むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。
570:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/7(日) 14:34:03 ID:zOFUY7O9qk
ペチャクチャ
ルーボイ「ぜんぜん入ってこねーな?」
カロル「うん。大事な話をしてるのかも」ペラ
ルーボイ「ふーん…。なぁ、それおもしれーか?」
カロル「おもしろいよ?ルーボイくんも読む?」
ルーボイ「いいよ。ってか俺のだから、もう読んだし」
カロル「あ、そうだよね?」テレッ
ルーボイ「子供ん時はそういう絵本に夢中だったなぁ」
カロル「(今も子供だと思うけど…)」ペラ
ルーボイ「でも、やっぱ外で遊んだ方がおもしろいなぁ」
カロル「ルーボイくんはすごく元気だもんね?」
ルーボイ「おう!遊んでたらあっという間に日が沈んじゃうからな!」
カロル「あはは!さすがだね!」ペラ
571:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/7(日) 14:36:39 ID:JLKlcntD3Q
ルーボイ「なぁ、なぁ。それってどんな話だっけ?」
カロル「えっとね。迷子になった子供が色んな動物に助けてもらって、お母さんの所に帰るお話だよ?」ペラ
ルーボイ「ふーん。ガキくせーなぁ」
カロル「そう?ボクは素敵だと思うな?」
ルーボイ「そうかー?なんかありがちじゃん」
カロル「ほら、見て?」ヒラッ
ルーボイ「ん?」
カロル「ウサギが寂しがる子供に唄を歌ってあげてる?」
ルーボイ「そうだな…?」
カロル「種族が違っても分かりあって、助け合えるんだ。
このお話には大切なことがいっぱい詰まってるよ?」
ルーボイ「…だって嘘っぱちだろ。俺らは動物となんか話せねーぞ?」
カロル「話せなくてもいいんじゃないかな。
言葉じゃなくても伝えられることってあるでしょ?」
572:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/7(日) 14:38:08 ID:JLKlcntD3Q
ルーボイ「俺は分かんねーな。動物嫌いだし」
カロル「そうなの?」
ルーボイ「お前の犬だってでかいし、うるさいしイヤだったなぁ」
カロル「そ、そう?マルクは賢くていい子だよ?」
ルーボイ「そうか?あいつすっげー吠えるぞ?」
カロル「マルクは人懐こいから、きっと遊びたがってるんだよ?」
ルーボイ「やだよ、あいつと遊ぶのなんか!」
カロル「そんな言い方は良くないよ。マルクは友達なんだから!」
ルーボイ「な、なに怒ってんだよ?」
カロル「怒ってないけど、マルクを悪く言われたくない…」
ルーボイ「じ、冗談だっつの…」
カロル「…そっか。冗談だったんだ。大きな声出してごめん」
ルーボイ「別に…いいけどさ」
カロル「そういえばおやつがまだ残ってるね。食べないの?」
ルーボイ「え…あ、あぁ…。食うよ」
573:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/7(日) 14:39:56 ID:zOFUY7O9qk
カロル「」ペラ
カロル「……」
カロル「」パタン
ルーボイ「読み終わったのか?」
カロル「うん…」
ルーボイ「それ、やるよ」
カロル「へ…?いいよ?悪いじゃない?」
ルーボイ「俺、もうそんなガキくせーの読まないからいらねーし」
カロル「でも…」アセアセ
ルーボイ「めんどくせーな!いいから持ってけっつーの!」グイグイ
カロル「わっ!」
ルーボイ「…さっきマルクの悪口言ったのも、それであいこだからな?」
カロル「そんな…もう気にしてないよ?」
ルーボイ「……」ムスッ
カロル「ありがとう?」ニコッ
ルーボイ「…ふん!」プイッ
574:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:11:35 ID:J./Ghkr/nw
カロル「この絵本、大事にするね!」ニコニコ
ルーボイ「別にいいっつの。どうせいらなかったし」
カロル「あ、ちょっと待ってて?」ゴソゴソ
ルーボイ「なんだよ?」
カロル「はい!」スッ
ルーボイ「アメか?」
カロル「お返しにあげる!」
ルーボイ「そういえば前にもくれたよな?」
カロル「えへへ。変装して来た時に貰ったんだ!」
ルーボイ「あー!お前が女のふりした時だろ!」
カロル「うん、あの時は恥ずかしかったなぁ…」テレテレ
ルーボイ「あん時は俺もパッチもお前がホビットなんて思わなかったぞ?」
カロル「そうだよね?
