尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」
三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」
尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」
三蔵「しかし無駄に毛深いな」
尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」
三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」
尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」
三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」
尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」
三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」
尻「おい」
三蔵「下の毛とか意味わかんない」
尻「おいこら」
139: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/31(土) 17:36:57 ID:2f3sLYWJzA
小龍「…はい皆様、飲み物買ってきました。あ、悟空さんすみません。バナナシェイク売り切れてましたので、バナナジュースで」
悟空「うえー、ジュースは出来てシェイクが無理ってそんなぁ……あんがとシャオくん…」
八戒「やけに本屋が多いことさえ目を瞑れば、オナゴだらけじゃし外で茶も出来るし、良い町じゃのう」
小龍「…甘味処も多いですしね」
悟空「じゃあちょっと私、そこのおっきな本屋さんに」
八戒「待てぃ。別に戯れに町に出たワケではないぞ。もう時間が無い、なんとかせねばのう」
小龍「…一昨日も昨日も、同じこと言ってますよ悟能様」
八戒「…うっさいわい」
悟空「女王様、お師匠さまにメロメロなんだもん……ねぇもう逃げちゃお?だいじょーぶだよ、菩薩様も許してくれるよぅ」
八戒「ふむ。最も天の…釈迦の裁きが恐ろしさを知っとる姉者がそう言うならば、それもアリかの」
悟空「うん軽率でした。お釈迦様怖いお釈迦様怖い仏陀マジ鬼畜」
八戒「ほほ。では姉者、釈迦と牛魔王ならば、どちらを選ぶ?」
悟空「そんなのウ○コ味のカレーかカレー味のウン○かみたいなもんだよ選べないよ」
八戒「怖がっとる癖に失礼極まりないのう」
小龍「…しかし困りました。もう明日は結婚式ですからね」
八戒「あ、これ小龍っ」
沙悟浄「う…!うううううううう…!!!」
悟空「お、落ち着いて悟浄ちゃん」
沙悟浄「いやだぁぁあ!アタイの旦那様盗っちゃいやだぁぁあ!アタイの!アタイのなのぉぉぉお!!!」
八戒「そのワードを口にするで無いわ。全く、やっとこさ宮殿から連れ出したと言うに」
悟空「お城、結婚式の準備とかで盛り上がってるもんねぇ。女王様がウエディングドレス見せに来たときなんて、悟浄ちゃん涙が真っ赤だったよ…」
小龍「…すみません…」
沙悟浄「……グスッ……アタイのなんだ……邪魔する奴は髑髏にしてやる……首飾りにしてやる……」
八戒「…もう限界じゃの。まったく、それもこれもあの阿呆ぅがヘタレじゃから…」
悟空「このままじゃお師匠さま、王様になっちゃうよ…」
140: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/31(土) 17:41:01 ID:F6rQAdS9a2
