尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」
三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」
尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」
三蔵「しかし無駄に毛深いな」
尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」
三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」
尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」
三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」
尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」
三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」
尻「おい」
三蔵「下の毛とか意味わかんない」
尻「おいこら」
637: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/27(木) 16:19:11 ID:2twRS1Q.AA
悟空「………ねぇねぇってばぁ!あの後どーなったの?どーなったの?」
八戒「昔話をして、それで終わりじゃと言うたろうが。なんじゃウザいぞ姉者」
悟空「違うもん私にはわかるもん!今日の八戒ちゃんオトナっぽいもん!姉妹弟子間で隠し事は良くないと思います!」
八戒「ええい、しつっこい……!」
悟空「ほらシャオくんだって気になるでしょ?澄ました顔で八戒ちゃん運んでないで、一緒に質問攻めに」
三蔵「よし、八戒ちょっと小龍から降りろ」
八戒「うお?なんじゃコリャ、引っ張るで無いっ!」
沙悟浄「で、悟空姐さんがシャオに乗りな。ほらとっとと!」
悟空「ふえ?え?なになに?」
小龍「…悟浄さんも、良ければどうぞ」
沙悟浄「お、二人乗りかい、良いねぇ。………っと、よっし飛ばしなシャオっ!」
小龍「…しっかり掴まってて下さいね」
悟空「な、なに?走るの?なんでっ?うわっ…………そういえば馬のシャオくんの背中初めてかも!」
638: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/27(木) 16:28:08 ID:fI31rUQC0k
八戒「………助け船のつもりか?」
三蔵「あん?舟なんか無くても空飛べるじゃんお前」
八戒「…どっから見ておった、この出歯亀め」
三蔵「いや君のヌードなんて見てないよ?」
八戒「この……まず一人で出歩くで無……まああの様子では、悟浄も一緒か」
三蔵「あいつ寝ないで人の寝顔見てやがった怖い」
八戒「ほほほほ、では置いてきぼりは姉者のみか、ほっほっほっほっ」
三蔵「………平気そうだな」
八戒「誰に物を言うとるか、師匠殿よ。………それより小龍、どこまで走る気じゃ?もう見えなくなるぞ」
三蔵「おお?おい置いてくなっ!人数比的にこっちが迷子っぽくなるだろが!おーい!待てって!」
悟空「うわぁぁあすごいすごい!これ気持ちいいっ!」
沙悟浄「へえ、アンタ結構スピード出るんだねシャオ、そんじょそこらの名馬顔負けだよ!」
小龍「…まだまだ、後半の伸びが私の持ち味ですから」
悟空「……なにそれ競馬?」
沙悟浄「八戒姐さん……ほんと教育に良くないねぇあの人は……」
三蔵「待てっつーのお前らーっ!」
八戒「ほほほ………………マオよ。ワシはもう二度と失わん。じゃから安心せい。……安心して、ワシの中で眠っておれ」
ヒュオオオオオッ……
八戒「………さらばじゃ、我が夫殿」
〜劇了〜
639: 名無しさん@読者の声:2014/2/27(木) 20:19:49 ID:q1gq9EEtOQ
ヨシュアさん乙です!!面白かった!
ろくちゃんが悟空の妹ということは、牛魔王の妹にもなるってことですかね?
個人的には牛魔王と奥様方の馴れ初めや、ほかの兄姉の話など読みたいです…チラッチラッ
640: 名無しさん@読者の声:2014/2/28(金) 08:31:42 ID:mOxADzsLmI
くそぅ…八戒ちゃんの最後の一言で泣いてしまった!