ボクも、あれから二人と友達になれるとは思わなかったもの」
ルーボイ「へへ!ほんとだな?」
575:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:13:27 ID:RneutkhE8s
ガチャッ
メイキ「……」
ルーボイ「母ちゃん、おかえり!早かったな!」
カロル「」ペコリ
メイキ「…あぁ、ただいま。ケガの具合はどうなんだい?」
ルーボイ「なんともないぜ!ほら、見てくれよ!」
メイキ「……!」キッ
ルーボイ「? どうしたんだよ、怖い顔して?」
カロル「?」キョトン
神父「奥さん、どうでしたかな?」スタスタ
メイキ「神父様の言った通りでした…」
神父「うーむ。やはりな…」
ルーボイ「なんだ…?ケガが治ったのにがっかりしてるぞ?」
カロル「どうしたんだろう…?」
576:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:18:35 ID:J./Ghkr/nw
ルーボイ「帰ってきてからしばらく話してたけど、なに話してたの?」
メイキ「なんでもいいだろ。それより…」ジロッ
カロル「?」キョトン
メイキ「…出ていっとくれ」
カロル「え?」ビクッ
メイキ「聞こえなかったかい?出ていけって言ったんだよ」
カロル「おばさま…?」
ルーボイ「なに言ってんだよ、母ちゃん!」
メイキ「……」ジロッ
カロル「(冷たい目…。今まで何度も見てきた目だ…!)」
カロル「そっか。そういうことなんだ…」ボソッ
神父「おい、行くぞ!」
カロル「はい…」スクッ
ルーボイ「はぁ!?待てよ!」ガシッ
カロル「……」クルッ
メイキ「うちの息子に触んじゃないよ!」バチンッ
カロル「いっ…!」ヒリヒリ
ルーボイ「何してんだよ!?」
神父「……」
577:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:20:32 ID:RneutkhE8s
メイキ「いいから!さっさと手を離しな!」
ルーボイ「意味分かんねーよ!母ちゃんまでおかしくなったのかよ!?」
カロル「やめて、ルーボイくん」
ルーボイ「へ?」
カロル「手、離して」
ルーボイ「お前までどうしたんだよ…?」
カロル「…離して」
ルーボイ「なっ…!」
カロル「ボク、行かなきゃいけないから、ね?」ニコッ
ルーボイ「…分かったよ。離せばいいんだろ?」パッ
カロル「ありがとう」ニコニコ
メイキ「外の井戸で手を洗ってきな!」
ルーボイ「な、なんでだよ?」
メイキ「汚いからに決まってるだろう!?」
ルーボイ「汚いってカロルのことかよ!?」
メイキ「いいからさっさと洗ってきちまいな!」
ルーボイ「ふざけんなよ!こいつは俺の友達だぞ!」
578:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:23:57 ID:J./Ghkr/nw
カロル「お母さんの言う通りにして?」
ルーボイ「……!?」
メイキ「あんたが息子に指図すんじゃないよ!!」
カロル「すみません…」
メイキ「私たちを騙して…腹ん中で笑ってたクセにさ!」
カロル「……」シュン
ルーボイ「な、なんなんだよ?さっきまで、そんな事言わなかったじゃんか!?」
メイキ「あんたが隠してたからだろ!」
ルーボイ「なにがだよ!?」
神父「まぁまぁ、奥さん。そう声を荒げてはいかん」
メイキ「…あぁ、すみません」
神父「…気持ちは分かりますが冷静になられよ。母親が子供に不安を与えてはもとも子もない」
メイキ「…えぇ」
神父「ルーボイ君と言ったか。君もお母さんに対して少し言い過ぎだ」
ルーボイ「」ムスッ
579:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:26:02 ID:RneutkhE8s
メイキ「もう…連れていってください」
神父「そうですな…」チラッ
カロル「分かってます」コクリ
ルーボイ「…カロル、どうしたんだよ?お前、なんか変だぞ?」
カロル「…なんでもないよ」
ルーボイ「……」
カロル「楽しかったよ!バイバイ?」フリフリ
ルーボイ「お、おう。またな…」
ガチャッ バタンッ
ルーボイ「」ポツン
メイキ「手、洗いなよ?」
ルーボイ「……」
580:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:27:38 ID:RneutkhE8s
――村(民家周辺)――
神父「…む?お前の母親がおらんな?」
カロル「……」
神父「ここで待ってるように言ったのだがな」
カロル「…ボクがホビットなの、おばさまに話したんですか?」
神父「」ギクゥッ
神父「……し、知らんよ」
カロル「話したんですね?」ジト
神父「うっ!いや、待て!私はだな…!」アタフタ
カロル「気にしなくていいです」
神父「おっ?」
カロル「…一つだけお願いしていいですか?」
神父「な、内容にもよるが…言ってみろ」
カロル「お母さまには内緒にしてください」
神父「先ほどの事を、か?」
カロル「はい。心配かけたくないから…」
