姉「中学時代はあんなに純真無垢だったのに…一体何故…?」
弟「姉よ、朝からブツブツ怪しいぞ」
姉「起きていたのか」
弟「当たり前だ。こうして朝の挨拶をしにきて何が悪い?」
姉「ここだけを聞けばまともなのだがな」
弟「改めておはよう。姉と姉の豊満な胸よ」
姉「いいやがったよこいつ」
521: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 18:48:02 ID:04i3aITIXg
女「一つ…だけ…約束して?」
弟「・・・ああ」
女「ひっく…これから先…あんたとお姉さんには…多分多くの…ぐす、災難や困難が降りかかると思う…でも、お姉さんを捨てないであげて…支えて…あげて?」
弟「・・・わかった」
弟「お前に…誓うよ。俺は…姉を手離さないと…」
女「あたしに…誓って…どうすんのよ…」
522: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 18:51:05 ID:04i3aITIXg
女「それじゃあ…あたし、行くから」
弟「・・・」
女「あ、学校でよそよそしくしたりしないでよね?なんか死にたくなるから」
弟「いつも通り、だな」
女「それともうひとつ」
弟「?」
女「あたしは、あんたへの気持ちを捨てた訳じゃないからね」
弟「・・・ふっ、強いな」
女「当然!!」
女「じゃあ、また明日ね!!」
タッタッタッタ
弟「・・・」
523: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 19:59:24 ID:cYUoihoiOE
弟「は…はは、ははは…」
弟「何してるんだ…俺」
弟「最低…じゃないか…」
弟「女…すまない…」
弟「明日から…やり直せるのか…俺」
弟「・・・帰ろう」
姉「・・・」
524: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 20:06:02 ID:cYUoihoiOE
友「おーっす」
男「友、来たか」
友「ん?なんか騒いでんな?」
男「お前ニュース見てないのか?」
友「ニュース?」
女子「弟君!!昨日の話してー!!」
女子B「強盗をどうやって撃退したの!?」
女子C「絞め技をして間接決めて上手投げしたって本当!?」
弟「・・・いくらか、間違いがあるんだが」
525: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 20:12:48 ID:cYUoihoiOE
友「・・・なにあれ」
男「昨日、ニュースの病院強盗が現れてな。たまたまそこにいた弟が強盗を捕まえたって…」
友「美人姉がいて女共に囲まれキャーキャー騒がれる?地獄に落ちろよ」
男「妬むなよ。ていうか、なんか尾ひれ背びれがついてるけどな」
弟「友、男、助けてくれ」
男「あー、えっと…うん。頑張れ」
友「オレァクサマヲヌッコロス!!」
弟「ふざけてる場合か、助けてくれ」
ガラガラ
女「おはよー」
弟「!!」
526: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 20:15:55 ID:cYUoihoiOE
女「ん?なにこの騒ぎ」
友「カクカクシカジカオトウトクタバレ」
女「ふ〜ん?」
弟「・・・」
女「違うのははっきり違うって言っといたら?どんどん広がるよ?」
弟「そう…だな」
男「・・・ん?」
弟「ちょっと…訂正をしてくる」
女「・・・」
男「・・・ふむ」
527: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 21:07:02 ID:PdFO58miB6
弟「・・・」
男「色男、屋上で黄昏ても絵になるなんて言ってやんないからな」
弟「男…」
男「屋上には訂正する必要がある子はいないんじゃないのか?」
弟「・・・」
男「女となんかあったんだろ?」
弟「!!」
男「お前、ぱっと見読めなさそうな癖に、割りと読みやすいんだよな」
男「言いたくないなら言わなくて構わねーけど、言った方が楽になることもあるぜ?」
弟「長くなるぞ」
男「きにすんなよ」
男「作者公認の、世話女房、だからな…はは」
弟「何か言ったか?」
男「何にも」
弟「・・・実は」
528: 名無しさん@読者の声:2013/1/1(火) 21:13:29 ID:iM2L5FqJfI
世話女房とか通い妻とかいう言葉に謎めいたときめきを覚えるのは俺だけではあるまい
529: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 21:17:53 ID:X6r7F3XhR.
