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三蔵「…岩から尻が生えている」
[8] -25 -50 

1: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/28(金) 01:13:20 ID:clfaSnFbdM
尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」

三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」

尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」

三蔵「しかし無駄に毛深いな」

尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」

三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」

尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」

三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」

尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」

三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」

尻「おい」

三蔵「下の毛とか意味わかんない」

尻「おいこら」


800: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/9/20(土) 18:09:03 ID:EIZQ8mNFrw
雀「あ、あれ?なんで?着ぐるみが全身を締め付けて、あれ?術、発動してるはずっス!あれぇ?」

悟空「発動してるんですかお師匠さま」

三蔵「うん。腰もみマッサージ機能に変えといた。術式簡単だったし。気持ちいい」

八戒「お、エエのう。後で貸してくれんか」

三蔵「サイズ合わねーどころの話じゃねーだろ」

雀「ふぇ?ふぇぇえ!?なんで!?」

悟空「ごめんねぇ雀ちゃん。ウチのお師匠さま、呪いとか術とか解くのだけはチート級で」

沙悟浄「もう諦めなよ、色々と」

雀「いい、いやそんな理不尽な…!な、ナニを諦めろと…?」

沙悟浄「……人生とか?」

雀「んな簡単に諦めちゃダメなヤツっスそれはぁぁあっ!!」

悟空「まあまあ……」

フッ

沙悟浄「……っ!?……ち、急だね。なんでこう『王』って付くヤツは、自分で来ないで呼び寄せたがるかねぇ」

小龍「…空間転移ですか。玉面公主のそれより、随分と速い」

八戒「うむ。そして此所は異空間か。……ふむ、釈迦如来ほどでは無いが、少なくとも観音よりは精度の高い術じゃの。……思うたより、やるではないか。出て来るが良い、相手してやるわ」

三蔵「あ、ここ涼しい。助かったー、もう股ぐらが蒸れて蒸れて」

悟空「お師匠さま、たぶんシリアスシーン始まりますから、緊張感緊張感」

ズズ……

青教王「……羽虫どもでは歯が立たぬと踏んでは居たが、まさか玉龍一人に敵わぬとは。思っていたより出来る、は此方の台詞だ、三蔵一行」

白教王「おーい雀ー?なに縛られてんだよマジ使えねぇなお前。オラこっち来い」クイッ

雀「ぅあっ!」

悟空「おおっ、念動力っ!」

沙悟浄「へえ。八戒姐さんの言う通り、雑魚じゃあなさそうだね」

雀「あうっ……ご、ごめんなさいっス、青兄さん、白兄さん……」
801: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/9/20(土) 18:18:46 ID:EIZQ8mNFrw
八戒「なんと。兄妹か」

