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少年「ボクが世界を変えてみせる」
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1:🎄 名無しさん@読者の声:2012/12/23(日) 21:21:41 ID:apUuk9iOiY
むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。


969:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/15(金) 20:51:15 ID:Ou70Vp7aU.
黒装束「そんじゃ遊ぶか?」ニヤリ

バンパ「狂ってやがんな…」

黒装束「狂ってるくらいがマトモなんだよ。俺達の仕事はな」

バンパ「胸くそ悪い野郎だぜ…!」ダッ ブンッ

黒装束「お?なんだ、こりゃ?メガトンパンチか?」パシッ

バンパ「な、なにぃ!?」グイッ グイッ

黒装束「ハッハー!」ブンッ

バンパ「ぐは…!」バキッ

黒装束「運がいい時に来たなぁ、お前ら?」

バンパ「あぁ…!?」ヨロッ

黒装束「本当ならちょっとばかし遊んでから組織に持って帰るんだが…なんでも今度行うショーはでかいようでな?
最高の催しを届ける為に綺麗なままのホビットを集める事になってんだ」

バンパ「お前…!まさかヘマトか!?」

黒装束「なんだ?俺達の組織を知ってんのか?」

バンパ「……」

黒装束「あぁ?さてはお前ら脱走しやがったんだな?」

バンパ「だったらどうした!?」

黒装束「どうしたもこうしたもあるか。もったいないから再利用するだけだ。
せいぜい自分の出る演目に期待してな?主役を張りたきゃ悲痛な叫びを客に聴かせてやるこった?」

バンパ「なにが演目だ…!あんなモン、ただの虐殺じゃねぇか…!」

黒装束「価値観の相違ってやつか?まぁいいわな?」
970:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/15(金) 21:01:23 ID:Ou70Vp7aU.
黒装束「しかし愚かだな?せっかく抜け出せたのにこんなとこに来るとはよ?」

バンパ「黙れ!お前らが先回りしてるとは思わなかったんだよ!」

黒装束「先回りだと?ハッハッハ!こいつは傑作だな!?」ゲラゲラ

バンパ「何がおかしいんだ!?」

黒装束「お前勘違いしてるよ?ここはな、最初から俺達の場所なんだ」

バンパ「!?」

黒装束「確かにここにはエルマーなんて集落もあったがとっくに滅ぼされてんだよ」

バンパ「じゃあ…タワンテさんは!?門番のティラーナは!?あいつら同族じゃねーのか!?」

黒装束「紛れもなく薄汚いホビットだぜ?」

バンパ「だったらなんでここにいんだよ!?おかしいだろうが!?」

黒装束「あいつらには俺達の拷問ショーに出さないって条件で協力させてんの。
迷いこんできたホビットを誘い込むのがあいつらの役目さ?」ヘラヘラ

バンパ「そんな…!同族を…売ったってのか!?」

黒装束「そう珍しい話でもないだろ?
俺たち人間も騙し合い、奪い合う。お前らホビットも例に漏れずってやつだよ」

バンパ「人間なんかと一緒にすんな!俺は…俺たちはな…!」ワナワナ

黒装束「人間だの、ホビットだの…区別すんのが好きだなぁ?王国も教団も…そしてお前らも?」

バンパ「あぁ!?」イラッ

黒装束「俺に言わせりゃニワトリかハトかくらいの違いしかねーよ。
いくら名前を付けても括りはおんなじ鳥だ」ニヤリ

手下4「あっ!いたいた!ウォルターさん!こっちは捕まえましたぜ!」スタスタ

黒装束「おーしおし、んじゃこっちもパパっと終わらせっか」ズイッ

バンパ「……!」
971:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/15(金) 21:03:35 ID:Ou70Vp7aU.
―――エルマー?(外)――

シープ「な、なんでことするの…?」ググッ

門番「おとなしくしろ…。縛りにくい」シュルシュル ギュギュッ

シープ「同じ仲間でしょ!助けてよ!?」ギシギシ

門番「」ボソッ

シープ「え…?」

門番「忠告はした…。入ったのはお前らだ」ボソボソ

シープ「こんな所だなんて思わなかったから!知ってたら入らなかったよ!」

門番「一度入ったら…もう出せない。出したらワタシとタワンテさんが罰を受ける…」ボソボソ

シープ「一緒に逃げようよ!?そうすれば……」

門番「ダメだ…。ヘマトは追ってくる…。捕まったら…恐ろしい」ボソボソ

シープ「平気だって!そんな簡単に見つかったりしないよ!」

門番「…ヘマトは今、ホビットを大量に欲しがってる…。
次のショーは大舞台で王国を交えてやるから…数を増やさないとワタシとタワンテさんがショーに出される…」ボソボソ