641: 名無しさん@読者の声:2014/3/5(水) 22:36:36 ID:.Y.RrahXfA
番外編もっと欲しいなあ
642: ヨシュア【TVスペシャル・前編】 ◆.frSdr10QQ:2014/3/6(木) 12:38:13 ID:DYTtg.AA2o
ヒュオオオオオ………
沙悟浄「………まさかアンタと戦り合う日が来るとはねぇ………シャオ」
小龍「…悟浄さん………御覚悟を」
西遊閑話 〜西天は紅く萌えているか〜
八戒「………………」
小龍「………………」
ごくう「ちょ、しっぽ!しっぽひっぱんないでぇ!」
金角「そんごくー、ちっちゃーい!」
銀角「ねーたん、わたち、わたちよりちっちゃいこ、はじめて!」
沙悟浄「あああん姐さん可愛い……!お友達と遊ぶ我が子……公園デビューって、こんな感覚なのかねぇ……♪」
三蔵「色不異空、空不異色、色即是空、空即是色……」
八戒「ちと賭……買い物から帰ったら、なんじゃこのカオスは」
小龍「……平頂山で会った双子ですね。何故ここに」
ごくう「いたたた……あ、八戒ちゃんとシャオくん、おかえりなさい!」
金角「ぶたのおねーしゃん」
銀角「りゅーのおにいたん」
八戒「おうおう、久しいのう。して何用か………や、その前に姉者よ。まあ悟浄がトリップしとるのは良いとして、アレはどうしたんじゃ?」
ごくう「あれ?」
小龍「…ベッドの隅で壁に向かって般若心経を唱えてる、アレです」
ごくう「ああ……なんか『光景が素晴らし過ぎて、このままじゃ俺はダメになってしまう』とかで、さっきからあんなんなってる」
八戒「下手に徳がある変態は難儀じゃの」
小龍「…とっくにダメになってるでしょうに」
三蔵「究境涅槃三世諸仏!」
643: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/3/6(木) 12:40:32 ID:DYTtg.AA2o
金角「なんでそんごくー、ちっちゃいの?」
沙悟浄「アタイの娘だからだようっ♪」
ごくう「ちがうよ!れいのごとくにょいぼーにムリさせたら、この体たらくなだけだよ!」
小龍「…朝、寝ボケて……と言うのが恐ろしいですね」
ごくう「はんせいしてます」
八戒「ワシ等がとっさに気付いたから屋根だけの被害で済んだが、まったく。ハタ迷惑な朝勃ちじゃの」
ごくう「いやべつにせいりげんしょーじゃ。あとサラッとそーゆーの口にしちゃダメ!ちっさい子がいるんだから!」
三蔵「お前が一番小せぇけどな」
ごくう「あ、おちつきましたか、おししょーさま」
三蔵「や、未だ身体の一部分は落ち着いてないけど」
ごくう「だからやめなさいそーゆーの!」
八戒「して、金角銀角よ、今日は何しに来た?」
金角「……えと、じーしゃまから、おてがみ」
銀角「わたちたち、おつかい」
八戒「ふむ、太上老君殿からか。どれ、貸してみい」
金角「だめ」
銀角「ぶたのおねーたんには、みせちゃだめって、じーたまが」
644: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/3/6(木) 12:41:42 ID:DYTtg.AA2o
八戒「なんじゃそら。良いから渡せい。………ふむ、確かに太上殿の字じゃな」
三蔵「また厄介事か?何が書いてあんだ?」
八戒「…………………!」
ごくう「……八戒ちゃん?」
八戒「……ふへ?あ?なんじゃ?」
三蔵「いや、だから何が書いてあんのかって」
八戒「あ〜………いや、別に大した事は書いてないのう。と言うか……うむ。これワシ宛じゃな、うむ。ほれ、九歯馬鍬のメンテナンスについてとか、色々と」
三蔵「……いやそれならなんでお前には渡すなって」
八戒「それは……ワシに渡さないとダメ、と言われたのを、此奴等が聞き違えたんじゃろ、幼子じゃしのう。あ、そうじゃ師匠殿、まだ数日はこの町に居るじゃろ?宝具のメンテは集中力がいるからの、ワシちょっと近くの山にでも籠ってやってくるわい。………じゃあの!」
バタンッ
三蔵「……小龍」
小龍「…はい、後を追います」
ごくう「……シャオくんでだいじょーぶ?」
三蔵「お前らがそんなだから仕方ないだろ」
沙悟浄「そうだ姐さんお弁当持って公園行こう!デビューしちゃおう!」
ごくう「うんわかってたけど訊いてみただけー。あつくるしいから離れてごじょーちゃん」
