むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。
642: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 18:49:54 ID:OplxH4gICE
???「お姉ちゃんはどうしてボクに話しかけてくれたの?」
宣教師「…そういえば思い出せませんね」
???「えー!分からないの?」ビックリ
宣教師「…ところでキミは顔を見せてくれないのですか?」
???「ずっと見てるじゃない?」
宣教師「…霧掛かっていて見えませんね」
???「そう…じゃあまだ思い出せないんだね」
宣教師「……?」
「おい!」
宣教師「」ビクッ
「何してんだよ。裏通りには行っちゃダメだって、母さんに言われたろ?」
宣教師「お兄…ちゃん?」
643: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 18:54:18 ID:OplxH4gICE
兄「なんだ、兄ちゃんの顔も忘れたのか?」
宣教師「なぜ…だって…お兄ちゃんは…」
兄「どうした?様子が変だぞ?」
宣教師「あ、ううん…なんでも、ないよ」
兄「一人で何してたんだ?」
宣教師「一人?」
兄「一人でぶつぶつ喋ってたじゃないか?」
宣教師「いない…!」
兄「はぁ?」
宣教師「そこにいた男の子は?」
兄「そこには最初からお前しかいなかったぞ?」
宣教師「そんな…そんな筈は…」
兄「大丈夫か、何かあったのか?」
宣教師「お兄ちゃんも見たでしょう!私と話してた子を!」
兄「見てないよ」
宣教師「どうして…」
兄「…いいんだよ。そんな奴はいなくて…」
宣教師「…お兄ちゃん…?」
兄「あいつはいなくていいんだ」
宣教師「なに…?」
カァァァ!
宣教師「きゃっ」
宣教師「視界が…まぶしい…!」
………………
644: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 18:58:23 ID:QE/RDjeSTw
―――大聖堂(地下牢)―――
宣教師「」パチッ
宣教師「ふむ。やはり夢でしたか」ムクリ
宣教師「(ずいぶんと不思議な夢でしたね…。一体なんだったのでしょう?)」
ジョー「おっ!起きたか?」
宣教師「あ、ジョーさん。おはようございます」ペコリ
ジョー「おはよう。朝飯ならそこに置いてあるぜ」
宣教師「あの…お母様の件はどうなったのですか?」
ジョー「ん?あぁ、いいんだよ。行かないって決めたからさ」
宣教師「え?行かないのですか?」
ジョー「まぁ頼んではみたけど休暇が貰えなくてさ」
宣教師「そんな…!ちゃんと事情を話せば分かってもらえる筈です!」
ジョー「いいって、いいって!別に今すぐじゃなくても人間、そうそう死にはしないよ」
宣教師「それでいいのですか?」
ジョー「…そんな事よりさ、あんたに朗報だぜ」
宣教師「朗報?」キョトン
645: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 19:00:31 ID:QE/RDjeSTw
ジョー「隣の牢にホビットの親子が入ってる。あんたの知り合いじゃないか?」
宣教師「」ゾワッ
宣教師「ま、まさか」
ジョー「昨日の夜、神父が連れてきて俺に押し付けたんだよ」
宣教師「……!」
ジョー「二人ともぐっすり寝てるよ。よっぽど疲れてたんだろうな」
宣教師「…捕まってしまったのですか」
ジョー「そう落ち込むなよ。さんざん会いたがってたじゃないか」
宣教師「こんな形での再会は望んでません…」
ジョー「……」
宣教師「司祭様はどういうつもりでいるのでしょう…」
