むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。
985:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 20:46:44 ID:Zn..IGjcXM
―――大臣の屋敷(物置小屋)―――
宣教師「」グッタリ
宣教師「」ヨロッ
宣教師「〜〜〜!」ズキズキ
宣教師「っ…まるで生き地獄ですね」ボソッ
宣教師「……!」ギリッ
986:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 20:48:17 ID:Zn..IGjcXM
〜〜〜回想(寝室)〜〜〜
大臣「おやおや、何を怯えてらっしゃる?恐れる事などありませんぞ?
さぁ…お嬢さんもお脱ぎなさい?」ヌギヌギ
大臣「そんなに恥じらうのでしたら手伝って差し上げましょうか」ガバッ
大臣「おっと…!いけませんなぁ?暴れられてはやりにくいでしょうが?」イラッ
大臣「ちぃっ…おとなしくしろ!小娘が!!」バシンッ
大臣「…ほれ、さっさとするんだよ!わたくしをイラつかせんじゃありませんよ、まったく!」ビリッビリッ
大臣「おほっ!これはこれは…いやはやなんとも…!」ジュルリ
大臣「ふひひ…き、きもちよくしてあげましょうね」レローン
大臣「チュゥゥ…どうですぅ〜?初めて受ける愛撫は…?
数多の美女がわたくしの舌に溺れたのですぞ?光栄に思いなさいよぉ?」レロレロ
大臣「どれどれぇ…!こちらもさぞかし濡れそぼっている事でしょうに!」ピトッ
大臣「んぅ〜?おかしいですなぁ?あまり変化がないようですが…」ツプッ
大臣「あぁ…!あなた病気ですね!?だから感じないんでしょう!?」
大臣「…なんです?その目付きは?まだご自分の立場がお分かりになりませんか?」ギロッ
大臣「そういう態度をとるなら遠慮は入りませんな。このまま…」ツプッ ググッ
大臣「いかせてもらいますぞぉぉぉおぉおおぉぉ!!」ズップン!
大臣「おっ!おっ!し、締まるぞぉう…ブヒィィィ!!」ギシッギシッ
大臣「はぁっ!ど、どうだ?は、初めて…なのだろう!
こ、このわたくしが…相手なのですから!あなたも!贅沢な方ですなぁ?」ズンッズンッ
大臣「ワッハッハ!あまりの嬉しさに涙が出ますか!?
喜んでもらえて良かった!わたくしも連れてきた甲斐があるというものです!」ズプッズプッ
大臣「うっ!い、イイ!イイぞぉぉぉ!?」パンッパンッ
大臣「す、少し早いですが…失敬ィィィ!!」ドピュッ
大臣「ふぅ…」ヌポッ
大臣「さぁて…湯でも浴びてきますかな」ムクッ
大臣「…とても良かったですよぉ?また後でしてあげますからね、今晩は眠れぬものと思いなさい?」ニシシシシ
〜〜〜〜〜〜
987:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 20:54:20 ID:Zn..IGjcXM
宣教師「っ…!」ギュゥゥゥゥ
宣教師「うぅ…あぁ!!」ドンッ
宣教師「はぁ…はぁ…」
宣教師「(大丈夫…!私はまだ捨てていません!)」
宣教師「(たとえ…どれだけ穢されようと…果たさなければならない目的があるのだから…!)」
ガチャッ
大臣「お待たせしましたなぁ〜?」
宣教師「くっ…」ジロリ
大臣「今日も今日とてどっさりと送られた書類に捺印を押し続け…手が疲れてしまいましたよぉ。
ああした儀礼的な手続きを書面で済ますのも中々効率的とは言えませんなぁ?」ブラブラ
宣教師「…でしたらお休みになられたらいかがですか?」プイッ
大臣「ご安心を!多少の疲れはあってもあなたを満足にして差し上げるだけの余力はありますとも!」ニシシシシ
宣教師「痛みに悶える生娘を独りよがりに犯した方のセリフとは思えませんね…」
大臣「ワッハッハ!それなら今夜は満足するまで営みませんとな!?」
宣教師「あなたの目に余る愚行は神の瞳に写っている事でしょう…」
大臣「んぅ〜?」
宣教師「…悔い改める気が無いのなら、いずれ恐ろしい裁きが下されますよ」
大臣「なるほど!よーく分かりました!では寝室へ行きましょうか!」ニヤァァ
宣教師「……」
988:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 20:59:27 ID:bYbkJjNr/E
―――馬車(東の領土)――――
パカラッパカラッ パカラッパカラッ
カロル「ひっ…ひっく…!」ポロポロ
マルク「クゥン」ペロペロ
アリアス「(あれからずっと泣き通しね…。おかげでロクに仮眠も取れないじゃない)」イライラ
司祭「いい加減泣き止んじゃくれんか?わしらも休みたいんじゃがな?」
カロル「ごめ…なさい…」グスッ
