高校生の馬鹿馬鹿しくて、
ちょっぴりセンチメンタルな
青春グラフィティ───開幕。
※登場人物が増える予定の為、名前を付けています。
543: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:03:00 ID:ucUb6hQsFA
──教室
キーン コーン カーン コーン…
桃山「ねぇ、篠くん。皆でメガネのお見舞いに行きましょうよ」
篠原「お見舞い?うーん…」
桃山「あら。生徒指導センセの言ってた事が気になるの?」
篠原「あは、少しね」
桃山「そりゃアタシも気になるけど、お見舞いに行く事は悪い事じゃないでしょう?」
544: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:12:13 ID:ucUb6hQsFA
鳴海「オカマに賛成。俺も行く」
篠原「鳴海!いつの間に帰って来てたの?」
鳴海「今さっき。昼寝って言ったら追い出されたから屋上で寝た」
桃山「当たり前でしょ!馬鹿ね」
篠原「あはは、もう機嫌は直ったの?」
鳴海「だから別にそんなんじゃねぇってば。眠かったの!」
桃山「まったく。本当に子供なんだから!」
545: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:23:25 ID:0qBZmnt0vc
鳴海「で?どうすんだよ」
桃山「アタシの家にだって強制だったじゃないの。行きましょうよ」
篠原「でも、誰も橘の家知らないよ?」
鳴海「んなもん訊けばいいじゃん。住所分かる奴なんか此処には何人も居るんだし」
桃山「そういえばそうね。何なら生年月日も分かるわね」
篠原「えぇ!?誰がそんなに俺達の情報握ってんの!?」
鳴海「いや、此処学校なんすけど」
546: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:31:26 ID:ucUb6hQsFA
篠原「あー!そっか!担任先生に訊けば早いんじゃん!」
鳴海「気付くのが遅いわ」
桃山「その、ちょっと抜けてる所が堪らなく可愛いんだけどね」
鳴海「放課後に担任のとこ行って訊こうぜ。あいつの家庭事情がどうとか知らねぇけど、見舞いくらい構わねぇだろ」
桃山「そうね、そうしましょ」
鳴海「それでいいよな、篠原」
篠原「なんで俺に訊くの?俺は橘じゃありませんよー」
547: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:48:35 ID:0qBZmnt0vc
篠原「そうと決まれば放課後職員室に突撃だー!」
桃山「おーっ!」
篠原「橘の部屋って、どんな感じなんだろうね」
桃山「どうせ卑猥なDVDと参考書で溢れてるわよ」
篠原「あはは、分かる!でも桃ちゃんが期待外れだったからなあ」
桃山「篠くん、何を期待していたの…?」ドキドキ
鳴海「………」
鳴海(……ま、いっか。考えてもしょうがねぇ、気楽に行くか!)
鳴海「誰もオカマには期待してねぇっつーの!」
桃山「お黙りちびっこ!」
548: ◆UTA.....5w:2012/4/8(日) 23:52:26 ID:ucUb6hQsFA
──放課後、職員室
担任「た、橘くんのお家…?」
鳴海「そ。見舞いに行くから教えてくんない?」
担任「うーん…でも、勝手に住所を教えるのは、ちょっと……」
篠原「えーっ!じゃあ先生達だけが俺達の情報握ってるの?」
担任「じょ、情報って、そんな…そんなつもりは!!」
桃山「担任ちゃんって絶対からかわれやすいタイプでしょ…」
549: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:03:40 ID:ucUb6hQsFA
桃山「あのね担任ちゃん、アタシ達お互いの家にお泊まりするくらい仲良しなのよ?」
篠原「そうだよ!桃ちゃんの部屋全然乙女チックじゃないんだから!」
担任「そうなの!?」
桃山「驚いてんじゃないわよ」
鳴海「そういう訳だからさ。頼むよ、センセ?」ニッコリ
担任「な、鳴海くんが私の事を先生と呼んでくれた…!」
鳴海「なんか面倒臭えなこいつ」
550: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:24:34 ID:ucUb6hQsFA
担任「皆が仲良しなのは先生もよく知っているし、お互い家に行く仲なら問題ない、かな…?」
桃山「担任ちゃん…!」
担任「はいこれ、橘のお家の住所。ほ、本当はいけないんだよ?」
鳴海「サンキュー担任!流石は俺達の担任だぜ!」
担任「私だって、皆との付き合いも二年目だもの」テレテレ
鳴海「よっしゃ、じゃあメガネん家行くぞ!」
篠原「失礼しましたー!」
ガラガラ──ピシャン!