ジョー「さぁな。俺には司祭様の深い胸の内を知る事はできないよ」
宣教師「私の力が足らないばかりに…二人をこんな目に合わせてしまうなんて」
ジョー「……」
646: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 19:03:15 ID:OplxH4gICE
カロル「ん…」モゾモゾ
母「」スヤスヤ
宣教師「なんとかならないのですか?」
カロル「……(宣教師さまの声…?)」
ジョー「なんとかって言われてもな」ポリポリ
カロル「(昨日のお兄さんもいる)」
宣教師「彼らに罪などありません。出してあげてください」
ジョー「おいおい、無茶言うなよ」
宣教師「では司祭様に会わせてください。私が話をつけます!」
ジョー「なに言ってんだ。そんな事出来る訳ないだろ?」
宣教師「決めつけていては何もなりません!」
ジョー「あんまり声を出すと二人が起きちまうぞ?」
宣教師「……!」
ジョー「あんたには酷だが、この二人はどのみちロクな事にならないよ」
宣教師「…カロルくんとお母様が不幸になっていくのを、ただ黙って見ていろと?」
ジョー「あぁ、そうさ。それにこいつはあんたにとってもチャンスなんだぜ?」
宣教師「……?」
ジョー「司祭様は一度だけ、こいつらを見に来る。ホビットを捕らえた時はいつもそうだからな」
宣教師「つまり…」
ジョー「そうだよ。そこであんたがこいつらに騙されてたと言えば、司祭様は信じるかもしれない」
宣教師「……」
ジョー「もちろん、そうなればこいつらの罪は確定して罰が下されるだろうが…」
ジョー「しょせんこいつらはホビットだ。どうあったって裁かれる存在なんだ」
ジョー「だったら下手に庇って一緒に罪を被るより、あんただけでも助かった方がいい」
宣教師「……」
カロル「……」
647: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 19:05:59 ID:QE/RDjeSTw
宣教師「冗談はよしてください」
ジョー「なに言ってるんだ。俺は本気だぜ」
宣教師「なぜ私の為に二人が罰せられなければならないのです?」
ジョー「別にあんたの為にじゃない。どっちみち裁かれる運命なんだよ」
宣教師「絶対に嫌です。私は…そのような醜い手段を使ってまで生き延びたいとは思いません」
カロル「……!」
ジョー「じゃあどうするんだ。このまま共倒れすんのか?」
宣教師「カロルくん達だけでも助けられるよう、司祭様に懇願します」
ジョー「バカ!それが無理だって言ってるんだ!」
宣教師「なんと言われても結構です。神に仕える者として、私の前で罪無き者を裁かせはしません!」
ジョー「…あきれた奴だな」
カロル「(宣教師さま…)」ウルッ
648: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 19:09:59 ID:OplxH4gICE
カロル「(そっか。ここ、牢屋だったんだ…)」
カロル「(この中でもずっと、ボクらを心配してくれてたんだ…)」グスッ
ジョー「はぁ…勝手にしろよ!」
宣教師「言われなくてもそうします」
ジョー「ちっ…!最後まで分からず屋だったな!」
宣教師「どこへ行くのですか?」
ジョー「広間で一服してくんだよ!」
宣教師「待ってください。二人の分の朝食は用意してあるのですか?」
ジョー「ホビットの為に飯を作る人間が、ここにいると思うか?」
宣教師「……」
ジョー「そんなに心配なら自分の飯を分けてやれよ。柵の隙間から渡せるもんならな!」
宣教師「なっ…」
ジョー「くれぐれもスープはこぼさないでくれよ?