シープ「……!」

ギィィ バンッ

黒装束「そういうこった?」ポイッ ドサッ

バンパ「」ピクッ ピクッ

ラム「はぁっ…ぅくっ…」ドクドク

シープ「ラム!!バンパ!!」ギシギシ

黒装束「そいつらを馬に括り付けろ。組織に持ち帰るぞ」

門番「」コクリ
972:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:12:07 ID:5tYfNPQVjY
―――大聖堂(東門)―――

ダガ「…まだ馬車の影も見えねぇ内から門を解放していいのか?怪しい人間が侵入したらどうするつもりなんだ?」

アリアス「…司祭様のやる事に文句を付けるの?」

ダガ「そんなんじゃねぇよ。ただな、俺達は付き人だぞ?
なんでこんな雑用紛いの扱いを受けなきゃならねぇんだ?」

アリアス「司祭様の気短な性分は今に始まったことじゃないでしょう?
それに教徒にも表向きは王都で講演会を行うと言ってあるけど…」

ダガ「ふ…実際はなぁ?」

アリアス「間違ってもその先を言わないでね?」ジロッ

ダガ「あぁ…分かってるよ。誰が聞いてるとも知れねぇしな」

アリアス「なんにしても雑用に近い役目を私達に任されるのは自然のなりゆきだと思わない?」

ダガ「ちっ…」

パカラッパカラッ パカラッパカラッ

アリアス「…いらっしゃったみたい。司祭様とホビットを呼んでくるわ?」

ダガ「あぁ…」

アリアス「くれぐれも失礼のないように出迎えなさい?」スタスタ

ダガ「うるせぇ。さっさと行ってこい」
973:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:14:57 ID:5tYfNPQVjY
―――大聖堂(応接間の隠し部屋)―――

ガチャッ

カロル「おはよう、ナ……ラ?」キョトン

司祭「ナラじゃなくて悪かったのう、小僧?」

カロル「お、おじいさま…」

マルク「」グルルルル

アリアス「私もいるのだけれど?」

カロル「…おはようございます」ペコリ

司祭「ほっほっほ!かしこまらずともよい!行くぞ?」

カロル「行くって…どこへ?」

アリアス「あなた達が安心して暮らせるように住み処を見つけてあげたのよ?」

カロル「お母さまは…?お母さまも一緒ですよね…?」

アリアス「あなたの母親は宣教師が一足先に連れていったわ?」

カロル「え?二人がボクを置いていったんですか?」

アリアス「違うわ?あなたの母親に新しい住み処を見てもらって…納得してからあなたも連れていく手筈なの」

カロル「…そんなの、おかしいですよ」プイッ

アリアス「(…めんどくさいガキ。だから嫌いなのよね、マザコンって)」イライラ

司祭「…小僧」

カロル「……?」

司祭「付いてこなければ、どのみち母親には会えんぞ?それでもいいんじゃな?」

カロル「…やっぱり、騙してたの?」ボソリ

司祭「…付いてくるのか?来ないのか?」

カロル「…わか…りました」シュン

司祭「安心せい。犬も連れていってやるわい?」ニヤリ
974:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:17:24 ID:OqXv9TpU5w
―――馬車―――

パカラッパカラッ パカラッパカラッ

アリアス「」ペラッ

司祭「……」ジロジロ

カロル「わぁっ!すごいや!草原が動いてるよ!」キラキラ

マルク「わんっ!わんっ!」シッポフリフリ

アリアス「(バカな子…草原が動く訳ないじゃない。中にいるからそう見えるのよ…)」ペラッ

カロル「あはは!揺れてるよ!」キャッキャッ

マルク「あんっ!」パァァ

司祭「なんじゃ、こいつは…?さっきまで浮かない顔をしとったクセに?」コショコショ

アリアス「癒しの力を持つホビットとはいえ中身は子ども…という事でしょうね」ペラッ

司祭「…どういう神経の持ち主じゃ?」ジロジロ

カロル「あっ!ねぇ、見てみて!今ボクらが住んでた森が見えたよ!」

マルク「」ハッハッ

司祭「(緊張感のない奴め…。うるさくてかなわん!)」
975:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:19:54 ID:OqXv9TpU5w
パカラッパカラッ

