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少年「ボクが世界を変えてみせる」
[8] -25 -50 

1:🎄 名無しさん@読者の声:2012/12/23(日) 21:21:41 ID:apUuk9iOiY
むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。


503:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/17(日) 17:35:32 ID:qvo.LPcHN.
カロル「」パクパク

神父「と、ところで村長はどうしたのですかな?
出来ればご挨拶しておきたいのだが…」

村長の妻「……。主人は今、外出してまして家におりませんの」

神父「外出と言うと、どこかへ行かれたのかな?」

村長の妻「さ、さぁ…。私は何も聞いてませんので…」ツツー

母「」ピクッ

カロル「」モグモグ

神父「そうか…。それは弱りましたな…」

村長の妻「申し訳ありません…」

神父「いやいや、奥さんが謝ることはない。突然押し掛けた我々が悪いのだ」

村長の妻「……」ツツー

母「奥様…失礼ですが、なにか隠してませんか?」

村長の妻「えっ」
504:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/17(日) 17:37:10 ID:qvo.LPcHN.
神父「なっ!お前なにを…!?」

母「さっきから目が泳いでますもの」

村長の妻「そ、んなこと…」

母「それに神父さんが教団の人間と名乗った時に怯えたご様子でしたわ…?
もしかすると何か後ろ暗い事でも…?」

村長の妻「っ…!」

神父「おい、失礼だぞ!」

母「えぇ。ですからちゃんと失礼ですがと断りを入れましたよ?」

神父「屁理屈を言うな!」

カロル「」ウマウマ

カロル「(こんなにおいしいお魚、初めて食べた…)」

505:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/17(日) 17:38:56 ID:qvo.LPcHN.
母「どうなんです?」

村長の妻「そ、それは…」

カロル「お母さま。お母さま。食べないの?すごくおいしいよ?」グイッ

母「あら。気に入ったの?ならお母さんの分も食べていいわよ?」

カロル「やったー!」パァァ

神父「おい、小僧。空気を読め」

カロル「へ…?」キョトン

神父「はぁ…。もういい。私の分もやるから静かにしていろ」

カロル「いいんですか?やったー!」ニコニコ

村長の妻「なんならおかわりも作りましょうか?」

カロル「え…でも…」チラッ

村長の妻「いいのよ。子供が遠慮なんてしてはいけないわ?」

カロル「じ、じゃあ…お願いします!」

村長の妻「うふふ。それじゃ私は洗い場に…」

母「おかわりを作ってくださるのはありがたいですけど、話を流そうとしてもそうはいきませんわよ?」

村長の妻「」ギクッ
506:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/17(日) 17:41:36 ID:qvo.LPcHN.
カロル「」モグモグウマウマ

村長の妻「ほ、本当に私は何も隠してませんよ…」アセアセ

母「…この際だから言ってしまいますけど、実は村の方からもう話は聞いてますよ?
なんでも旅の人に勧められてタイマを吸ってしまったとか…」

村長の妻「……すでにご存知でしたか…!」

神父「すまんな…。
我々はその件も含めて村長に話を聞きに来たのだ。
なにやら死人も出ているのだろう?
これはさすがに捨て置く訳にはいかん」

村長の妻「そこまで知られているのなら、もう観念するしか無さそうですわね…。
分かりました。すべてお話します。
お子様に聞かせられる内容では無いので奥の部屋へ案内しますわ…」

母「そうですね。坊やはそこにいなさい?
お母さん達は大事な話をするから」

カロル「モグモグ…。え?それならボク、ルーボイくんに会いに行っていい?」

母「いいけど…家が分からないんじゃない?」
507:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/17(日) 17:44:05 ID:qvo.LPcHN.
村長の妻「あら。君はメイキさんのお子さんと知り合いなの?」