パンなら食えなくなるだけだが、汁物は後片付けが面倒だからな」
宣教師「…!」キッ
ジョー「ふん!」スタスタ
カツンカツン カツンカツン
649: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 19:13:26 ID:QE/RDjeSTw
宣教師「ジョーさんがあんな人だとは思いませんでした!」プンスカ
カロル「宣教師さま?」
宣教師「」ビクッ
カロル「おはようございます」
宣教師「か、カロルくん…。起きていたのですか?」
カロル「はい」
宣教師「…聞いてました?」
カロル「……」
宣教師「あ、あの…先ほどの話は言うなれば…その…う、嘘のようなものでして」アセアセ
カロル「平気、何も聞いてないよ?」ニコッ
宣教師「ホッ…それは良かったです」
カロル「…宣教師さまの声、久しぶりな気がするね」
宣教師「そ、そうですか?」
カロル「うん…。懐かしくて、なんだかすごく嬉しいや」
宣教師「カロルくん…」
カロル「でも顔が見れなくて、ちょっぴり残念かも」
宣教師「…そうですね」
650: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 19:15:25 ID:OplxH4gICE
宣教師「ふふ。私もキミの声が聞けて嬉しいです」ニコニコ
カロル「ホント?」
宣教師「もちろん。片時もあなた達を忘れた事はありませんよ?」
カロル「ボクも忘れなかったよ!宣教師さまのこと!」
宣教師「おや、本当ですか?」
カロル「うん!ホント!」
宣教師「てっきりルーボイくんやパッチくんと遊ぶのに夢中で忘れてるかと思いました?」ニコッ
カロル「う…そんなことないです!」
宣教師「一瞬言葉に詰まりましたね?」ニコニコ
カロル「…いじわるですよ?」ムスッ
宣教師「ふふ…」ニコニコ
651: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 19:18:27 ID:QE/RDjeSTw
宣教師「みんなの様子は変わりありませんか?」
カロル「……」
宣教師「カロルくん?」
カロル「…うん。みんな元気だよ!」
宣教師「そうですか。それは何よりです」ニコニコ
カロル「……」
宣教師「キミはここへ連れてこられたのですか?」
カロル「ううん…」
宣教師「へ?」
カツンカツン カツンカツン
宣教師「……?」
カロル「ジョーさんかな?」
宣教師「さぁ…誰でしょうね?」
カツンカツン カツンカツン
652: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/8(水) 23:29:47 ID:eXZVFIc0MI
カツンカツン
宣教師「あなたは…!」
ダガ「なんだ、ジョーはいねぇのか…」
宣教師「…ジョーさんでしたら広間に行きましたが?」
ダガ「…都合がいいじゃねぇか」
宣教師「はい?」
ダガ「ん?こいつは…」ジロッ
カロル「」ビクッ
宣教師「……!」
ダガ「…ホビットか」
カロル「はじめ……」
ドッ! ガシャァッ!
カロル「わっ」ビクッ
ダガ「人間様に口を利くんじゃねぇよ。このドブネズミが…」
宣教師「なにをしてるんですか!?」
ダガ「柵に蹴りを入れただけだろうが?」
宣教師「相手は子供ですよ…!」
ダガ「子供?アッハッハッハ!!」ゲラゲラ
宣教師「何がおかしいのです…?」
ダガ「ドブネズミに子供もクソもあるか!おかしな事を言いやがる!」ゲラゲラ
カロル「」ブルブル
ダガ「ふふ…ふふ…。こんなに笑ったのは久しぶりだぜ」ニヤニヤ
653: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/8(水) 23:38:41 ID:eXZVFIc0MI
ダガ「ふ…どうした?眉間にシワなんぞ寄せて?」ニヤリ
宣教師「…それ以上、無闇に彼を傷付けるのはおやめなさい。私に用があるのでしょう?」
ダガ「分かってんじゃねぇか?」
宣教師「……」
ダガ「そう睨むなよ?別に取って食おうって訳じゃないんだぜ?」
宣教師「どうでしょうね…」
ダガ「今日はジョーの事で話があって来たんだ…」
宣教師「ジョーさんの?」
ダガ「あぁ。あいつの母親が病を患ってな。奴はその見舞いに行きたいらしい」
宣教師「その話ならすでに聞きましたが…」
ダガ「やっぱりな…」
宣教師「どういう事ですか?」
ダガ「休暇が取れなかったのも聞いたか…?」
宣教師「はい」
ダガ「そうか。なにせ休暇が取れないのはてめぇのせいだもんな…?」
宣教師「私の?」
654: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/8(水) 23:39:55 ID:eXZVFIc0MI
ダガ「知ってたんじゃないのか…?」
宣教師「それは聞いていませんでしたが…」
ダガ「お前の見張りで奴は管轄を離れられねぇのよ…」
宣教師「トトさんに頼めば代わってくれるのでは?」
ダガ「そうはいかねぇ。トトには俺からキツイ仕事をプレゼントしてやったからなぁ…」ニヤリ
宣教師「…」
ダガ「かわいそうになぁ…?奴は母親の見舞いに行けないそうだ?」
宣教師「まさか…」
ダガ「ぐふふ…どうした?」
宣教師「ジョーさんの事情に付け込んだのですね?」
ダガ「人聞きの悪いことを言うなよ?