紅孩児「あれ、悟空?まだこの町に出た居たのかい?」
悟空「あ、こーちゃん」
八戒「…紅孩児…!」
小龍「…っ!」
紅孩児「ふふ、構えない構えない。プライベートとお仕事は別にしようよ」
小龍「…何をっ…!」
紅孩児「あー、そうだよね怒ってるよねぇ。まああの時は誰がどうなっても構わないって思ってたけど、流石に龍神くんは男の子だもんね。ゴメンね?」
悟空「シャオくんの怨みの分、私がキッツいの数発入れてあげたからね!よしよし」
小龍「…ぐっ…」
紅孩児「ふふふ、かなり痛かったよ?治癒に数日かかったしね」
八戒「して、何用じゃ。何故こんな所でウロウロしとる」
紅孩児「だからプライベートだよ。友人の付き添いでね。ほら、あそこの本屋で買い物してるよ」
虎力大仙「ええと…『半ズボンの誘惑』の二巻は…あったあった!やっぱここは品揃え良いわよね〜♪」
八戒「…………」
紅孩児「僕はあんまり得意じゃないんだけどね、この町。ほら、男に間違われるからさ、周りの目がねぇ」
悟空「もうすでに超見られてるもんね。シャオくん居るし。『美形カップル…!』とか呟かれてるもんね」
小龍「…はやくここを出たい…!」
紅孩児「ん?なんか動けない事情でもあるのかい?そういえば三蔵さんの姿が見えないけど……食べられちゃった?」
沙悟浄「もうすぐ食べられちゃうんだよ!うわぁぁぁぁぁん!」
八戒「…いや、の。ちと厄介な事に………ん?うむ?…ふむ、ふむむ」
悟空「八戒ちゃん?」
八戒「……これじゃ。思い付いた!」
小龍「…?」
141: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/31(土) 17:43:56 ID:F6rQAdS9a2
八戒「紅孩児。ワシの可愛いシャオを辱しめた事、真に反省しておるか?」
紅孩児「んー、まあ悪かったとは思ってるよ?」
八戒「ここで全員でお主に襲いかかる事も出来る」
紅孩児「それは困るなあ。今日はプライベートだし、この前のダメージも完全には抜けてないし。…で、どうしたら良いのかな?」
八戒「話が早ぅて助かる。なに、簡単な頼み事じゃ」
女王「そこの飾りはもっと派手に!お色直しの段取りじゃが」
侍女「女王様、お忙しいところ申し訳ありません!」
女王「じゃから派手と言ってもこう、気品をじゃな……む、なんじゃ?祝辞の電報ならチェックは大臣に」
侍女「いえ、遠方、火の国の王子と名乗る方が、女王様に謁見を求めておりまして…」
女王「火の国…?聞いたこともない国じゃの。まあ良かろ、通せ。王族とあらば会わぬ訳にも行くまい。この忙しい時に迷惑な輩よの…」
侍女「は。それでは謁見の間にて」
紅孩児「もう入って来ちゃった♪ダメだよ?こんな穴だらけの警備じゃ。ふふっ」
侍女「きゃっ!?」
女王「………!」
紅孩児「おお、噂以上に美しい女性だ。この火国王子、これほど素敵な人を見たことが無い。ぜひ僕のモノにしたい!」
女王「な、何を急に無礼な!妾は明日、運命のお方と永久の契りを…!」
紅孩児「…なら、間に合った」
女王「…ちょ、手っ、握っ…!」
紅孩児「貴女が誰かのモノになる前に、こうして出逢えた…!」
女王「ふ、ふぇぇ…!」
142: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/31(土) 17:46:11 ID:F6rQAdS9a2
三蔵「けっきょく顔かよちくしょう!!!」
悟空「『不埒な妾を許して欲しい。なんと罵倒されようと構わぬ。だが妾の心はそのお方に奪われてしまった。真っ直ぐ妾を見つめるその目に、妾は真の運命を知ってしまった。すらりと整ったその鼻筋に、妾は』……うぷぷぷ…!この手紙…!こーちゃん女の子なのに…!」