男「・・・まじ?」
弟「・・・」
男「よし。うん。落ち着こう。いや、俺が落ち着こう」
男「ちょっと予想のはるか斜め行ってたわ…主にヘビィ度が」
男「整理させてくれ。まずお前に女とお前の姉さんが好きだと言って、お前も二人に気持ちが揺らいでて?なんやかんやあって姉さんに気持ちを傾けたのを女に伝える。女はいつも通りに接してくれと言ったが、申し訳なさに普通に接することが出来ないと」
弟「わかりやすいあらすじありがとう」
男「お前も…なんつーか、蕀の道だな…」
弟「・・・」
男「まあ、気持ちもわからんでもないよ?あんな美人姉さん近くにいちゃな…胸もでかいし」
弟「・・・お前は姉を胸だけの女と見てるのか」
男「違う違う違う!!」
530: 512及び528:2013/1/1(火) 21:26:41 ID:iM2L5FqJfI
年が変わっていつの間にかIDも変わってしまいましたが、
旧ID:hp3zRKnfvUです。
おねいさん、弟君に沓を!刈りばねに足を傷つけられては大変です。弟は棘の道を平気で裸足で歩こうとするに違いないよ。
厨房は東歌もマスターしているとです。
531: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 22:10:33 ID:OVSWlYCIKk
男「結局、お前は姉さんに惚れてるんだろ?」
弟「ああ」
男「なら気にする事ないだろ。女の言う通り、いつもみたいに胸談義をすりゃいいじゃねーか」
弟「・・・お前は俺が胸しか能がない男に見えてたのか?
男「いちいち怖い顔をすんなよ!!」
弟「いつも通りに出来ないのが悔しいな…」
男「・・・あのなぁ、お前は叱られたいのか?慰められたいのか?」
弟「・・・」
男「それがわからん事には俺もなんも言えねーよ」
弟「俺が姉をこの気持ちは変わらない」
男「じゃ、それでいいだろ」
532: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 22:13:44 ID:OVSWlYCIKk
男「とにかく、お前がやることは、うじうじしない。女と面と向かって話す。一度決めたなら死んでも曲げるな」
弟「・・・」
男「俺を幻滅させないでくれよ?」
弟「そのセリフ。色々とアウトくさいな」
男「やかましい」
弟「だが、少し吹っ切れた気がする」
男「・・・そうか」
男「んじゃ、俺は先に戻ってるから」
弟「助かった。感謝する」
男「ちゃんと返せよー」
バタン
弟「一度決めたなら死んでも曲げるな…か」
533: (楽屋裏) ◆CmqzxPj4w6:2013/1/1(火) 22:18:18 ID:OVSWlYCIKk
>>530
世話女房という言葉は大半の男がロマンを感じると友人がいっていました
でも、私もロマンを感じます
奴には裸足で十分です
東…歌?
私はHなのでよくわかりません。一瞬東方かと思いました。因みにどちらの東方かはご想像にお任せします
あ、後あまり知識をひけらかさない方がいいですよ
物知りな年下を見るとつい虐めたくなるので…
今日は対談はお休みします
件の世話女房がログアウトしちゃったので
本日の投下を終了します
534: 名無しさん@読者の声:2013/1/1(火) 22:38:16 ID:iM2L5FqJfI
いじめて!
うそですごめんなさい
東歌は短歌のカテゴリの一種です
その中に
信濃路は今のはり道刈りばねに
足踏ましなむ沓(くつ)はけわが背
という、夫が危ない道を行くのを心配する「妻」の心情を詠んだ歌がありまして、、、
ほんとすみません
長文失礼しました
535: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/2(水) 14:24:06 ID:f..8jqvYIw
>>534
なるほど、短歌の一種ですか
これはご丁寧にありがとうございます
また一つ覚えたよ!!やったね>>1ちゃん!!