トトの奴が暇そうにしてたから善意で仕事をくれてやっただけさ…」
宣教師「私にどうしろと言うのです?」
ダガ「理解が早いな…。さすが優秀な宣教師さんだ?」ニヤニヤ
655: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/8(水) 23:42:35 ID:GFjLj5QVz.
ダガ「そうさなぁ…。何をしてもらおうか?」ガシッ
宣教師「」ビクッ
ダガ「ふ…怯えなくていい。柵に隔てられる限りは安全だ…」ニヤァ
宣教師「怯えてなどいません…」キッ
カロル「」ドキドキ
ダガ「クックック…」ギュッ
宣教師「……?」
ダガ「ふん…!」グニィ ビキッ
宣教師「っ…!?」
ダガ「おっと、曲げるつもりが勢い余ってもげちまった?」ニヤニヤ
宣教師「お、脅しているのですか?」ビクビク
ダガ「ふ…そういう訳じゃねぇさ」ブンッ ポイッ
カシャンッ!
カロル「っ!」ビクッ
宣教師「」ビクッ
ダガ「さて、なんでも言う事を聞いてくれんだったな?」
宣教師「そ、そこまでは言ってません!」
ダガ「ほう…。ジョーが見舞いに行けなくなってもいいのか?」
宣教師「っ…!」ギリッ
656: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/8(水) 23:45:58 ID:GFjLj5QVz.
ダガ「ん?どうする?」ニヤニヤ
宣教師「わ…かり、ました」
ダガ「あぁ?なんだって?」
宣教師「…好きにしてください」
ダガ「はっ…?まぁよしとしようか?」
宣教師「……」
カロル「ダメ!!」
ダガ「あぁ?」
宣教師「カロルくん…?」
カロル「その人はひどい事をするに決まってる!」
宣教師「……」
カロル「言う通りにしちゃダメだよ!」
宣教師「…キミも先ほど聞いたでしょう?」
カロル「……」
宣教師「私が言う通りにしなければジョーさんはお母様のお見舞いに行けないのです」
カロル「だからって…こんなの違うよ!」
657: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/8(水) 23:46:52 ID:GFjLj5QVz.
ダガ「おい、ドブネズミ?」
カロル「……?」
ダガ「……!」ググッ
ビキィッ!