645: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/3/6(木) 12:45:42 ID:DYTtg.AA2o
沙悟浄「親子三人でお出かけ………んふふふぅ……♪」
ごくう「くやしいけど肩車はちょっと楽しい」
三蔵「お前ら気楽だな………っと……此処だ」
沙悟浄「なになに、『領主主催、比武大会』………ふぅん、そこそこデカい催しなんだねぇ」
ごくう「拳法のたいかいなんだね。わたしも出たかったなあ………」
三蔵「ええと、コレだ。優勝賞品、世にも珍しい赤水晶。賞金もまあまあ出るのに副賞までか、儲かってんだな、ここの領主」
ごくう「それをねらってるの?八戒ちゃん」
沙悟浄「アタイらに嘘吐いてまで、あの人は……」
三蔵「ん。怪しかったから観世音様呼び出して正解だったぜ、あの幼女め」
受付嬢「あら、参加希望者さん?」
三蔵「え、あ、はい。いや俺じゃなくて」
沙悟浄「アタイが出るよ。名前は沙悟………じゃなくて、流沙、で登録頼むよ」
ごくう「るさ?」
三蔵「……俺らそこそこ有名人だろ。本名はマズイ」
受付嬢「あらあら、奥さんに闘わせるだなんて、良い御身分ねぇ旦那さん。うふふ」
沙悟浄「お、奥さん………んふ、んふふふふぅ……♪」
三蔵「……もうそれで良いです。あ、つかぬコトを訊きますが、ココにナース服の幼女が来ませんでした?」
受付嬢「ええ、お昼過ぎだったかしら。ふふ、参加希望だなんて言うから、笑っちゃったわ。この辺りは武術が盛んで、若い武道家も多いから年齢制限も13歳以上、ってしてるんだけど……どう見ても8、9歳なんだもの」
三蔵「なるほど。これはザマアミロだな」
受付嬢「で、諦めて、なんかボーイフレンドが登録してったわよ。ええと……ロン選手ね。あの子も13歳にしては幼く見えたけど、まあ男の子だしね、許してあげたわ」
ごくう「ほら予想どーり、ミイラとりがミイラになってるよ……」
646: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/3/6(木) 12:47:02 ID:DYTtg.AA2o
沙悟浄「……相手はシャオかい」
三蔵「いいか悟浄、その赤水晶………いや、宝具『紅珠(こうしゅ)』。絶対に八戒の手に渡しちゃいけない。悪いが頼む」
沙悟浄「そうだねぇ……旦那様の頼みだし、まあ………でもシャオだけなら良いけど、他の選手は武道家とは言え人間だからねぇ………手加減が難しいね」
ごくう「う、それがあるね。やっぱわたし出なくてよかったかも……あ」
八戒「………ち、嗅ぎ付けたか」
小龍「………………」
三蔵「………八戒」
八戒「処罰は後で幾らでも。それこそレオタードでもブラジル水着でも着てやるわい。………じゃが今回は、譲れん」
三蔵「……観世音様から聞いたぞ。人間が使っても大した事無いから領主が持っている分には構わないが、世に出るのならば阻止しなくちゃ、だそうだ。だからその紅珠を壊して欲しい、ってのが今回の上の要望らしいぜ。悪用されん為にな」
八戒「………ある程度使ったら、考えてやるわい」
三蔵「お前…!おい小龍、お前もなにアッサリと寝返ってやがる」
小龍「………私も、お叱りは後ほど」
ごくう「…………なんかシリアスしてるけど、ようはアレでしょ?その道具って」
沙悟浄「……観世音さんが言うには、『対象者の精神に作用して、その気分や身体の状態を好きに操る』……まあ、エゲツないっちゃエゲツない道具だねぇ」
三蔵「………お前、そんなモノ手に入れて、どうするつもりだ……!」
八戒「………ふ、知れた事…………」
ゴゴゴゴゴゴゴ……
八戒「あの娘もこの娘もエッチな気分でヌレヌレにしてウハウハに決まっとろうが!!ふほほほほほほほほほ!!」
三蔵「こんにゃろ開き直りやがった!」
ごくう「八戒ちゃん………」
沙悟浄「禁欲が祟ったかねぇ………目がイッちゃってるよ……」
八戒「今回はワシ止まらんからな!こんなチャンスを見逃すワシではないわ!行くぞ小龍、悟浄なぞケッチョンケチョンにしてやるのじゃ!」
小龍「…………はい」
三蔵「お前はそれで良いのか小龍」
ごくう「イヤならイヤって言おうよシャオくん……」
647: 名無しさん@読者の声:2014/3/6(木) 15:50:24 ID:iluM/Oud42
ヨシュアさんありがとうおおおおおお!!!!