カロル「馬車って楽しいね!」ニコニコ

マルク「くぅーん!」コクリ

司祭「…これならダガの方に乗っておけばよかったわい」

アリアス「馭者に言って止めさせますか?今なら、まだ乗り換えられますが?」

司祭「む……わざわざそこまでしとうないわ」

カロル「止めてっ!!」

司祭「」ビクッ

馭者1「」ビクッ

ズズッ ズズズズズ ガタンッ

馬「ヒヒーン!」ブルルッ

アリアス「……!?」

司祭「あ、あ、危ないじゃろうが!?何を考えとる!?」ドキドキ

カロル「降りよ?あの子ケガしてるみたい!」

司祭「な、なんじゃ?」

カロル「」ピョンッ ストッ

司祭「ま、待てい!?」ガチャッ

アリアス「止めておいてもらえる?」

馭者1「は、はぁ…?」キョトン
976:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:22:47 ID:5tYfNPQVjY
???「……」グッタリ

カロル「……!?」

司祭「これは…むごい有り様じゃな」

アリアス「息はしてるようだけれど全身の皮膚が焼け爛れてるし、まず助からないでしょうね」

カロル「そんなっ…!」

マルク「」クンクン

司祭「やはり畜生よな…。死体の肉を食らいたがっとる?」

カロル「なっ…!マルクはそんなことしません!」ムッ

マルク「」グイッグイッ

カロル「え?マルク…この子の匂いを知ってるの?」

マルク「わぅん!」コクリ

カロル「も、もしかして……」ゾクッ

???「」

カロル「おねがい…間に合って…!」ガバッ ギュッ

???「」シュゥゥゥ

アリアス「爛れていた皮膚が…再生して…!?」ギョギョッ

司祭「ほう…!力を使いこなせるようになったか!」

アリアス「(これが癒しの力…?もっと神秘的なものを想像してたけれど案外単純なのね…?)」ビクビク
977:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:24:54 ID:5tYfNPQVjY
???「ぐっ…うぅ…」ピクッ

カロル「……やっぱりキミだったんだね」

ルーボイ「あ…!」

カロル「…ルーボイくん」シュン

司祭「ほう?知り合いか?」

カロル「はい…村の友達です」

ルーボイ「カロル…!」

カロル「ルーボイくん、いったい何があったの?」

ルーボイ「し、知らねぇよ!パッチを見つけて……い、いろいろあって!
村に戻ったらなんか火が燃え上がってて…!母ちゃんが……いや、とにかく逃げて…」アタフタ

ルーボイ「なんか…知らねぇけど、夢見てた…」

カロル「そっか…。もっと早く見つけられなくてごめんね。苦しかったでしょ?」ションボリ

ルーボイ「ていうか…えっ?えっ?俺、なんで生きてんの?」マジマジ

カロル「ボクが治したんだ?癒しの力…っていうので?」ニコッ

ルーボイ「癒しの力?」

カロル「うん。ボクの持ってる力なんだって?まだよくわかんないんだけど、ね…」

ルーボイ「(え、まてよ…癒しの力なんて…ないんじゃねーの…?)」

ルーボイ「(だって…全部、ウソで…ホビットを悪者にするから…癒しの力があって…ホビットは癒しの力…盗んでなくて…)」グワングワン

カロル「でも…ルーボイくんが助かってホントによかった!」ニコニコ

ルーボイ「は…?」ピクッ

カロル「?」パチクリ

ルーボイ「なんだよ、それ…」ボソリ

カロル「な、なにが?」オロオロ

ルーボイ「お前…ウソ付いてたのになんで笑ってんの?」

カロル「…え?」
978:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:27:08 ID:OqXv9TpU5w
ルーボイ「せ、宣教師様が言ってたんだぞ!癒しの力はお前らを悪者にするためのウソだって!」