担任「……いいの。皆が私を無視するのにも、慣れたもの…」グスン
551: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:26:00 ID:0qBZmnt0vc
─────‐‥
鳴海「ん?メガネん家って…」
桃山「どうしたの?」
鳴海「ほら、この住所」
篠原「橘の家、むちゃくちゃ近いじゃん!」
桃山「歩いて10分くらいかしら。本当に近いわね」
鳴海「いつも俺達と同じ方向来てたけど、電車もバスも必要なかったんだな」
篠原「これなら迷わずに着けそうだね」
鳴海「うし、じゃあ行きますか」
552: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:39:14 ID:0qBZmnt0vc
──橘家、玄関前
鳴海「はい、到着」
桃山「本当にすぐ着いちゃったわね」
篠原「ピンポン押すよー?」
\ ドンガラガッシャーン! /
鳴海「な、何の音だ!?」
桃山「何か引っ繰り返したみたいな音がしたわよ!」
篠原「あ、玄関の鍵開いてる……突入!」
553: ◆UTA.....5w:2012/4/9(月) 00:43:04 ID:0qBZmnt0vc
これにて投下終了します。
更新頻度が定まっていないにも関わらず、沢山の支援ありがとうございます。読んで下さった皆さんに感謝です!
554: 名無しさん@読者の声:2012/4/9(月) 01:21:23 ID:osd15ocN6g
ゆっくりでいいよ!
とか言いつつ早く続きが読みたいw
wktk支援
555: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 00:31:32 ID:bPXHr0xXl6
>>554
お気遣いありがとうございます!
続きを気にして頂けるのも、とても嬉しいです。お待たせしてばかりで申し訳ございません…orz
支援感謝です。投下します。
556: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 00:34:15 ID:6O1pXxFxNw
篠原「お邪魔しまーす!」
桃山「ちょっと篠くん…!」
鳴海「行くぞオカマ。邪魔するぜー」
桃山「なるみんまでっ……お邪魔します!」
?「寝ててったら!」
??「僕達でだいじょぶなの!」
ガシャーン!
?「あーあ…お皿割れちゃった」
557: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 00:44:08 ID:6O1pXxFxNw
──リビング
ガチャ
鳴海「こっちから声が…って、何だこれ散らかり放題じゃねぇか」
桃山「本当に引っ繰り返ってるわね、色々な物が」
??「あれー?知らない人が居るー!」
?「お兄ちゃん達、誰?」
桃山「まあ可愛いわねぇ!」
篠原「こんにちはー」ヘラリ
鳴海「なんだこのガキ。橘の弟と妹か?」
558: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 00:50:14 ID:6O1pXxFxNw
橘妹「そうだよ。わたしは妹で、こっちは弟。お兄ちゃん達、ふほーしんにゅーだよ」
橘弟「この人達おにちゃんと同じ服着てるー!」キャッキャッ
橘妹「友達だとしても、ふほーしんにゅーだよ」
橘弟「おにちゃんの友達ー!友達ー!」
橘妹「もー!弟はちょっと黙っててよ!」
篠原「???」ヘラヘラ
鳴海「一気に話されたら分かんねぇよ」
559: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:10:22 ID:bPXHr0xXl6
橘「お前ら…なんで、此処に……」ズルズル
桃山「ぎゃー!いきなり足元から現れないでよ!」
橘「最初、から…俺は此処に…居たんだ、よ……」ガクッ
鳴海「おい、どうしたメガネ」
橘妹「だから寝ててって言ったのにー!」
橘弟「うえぇぇん!おにちゃんが死んじゃったー!」
篠原「えーっ!?橘死んじゃったのー!?」
橘(…喧しい……頭がぼーっとする……)
560: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:11:50 ID:bPXHr0xXl6
桃山「あらまあ、凄い熱!ちょっとアンタ大丈夫?」
橘「はぁ…はぁ……」
鳴海「駄目だな。俺達で運ぶか」
桃山「妹ちゃん、弟ちゃん、お兄ちゃんのお部屋まで案内してくれるかしら?」
橘妹「ふほーしんにゅーのオカマお兄ちゃん、こっちだよ」
桃山「…ツッコミを入れるのは後にするわね」
篠原「俺、橘くらいなら一人で抱っこ出来るよ」ヒョイ
561: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:19:16 ID:bPXHr0xXl6
橘弟「僕も抱っこしてー!」
篠原「あはは、流石に二人も抱っこ出来ないや」
鳴海「オカマ、抱いてやれ」
桃山「アタシも篠くんに抱っこされたいー!抱っこー!」
鳴海「……」ヒョイ
橘弟「わーい、わーい」キャッキャッ
橘妹「お兄ちゃん達、早く早く!」
篠原「あはは、なんか楽しいねー」
562: ◆UTA.....5w:2012/4/10(火) 01:27:27 ID:bPXHr0xXl6
橘(……暖かい…)
橘(…誰かに、抱かれているのか……)
橘(誰かに……)
橘「……ん…」ボソ
篠原「…何?何か言った…?」
橘「…はぁ……母、さ……」
篠原「……」
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