神父「ま、まぁ構わんが…」タジタジ
581:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:29:25 ID:RneutkhE8s
スタスタ
母「あ、二人ともいたのね?」
カロル「お母さま!」
神父「……」
母「遅かったから、少し向こうで畑を見てたの。どれも立派に実って、素敵だったわ?」ニコニコ
カロル「そうだったんだ。待たせちゃってごめんなさい?」
母「いいのよ?それじゃ行きましょうか」
神父「うむ」
カロル「はーい!」
582:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:31:59 ID:J./Ghkr/nw
母「それにしてもずいぶん長かったんですのね?」スタスタ
神父「む?ま、まぁアレだな…」スタスタ
母「アレ?」
神父「いや、その…ま、まぁアレだ」
母「何かあったんですか?」ジロリ
神父「」ギクギクッ
カロル「ボクが帰りたくないって、わがまま言っちゃったんだ。
それでみんなを困らせちゃって…。えへへ」
母「そうなの?」
神父「あ、あぁ!そうだ、そうだ!まったく手を焼かせおって!」
カロル「あはは。ごめんなさい」ニコニコ
母「怪しいわね…」
神父「な、なにぃ!?」
母「だって様子が……」
「おーい!!」タタタッ
母「」ビクッ
神父「ひぃっ」ビクッ
カロル「……?」クルッ
583:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:33:48 ID:J./Ghkr/nw
ルーボイ「おい!カロル!」
カロル「ルーボイくん…?」
ルーボイ「母ちゃんの言ったこと、気にすんなよ!」
カロル「うん…」
母「……?」
ルーボイ「あ、カロルの母ちゃん!」
母「久しぶりね?元気だった?」ニコニコ
ルーボイ「おう!元気だぞ!」
母「そう?よかったわ?」ニコニコ
カロル「ルーボイくん、家に帰った方がいいよ。怒られるよ?」
ルーボイ「大丈夫だよ。手ぇ洗うっつってきたから!」
カロル「そうなんだ…」
ルーボイ「つーかお前、ひどいじゃんか!」
カロル「へ?」
ルーボイ「いきなりそっけなくしやがって!」
カロル「…ごめん。ああいう時はどうにもならないって知ってたから」
ルーボイ「ふん!ひでーよな。母ちゃんには後で言っとくよ!」
カロル「いいよ。しかたないことだもの」
ルーボイ「そんな訳にはいかねぇよ!」
カロル「それよりパッチくんを気にしてあげて?」
ルーボイ「……!」
カロル「ボクは宣教師さまを助けるから、ルーボイくんはパッチくんを、ね?」
ルーボイ「……よっしゃ!任せとけ!」グッ
カロル「お互いがんばろう!」グッ
母「」ニコニコ
神父「……」
584:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:38:08 ID:J./Ghkr/nw
カロル「じゃあ、そろそろ行くね?」
ルーボイ「おう!またな!」
カロル「うん!また!」スタスタ
母「」スタスタ
神父「」スタスタ
ルーボイ「……」
ルーボイ「カロル!」
カロル「?」クルッ
ルーボイ「前に約束したよな?また遊ぶって!」
カロル「うん!」
ルーボイ「今日のは無しだぞ!パッチも宣教師様もいなかったから!」
カロル「……?」キョトン
ルーボイ「もし、このまま会えなくなったら約束破りだからな!」
カロル「……」
ルーボイ「宣教師様と一緒に帰ってこいよ!
その時にはパッチも見つけとくから、遊ぼうぜ!」
カロル「…うん!!」
ルーボイ「約束破ったら許さないからな!」
カロル「守るよ!絶対!」
ルーボイ「へへっ!」ニカッ
カロル「えへへ!」ニコッ
585:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/12(金) 20:39:37 ID:RneutkhE8s
タタタッ
母「行っちゃったわね」ニコニコ
神父「声のでかい子だ。さっきまで大ケガを負っていたとは思えん…」
カロル「ふふ!お母さま!神父さま!行こう?」タタタッ
母「あらあら、そんなに走って。転んでも知らないわよ?」ニコニコ
神父「急にはしゃぎおって…ケガ人を走らせる気か!」
カロル「ほら、はやくー!」
母「ふふふ!もう!しょうがない子ねぇ!」タタタッ
神父「だから!私はケガをしてると言っとろうが!」スタスタ
586:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/15(月) 18:17:10 ID:xrFLp2O0Vk
―――森―――
スタスタ
???「あー!お前、どこ行ってたんだよ!?」
ラム「…バンパ」
バンパ「全然戻ってこないから心配したぞ!」
ラム「ごめんごめん。ちょっとね」
バンパ「朝にはここに戻ってくるはずだったろ。
もう夕方だぞ!何してたんだ?」
ラム「たまたま同族を見かけてね」
バンパ「同族?俺たち以外のホビットがいたのか?」
ラム「うん。この森に住んでるんだってさ」
バンパ「なんでこんな所に?