カロル「ぼ、ボク…知らなかったから」シュン

ルーボイ「…お前、宣教師様を騙したのかよ?」

カロル「ち、ちがうよ…!」

ルーボイ「じゃあ…じゃあなんなんだよ…」グッ

カロル「えと…ボクも何て言ったらいいか…」マゴマゴ

ルーボイ「た、頼むよ…カロル」

カロル「……?」

ルーボイ「ちゃんと教えてくれよ…!俺、俺…!」ググッ

ルーボイ「お前が信じられなかったら、俺にはもう…なんにも無いんだよ!」

カロル「ルーボイくん…」

ルーボイ「父ちゃんも母ちゃんも死んじゃってさぁ!パッチにも嫌われたよ!?
村だって燃えちゃったし…分かるよな!?」

カロル「……」

ルーボイ「だからさ…。お前だけは信じさせてよ?いいだろ?」

カロル「実は……」

司祭「悪いがそんな時間はないぞ?」
979:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:29:46 ID:5tYfNPQVjY
ルーボイ「あ、司祭様…!」

司祭「災難じゃったのう…。しかしもう心配は入らぬ。その足で大聖堂を訪ねよ?」ポンッ

ルーボイ「大聖堂に…?」

司祭「お前さんはわしら教団で引き取る。あそこにはお前さんぐらいの歳の子もたくさんおるからな」

ルーボイ「ま、待ってよ…。そんな…いきなり言われたって分かんないよ!」オロオロ

司祭「大丈夫、大丈夫じゃからな?」ナデナデ

ルーボイ「…ちゃんと教えてくれよ!このままじゃイヤだよ!」

司祭「…聞き分けのない小僧じゃのう?」イラッ

ルーボイ「なぁ!カロル!どうなんだよ!?」

カロル「…もう少しだけお話してもいいですか?」

司祭「ならん。時間の無駄じゃ」

カロル「じゃあ…ボクはここに残ります。おじいさま達だけで行ってください」

司祭「なにぃ…!?」

カロル「ともだちと話すのは…無駄な時間じゃないですから!」

司祭「ぬぅぅ…!あ、アリアス!」

アリアス「いいのですか?神官からはなるべく刺激しないようにと…」

司祭「構わんから連れていけ!」

アリアス「…かしこまりました」
980:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:32:26 ID:OqXv9TpU5w
アリアス「(かといって手荒に扱う訳にもいかないし…)」スッ

アリアス「そういう事だから、おとなしく付いてきてくれると助かるのだけど?」

カロル「……!」

ルーボイ「な、なんだよ!どうなってんだよ!?」

マルク「」グルルルル

アリアス「…そう。イヤなのね。とても残念」

カロル「ご、ごめんなさい。でも…今話さなかったらルーボイくんが傷付くから…!」

アリアス「友達思いね?分かったわ…。そこまで言うなら…」

カロル「…!」パァァ

アリアス「でもこれだけは忘れないで?母親に会えるかはあなた自身に懸かっているのよ?」ニコリ

カロル「えっ…?」ドクンッ

ルーボイ「…そういえばカロルの母ちゃんはどうしたんだ?」

アリアス「…どうするの?」ニコニコ

カロル「」ワナワナ

カロル「ず、ずるい…よ!」

アリアス「フフフ!」クスクス

カロル「決められないってわかってるのに…!」キッ

アリアス「それでも決めないといけない…そうでしょう?」

カロル「……!」
981:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:34:00 ID:OqXv9TpU5w
ルーボイ「…いいよ、カロル」ポンッ

カロル「ルーボイくん…?」クルッ

ルーボイ「いいから…俺なんか気にすんなよ」

カロル「…どうして?どうしてそんなこと言うの?」

ルーボイ「お前の気持ち分かったから、もう大丈夫だって!」ニカッ

カロル「……」

ルーボイ「よくわかんねーけどお前の母ちゃんが大変なんだろ?」

カロル「う、うん…」

ルーボイ「じゃあいいよ。俺は大聖堂に行くから!お前も戻ってくんだろ?」

カロル「ど、どうかな…?もしかしたら…戻らないかも…」

ルーボイ「…で、でもよ?宣教師様がいんだろ?」

カロル「宣教師様は…お母さまと一緒に行っちゃったって言ってたよ…」

ルーボイ「えっ」
982:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:38:01 ID:OqXv9TpU5w
ルーボイ「おい、待てよ!それ、どういう意味だよ!?」