八戒「ほっほほ。師匠殿がモテることそれ自体可笑しかったんじゃ。あの女人国でずっと暮らしていては、男慣れなぞしとらんじゃろからの。子供から玩具を取り上げるには、それより面白い玩具を与えれば良い」
沙悟浄「んふふふぅ♪あの女には見る目が無かったんだよぅ旦那様っ♪旦那様にはアタイが居るじゃないのさっ♪もう離さないからねっ♪すりすりっ♪すりすりっ♪」
小龍「………くすっ」
三蔵「あー!小龍まで笑いやがった!」
悟空「『彼こそ殿方の中の殿方、世に火国王子を凌ぐお方が居るとはもはや妾には思えぬ』……あははははは!お腹痛い!女王様には悪いけどお腹痛い!あははは!」
三蔵「釈然としねぇぇぇえ!」
143: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/1(日) 17:31:13 ID:XLQd2/7.GI
厚化粧の女「…あなた。あなた。紅より報せがありましてよ。あなた」
十字傷の男「…ん…むう……」
厚化粧の女「あなた。起きて下さいな。あなたの証印が無ければ、使いの者も困りまする故に」
十字傷の男「…おお、鉄扇。何だ、朝っぱらから…」
鉄扇公主「もう夕刻ですわ。紅の報せ、読み上げますわよ?『西梁にて例の一行、確認出来ず。恐らく入れ違いになった模様』だそうで……って、聞いてますの?」
十字傷の男「……ふわぁぁあ…」
鉄扇公主「しっかりして下さいな、牛魔王様」
牛魔王「……ふん、紅の奴め。親父を舐めきってやがるな。あんなデケェ妖力のぶつけ合いしといて、何が『確認出来ず』だよ。帰って来たら尻百叩きだな」
鉄扇公主「…あら、言葉の割には、随分と上機嫌な御様子」
牛魔王「くっくっく……500年振りの孫の妖気だ。あんなに戦の虫を騒がす気は、あの娘にしか出せねえ…!」
鉄扇公主「あら、また別の女の話?この鉄扇公主、嫉妬で腸が煮え熔けますわね」
牛魔王「いいぜ、妬けて狂って俺を刺せよ。テメェの女の刃は避けねぇ」
鉄扇公主「そうですわね。では今宵の閨にて」
牛魔王「くくくく、流石は俺の鉄扇だ。…さて、懐かしい気に当てられちまって我慢出来ねぇ。ちょっと出てくるぜ」
鉄扇公主「どちらへ?」
牛魔王「散歩だ、散歩。…裏に隠れてる餓鬼にもそう言っとけ」
鉄扇公主「…あらあら」
紅孩児「…やっぱりバレてましたか。僕が居ることも、悟空の事も」
鉄扇公主「…そうみたいね」
紅孩児「散歩…ね。ふん…父上の好きになんて、させるもんか」
鉄扇公主「……ねえ、紅ちゃん」
紅孩児「あ、安心してください母上。三蔵法師には興味ありませんから僕。父上に代わって、とかそんなことは」
鉄扇公主「孫悟空ってあれよね。牛魔王様の義妹で、紅ちゃんとも仲の良かった」
紅孩児「ええ。ああ、母上とはあまり面識が無かったんでしたかね」
鉄扇公主「……どういう関係よ」
144: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/1(日) 17:39:58 ID:dDcXJHxXRg
紅孩児「…どういう…って、何がです?」
鉄扇公主「牛魔王様とその孫悟空、どういう関係よっっ!」
紅孩児「え、だから義兄妹だって、いま母上も」
鉄扇公主「それだけなはず無いわよ!あの嬉しそうな牛魔王様の顔!そういう関係なの!?イケない兄と妹なの!?僕は妹に恋をしちゃう系なの!?ねえ!!」
紅孩児「母上落ち着いて。違う、違いますから」
鉄扇公主「キィィィィ…!悔しい…!お母さん悔しいわ紅ちゃん!玉面公主の女狐だけでも嫌なのに、これ以上女だなんて…!」
紅孩児「…ほらまあ、英雄色を好みますから母上。それに悟空はそーゆーのじゃ」
鉄扇公主「ねぇ紅ちゃんもお父さんにお願いして?家族3人もっと遠くに引っ越して、3人だけで仲睦まじく暮らそう、って!お母さんもう耐えられない!こんなの耐えられない!」