冗談はさておき、こういった知識も私の活動力の源になりますので、構わずいいでしよ
536: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/2(水) 14:33:30 ID:f..8jqvYIw
弟「ただいま…うん?なんか騒がしいな」
女「だから、なんも知らないって言ってるでしょ?」
「嘘はいけませんよ。件の病院の付近であなたを見かけたという情報がありましたからね…」
女「なにそれ、そりゃ近所なんだから見かける事くらいあるでしょ」
弟「おい、誰だ」
新聞部「おお!!君が弟君ですね!?初めまして!!新聞部といいます!!」
弟「新聞部?それがなんの用だ?」
新聞部「いやいや、件の病院強盗…それについて詳しく取材をさせてもらおうかと思いましてね…」
男「さっきから女にしつこく付きまとっててな…」ヒソヒソ
弟「知ってる事なら全部話す。だから女から離れろ」
新聞部「はいはいただいま。情報を教えてもらえるなら喜んで靴でも舐めますよ」
537: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/2(水) 14:41:20 ID:Gs0K8eI9OM
弟「それで?具体的に何を知りたいんだ?」
新聞部「そうですねぇ…ではまず、強盗を取り押さえたきっかけは?」
弟「たまたま病院にいたらそこに強盗が現れたから取り押さえた。それだけだ」
新聞部「たまたま?たまたまで病院にいたんですか?なんで?」
弟「見舞いに言ってただけだ。考えたら分かるだろう」
新聞部「誰のお見舞いですか?」
弟「そこまで言わなきゃならないのか?」
新聞部「取材ですから」
弟「はぁ…それは」
友「弟!!そいつに何も言うんじゃねぇ!!」
弟「友?」
新聞部「・・・ちっ」
538: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/2(水) 14:50:19 ID:Gs0K8eI9OM
友「これを見てみろ」バサッ
弟「これは?」
友「こいつが書いた過去の記事の内容だ!!酷いこと書きやがる」
女「これ…前に起こった女子トイレ盗撮事件…なにこれ!?全くのデタラメじゃない!!」
男「こっちもだ。面白おかしく書いてるな」
友「そいつは少しの情報から記事をでっち上げで書く最低な野郎だ!!」
新聞部「クックック…もう遅い」
新聞部「僕は弟君が何故病院にいたか。これがわかるだけで十分さ!!女さんの目撃証言もあわせれば素晴らしい記事がかけるぞ!!ヒャハハハ!!」
男「こいつ…」
新聞部「ああそうさ!!今時真実だけを伝えた記事なんて流行らないさ!!だったら嘘でも面白おかしく書けば大衆は食いつく!!大衆が求めてるのは真実じゃない!!日常に振りかけるスパイス、つまり、非現実さ!!」
539: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/2(水) 14:58:08 ID:Gs0K8eI9OM
新聞部「いいぜ…特別にお前らに教えてやるよ…なんで我が新聞部の記事が読まれるかを…」
新聞部「読者はつまらない真実を求めてるんじゃない!!自分の周りで起こる非現実を楽しんでるだけなんだよ!!」
新聞部「自分の身近で起これば、自分も当事者と同じような気分になれる!!そういう考えの奴らを楽しませる為に我が新聞部の記事があるんだ!!」
新聞部「真実や真相なんてのは推理小説で間に合ってんだよ!!これが現実さ!!」
新聞部「早速記事にするぜ…痴情の縺れ、弟が女を孕ませ病院に…英雄は実は最低の変態だった…ククク、いい記事が書けそうだぜ」
女「や、止めてよ!!」
新聞部「俺は最初から真実を書く気なんてないんだよ!!大事なのは読者だけさ!!いかに読者を引き付ける記事を書くかだ!!その為には嘘八百くらい書いてやるよ!!」
540: ◆CmqzxPj4w6:2013/1/2(水) 21:03:57 ID:cYUoihoiOE
『……その為には嘘八百くらい書いてやるよ!!』
新聞部「!?」
お嬢様「ふーん?中々面白い言葉が聞こえましたわね」
弟「お嬢様!?」
男「つか、なにそれ」
お嬢様「ボイスレコーダーですわ」
女「な、なんでそんなもん持ち歩いてんのよ!?」
お嬢様「今日の執事占いでラッキーアイテムがボイスレコーダーでしたの」
友「いや、どんな占いだよ」
お嬢様「知りませんわよ…とにかく、執事が無理矢理持ってかせたのですわ。そしたら…なにやら面白いものが録音できましたわね」
新聞部「そ、それをよこせぇ!!」
お嬢様「きゃっ!?」
弟「っ!!」ガシッ
新聞部「うわっ!!」
弟「女子にいきなり飛びかかるとは…恥を知れ」
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