そして安定の変態ご一行様
648: ヨシュア【TVスペシャル・中編】 ◆.frSdr10QQ:2014/3/7(金) 17:10:55 ID:07CqOQjenA
太上老君「いやはや、申し訳無い!まさか元帥の嬢ちゃんが、ここまで暴走するとは」
三蔵「まったくだぞジーサン。鋼の絆の三蔵一行が、見事に真っ二つだ」
ごくう「もぐもぐ……エロでこわれるとか、プリンなみの強度でしたねぇ」
太上老君「しかしあの娘、もそっと理性的かと思うとったんぢゃが」
三蔵「ウチの八戒を嘗めるなよ。遊園地では強姦未遂、ギャンブルに熱くなれば全財産を注ぎ込み、己が欲の為なら師匠すら欺く。気持ちいいくらいのダメ幼女だぞ?」
太上老君「ほっとんど大魔王ぢゃのう、ひょひょ」
ごくう「かわいいとこもあるんだけどねぇ……」
三蔵「見た目以外、どこに………おう、お疲れ」
沙悟浄「ん、予選終わらせて来たよ。あぁ手加減疲れた………で、拾って来たよ。予選会場は選手しか入れないからねぇ」
小龍「…………逃げませんから、あの、離して………」
三蔵「よぉぉ裏切り者」
小龍「………裏切るもなにも……私は悟能様の従者で………」
ごくう「でもわるいことなんだよ!シャオくん、めっ!」
小龍「………こ、この程度………悟能様的に悪事の範疇では………」
太上老君「あの紅珠は、古の戦争……その血塗られた戦いが残した、負の遺産ぢゃ。壊さねばならぬ。御主ならばそれが解ろう?」
小龍「………て、天部の言など、私は信用しませ……」
沙悟浄「で?アタイをケチョンケチョンにするってぇ?言うようになってきたのは良いけど……ちょいと吹き過ぎてやしないかい?ねぇシャオ……?」
小龍「…………私が………言った……訳じゃ………」
三蔵「なあ小龍、俺も男だから八戒の野望は解らんではないが、ある意味今回は全女性の危機だ無視できん。暴走してるアイツに付き合う必要無いぞ?」
649: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/3/7(金) 17:13:47 ID:wEh.JxV2So
小龍「………………」
ごくう「…ね、ねえ、そろそろかわいそうになってきたんだけど」
小龍「…………れ、でも……!」
沙悟浄「あん?」
小龍「…それでも!私は悟能様の味方ですっ!」
三蔵「ぐぬ」
沙悟浄「………忠義、かい」
ごくう「おおう、なんかカッコいい…!」
太上老君「……主君の過ちを正してやるも、臣下の務めぞ、玉龍よ」
小龍「……………い…」
ごくう「い?」
小龍「…良いじゃないですか!あんなに欲しがってるんですから、ソレあげましょうよ悟能様に!だって悟能様が欲しがってるんですよ!?きっと手に入れたら悟能様、喜びますよ!?」
ごくう「甘ぁぁぁっっ!!?」
三蔵「忠義どころかタダの溺愛じゃねーか甘やかしMAXじゃねーか!」
小龍「…なんとでも言ってくださいっ!……てあっ!」
沙悟浄「おわっ!?」
小龍「………幸か不幸か、最後までぶつかりませんが………決勝で会いましょう、悟浄さん……!」
ヒュンッ
沙悟浄「ちょ、待ちなシャオ………うわあ、本気だよあの子……」
太上老君「………国を亡ぼすタイプの王と側近じゃの」
ごくう「……うん……八戒ちゃんをダメにしてるのはシャオくんだ、とはおもってたけど………」
三蔵「アイツも輪をかけてダメダメだったな!」
650: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/3/7(金) 17:24:32 ID:U1hNfgMBqk
実況『………あー、テステス………それでは皆様、お待たせ致しました!第三十五回比武大会、決勝戦を執り行います!』
ワァァァァァァァァァァァァッッ!!!