紅孩児「……これだから実家は嫌なんだ…」
鉄扇公主「ねぇ聞いてるの紅ちゃん!紅ちゃんまでお母さんにそんな態度なの?お母さんひとりぼっちじゃないの!まさか紅ちゃんまであの女狐に!?そうなのね!?私から牛魔王様だけじゃなく紅ちゃんまで奪おうとしてるのねあの女っ!!」
紅孩児「いや母上、僕女ですし。まあ確かに女性が好きですけど」
鉄扇公主「やっぱり…!うわぁぁん!行かないで紅ちゃん!お母さんの所に居てぇ!」
紅孩児「…疲れる…!」
145: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/1(日) 17:44:55 ID:esaHs83m3Q
妖怪「…くそ…!くそ!なんで数人のガキどもに、我ら牛魔の勇士がいとも簡単に…!」
妖怪「に、逃げろ!敵わねぇ!」
小龍「…逃げても、どうせまた来るんでしょう。絶対数は減らしておかないと」
妖怪「…ひっ…!」
小龍「…はっ!」
妖怪「ぐぎゃっ!」
沙悟浄「おー。やるじゃないのさ、シャオ」
小龍「…いえ、まだまだ皆様の足下にも」
八戒「姐者、お主何匹ふっ飛ばした?」
悟空「さんじゅう……ひい、ふう………いっぱい!」
三蔵「ここんとこヤベェな。団体さん多すぎだろ」
八戒「これ全て牛魔王の息のかかった奴等じゃとすると、流石に驚愕じゃの。下手な国家より兵力がありそうじゃ」
沙悟浄「まあ牛魔王クラスなら、自分一人で国の一つや二つ潰せるだろうけどねぇ」
小龍「…出来れば戦いたくありませんね。なにより…」
悟空「お兄ちゃんこわいお兄ちゃんこわいお兄ちゃんこわい」
三蔵「…コイツがこれだもんな」
八戒「せめて姉者よ、牛魔王の特徴くらい教えておいてくれ。嫌だ嫌だと喚いていても、狙われとる以上、やり合うのは時間の問題じゃ」
悟空「特徴………角があって、悪巧みが得意で、女好き?」
三蔵「…角があって」
沙悟浄「…悪巧みが得意で」
小龍「…女好き…」
八戒「なぜワシを見る」
146: 名無しさん@読者の声:2013/9/2(月) 04:40:51 ID:R4XQTGuwlc
元ネタは金角銀角までしか知らないけどこれ面白いなあ
147: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/2(月) 15:08:26 ID:U6xJ35fnD6
三蔵「すみませんねご主人、泊めてもらう上に御馳走にまでなっちゃって」
村人「な、なあに。三蔵法師様の御一行と言えば、世を正す正義の方たちだべ。これくらいは」
沙悟浄「悟空姐さん、もー少し食べる量を抑えなよ。オッサン引いてるじゃないのさ」
悟空「はむほむはむ?」
八戒「飲み込んでから喋れい。ときに主人、そこに流れる河、かなり広いが、船渡しは出来るのかの?」
村人「…え、ああ。へえ、あの河は通天河だべ。船着き場なら直ぐ近くにあるけんども、広いでなあ。けっこう時間はかかってしまうよ」
小龍「…通天河……天に通ずる河、ですか」
悟空「むへは、ひふみほふほふはふはへ!」
三蔵「船が沈みそうな河だね!と言ってます」
沙悟浄「なにその以心伝心妬けるんだけど」
村人「あはは、楽しい御仁だべ…」
八戒「…で、主人。ワシらに何を頼みたいのじゃ」
村人「…えっ」
沙悟浄「そう浮かない顔してちゃ、嫌でもわかるってもんさね。それにこの酒に料理。かなり奮発してるだろ。話してみな」
三蔵「えー、なになになんかあんの?あとは寝るだけだと思ってたのに」
小龍「…今更ですが先生、ちゃんと考えて生きてますか?」
三蔵「生き方にダメ出し!?」
村人「…うう…!急にこげなことお願えするのは筋違いだとわかってますけんど…!頼んます!霊感大王のヤツを、倒してくだせえ…!」