カロル「おばさまはルーボイくんを知ってるの?」

村長の妻「えぇ。知ってるわよ?
わんぱくで手を焼かせるけど、自然と人を元気にしてくれる子。
この村であの子を知らない人間はいないわ?」

カロル「あはっ!ルーボイくんらしいなぁ!」

母「よかったじゃない。それなら家を教えてもらうといいわ。
あたし達が話してる間に遊んできなさい」

村長の妻「そうですね。
メイキさんもルーボイ君も色々あって気が滅入ってるでしょうし、いい気分転換になるかもしれないですわ?
今地図を書いてあげるから、少し待っててちょうだいね?」

カロル「ありがとうございます!」ペコリ

神父「おい。貴様ら、私が先ほど言った事を忘れたのか…?
これ以上、村の人間をたぶらかすなど許さんぞ…!」コショコショ

母「……」ツーン

神父「無視か!おい、無視なのか!?」
508:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/17(日) 17:46:20 ID:qvo.LPcHN.
村長の妻「…どうしたんです?」

神父「え…いや…そのですな…」

母「なんでもありませんよ?
この神父さん、少し落ち着きが無くて…」

神父「な、なんだと!」

村長の妻「まぁ…。目をケガなさってるようですし、安静にした方が…」

神父「あ、いや…ご心配なく。
だいぶ良くなりましたのでな。ははは…」

村長の妻「…そうですか。さあ坊や、書けましたよ?」

カロル「うん。ありがとう!」
509:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/17(日) 17:50:18 ID:DqwtwHeU8E
カロル「それじゃ行ってくるね!」

母「気をつけて行くのよ?」

村長の妻「村の人には声をかけないようになさいね。
効き目が切れずにおかしくなってしまった人もいるから?」

カロル「はーい!」

神父「」ムスッ

バタンッ タタタッ

母「…お話を聞かせてもらえますか?」

村長の妻「分かってます…」

神父「…何故村はこのような事になったのですかな?」

村長の妻「……順を追ってお話します…」
510:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/17(日) 19:34:42 ID:702jk76dIA
……(>>344-356)……

村長の妻「…という事がありましたの」

神父「ホビットと交わった者がいた訳か。
なるほど、それは確かにまずいが…何も司祭様とて鬼ではない。
包み隠さず正直に話せば赦しを得られたかもしれぬものを…」

母「……あの時の人間達ね…」ボソリ

村長の妻「村の子供がホビットにたぶらかされたのもありますし、宣教師様はホビットの味方をして…。
あの方は司祭様のお気に入りと聞いてましたから、主人はもしかしたら村の責任を問われるのではないかと危惧していたようです…」

神父「なるほど。いや、無理もない!心配されるだろうとも!」

村長の妻「それもこれも…ダンの一家がホビットなんかに関わるから…!」

神父「ふん。奴らは災いを招く忌まわしき種族ですからな。
今回のような例は何も初めてではない。"悲劇の町"の一件がいい例だ!」

母「(なによ、それ…。勝手にあたし達の住み処を奪って、坊やの前でいいように体を汚されて…。
それもこれも全てあたし達のせいだって言うの?)」

村長の妻「先ほど話に出たルーボイ君のお父さんも加担していたようで…。
…殺された二人の内の一人なのですが…」

神父「色々あったと言うのはその事か…」

村長の妻「はい…」

母「それでダンさんの一家はどうしたんですか?」

村長の妻「あ、そうですね。肝心なのはその後で…」
511:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:26:18 ID:7tOMx1TQp2
――村(市場)――

カロル「」キョロキョロ

カロル「(前に来た時はにぎやかで人間もたくさんいたのに…なんだか寂しいな)」

村の大人4「はぁっ…はぁっ…」

カロル「(苦しそう…。顔色の悪い人間ばっかりだ…)」

カロル「(どうして旅人は村をこんなにしたんだろ…?)」

カロル「(ボクとお母さまが目的だったんじゃないの…?)」

村の大人4「げほっ!」

カロル「(…大丈夫かな?)」チラッ

村の大人4「はぁっ…」

カロル「(声をかけちゃいけないって言われたっけ…)」

カロル「」スタスタ

村の大人4「げほっ!ぅぇほっ!!」

カロル「」ズキッ

村の大人4「うぅ…」

カロル「……」ワナワナ

クルリ タタタッ
512:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:29:36 ID:9Wlxga5cBI
カロル「あ、あの…」オズオズ