三蔵「すごい声援だな……」
太上老君「ふむ、娯楽の少ない土地柄ゆえかのう。これ金、銀、お菓子を溢すでないぞ」
金角「ぽっぷこーん、のどかわく」
銀角「きゃらめるあじだから、なおさら」
三蔵「ジーサン、なんでこの二人まで連れて……ナイスだ。眼福眼福」
ごくう「あ、みてみておししょーさま、あのハタ、『流沙LOVE』って書いてあるよ」
三蔵「おー。あっちには『ロンくん大好き』って垂れ幕もあるな。がっつりファンをつけやがって二人とも」
ごくう「ごじょーちゃんカッコいいし、シャオくんかわいいもんねぇ。わたしも出てたら応援もらえたかなぁ」
三蔵「とりあえず俺が大きく『毛』って書いてあるTシャツとか作ってやるよ」
ごくう「なにその嫌がらせグッズ!」
651: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/3/7(金) 17:27:18 ID:wEwZC7Zu5M
実況『まず、鳳凰の門より、選手入場です!』
ウォォォォォォオッ!!
沙悟浄「……これ、手とか振るべきなのかねぇ…」
実況『ここまで全ての試合を、足技ひとつで制して来た女傑!その長い脚を大きく伸ばす度に、男性陣の鼻の下も伸びる伸びる!』
沙悟浄「ちょ」
実況『惜しむらくはもう少しバストが欲しいところか!今回も華麗な足技を見せてくれ!流沙選手が舞台に上がります!』
沙悟浄「あの実況、後で死なす…!」
実況『続いて応龍の門より、選手入場!』
キャァァァァァァアッ!!
小龍「……………」
実況『対してこちらは、達人も舌を巻く見事な武術で勝ち上がって参りました、なんと小さな男の子!』
小龍「……………」
実況『セコンドにピンクのナース幼女を侍らせて、若いのにそんな趣味丸出しで大丈夫なのか!ロン選手、堂々のリングイン!』
小龍「……ひどい誤解を生んでますね………」
沙悟浄「………姐さん……今度はちょーっとオイタが過ぎるんじゃないかい?」
八戒「……ほ。妹弟子の分際で説教とは烏滸がましいわ。………負けんぞ…!」
実況『セコンドアウトです!両者中央へ!』
沙悟浄「…………本当にバカだねぇ、アンタも」
小龍「………馬鹿で結構。これが私です」
実況『試合、始めぇっ!』
652: 名無しさん@読者の声:2014/3/10(月) 08:10:39 ID:/3rE4ol2iY
前回の番外編のシャオくんのかっこよさに比べて…(´・ω・`)
653: ヨシュア【TVスペシャル・後編】 ◆.frSdr10QQ:2014/3/11(火) 00:44:21 ID:xCO0I9dQ82
太上老君「ひょ、流石は元、近衛のトップと西海龍王の子息ぢゃ。天界の御前試合とて、ここまでの武はなかなか拝めんぞい」
三蔵「つーか小龍ってこんなに戦えるんだな。なんか火ぃ吐いてるイメージが強すぎて」
金角「ぽてとちっぷ、なにがすき?」
ごくう「のりしお!しょっぱいほーがおいしいもん!」
銀角「えー、こんそめだよ!でもねーたんはいっつもうすしおかってくる」
金角「おとめだから、かろりーをきにしてるの!」
三蔵「………随分と溶け込んでますね、悟空さん?」
ごくう「いやー、もういっそこの姿になったときは幼女ライフを楽しもうかと」
三蔵「個人的にはグッジョブだが、お前そんな気楽にしてて良いのか?もし小龍が勝っちゃったら、性欲魔豚フィスティバルが始まるとゆーのに」
ごくう「んー、そりゃまあ大変ですけど、べつにそこまで……」
三蔵「ほう。せっかく師匠が心配してやってるんだけどなあ。………八戒がその紅珠を手に入れたら、最初の標的は………お前か悟浄だぞ、たぶん」
ごくう「うわああポテチ談義してるばあいじゃなかったよ!ごじょーちゃんがんばって!!」
沙悟浄「そぉ……らぁっ!」
小龍「…ふっ!」
ドガアッ!!