八戒「…む、そこそこ通った名じゃの」
沙悟浄「うん、聞いたことある名前だね。ここらが住処だったのかい」
悟空「…っくん。ぷあ。えー、私知らないや」
三蔵「うん君にはそこ期待してないから食べてなさい」
小龍「…それで、その霊感大王がどうしたんですか?」
村人「ここらじゃ、毎年この時期に、霊感大王に供物を捧げる決まりがあんだけんど…とうとうそれがオラの家の番になって…!」
八戒「まさか」
沙悟浄「い、生け贄かい?」
148: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/2(月) 15:09:58 ID:U6xJ35fnD6
悟空「うっわ」
小龍「…なんて事でしょう…!」
三蔵「え、なにその反応。そりゃ悪い事だけどお前らがそんなに驚くなんて」
八戒「生け贄じゃぞ?いやいやこのご時世に」
沙悟浄「古臭いどころの話じゃあないね。もう古典だよ化石だよ」
悟空「私が封印される前ですら時代遅れな発想だったよ」
小龍「…恥ずかしく無いんですかね、霊感大王さん」
三蔵「相変わらずお前ら悪人の感覚はよくわからん」
八戒「よし、ではその生け贄、ワシらが化けよう。その時代錯誤のツラも拝みたいしのう」
村人「や、やってくれるだか!ありがてぇ…!」
沙悟浄「で、その生け贄…ぷふっ……ってのは、女かい?」
村人「汚れを知らぬ男児と女児、という決まりだあ。家は年子の息子と娘が居るで…」
三蔵「ふむ。まあ男の子役は小龍で良いとして…」
小龍「…仕方無いですね」
三蔵「…悟浄は無理だな。大人すぎる」
沙悟浄「やだよう旦那様ったら大人の色気が溢れてるだなんてもう、正直なんだからっ♪」
三蔵「……八戒か」
悟空「ねえ一回くらいこっち見ません?ダメでもコメントくらいしません?」
三蔵「でも『汚れを知らぬ』ってのがな」
沙悟浄「汚れと言う汚れを知り尽くしてるレベルだからねぇ姐さん」
小龍「………」
八戒「ええいフォローせんかい小龍」
悟空「なら私がロリ悟空ちゃんに化けて」
三蔵「黙れ毛」
悟空「お師匠さま悪口が雑!」
149: 名無しさん@読者の声:2013/9/2(月) 22:13:33 ID:01uMINxzms
毛wwwww
CCCCCC
150: 名無しさん@読者の声:2013/9/2(月) 23:51:15 ID:IeJPP4Bduc
いつもはまとめばっか読んでたけど、
このSS面白くてちょくちょく掲示板を
覗くようになったわw
CCCCC
151: 名無しさん@読者の声:2013/9/3(火) 00:08:52 ID:GvDxSQ9qhY
毛とかひでぇw
支援
152: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/3(火) 23:28:25 ID:L72rFc9g22
悟空「ほら、お師匠さま早く早く。八戒ちゃんたち祭壇に着いたよ!」
三蔵「距離を後をつけるってのも、意外と面倒臭いな。生け贄の子供だけで河辺の祭壇まで…って、どんなルールだ全く。あと悟浄歩きにくい歩きにくい」
沙悟浄「だって、聞けばその霊感大王、女の妖怪だって言うじゃないのさ。金輪際知らない女なんかに近付かせないんだからね旦那様っ!」
三蔵「俺の信用が地中にめり込んで出てこねえ」
悟空「そのうちマグマにぶち当たるね。……あ、なんか河から出てきたよ?」
三蔵「お、ホントだ。人魚…じゃないな、半魚人?こっからじゃよく見えんな……俺らも近付くか?」
沙悟浄「とりあえず様子を見ようよ。なあに、八戒姐さんとシャオなら問題無いさね」
悟空「お、八戒ちゃんが馬鍬を構えてポーズをとった!」
沙悟浄「八戒姐さんは結構律儀に名乗りとか上げるからねぇ」