青教王「…やらせろと言うから任せたが、やはり未熟よな。身の程が解ったか」

白教王「ほら兄貴めちゃキレてんぞ?ふだん俺にボロカスに言われてるぶん、怒れる相手にはここぞとばかりに怒んぞコイツ」

青教王「ボロカス言ってる自覚あったんだなんかホッとした。あとコイツは止めようか」

雀「うう、ご、ごめんなさいっス……許して欲しいっス……!」

沙悟浄「……あーあー震えちまって。兄貴ってのはそんな恐いもんかね」

悟空「こわいよ。怒ると島とかと一緒に沈められるし。こわいこわいマジこわい」

八戒「そんな兄を持っとるのは姉者くらいじゃと思う」

小龍「………」

青教王「お前はもう良い、引っ込んでいろ。元より戦力として数えておらん。…で、怪我は無いか?外は寒かったろう、毛布を用意してあるぞ。飲み物はココアで良いか?」

白教王「ちょお前、手ぇヤベェ荒れてんじゃんよハンドクリーム塗っとけよ、んだよ逆剥けになってんじゃん傷バンド傷バンド」

雀「青兄さん、白兄さん、優しいっス……えへへ……」

悟空「厳しいと思ったら溺愛だ!甘々だ!ウチのお兄ちゃんと大違いだ!」

八戒「まあ妹には優しくせんとなぁ。のう姉者?」

沙悟浄「うんうん、妹は大切にすべきだねぇ。ねえ姐さん?」

悟空「こんな時ばっか長女扱いするなと小一時間」

三蔵「……なあ小龍、いつまで待ってもシリアスシーンとやらが始まんねーんだけど。ずっとグダグダと放課後の教室かココは」

小龍「…先生がふざけたヌイグルミを着てる時点で、どだいシリアスは無理だと思いますが」

三蔵「それを言われると痛い」

悟空「じゃあ優しくするからちゃんとお姉ちゃん扱いしてよ」

沙悟浄「えっと……こんな感じかね。………お姉ちゃんなんだからワガママ言わないの!まったくこの子は!」

悟空「間違ってないけど悟浄ちゃんの立ち位置がおかしい」

八戒「ふむ、では……そこのお姉ちゃん、一晩いくらじゃ?」

悟空「間違ってる上に八戒ちゃんのモラルがおかしい」
802: 名無しさん@読者の声:2014/9/21(日) 14:26:28 ID:01Qiq5ZNCA
私もシリアス来るかと構えて読んでたのにwww全然始まらないしwww
803: 名無しさん@読者の声:2014/9/22(月) 12:48:26 ID:QHWefPtQJM
シリアスを求めるべきではないんだね・・・・・wwwwwwwwwwwwwww
804: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/9/22(月) 22:53:18 ID:EIZQ8mNFrw
悟空「と言うかそもそももっと二人が妹っぽく可愛らしくだね」

八戒「何を言うか。こんなプリチーな見栄えのワシじゃぞ、妹の中の妹と言っても過言では」

ドガァァァァンッッ!!

八戒・沙悟浄「っっ!!?」

小龍「悟能様っ!!」

悟空「悟浄ちゃんっ!…っ、なにすんのさ!」

青教王「おや。敵の眼前で漫才に興じて居るのは、此方の油断を誘う策かと思ったが。簡単に攻撃が通ったな」

白教王「こんなもんなんじゃね?孫悟空は伝説級だけどよ、所詮残りは天界くずれだろ?」

小龍「……貴様ら」

……ガラガラガラ………

八戒「…待て、小龍。……悟浄、見えたか?」

沙悟浄「痛つつ……あ〜…ちょっと速いねぇ、無理無理。今の、どっちだい?」

八戒「恐らく青ヒゲの方じゃな。高速での妖気圧か……面白味は無いが、良い技じゃ」

沙悟浄「じゃあ姐さんそっちで。アタイ白いのね。なんかさっきからチラチラこっち見てて、気分悪いし」

青教王「おお、一対一を所望するか。小娘とは言え、一応は武人。心得ているな」

白教王「助かったぜ、兄貴と違って俺、ロリっ娘痛めつける趣味ねーし」

青教王「人聞き悪いどころじゃないよそれ、教団のイメージ考えよう?」

八戒「姉者、小龍、ちぃと暴れる。師匠殿から離れるでないぞ」

悟空「うーい」

小龍「…畏まりました」

沙悟浄「旦那様ぁ〜♪悟浄頑張っちゃうから、見てておくれよぅ♪」

三蔵「うん、他に見るもんもないしね」

悟空「ひどっ」
805: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/9/22(月) 22:54:32 ID:EIZQ8mNFrw
青教王「武人の礼だ、名乗ろう。妖魔真義教が蒼き爪……青教王」