アリアス「そのままの意味よ。分かったら早く行きなさい?」

ルーボイ「」プチンッ

カロル「ち、ちがうん……」

ルーボイ「ふざけんなよ!?」ガッ

カロル「ひぐっ…!」

ルーボイ「てめぇ…!なに考えてんだよ…!?」ググッ

カロル「あっ…うっ…」プルプル

アリアス「は、離しなさい!何してるの!?」ガシッ

司祭「早く引き離さんか!癒しの力が死んではもとも子もあるまいが!?」

アリアス「(子どものクセになんて力よ…!引き剥がせない!)」ググッ

ルーボイ「…おまえ!おれからぜんぶ盗る気かよ!みんな…おまえに巻き込まれたんだぞ!?
父ちゃんも…母ちゃんも…パッチも…!宣教師様まで…どっかに行っちゃうのかよ!?」ギュウウウウ

カロル「や……る…ぼい…くん…く、くるしい」ピクピク

マルク「」ガブッ

ルーボイ「いってぇ!?」パッ

カロル「かはっ!ぇほっ…」ゲホッゲホッ

ルーボイ「クッソ…!」ズキズキ

アリアス「この…!」グイッ ブンッ

ルーボイ「っ…!」フワッ

ズダンッ!

ルーボイ「あ…がっ」ドサッ

カロル「ケホッ…る、ルーボイくん!」

司祭「ふぅ…危ないところだったわい」フイー

アリアス「とんでもないガキね…!」ハァッハァッ
983:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:40:56 ID:5tYfNPQVjY
ルーボイ「」ビクンッビクンッ

カロル「ルーボイくん!大丈夫!?」パシッ

ルーボイ「」フワァッ

ルーボイ「う……」ムクッ

司祭「小僧!何をやっとる!?」

カロル「ごめん、ごめんね…!ボクのせいで…!」

ルーボイ「ちっ…!」

カロル「大丈夫?痛くない?」オロオロ

ルーボイ「離せよ!触んな!」パシンッ

カロル「あっ……」ヒリヒリ

ルーボイ「おまえなんかしらねー」ボソリ

カロル「ルー…ボイくん」

ルーボイ「じゃあな」スクッ

カロル「ルーボイくん!待って!」アセアセ

ルーボイ「」スタスタ

カロル「おねがいだよ!行かないで!?」タタタッ ダキッ

ルーボイ「離せよ」ピタッ

カロル「や、やだ!絶対離さない!離したら行っちゃうもの!」ギュッ

ルーボイ「……」
984:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/17(日) 21:44:36 ID:OqXv9TpU5w
カロル「おねがいだから…ボクの話を聞いてよっ…!?」

ルーボイ「…なぁカロル」

カロル「っ…!な、なに?」

ルーボイ「ケガ…治してくれてサンキューな」

カロル「いいよ!だって…ともだちじゃない!」

ルーボイ「…ともだち、かぁ」

カロル「うん…!ルーボイくん…パッチくんも…ともだちだもん…!」

ルーボイ「パッチはおまえがキライだって言ってたぞ」

カロル「へ…?」ビクッ

ルーボイ「俺も。おまえなんかキライだ」

カロル「な、なに…言って…るの?」ブルブル

ルーボイ「邪魔」ドンッ

カロル「わっ…!」ドサッ

ルーボイ「」スタスタ

カロル「」ポツン

カロル「………」

カロル「」ポロッ

カロル「」ポロポロ

マルク「クゥン」ペロペロ

カロル「…うそ…だよね?」ポロポロ

アリアス「気が済んだ?」

司祭「とんだ道草じゃったのう」

カロル「……」ポロポロ
985:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 20:46:44 ID:Zn..IGjcXM
―――大臣の屋敷(物置小屋)―――

宣教師「」グッタリ

宣教師「」ヨロッ

宣教師「〜〜〜!」ズキズキ

宣教師「っ…まるで生き地獄ですね」ボソッ

宣教師「……!」ギリッ

986:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 20:48:17 ID:Zn..IGjcXM
〜〜〜回想(寝室)〜〜〜