三蔵「我こそは天蓬元帥〜、ってやつか。まあ名前でビビって貰えるからなぁお前らは」
悟空「敵との間合いを計りながらも、カッコつけてる八戒ちゃんの邪魔にならない位置取り…!プロだねシャオくん…!」
沙悟浄「……ん?なんか後ずさってないかい、半魚女」
三蔵「あ、河の中に消えた」
悟空「一瞬で潜ったね」
沙悟浄「………で?」
三蔵「うん、もう行こう。こっからじゃ何がなんだかわからん」
八戒「うおぉい!何をスーっと逃げとるんじゃ貴様!出てこぉい!」
小龍「…あまりにもナチュラルな動きに、反応出来ませんでしたね…」
三蔵「おーい。どしたの?」
悟空「逃げたの?」
小龍「…すみません、なんかそうみたいです」
八戒「ええい!武人が先に名乗ったのじゃぞ!応えぬとは何事じゃーっ!」
霊感大王『………そんなこと言われても…』
153: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/3(火) 23:30:26 ID:L72rFc9g22
沙悟浄「うわ、頭の中から声がする。念話かい」
三蔵「菩薩とかの声とおんなじアレだな。これちょっと気持ち悪いよな」
八戒「出てきて話さんかい!聞けば天候すら操れる大妖怪じゃろ貴様!恥を知らんのか!」
悟空「八戒ちゃん戦う気マンマンで見栄を切ったのにねぇ…」
八戒「そうじゃっ!この気持ち何処に持って行けと言うんじゃ戦えぇえ!」
霊感大王『………だって…ズルい……そんなん…ムリ……』
小龍「…数の利を卑怯と言いますか」
八戒「あぁもう怒鳴り疲れたわい……!戦るのはワシひとりじゃ!ワシを負かせば退いてやる!出てこい!」
霊感大王『……そんなに……大勢…ゾロゾロと………やめて……大人も居るし……嫌だ…怖い…』
三蔵「…ん?」
霊感大王『……小さい子供だから喋れるのに……でも大声だし、なんか難しい事言うし、貴方達は嫌………退治とか勘弁して……無理無理お父さんお母さん以外の大人とか無理無理無理……』
悟空「ひきこもりだ!」
八戒「…あ、こりゃダメなヤツじゃ」
沙悟浄「うあぁアタイこーゆー奴イライラするっ!」
小龍「…なるほど。だから生け贄だけで祭壇に来させてたんですね…」
三蔵「うーん……じゃあ霊感大王さーん、せめてもう生け贄とか止めてくれるって約束してよー。そしたらなんもしないからさー。なんなら菩薩とかに俺から頼んで、天界で暮らすとかも出来るかもだし。ね?」
八戒「…女に甘い」
悟空「…お師匠さまウロコ系もいけるんですね…」
沙悟浄「くっ!目を離した隙にっ!」
小龍「…時と場合を選んで口説いて下さいよ」
三蔵「徳を示しただけだよお前ら俺が僧侶だって忘れてない!?」
霊感大王『…あはは何言ってんだろこの人、そしたら私のゴハンどーしろってのよデリバリー以外でどーやってゴハン食べろってゆーのよ、あと引っ越し?無理無理無理コミュ障になにムチャ振りしてんのよ、あーもー早く帰ってくんないかな私ヒザの匂い嗅ぐのに集中したい』
悟空「ブツブツとなんか怖いよお師匠さま!」
三蔵「軽くキレてるあたりがムカつく…!」
154: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/3(火) 23:32:40 ID:L72rFc9g22
>>152三蔵のセリフ
三蔵「距離をおいて後をつけるってのも、意外と面倒臭いな。生け贄の子供だけで河辺の祭壇まで…って、どんなルールだ全く。あと悟浄歩きにくい歩きにくい」
です。『おいて』が何故か抜けてましためんご。
155: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/4(水) 23:52:43 ID:oL9GrTiuj.