実況『こ、これは物凄い攻防だぁーっ!流沙選手が放った踵落としを、柳の様に受け流すロン選手!そして外れた蹴りは石舞台にヒビを入れる威力!コイツら本当に人間かーっ!?』
654: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/3/11(火) 00:48:57 ID:U1hNfgMBqk
小龍「………まだ人間の域は出てないレベルだと思いますが」
沙悟浄「……素手ゴロだしねぇ。ふふ、シャオ、辛そうじゃないのさ。腹ん中で火袋がゴロゴロ鳴ってるんじゃないかい?」
小龍「…確かに、つい炎を吐きそうになりますね。しかし悟浄さんも、両手が寂しそうですよ」
沙悟浄「だってアタイ、得物で戦り合うのが基本だからねぇ。ま、脚で十分……と言いたいけど、いざ相手にしてみると、やりにくい動きさね、アンタ」
八戒「燕青拳じゃ。ワシが仕込んだ。小龍はスジが良いからのう、捕まえ辛いじゃろ、ほほほほ」
沙悟浄「……ねぇ八戒姐さん?そりゃあシャオは強いけどさぁ………まさか本気でアタイに勝てるとでも?」
ゴオオッッッッ!!
小龍「……闘気………!」
八戒「………ほ、純粋に武のみを競うたら、ワシや姉者ですら、御主に勝てる率は低いわい。……しかし、兵法ならば此方が数段上じゃ………やれぃ」
小龍「…はい。………悟浄さん」
沙悟浄「あん?」
小龍「…悟空さんが小さいと、本当に先生と悟浄さんの娘みたいですよね。若夫婦、って感じです。お似合いですよ」
沙悟浄「なんだいシャオったらそんなホントのこと言っちゃってぇ!嫌だよぅやっぱそう見えちゃうおおおっ!?危なっ!!?」
小龍「………残念、避けられましたか」
沙悟浄「ちょ、そぉゆぅ手ぇ使う!?」
八戒「およそ戦いは、正を以って合し、奇を以って勝つ………手段は選ばぬぞ、悟浄よ…!」
沙悟浄「………ぐ、敵に回すとここまで厄介だとは…!」
655: 名無しさん@読者の声:2014/3/11(火) 13:30:26 ID:CVio7w8LIk
支援!
しかしこんな姑息な手を使っても悟浄ちゃんには勝てない気がする
656: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/3/12(水) 21:54:20 ID:VQx19Xq4TI
太上老君「……ふむ。どう見るね、石猿。元帥の嬢ちゃんが策謀に、近衛娘は勝てるのかの?」
ごくう「んんぅ……ふつーにやったら、ごじょーちゃん勝つよー。よゆーがあるもん、見てて」
三蔵「おお、そりゃ良かった」
ごくう「でも……ごじょーちゃん、ほら、なんていうか……ここぞって時に、地味に終わるってゆーか」
金角「じみー!」
銀角「かませー!」
三蔵「ひどいなお前ら。……そーいやコイツらとやり合った時も、自信満々で負けてたもんなぁ悟浄」
ごくう「ちょっと運がたりないんだよね、ごじょーちゃんって」
三蔵「そんなどーにもならんダメ出しやめてやれって…」
沙悟浄「ぐぬぬぬぬ……!シャオ、あんた恥ずかしくないのかい!正々堂々の勝負を、そんな口先で汚そうなんてさぁ!」
小龍「…これは悟浄さんの言とは思えませんね。喧嘩に卑怯も何もない、と言ったスタンスでは無かったのですか?」
沙悟浄「男らしくないって言ってんだよ!……せっかく格上のアタイが胸ぇ貸してやってんだから、正攻法で来れないのかい!」
八戒「………」チラッ
小龍「……………か……貸す程、あるんですか?胸……」
沙悟浄「うわあアンタ今言っちゃいけないコト言った。それ言っちゃいけないヤツだ歯ぁ食い縛りな」
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