村の大人4「げほっ…!な、なんだい…?」

カロル「具合が悪そうだから…」オドオド

村の大人4「は、はは…。そうか。子供に心配されるとはね…」

カロル「ご、ごめ…なさ…」

村の大人4「いや、そういう意味じゃないんだ…。
言い方が悪かったね。でも…おじさんは大丈夫だから」

カロル「ほ、ホント…ですか?」

村の大人4「うん。今のところは…まだね」

カロル「そうですか…!よかったです!」ホッ

村の大人4「…ん?君はよく見たら村の人間じゃないね?」

カロル「」ハッ

村の大人4「も、もしかして…!」

カロル「」ビクッ

カロル「(き、気付かれたかな…!?)」

村の大人4「君は……」

カロル「」ダッ

村の大人4「あ、待って!待ってくれ!」

カロル「ごめんなさーい!!」タタタッ

村の大人4「あぁ…」

村の大人4「(旅人の知り合いだったら、あの葉巻が貰えたかもしれないのに…)」ガックリ
513:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:33:55 ID:7tOMx1TQp2
――村(民家周辺)――

カロル「はっ…はっ…!」

カロル「あ、危なかったぁ…!」ゼーゼー

カロル「」チラッ

カロル「…よかった。追ってこないみたい」

カロル「このままルーボイくんの家に行こう」

カロル「えーと…」カサカサ

カロル「おばさまの書いてくれた地図には…あれ?」

カロル「ここかな?いつの間にか着いてたんだ!?」

扉「」

カロル「」ハッ

カロル「(と、扉だ…。ノックできる…!)」

カロル「……」ドキドキ

カロル「と、友達の家に遊びに行くのって…こんな感じなんだ…」ドキドキ

カロル「えへへ…!なんだかむず痒いや。
人間はいつも、こんな気持ちで友達と遊ぶのかな…?」

カロル「…羨ましいなぁ」

カロル「(でも大聖堂に行く前に…この気持ちを知れてよかった)」

扉「」

カロル「よ、よーし…!」ワナワナ

カロル「」コンコン

カロル「……!」ドキドキ

シーン

カロル「……あれ?」
514:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:36:20 ID:9Wlxga5cBI
カロル「あ、そっか…。何も言わなかったから…」コンコン

カロル「すみません。ルーボイくん……」コンコン

「いい加減にしてって言ってるでしょ!?」

カロル「」ビクッ

「なんなのよ、さっきから!帰ってちょうだい!!」

カロル「あ、あの…違うんです!ボクはルーボイくんの友達で…!」

「……お友達?」

カロル「は、はい…」

ガチャッ

メイキ「パッチかい…?」

カロル「は、はじめまして」ペコリ
515:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:37:34 ID:7tOMx1TQp2
メイキ「…あなた、誰?」

カロル「えと、その…ルーボイくんの…友達で…」シドロモドロ

メイキ「? どこの子だい?
悪いけどあなたのような子に見覚えはないよ?」

カロル「ぼ、ボク…村の人間じゃないんです」

メイキ「……あっ!分かったよ!とりあえずお入りなさいな!」

カロル「え…?いいんですか!」パァァ

メイキ「もちろん!今、あの子はケガをしてて元気がないんだけど…。
お嬢ちゃんの顔を見たらきっと少しは元気が戻るよ?」

カロル「お嬢ちゃん…?ボクは……」

メイキ「いいから、いいから!このあいだ村に遊びに来た子だろ?
ちょっと待ってておくれ?そこでくつろいでてくれていいからね!」

カロル「は、はい…?」

メイキ「あの子に聞いてくるわね」タタタッ

カロル「あ、すみません…。お邪魔します」

カロル「ひょっとしたらあの時(>>87-97)のことかな…?」
516:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:40:08 ID:7tOMx1TQp2
ルーボイ「うぅ…い、いへぇよぉ…」