大臣「おやおや、何を怯えてらっしゃる?恐れる事などありませんぞ?
さぁ…お嬢さんもお脱ぎなさい?」ヌギヌギ

大臣「そんなに恥じらうのでしたら手伝って差し上げましょうか」ガバッ

大臣「おっと…!いけませんなぁ?暴れられてはやりにくいでしょうが?」イラッ

大臣「ちぃっ…おとなしくしろ!小娘が!!」バシンッ

大臣「…ほれ、さっさとするんだよ!わたくしをイラつかせんじゃありませんよ、まったく!」ビリッビリッ

大臣「おほっ!これはこれは…いやはやなんとも…!」ジュルリ

大臣「ふひひ…き、きもちよくしてあげましょうね」レローン

大臣「チュゥゥ…どうですぅ〜?初めて受ける愛撫は…?
数多の美女がわたくしの舌に溺れたのですぞ?光栄に思いなさいよぉ?」レロレロ

大臣「どれどれぇ…!こちらもさぞかし濡れそぼっている事でしょうに!」ピトッ

大臣「んぅ〜?おかしいですなぁ?あまり変化がないようですが…」ツプッ

大臣「あぁ…!あなた病気ですね!?だから感じないんでしょう!?」

大臣「…なんです?その目付きは?まだご自分の立場がお分かりになりませんか?」ギロッ

大臣「そういう態度をとるなら遠慮は入りませんな。このまま…」ツプッ ググッ

大臣「いかせてもらいますぞぉぉぉおぉおおぉぉ!!」ズップン!

大臣「おっ!おっ!し、締まるぞぉう…ブヒィィィ!!」ギシッギシッ

大臣「はぁっ!ど、どうだ?は、初めて…なのだろう!
こ、このわたくしが…相手なのですから!あなたも!贅沢な方ですなぁ?」ズンッズンッ

大臣「ワッハッハ!あまりの嬉しさに涙が出ますか!?
喜んでもらえて良かった!わたくしも連れてきた甲斐があるというものです!」ズプッズプッ

大臣「うっ!い、イイ!イイぞぉぉぉ!?」パンッパンッ

大臣「す、少し早いですが…失敬ィィィ!!」ドピュッ

大臣「ふぅ…」ヌポッ

大臣「さぁて…湯でも浴びてきますかな」ムクッ

大臣「…とても良かったですよぉ?また後でしてあげますからね、今晩は眠れぬものと思いなさい?」ニシシシシ

〜〜〜〜〜〜
987:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 20:54:20 ID:Zn..IGjcXM
宣教師「っ…!」ギュゥゥゥゥ

宣教師「うぅ…あぁ!!」ドンッ

宣教師「はぁ…はぁ…」

宣教師「(大丈夫…!私はまだ捨てていません!)」

宣教師「(たとえ…どれだけ穢されようと…果たさなければならない目的があるのだから…!)」

ガチャッ

大臣「お待たせしましたなぁ〜?」

宣教師「くっ…」ジロリ

大臣「今日も今日とてどっさりと送られた書類に捺印を押し続け…手が疲れてしまいましたよぉ。
ああした儀礼的な手続きを書面で済ますのも中々効率的とは言えませんなぁ?」ブラブラ

宣教師「…でしたらお休みになられたらいかがですか?」プイッ

大臣「ご安心を!多少の疲れはあってもあなたを満足にして差し上げるだけの余力はありますとも!」ニシシシシ

宣教師「痛みに悶える生娘を独りよがりに犯した方のセリフとは思えませんね…」

大臣「ワッハッハ!それなら今夜は満足するまで営みませんとな!?」

宣教師「あなたの目に余る愚行は神の瞳に写っている事でしょう…」

大臣「んぅ〜?」

宣教師「…悔い改める気が無いのなら、いずれ恐ろしい裁きが下されますよ」

大臣「なるほど!よーく分かりました!では寝室へ行きましょうか!」ニヤァァ

宣教師「……」
988:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/11/20(水) 20:59:27 ID:bYbkJjNr/E
―――馬車(東の領土)――――

パカラッパカラッ パカラッパカラッ

カロル「ひっ…ひっく…!」ポロポロ

マルク「クゥン」ペロペロ

アリアス「(あれからずっと泣き通しね…。おかげでロクに仮眠も取れないじゃない)」イライラ

司祭「いい加減泣き止んじゃくれんか?わしらも休みたいんじゃがな?」

カロル「ごめ…なさい…」グスッ

アリアス「外を見てみなさい?日が沈みきって真っ暗よ?」

カロル「はい…」

司祭「分かったら寝るがいい。まだ先は長いんじゃからな」

カロル「」グシグシ

カロル「…マルク、一緒に寝よっか?」ニコッ

マルク「あん!」ハッハッ
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名前:
sage:


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