白教王「えーっと、妖魔真義教が白銀の刃、白教王」

青教王「次に玉龍と、あの孫悟空が控えておる。早々に臥して貰おう」

八戒「次なぞ無いわい、阿呆。…天蓬元帥猪悟能じゃ。天界くずれ如きに地を舐めるは、貴様等よ。あと勝ったらその妹は少し借りるぞ。まだ罰を与えとらん」

沙悟浄「やめな姐さん、ビクビクしてんじゃないのさあの娘。…捲簾大将沙悟浄!アタイらに喧嘩吹っ掛けた事、骸髏んなって後悔しな!」

八戒「師、玄奘三蔵が名にかけて」

沙悟浄「勝負ぁ!!」





三蔵「…おー、相変わらずすっげぇ動くなもうワケわからん。てかお前らって基本タイマン張るよね」

悟空「私はあんま気にしないんですけどね。まあ一騎討ちはロマンですから」

小龍「…悟能様も悟浄さんも、元は武将ですからね。私も特に気にしませんが。でも悟空さんは元々ヤクザじゃないんですか?」

三蔵「確かに。ヤーさんって筋とか礼儀とかうるさそうだよな」

悟空「違うよ何その誤解やめて!私が昔暴れてたのなんてなんとなくだよ理由なんて無いもん!」

三蔵「いやそっちのがタチ悪いだろ」

小龍「…あの二人、強いですよね」

悟空「んー、うん。感じる妖力は、お兄ちゃんクラスだねぇ」

三蔵「は?牛さん?え、それ大丈夫なのか?」

悟空「だいじょぶじょぶ、無問題ですよお師匠さま。単に妖力が高いってだけじゃ、私の妹弟子には勝てませんよ」

三蔵「……なんか随分上から物申してないかコイツ。なんだコイツ」ヒソヒソ

小龍「……まあ実際実力的に上ですから。言いたいんですよ言わせてあげて下さい」ヒソヒソ

悟空「うん聞こえてるよー?お願いだから聞こえないように言おー?実は天下の斉天大聖も傷付くんだよー?」
806: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/9/22(月) 22:57:20 ID:EIZQ8mNFrw

〜沙悟浄 対 白教王side〜


ガキィン!!ギィン!!

白教王「おっも!重っ!おねーさん、んな細腕なのに一撃、重ぇんだけど!腕マジ痺れっわイカっちぃ〜!」

沙悟浄「…はん、ついてくるかい。でも軽いねぇ。パワーありそうに見えたんだけど、見かけ倒しかい?」

白教王「やー、やっぱそこそこツエぇわイカちぃわ。さっきはバカにしたけど、腐っても沙悟浄だわ。……俺のオンナになんね?」

沙悟浄「お生憎様。もう旦那様に売約済みさね。あと誰が腐ってるってんだい、腐ってんのはウチの悟空姐さんだけだよ」

白教王「……旦那様……三蔵法師ねぇ………はっ。マジかぁ……じゃ、ボコって拐うしかねぇじゃん……俺、無理打ち好きくねんだケドなぁ………」

沙悟浄「ぁにワケわかんない事……っ!」

ゴキゴキゴキゴキ…!!!

沙悟浄「……変身する奴は、初めてだね。なんだいそりゃ気色悪い……ゾウ、かい?」

白教王「……ゾ〜ウさん♪ゾ〜ウさん♪お〜はなが長いのね……ってね。イカちぃべ?俺ってば、魂に霊象を合成しちゃってんのよ。んで両手は……こう!!」

ビュオオオッ!!!

沙悟浄「くっ!!?」

ガキィィィィィ……ィィンッッ!!

沙悟浄「……ちっ」

白教王「防ぐのがやっとだべ?俺の『象双白牙(ぞうそうびゃくが)』、マジイカちぃっしょ?」

沙悟浄「腹の立つ喋りだねぇ……これなら木叉の野郎のがまだマシだってん」

ギャリイイイイインッッ!!

沙悟浄「……っっ!!」

白教王「なぁ、俺のオンナになってくれよぉ?俺らアウトローの憧れだったんだぜぇ、アンタはさぁ?」

沙悟浄「…はぁ……はぁ………あん?」

白教王「息切らしてんじゃねぇよ……こんなもんじゃねーだろぉ?……会いたかったんだぜぇ……『血髪の沙僧』」

沙悟浄「…………」
807: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/9/22(月) 22:58:32 ID:EIZQ8mNFrw
ギャリン!!パキィン!!キィィン!!

白教王「盗賊団・流沙が頭領、血髪の沙僧って言やぁよぉ!マジリスペクトの対象だったぜ!ワルの中のワル!」

沙悟浄「…………」

白教王「浴びた返り血がその髪を赤く染め!浴びる返り血よりその髪は赤くなる!イカちぃ!カッケェ!!マジやべぇ!!!」

ガッ……キィィンッッ!!

白教王「それが、んだよこのザマぁ?俺なんかに圧されてんじゃねぇよ日和ったのかよ?……選んだ男を間違えたとしか思えねぇ違えねぇマジありえねぇ!!俺んトコ来いよ!!憧れたアンタに、戻ってくれよぉぉ!!!」

ビュンッ……ガキッッ!!