自然豊かな田舎じゃあるけど、教団のお膝元だぞ?」
ラム「さぁね。そんなのボクの知ったことじゃないよ」
バンパ「なんだそりゃ?会ったんじゃないのか?」
ラム「…そんな事よりさ。シープは?」
バンパ「バカ!お前を探しに行ったに決まってるだろ!」
ラム「一人で?シープはまだ子供だよ?
バンパが探しに行けばよかったじゃないか」
バンパ「交代で探してたんだよ!
それに黙っていなくなったお前が言う事じゃないだろ?」
ラム「…それもそうだね」
587:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/15(月) 18:22:15 ID:6Oet8Id.lc
ラム「でも黙っていなくなった訳じゃないよ?
人間の臭いがする所にいたくなかっただけ」
バンパ「お前はいっつもそう言って、屋内で寝たがらないよな?」
ラム「逆に聞きたいね。なんであんなとこで寝れるんだい?」
バンパ「どこで寝ようが同じだろ。ちょうど人間もいなかったしな」
ラム「ふーん…」
バンパ「そういえばお前がいない間にシープがやってくれたぞ?」
ラム「何を?」
バンパ「ずっと追ってたクズ野郎を殺したんだよ!」
ラム「…ヘマトの人間?」
バンパ「おう。奴の方からのこのこ教会に来たらしい。
罠を張っておいて正解だったな!」
ラム「罠って言っても入り口に紐を張っただけだろ?」
バンパ「あぁ。だがそれが活きた!俺の作戦勝ちだな!」
ラム「なに言ってんのさ。どうせ何もしてないんだろ?」
バンパ「うっ…し、しょうがないだろ!俺は寝てたんだから!」
ラム「…いい大人が子供に見張り任せて寝てるんだもん。情けないよ」ヤレヤレ
バンパ「う、うるさいな!ちゃんと交代してんだからいいだろ!
それにお前がわがまま言わなきゃ3人で交代出来たから、1人が寝る時間も増えるんだぞ!」
ラム「それは悪かったね」
バンパ「シープの奴も始末した後、俺を置いてきぼりにしかけたし、お前らって俺に冷たいよな」ブツブツ
588:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/15(月) 18:25:20 ID:/c7iUBA6B6
ラム「それで死体はどうしたの?」
バンパ「ん?そのままだよ。
人間なんか埋めてやる気も起きないしな」
ラム「ふーん。いいの?足がつくかもしれないけど?」
バンパ「別にいいだろ。どうせすぐに別のとこに行くんだから」
ラム「能天気だよね、ホント。あんまり目立ちたくないのにさ」
バンパ「お前に言われたくないよ。いつも真っ先に人間を襲うくせに」
ラム「僕は見境なくやってる訳じゃないし、場所と状況は弁えてるつもりだよ」
バンパ「よく言うぜ…」ハァ
589:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/15(月) 18:29:35 ID:/c7iUBA6B6
バンパ「そういやさっき言ってた奴はどうしたんだ?
せっかく同族を見つけたのに連れて来なかったのか?」
ラム「ん…気が合わなかったから」プイッ
バンパ「おいおい、気が合わないって…。
俺たちの目的は同じように苦しんできた仲間を助ける事だろ?」
ラム「……」
バンパ「…大事な仲間を、そんな理由で見捨てるのか?」
ラム「…その子は同族より、人間の方が好きみたい」
バンパ「へ?な…な…あんだって?」キョトン
ラム「人間と友達だって。嬉しそうに話してたよ?」クスクス
バンパ「な、なんだそいつ…!そんな奴がホントにいるのか?」
ラム「バカな奴だよね。"傷付け合うのは間違ってる"だって?
綺麗事で自分をごまかしてる。たまたま少しうまくいってるだけなのに」
バンパ「…確かにな。バカだ」
ラム「それとなく連れてこようと思ったんだけど…やめといたよ」
バンパ「あぁ。それがいいよ。そんな奴は仲間じゃねぇ」
ラム「……」
バンパ「同族とは思えないな…。今もどこかで仲間が人間に苦しめられてるのによ…」
ラム「…ふふ。きっといつか気付くだろうけどね。
痛い目にあってから後悔したって遅いんだ…」
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