コンコン

「ルーボイ…?」

ルーボイ「う…?な、なんらよ…?」

「お友達が遊びに来たよ…?」

ルーボイ「とも…だち…?」

ルーボイ「(ぱ、パッチ…!?)」ムクリ

ルーボイ「今行く!!」

「え?ちょ、ちょっと…あんた動いちゃダメだよ?
ひどいケガを負ってるんだから!」

ルーボイ「大丈夫だよ!全然痛く…!」ズキッ

ルーボイ「うぐぅ…!」

「だから言ったじゃないか…。今、呼んでくるからおとなしくしてな?」

ルーボイ「うう…。分かったよ…」

「待たせてごめんね。お嬢ちゃん。入っていいわよ?」

「ありがとうございます!」

ルーボイ「……ん?お嬢ちゃんって…女?」ピクッ
517:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:41:52 ID:7tOMx1TQp2
ガチャッ キィィ

メイキ「あたしはお茶菓子を用意しておくわね?」

カロル「すみません。ありがとうございます!」ペコリ

メイキ「いえいえ、ゆっくりしていってね」バタンッ

カロル「ルーボイくん!」

ルーボイ「え…」

カロル「あ、頭巾を取らないと分からないよね?」バッ ファサッ

ルーボイ「か、カロル!?」ギョギョッ

カロル「久しぶり!」ニコッ

ルーボイ「お、お前…なんで…?」

カロル「え?なんでって、約束したじゃない?」

ルーボイ「でも…どうやって入って来たんだよ?
宣教師様もお前の母ちゃんもいねーのか?」

カロル「……。ちょっと色々あって…?」ニコッ

ルーボイ「おい!」

カロル「え…な、なに…?」ビクッ

ルーボイ「またそうやってごまかすのかよ?」

カロル「そ、そうじゃないよ…。ホントに遊びに来ただけだから」

ルーボイ「嘘つけ!わざわざ危ないのに一人で来る奴がいるかよ!?」

カロル「……」

ルーボイ「いてて…!」ズキズキ
518:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:15:11 ID:b3J50V5QKY
ルーボイ「くっそー…!」ズキズキ

カロル「ケガしてるんでしょ?怒鳴ると傷に障るよ?」

ルーボイ「お前がちゃんと話さないからだろ!」

カロル「ごめん…」

ルーボイ「落ち込むなっつの!」

カロル「う、うん…!ありがとう!」

ルーボイ「別にいいよ!んなことくらい!」

カロル「…そのケガじゃ遊べないね」

ルーボイ「ん…あぁ。せっかく来てくれたのにごめんな」

カロル「気にしないで?一緒にいられるだけでいいもの!」

ルーボイ「なんだよ、それ」

カロル「ところでしゃべり方が変わってる。口も腫れてて痛そうだよ…?」

ルーボイ「お前らが言ってた旅人にやられたんだよ…」

カロル「え…。なんでルーボイくんが!?」

ルーボイ「パッチを探してたんだってよ…」

カロル「パッチくんを!?
大変…!ど、どうしよう!?」

ルーボイ「…パッチは逃げたってさ」

カロル「へ?じゃあパッチくんは村にいないの!?」

ルーボイ「さっきから声が大きいっつの!母ちゃんに聞こえるだろ!」

カロル「あ…そうだね。ごめん…」

ルーボイ「…たく!」
519:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:20:23 ID:VTUPJwu2H6
カロル「…パッチ君は今どこにいるの?」

