はいらないそうですぞ?」ニヤニヤ
カロル「」ピクピク
宣教師「……」プイッ
ガチャッ バタンッ
68: ◆WEmWDvOgzo:2013/12/8(日) 21:27:32 ID:lcY6txYbiA
>>53
ありがとうございます!
おかげさまで1年近くかかりましたが、なんとか2スレ目に突入出来ました!
読んでくださって本当にありがとうございます!
最近、自分の中で宣教師がどんどん汚れてる気がします。当初は清廉潔白なキャラにする筈だったのですが…。
このまま書いてる内に堕ちるところまで堕ちてしまいそうな…SSって難しいです。
独り言失礼しました!
支援ありがとうございました!
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