アリアス「外を見てみなさい?日が沈みきって真っ暗よ?」
カロル「はい…」
司祭「分かったら寝るがいい。まだ先は長いんじゃからな」
カロル「」グシグシ
カロル「…マルク、一緒に寝よっか?」ニコッ
マルク「あん!」ハッハッ
989:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 21:04:13 ID:bYbkJjNr/E
司祭「」グーグー
アリアス「」スースー
マルク「」スヤスヤ
カロル「……」ムクッ
カロル「(眠れないや…)」チラッ
キラキラ キラキラ
カロル「お星さまがいっぱい浮かんでる…キレイ…」
マルク「くぅーん…」ムクリ
カロル「あ、ごめんね。起こしちゃった?」オロオロ
マルク「うぅ…」ブンブン
カロル「ふふ。気を遣ってくれてるの?キミはホントに優しいね?」ナデナデ
マルク「」シッポフリフリ
990:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 21:05:01 ID:bYbkJjNr/E
マルク「あぅん…?」ツンツン
カロル「ボク?ボクは少し夜空を眺めてから寝るよ。マルクも気にしないでゆっくり休んで?」ニコッ
マルク「……」ジーッ
カロル「…な、なに?」キョトン
マルク「」ペロペロ
カロル「…あ、あはは。くすぐったいよ…」ニコニコ
マルク「」ペロペロ
カロル「や、やめて?おじいさま達が起きちゃうでしょ?」アセアセ
マルク「」ペロペロ
カロル「マルク…やめてって…言ってるじゃない」
マルク「」ペロペロ
カロル「もう…やめてよ。ボク…平気だから」フルフル
マルク「うぅー…」スッ
カロル「ありがとう…。でも…ホントに大丈夫だから、ね?」
マルク「くぅーん?」
カロル「心配してくれるのは嬉しいよ?でも今は慰めないで…?」ウルッ
カロル「慰められたら…思い出しちゃうよ…。止まらないんだ…」ブルブル
マルク「……」シュン
991:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 21:07:18 ID:OHenw44lQM
パカラッパカラッ パカラッパカラッ
カロル「……」
マルク「……」
カロル「…ねぇ、マルク。知ってる?」
マルク「?」
カロル「お星さまってね。ボクらを見守ってるんだよ?」
マルク「わぅ?」キョトン
カロル「おじいさまが言ってたんだ。司祭のおじいさまじゃなくて、ボクのおじいさま」
マルク「……」
カロル「死んだらみんな星に生まれ変わって…大切な人を見てるんだって?」
マルク「わんっ」マジマジ
カロル「うん、見上げてごらんよ?もしかしたら大切な相手に会えるかもよ?」ニコニコ
マルク「あぅぅん…」
カロル「見えない?ははは。ボクもだよ?」
マルク「クゥン……」
992:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 21:12:32 ID:bYbkJjNr/E
カロル「…もしもお星さまが見てるとしたら、今のボクはどう写ってるんだろう?」
マルク「……」
カロル「おじいさまは怒ってるよね。憎んでた人間と仲良くしようとしてるんだもの」
カロル「お父さまは…分からないけど、悲しんでるかも」
カロル「ボクの知らないところで起きてる何かがいろんな人を苦しめてて…。
いつの間にか変わって…どうする事もできなくて…」
カロル「村の人間たちもボクと関わらなかったら、きっと違う生き方をしてたんだろうね」
カロル「歯がゆいよ…。すごく…すごく」ギュッ
マルク「」スリスリ
カロル「ボクのせいで不幸になる人がいるのを…お星さまは全部見てるのかな?」
カロル「ボクは…誰かを幸せにできないのかな?」
カロル「不安なんだ。このままだと…お母さまや宣教師さまも不幸にしそうで」
カロル「もう誰とも離れたくない…。そうじゃないと…きっと変わってしまうもの。
不幸でも…せめて一緒に不幸になれる距離にいたいよ…」ギュッ
マルク「……」スリスリ
カロル「…ごめん。後悔してないって言ったの…ボクなのにね?」
マルク「」ウトウト
カロル「あ…大丈夫だよ?眠っていいからね?」
マルク「くぅ…」スヤ
カロル「…おやすみ」ナデリ
993:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 21:27:24 ID:OHenw44lQM
中途半端ですが続きは次の更新時にスレを立てて書こうと思います。
読んでくださった方々、一度でも目を通してくださった方々、ちら見してくださった方々!
ありがとうございました!
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