白教王「……っ!」

沙悟浄「………黙りな、餓鬼が」

白教王「黙らねぇな!凄んだところで今のテメェなんざガフッ!?」

沙悟浄「………この髪は、もう、血の色なんかじゃ、無い」

白教王「グ……が……!?」

沙悟浄「この髪は、この紅(あか)は。…………夕暮れの、色」

ズバッッ!!

沙悟浄「玄奘三蔵と言う日輪に照らされた、空の色」

ガガガガッ!!

沙悟浄「彼の人に染められた、紅い、色」

ズザンッッ!!

沙悟浄「今日の終わりを、告げる色」

白教王「う、うあ、うあああああぁぁぁあ!!!」

沙悟浄「………子供はお家に帰る時間だよ」

ズパァァァァァンッ!!!!

白教王「……パ、ネェ………」

ズゥゥゥゥン……

沙悟浄「……拜拜(バイバイ)、小弟弟(坊や)」
808: 名無しさん@読者の声:2014/9/24(水) 18:43:38 ID:QHWefPtQJM
ご、悟浄ちゃん……悟浄の姉御!!!格好良い!格好良過ぎです!一生ついて行きます!!!!!!!!
809: 名無しさん@読者の声:2014/10/3(金) 10:52:08 ID:qZoiI.psJc
支援あげ!(=゚ω゚)ノ
810: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/10/6(月) 23:24:09 ID:VKwp2Y6QKI

〜猪八戒 対 青教王side〜

ガキィンッ!!ガキィンッ!!

青教王「……流石は猪八戒、簡単には倒せぬな。くくく、ならば其の真の姿を」ゴキゴキゴキ…!!

八戒「焼き払えい九歯馬鍬!」

ゴオオオオオッ!!

青教王「……天に名高き宝具、九歯馬鍬……其の獅子王咆で砕いて見せ」ゴキゴキ…!!

八戒「凪ぎ払えい九歯馬鍬!」

ズッパーン!!

青教王「………な、なかなか疾いな、しかし獅子の仙力をもってすれば、その程度の」

八戒「掻き斬れ九歯」

青教王「変身させてくれないかなぁ!?と言うか攻撃をするなよ!待つのが礼儀と言うか空気と言うか、わかるだろう!?」

八戒「ほっほ、そろそろ怒られるとは思うとった。ほれ、待っとってやるから、変身でも変態でも好きにせい」

青教王「……ぐぬ…!軽口を叩いて居られるも、今だけだ……グルル……覇ぁぁぁ」ゴキゴキゴ

八戒「掻き斬れい九歯馬鍬ーっ!」

バシューッ!!!

青教王「ぁぁぁぁあああっ!!?はぁぁぁあ!!?」

八戒「ぷほっ。ほほ、ほはははは、良いリアクションじゃ、ぷほほほ………む、マジで怒っとるなコレは。わかったわかったそう睨むな、もう邪魔せんから、な?」

青教王「…………」ゴキゴキゴキ

八戒「………」スッ

青教王「っ!」ビクッ

八戒「ぷっ!ぷく、ぷくくく……!ビクッて、ビクッてしおった…!」

青教王「せ、性格が悪いとかの次元では無いぞ貴様!?悪魔か!!」
811: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/10/6(月) 23:25:31 ID:VKwp2Y6QKI

〜仕切り直し・猪八戒 対 青教王side〜

ゴキゴキゴキ……!!

青教王「ぐるぁぁぁあっっ!!……ふぅぅう………余計な手間を取らせよって…」

八戒「いやの?悪気は……あったにはあったんじゃが、あっちで悟浄のヤツが恥ずかしげもなくシリアス入っとるからの?ワシはギャグっとくべき的な使命感がの?」

青教王「……よくわからんが、そのままふざけていろ。肉塊になった後に笑ってやる」ゴゴゴゴ……

八戒「……残念じゃが、そのふざけた妖気が、それを許してくれんのう。……獅子、じゃな。霊獣を取り込む術か、面妖な。マジにならざるを得んわい」

青教王「……ならば、此処からは死地。……光天既に死す!奮んんんっっ!!!」

八戒「叩き伏せいっ!九歯馬鍬っ!」

ドガァァァァァンッッ!!

八戒「……!膂力はワシでは到底敵わぬな…!」

青教王「…ほう、見事。最小限の力で往なすか……見惚れる程の武よ、恐れ入る。……妖天此処に立つべし!雄々ぉぉぉぉぉおっ!!」

ガキィィィィンッ!!