ルーボイ「し、知らねー」プイッ

カロル「…そっか。心配だね…」

ルーボイ「」ズキッ

〜〜〜〜〜〜

『パッチのいるとこ…言うから…』

〜〜〜〜〜〜

ルーボイ「……」

カロル「ルーボイくん。どうしたの?」

ルーボイ「なんでもねーよ。それよりさっき聞いたのに答えろよ?」

カロル「ん…ちょっとね。しばらく会えないかもしれないから…」

ルーボイ「? なんでだよ?」

カロル「やらなきゃいけない事があるから…」

ルーボイ「ふーん…」
520:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:25:54 ID:VTUPJwu2H6
カロル「でもなんで旅人はボクとお母さまじゃなくてパッチくんを探してたんだろう…?」

ルーボイ「知らねーよ。俺だって訳分かんなかったもん」

カロル「そっか…。でも関係ないルーボイくんまで傷付けるなんて…」

ルーボイ「……そういえばカロルは何も知らないんだよな」

カロル「へ…?う、うん?」

ルーボイ「父ちゃんが殺されたんだよ。旅人に…」

カロル「……!」

ルーボイ「パッチの父ちゃんと母ちゃんも殺したって言ってた…」

カロル「……ひどすぎるよ…」

ルーボイ「村のみんなもめちゃくちゃになって…もう…」

カロル「……」

〜〜〜〜〜〜

『ともだちを裏切るなんて、最低な奴だよ。君は』

『どうしようもなく卑怯で、傲慢で、欲深なクズだ』

『楽しい人生にするといい。ともだちを犠牲にしてね』

〜〜〜〜〜〜

ルーボイ「(パッチも…)」グッ
521:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:30:00 ID:VTUPJwu2H6
ルーボイ「俺だけじゃない。みんな……。もうやだよ…。怖いんだ」

カロル「…ルーボイくん」

ルーボイ「またあの旅人が来たら…母ちゃんまで殺されたら…」

カロル「それは…大丈夫。もうあの旅人はいないから」

ルーボイ「……え…!?」バッ

カロル「教会で…死んでたんだ。誰がやったか分からないけど…」

ルーボイ「し、死ん…」

カロル「ここに来る途中、教会に行ったから…ホントだよ?」

ルーボイ「だ、だって教会にはお前らと宣教師様がいたじゃんか?」アセアセ

カロル「ううん。実はね。ボクらはあの後、教会に帰らなかったんだ」

ルーボイ「え…じゃあ宣教師様はどうしたんだよ?」

カロル「宣教師さまは…今はいないけど」

ルーボイ「ちょっと待てよ!宣教師様がいないってどういう事…!」ズキッ

ルーボイ「〜〜〜!」ズキズキ

カロル「ルーボイくん…。もしかして腕も…」

ルーボイ「…そんなの、どうだっていいだろ?
宣教師様がいないってなんなんだよ…!?」ズキズキ
522:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:32:53 ID:VTUPJwu2H6
カロル「う、うん…。宣教師さまは教団っていう人たちに捕まってるんだって」

ルーボイ「知ってる…。教団って宣教師様のいたとこだろ?
なんで仲間の宣教師様が捕まるんだよ?」

カロル「それは…宣教師さまがボクたちホビットの事で司祭さまっていう人に逆らったから…」

ルーボイ「…司祭様が?嘘だ!司祭様はすごく優しい人だぞ!」

カロル「教団の神父さまが言ってたんだ…。
多分、ホントなんだと思う」

ルーボイ「…そ、それじゃ宣教師様はどうなるんだよ?」

カロル「ずっと閉じ込められるって言ってた…」

ルーボイ「宣教師さまが…閉じ込められる…。そしたら、もう会えないじゃんか!?」

カロル「……」

ルーボイ「それ…ホントかよ?」

カロル「うん…」

ルーボイ「なら、なんでお前はここにいんだよ!」

カロル「それは…これから教……」

ルーボイ「遊んでる場合かよ!!」

カロル「」ビクッ
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