カロル「」ビクッ
ダガ「てめぇもこの柵みてぇになりてぇか?」
カロル「あ…ぅ……」ブルブル
ダガ「ドブネズミごときが人間様の話に口出ししてんじゃねぇよ…」
カロル「」ブルブル
ダガ「あぁ?なんとか言ってみろ、おら?」
カロル「……」ブルブル
ダガ「はっ?縮こまるぐらいならハナから喋るんじゃねぇよ」
658: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/8(水) 23:50:14 ID:eXZVFIc0MI
宣教師「弱いものいじめはそのくらいにしたらどうです?」
ダガ「…一々気取った言い方しやがって」
宣教師「……」
ダガ「まぁいい。その減らず口もすぐに聞けなくなる…」
宣教師「いい加減に用件を言ったらどうなんです?」
ダガ「ククク…そうだな?」ジャラ
宣教師「…なぜあなたが鍵を?」
ダガ「予備の合鍵をくすねたのよ」カチャカチャ
宣教師「何を…するつもりですか?」
ダガ「ふ……」ガチャッ
宣教師「やめなさい…。それ以上、私に近付けば大声を出しますよ…!」
ダガ「出せばいいじゃねぇか?ジョーが母親に会えなくなってもいいならな…」
宣教師「……」
ダガ「あいつも悲しむだろうなぁ?母親の死に目に立ち会えなけりゃよ…」
宣教師「私は…あなたを軽蔑します…!」
ダガ「ククク…生意気な女ほど、いたぶり甲斐もあるってものさ?」
宣教師「」ススッ
ダガ「ふ…後ろには壁しかねぇぞ?」ジリジリ
宣教師「……!」トンッ
659: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/9(木) 13:05:40 ID:QUrG5tc8yc
カロル「(ど、どうしよう…)」ブルブル
母「じっとしてなさい…」
カロル「」ビクッ
カロル「おかあさ…」
母「しっ!声を出してはいけないわ」
カロル「……!」
母「坊やはおとなしくしてるのよ。いいわね?」
カロル「けど…宣教師さまが…!」
母「耳を塞いで目を瞑って、何も考えずにベッドに潜りなさい」
カロル「やだ…やだよ!」
母「しっ!」バッ
カロル「むぐっ!んぅ…!?」
母「平気…お母さんに任せて?」
カロル「……?」
母「信じて…?」
カロル「……」
カロル「」コクリ
母「」ニコリ
660: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/9(木) 16:45:17 ID:0e8Wekw..E
ダガ「ククク…布切れ一枚、か。…みすぼらしいが、お前にはお似合いだな?」
宣教師「…修道服は没収済みですからね」プイッ
ダガ「ふ…」ビリィッ
宣教師「っ…!」
ダガ「ククク…ガキだと思ってたが、体の方はなかなか育ってやがる…」ビリビリ
宣教師「仮にも神に仕える者が神聖な場で、このような振る舞いを行って許されるとお思いですか?」
ダガ「神聖な場だと?罪人の掃き溜めがか?」ニヤニヤ
宣教師「…汚らわしい」ボソッ
ダガ「」ガシッ ダンッ
宣教師「っ!」ググッ
ダガ「よく喋る口だ…。このまま顎を握り潰してやれば少しはおとなしくなるか?」
宣教師「……!?」ジタバタ
ダガ「手荒に扱われたくねぇなら黙って従え…」
宣教師「」ウルウル
ダガ「……」パッ
宣教師「けほっ…」ズキズキ
ダガ「始めるか……」
「ふあぁ〜!」
ダガ「あ?」
宣教師「?」ゲホッゲホッ
母「久しぶりにゆっくり寝れたわね!」ノビッ
ダガ「ドブネズミの檻か…」スクッ
宣教師「……?」
ダガ「てめぇはそこにいろ」
661: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/9(木) 17:06:04 ID:0e8Wekw..E
ダガ「……!?」アングリ
母「あら、初めて見る方ね?」
ダガ「て、てめぇ…何をしてる?」
母「はい?」
ダガ「なんで全裸なんだと聞いてんだ!!」
母「暑くて寝苦しかったからですけど?」
ダガ「な、なにぃ…!?」
母「何か問題でも?」クネクネ
ダガ「くっ…!」チラッ
母「これでも自信はありましてよ?」ニコリ
ダガ「」マジマジ
母「…なんでしたら試してみます?」
ダガ「」ハッ
ダガ「黙れ!!」
母「たくましい方なので積極的かと思ったのだけれど、意外に奥手なんですね?」クスクス
ダガ「なんだと?」ギロッ
母「好きなように弄んでいただいていいんですよ?」スラリ
ダガ「だ、誰が…!」
母「それとも、そっちは自信がありませんでした?」クスクス
ダガ「…何をっ!?」イラッ
母「それならいいじゃありませんか?」
ダガ「や…やってやろうじゃねぇか!」カチャカチャ
母「ふふ!」クスリ
ダガ「」ガチャッ
ダガ「この売女が…!思い知らせてやるよ…」
母「どうぞ?」
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