八戒「…っ、まともに受けては此方が持たん…!てか何じゃ変身した途端、その文言は。まんま太平道のパクリではないか、このエセ教祖めが」

青教王「……似非結構、一応教祖らしく振る舞おうとしての戯れだ。教団の体を為しているも、天界の邪魔を防ぐが理由よ。しかし宗教とは便利だな、都合の良い絵空事を説くだけで、馬鹿が簡単に集まる」


八戒「……ふん。マジついでに訊いておくか。何故ワシ等を狙う?残念ながら最早、三蔵法師を食ろうても不老不死などには成らぬぞ?嘘では無い証拠に、牛魔も手を引いたじゃろ?」

青教王「見くびって貰っては困る。貴殿達と天界の一件、天部は秘しているつもりらしいが、筒抜けも筒抜け、とうに知っておるわ。玄奘三蔵に金蝉児が宿って居らぬことなど、な」

八戒「……ほ。これは驚いた。……まあ管理しとるのがあのバカップルじゃからな……筒抜けも已む無しじゃ。それを承知の上で目的は…………師匠殿、か」

青教王「…やはり知者よな、猪八戒。その通りだ。食らえば不死身、などと言う眉唾臭い噂より、今の玄奘三蔵にこそ価値がある」

八戒「……ワシら弟子を討ち倒し、三蔵法師を食らい殺した事天下に報せば、一勢力を築くに足る武名を得る、か。人質に取ってワシらを操る、と言う手もあるのう。成程、悪党の考えそうな事じゃ。…嫌いでは無いがの」

青教王「其の台詞だ。貴殿の知勇、好ましいぞ」

八戒「ほほ、告白のつもりか?悪いが汗臭い男は趣味では無いのう」

青教王「安心しろ、其も性格の壊れた女子は御免だ」

八戒「壊れとるとまで言われたのは初めてじゃ!」
812: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/10/6(月) 23:26:30 ID:VKwp2Y6QKI

ガキィンッ!!ガキィンッ!!ギャリャンッ!!

青教王「グルァァアッ!!獅子王咆っ!!」ゴオッ!!

八戒「むおっ!?」

ドガァァァァンッッ!!

青教王「……不憫よな。武技、気術、そして何よりその知謀。戦士として非常に優れて居るが、余りにも撃が軽い。貧相な体躯も、火力不足の原因と見る」

八戒「……ワシは搦め手で勝つタイプなんじゃい。ほっとけ」

青教王「だが噂では、あの武神・二郎真君すら下したと聞く。成程搦め手……扇動、挑発、貴殿の口舌の威力、先程の揶揄は氷山の一角なのであろう。こちらのペース、崩される前に畳み掛けるぞ……獅子王咆ぉお!!」

ドゥンッ!!ドゥンッ!!ドゥンッ!!

八戒「ぐぅっ!!ちょ、待っ……がふっ!!」

青教王「我が獅子王咆は、音速を超える気砲!悪いがこのまま葬らせてもらう!波ぁぁぁあっ!!波ぁあっ!!」

八戒「聞く耳持たぬか……くうううううっ!!」

青教王「それで避けているつもりか!」

ドドドドドドッッッ!!!

八戒「……っ!!」

ズル……ズル……

青教王「敵に背を向けるか!失望させるな、猪八戒!」

ドォンッッ!!

八戒「ぐぅあっ!!…………はぁ……はぁ………!!」ズル…ズル…

青教王「……醜態だな。これ以上見たくもない。最期くらいは、武人らしく首を撥ねてやろう」ギャリンッ

八戒「………はぁ……ぜぇ……」

青教王「…………と、近付かせるのが狙いだろう!その手に乗るか!残念だったな猪八戒!獅子王……」

小龍「…そこまでです」

青教王「っ!?」
813: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/10/6(月) 23:27:36 ID:VKwp2Y6QKI
雀「あう、あう……せ、せーにいしゃままま……!ま、また縛れちゃったっスぅぅう……!」