三蔵「……ご、悟浄……もっとひっついて…!」
沙悟浄「えっ…!や、やだ旦那様、そんな人の目が、ここ外だし、ア、アタイ心のじゅじゅ準備が…!」
悟空「来られると来られるで引いちゃうあたりが悟浄ちゃんだねぇ」
三蔵「…ちがう。寒、寒い…!」
八戒「確かに冷えるの。まるで北国じゃ」
悟空「だからってスク水の上にメイド服って八戒ちゃん……マニアック過ぎるよ…」
八戒「ワシはデリケートなんじゃ。小龍、焚き火が消えそうじゃぞ」
小龍「…はい、お待ちを」
沙悟浄「じゃ、じゃあ旦那様、まずは、まずは手から……ってかアタイもけっこー寒いのに、シャオと悟空姐さんは平気そうだね」
小龍「…私は実家が海底ですから。寒冷には慣れてます」
悟空「竜宮城って中は暖かいけど外は寒いもんねー」
三蔵「…お前ちょっと体毛分けろよズリィよ」
悟空「暖をとれるレベルで濃く見えます?ほら腕とか肌色!ほら肌色だよ?」
八戒「しかし、難儀じゃの」
沙悟浄「こっちが河の中に入ろうとしたら、まさかここまでしてくるなんてねぇ…」
小龍「…河全体を凍らせるとは、規格外にも程があります」
霊感大王『……あーもー早く帰ってくんないかなホント……次は雪でも降らせたら帰るかな……あれ疲れるのになんなのコイツらマジ迷惑なんですけど暇なのかよ帰れよ』
三蔵「くっ…!テレパシーで腹の立つ独り言を…!」
悟空「この子ちゃんとやれば強そうなのにね…」
156: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/4(水) 23:56:12 ID:oL9GrTiuj.
八戒「九歯馬鍬の炎でも溶けんかったからの、この氷。相当な妖力じゃ」
三蔵「まさに心の氷か。他者を寄せ付けない絶対零度の壁か」
小龍「…私と先生の間にあるヤツですね」
三蔵「いつか溶けると三蔵法師は信じてます」
沙悟浄「悟空姐さん、ぶっ壊せないかい?」
悟空「…どうだろ……普通の氷ならどんな厚くてもいけると思うけど…」
三蔵「試しにやっ」
ドォォォォォォォォォォォォン!!!!
三蔵「…て?」
悟空「なに、地震!?……うわ」
沙悟浄「河が…割れてる…!」
小龍「…上空に気配が、悟能様」
八戒「皆、隠れよ。嫌な気じゃ」
悟空「…この感じ……」
霊感大王「……やだ、やだ……なに…?またアイツら…?もうやだなんなの放っといて…!」
牛魔王「よう、霊感の」
霊感大王「ひっ」
牛魔王「なにやってんだお前?なんの遊びだよコリャ。ワカサギでも釣るのか?」
霊感大王「ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ…!!!!」
牛魔王「まあ良いや。この辺に坊さんが来なかったか?無駄に毛深い娘を連れてる坊さんなんだが」
霊感大王「う、う、う、う、ま、ま…!!!!」
牛魔王「お前人の名前言うだけでそれとか、いい加減なんとかしろよ」
157: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/9/5(木) 00:02:57 ID:dt9vImOcMU
沙悟浄「…シャオ、見えたかい?」
小龍「…姿形は確認出来ませんでしたが、氷の亀裂に入っていったようですね。此方には気付いていないかと」
八戒「なんじゃあの桁外れの圧は。久方ぶりに戦慄を覚えたぞワシは…」
三蔵「なんなの気配とか圧とか。パンピーにも解るように説明してくれ……あれ?悟空は?」
沙悟浄「あっちの方にビューンと」
三蔵「うんもう説明良いやわかった」
悟空「おおおおおお兄ちゃんだだだだだ…!!!逃げちゃダメなのはわかってる、わかってるんだけど一旦、一旦逃げよう山に帰ろ…痛たたたたたたたっ!!?わーんこうなるって知ってた!私知ってた!」
三蔵「今回粘るなあアイツ」
小龍「…よっぽど嫌なんですね…」
沙悟浄「とすると、やっぱ牛魔王かい」
八戒「じゃな。あの氷を一撃とは、姉者が恐れるのも納得かも知れん」
悟空「うわぁぁぁん頭痛いお兄ちゃん恐い頭痛いお兄ちゃん恐い頭恐いお兄ちゃん痛いぃぃぃぃいっ!!!」
158: 名無しさん@読者の声:2013/9/5(木) 01:43:16 ID:Y96HeWp78A
三蔵とシャオの漫談がいい。言葉のチョイスも面白いw
これは是非最後まで書いてほしいのでC
925.30 KBytes
[4]最25 [5]最50 [6]最75
[*]前20 [0]戻る [#]次20
【うpろだ】
【スレ機能】【顔文字】