小龍「…動けば彼女の首は跳びます。……悟能様、どうぞ」

八戒「……ふぃ。あぁぁ痛かった……大義じゃ、小龍」

青教王「な、なな……!?ひ、人質……!?」

八戒「好き放題バカスカ撃ちおって……覚悟は出来ておろうの?」

青教王「す、雀……!くそ、縛られていては……!ひ、卑怯にも程があるだろう!?恥ずかしくないのか貴様!?」

八戒「ん?いや全く?勝負において恥ずべきは、負ける事じゃし」

青教王「な、何より貴様ピンピンしているではないか!余力があると言うのに何故このような、勝負を汚す真似を」

八戒「か〜っ、これじゃから自称『武人』は。戦に汚いも糞も無いわい。そも戦とは謀じゃ。武とは暴じゃ。そして綺麗事を宣うだけの阿呆を、木偶の坊、と呼ぶのじゃ。ほほほほ」

青教王「き、き、き、貴様それでも武人かぁぁぁあっっ!!!」

八戒「然り。ワシこそが武人じゃ。金剛と化せい、九歯馬鍬ぁぁっ!!!」

青教王「ぬああぁぁぁぁあぁああああぁぁぁあっっっ!!!」

八戒「九牙裂塊斬っっ!!!」

ズガガガガガガンッッ!!!

青教王「…………!!!」

シュウウウウウ……

八戒「…………済まんな。ワシとて強ければ、こうはせぬ。弱いんじゃ、ワシは」

バタン……

八戒「……さて、小龍」

小龍「…はっ」

八戒「……流石に白い目で見とる師匠殿と姉者……む、悟浄も終わっとるの。皆に言い訳しに行くか」

小龍「…言い訳、ですか……?人質は正当な戦術だと思いますが?」

八戒「……ほ、ほっほっほ!ワシ、マジで悪魔を育ててしもうたのう!ほっほっほっほっほ…!」

小龍「……?」
814: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/10/9(木) 23:26:32 ID:.SRgTcAUvM

三蔵「おうお疲れ、デンジャラス悪魔コンビ」

八戒「なんじゃその噛ませ犬臭いタッグ名は。これでも奮闘した結果じゃ。……肋骨を数本、いかれたな」

沙悟浄「雑魚い雰囲気してるクセに、強かったよアイツら。特に八戒姐さんの相手、天部でも木叉辺りじゃないと抑えらんないんじゃないかい?」

小龍「…牛魔の三馬鹿とかでは、逆立ちしても勝てないレベルですね。…しかし、霊獣同化の術ですか……あまり気持ちの良いものではありません。括りとしては私も霊獣と似たり寄ったりですし」

八戒「ほほ、獅子や巨象程の高位霊獣でも、お主ら龍族と比べるは烏滸がましいがの……む?どうした姉者、そんなに眉間を寄せて」

三蔵「左右の眉毛が絡まって戻らなくなったんだよ」

悟空「とっさにそんなんよく出ますねお師匠さま!?うん一応否定しますね違う!……だって私のバトルが残ってないんだもん」

沙悟浄「あ、そっか」

八戒「……今更言われてものう。向こうもご指名気味じゃったし。のんびり構えとった姉者が悪いんじゃぞ?」

小龍「…私も戦ってませんので、我慢しましょうよ悟空さん」

悟空「流れ的に割り込めなかったんだもん!んでシャオくんは虫みたいなのいっぱい倒したじゃん!私もバトりたい!ずるい!」

三蔵「お前らのこの『戦いたい症候群』は一体なんなんだよ」

八戒「そうじゃの……アレじゃ。性欲に似とるの。ムラムラする感覚に近い」

三蔵「おー、わかりやすい」

沙悟浄「じゃあつまり今悟空姐さんは」

小龍「…ヤりたくてヤりたくて仕方ない発情状態、ですか」

三蔵「こら悟空、色欲は最も抑えるべき煩悩だぞはしたない」

悟空「人を八戒ちゃんみたいに言わないで」

八戒「人を悪口扱いするでないわい。……ほ、そうじゃ」

雀「青兄さまぁ!白兄さまぁ!死んじゃ嫌っス!しっかりするっスぅぅ!」

青教王「……す、雀、ゆ、揺らさないで……キズ、傷口が」

白教王「……っべぇ……マジ沙悟浄リスペクト………てか雀マジ揺らすなキツイキツイ」

八戒「姉者の相手、まだ居るではないか。あそこに」

雀「ち、血止めを……へ?」
815: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/10/9(木) 23:27:47 ID:.SRgTcAUvM


沙悟浄「はい、双方構えとくれっ」

小龍「…では、始」

雀「めないっス!降参っス降伏っス勝てるワケ無いっス!!」

八戒「初めから諦めるとは何事じゃ馬鹿者。勝敗は実力だけでは決まらんわい」

悟空「さっすが八戒ちゃんいーこと言う!さぁて、かかってこい雀ちゃんっ!」

雀「や、やる気満々の孫悟空さんとか、無理ゲーにも程があるっス!こんなん実力だけで決まるっスよ、どんな頑張っても猫が虎……ゴリラには勝てないっス!」

悟空「待とうかなんで今言い直しちゃった?虎で良いじゃんなんでゴリラに変えちゃった?」

沙悟浄「るっさい小娘だねぇ。とっとと戦ってサクッとやられちゃいなよもう」

雀「ほらサクッとやられる前提になってるっス!イヤっス痛いのイヤっス!」

八戒「降参するなら、ワシにヤられるだけじゃが」

小龍「…勝負に敗ければ、見逃されるのですか?」

八戒「……我ながら、んなワケ無いのう」

雀「酷すぎて言葉に出来ないっスよ!?アンタら本当に正義の三蔵一行っスか!?」

三蔵「まあほら、ヤバそうなら止めるから」

悟空「地味にゴリラは傷付くんだよねぇ……。もー、来ないならこっちから行くよ?」

雀「ちょおおおおおおっ!!?」

青教王「………雀っっ!!!」

悟空「んう?」

雀「ふふぇっ!?せ、青兄さま?」

青教王「…ゲホッ……雀………羽飾りを、取れ……!」

白教王「…っ!!ちょ、兄貴!?雀はまだ……!!」

雀「……へ?え、なんでそんなコト………てゆーかコレ青兄さまが……はい?」

青教王「……封印具だ。………コケにされたまま、引き下がれる訳が無い………思い知れ三蔵一行!我等が切り札に、絶望するが良いっ!!羽飾りを取れ、雀ぇぇぇえ!!!」

雀「は、はひっっっ!!!」
816: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/10/9(木) 23:28:40 ID:.SRgTcAUvM

……スッ…

雀「と、取ったっ、スけど……」

沙悟浄「封印具……?なんだい、こいつも変身すんのかい?」

小龍「…やはり鳥系でしょうか。鶏とかペンギンとか」

三蔵「せめて翔べるのにしてやれよ」

八戒「変身中、エロいと良いのう」

悟空「どこの美少女戦士なのさそれ」

雀「……え、と。な、なにも……」

白教王「お、おい兄貴!オ、オレ知らねぇぞ!?おいっ!!」

青教王「く、くくくくくくくく…………我等が妖魔真義教、即席の適当な教団だが……持っている!!!そう、我等は『神』を持っている!!!く、くはははははははははははっっっ!!!出でよっっ!!!」

雀「え?………ぁ…………ぁぁぁぁああああああああっっっ!!?」


………コォォォォォォォォォ…………


三蔵「…おお、なんか光ってねーかあの鳥っ娘さん………あん?どしたのお前ら」

小龍「…あ、あ………あ……!!」

沙悟浄「ね、姐さん……姐さん……?あれ、まさか」

悟空「……お師匠さまを」

三蔵「へ?」

悟空「逃がさなきゃ」

三蔵「は?おいマジどうし」

八戒「貴様等ぁぁぁぁぁぁぁぁあっっ!!!」

青教王「く、くひ、くひひひ……!!」

八戒「こんな娘に……己が妹に!!!貴様一体、『ナニ』を混ぜたぁぁぁぁあっっ!!?」

青教王「くひゃはははははははははははははははははははははっっ!!!」
817: 名無しさん@読者の声:2014/10/10(金) 05:59:26 ID:QfZo2cW/ao
うわぁぁ!これどーなるんだ!?
818: 名無しさん@読者の声:2014/10/10(金) 07:26:59 ID:La4UTdOf7g
気になって二度寝できない!
支援
819: 名無しさん@読者の声:2014/10/10(金) 07:44:12 ID:BctG7PBMUY
うおおお!!シリアス来たか!!?
支援!!
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うpろだ
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