勇者「あ、あああああなたが魔王ね!!」
魔王「・・・1人でのこのこと殺されに来るとは殊勝な事だ。
ふむ、まさか勇者がこんな歳若い娘とはな・・・ククク」
勇者「う、うるさい!ここで会ったが百年目!世界に平和を取り戻すために
あなたを倒してみせる!」
魔王「いいだろう。倒せるものならしてみるがいい。・・・さぁかかってくるがよい!」
勇者「言われなくとも!てやー!!!」
ズルッ
ドテッ
勇者「ふぎゃっ」
魔王「えっ」
344: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/2(木) 21:43:24 ID:g.AV2R2.bU
グオオオオオオオオオッ!!!!
突如、劈くような咆哮をあげる。
獲物の位置を定めた、後は捕らえるだけだ。
その重量感のある体躯を容易に動かし、勇者に襲い掛かる。
勇者「ひっ…!!!!」
勇者「い…っ!!!」
勇者「いやああああああああああ!!!」
345: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/2(木) 21:43:55 ID:g.AV2R2.bU
−−−
回想
戦士『うるせえええ!!何もしてないし!フラれてない!た、多分!!…おい、勇者待て!!!』ダッ
魔法使い『あっ…!!ちょ、戦士!?』
魔法使い『…相変わらず、足が速いわね。もう、見えない…』
魔法使い『って、関心している場合じゃなくて…!!あっ、み、見失ったわ…』
魔法使い『…どうしよう』
346: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/2(木) 21:44:10 ID:g.AV2R2.bU
タッタッタッ…
魔法使い『…ん?』
タッタッタッ…
魔法使い『あれは…』
賢者『ぜー、はー…はぁっ…はぁっ…ぜー…』
魔法使い『ちょ、ちょっと、あんたも走ってきてどうしたのよ!!息絶え絶えじゃないの!!』
賢者『ゆっ…みな…ゲホッ…!!ゆうゴホッ!!!』バタッ
魔法使い『とりあえず落ち着きなさいよ!!』
347: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/2(木) 21:44:27 ID:g.AV2R2.bU
賢者『はぁ…はぁ…ん…はー…』
魔法使い『…落ち着いた?全く無理しないでよ。貴方、体力無いんだから』
賢者『あ、あぁ…すまない』
魔法使い『別にいいわよ。これくらい。で、何があったの?勇者といい、あんたといい』
賢者『あぁ実は勇者が…!!そうだよ勇者だよ!!早く勇者を追いかけないと!!』ガバッ
魔法使い『きゃっ…!?きゅ、急に立ち上がらないでよ!!吃驚したじゃないの!!』
348: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/2(木) 21:44:41 ID:g.AV2R2.bU
賢者『ごめん!…あ…さっき、勇者がどうとか言ってたけど、勇者に遭ったのか!?』
魔法使い『え、ええ…今さっき、戦士と歩いている時にこっちに向かって走ってきたわよ。…何だか思い詰めた顔をして』
賢者『何でそれを早く言わない!!』ガシッ
魔法使い『な、何よ…大体、言ったってあんたの体力はもう限界だったじゃないの!!それにこっちは事情がもうさっぱりなのよ!!』
賢者『…とにかく、急がないと駄目なんだ!』
魔法使い『…ちょっと待って。ごめんなさい、本当に急いでいるだろうけど、でも、事情話してよ』
魔法使い『勇者なら、戦士が追いかけたから…』
賢者『…』
349: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/2(木) 21:44:55 ID:g.AV2R2.bU
魔法使い『そう、そんな事が…』
賢者『なんか、微妙に他人事な反応に思えるんだが』
魔法使い『失礼ね。あたしだって心配しているのよ。貴方がそう思いたいならそう思っているといいわよ』
賢者『…すまない』
魔法使い『…だからあの子あんな感じだったのね…』
賢者『感情移入し過ぎるのはいけない事なんだけどな…』
魔法使い『…勇者の魔物に対する情は賛否があるかもしれないけれど。今は、そんな事は忘れましょう』
魔法使い『引き止めてごめんなさい。改めて、行きましょう』
350: 名無しさん@読者の声:2012/2/3(金) 02:35:23 ID:5xba3D.HW2
C!!
351: 名無しさん@読者の声:2012/2/3(金) 19:00:15 ID:8hPDs1L8Pg
しえん
352: 名無しさん@読者の声:2012/2/3(金) 21:27:10 ID:MlnIltvo6U
追いついた
C
353: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/3(金) 21:43:14 ID:g.AV2R2.bU
−−−
ザシュッ
ブシャッ
勇者「……っ!」
勇者「…?…あ、」
勇者「あれっ…」
勇者「…襲われて、ない?」
勇者「どう、して…?」
勇者「!!」
354: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/3(金) 21:43:35 ID:g.AV2R2.bU
ポタポタ…
戦士「いっ…た…っ!」
勇者「せ、戦士くん!!?ち、血が!!」
戦士「どうってことねーよ…。間に合って良かった…」
勇者「どうして…私、酷い事したのに…そんな…腕まで怪我して…」
戦士「確かに少し傷付いたけど、お前に今ここで死なれたらオレはもっと傷付く」
355: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/3(金) 21:43:53 ID:g.AV2R2.bU
勇者「せ、戦士くん…!」
戦士「痛っ…!」
勇者「戦士くん大丈夫!?」
戦士「大丈夫…じゃないかもな」
戦士(相手の腹に斬り込んでやったけど、そんなに効いちゃいないみたいだな…)
戦士(体勢は崩せたけど、時間の問題かも…)
356: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/3(金) 21:44:10 ID:g.AV2R2.bU
戦士(ぐっ…右腕がマトモに動かない…)
戦士(今のうちに逃げるか…いや…間に合わない)
戦士(…利き腕がやられたのが厳しいな…)
戦士(せめて、アイツだけでも逃がして…)
357: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/3(金) 21:44:28 ID:g.AV2R2.bU
グアアアアアッ!!!
バッ
勇者「あっ…!!」
戦士「勇者、危ない!!」
?「下がって!」
ヒュンッ
ドガアアアアンッ!!
勇者「ひゃっ…!」
戦士「爆発…!?」
358: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/3(金) 21:44:44 ID:g.AV2R2.bU
モクモク…
?「お二方とも大丈夫でしたか?」
勇者「えっ…」
戦士「アンタは…」
側近「吃驚しましたよ。ラスダン付近にいそうな魔物が勇者さん達とエンカウントしていましたもん。あーばくだんいし買っていて良かったー」
勇者「だ、誰…?」
側近(あ、そっか。今変装していたんだっけ)
側近「…旅の者です」ニコ
359: 名無しさん@読者の声:2012/2/4(土) 01:15:55 ID:yL8Zs9ljV.
しえん
360: 名無しさん@読者の声:2012/2/4(土) 09:08:51 ID:71pDIPnZFQ
おお側近キタ―
361: 名無しさん@読者の声:2012/2/4(土) 09:09:19 ID:71pDIPnZFQ
シエン
362: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/4(土) 23:08:40 ID:g.AV2R2.bU
側近「この近くの村に向かおうとしていた所、あなた方二人が魔物に襲われているのを発見して、ばくだんいしを投げさせて頂きました」
戦士「あ、あぁ…そうか。助かったよ…」
側近「いえ」
勇者(この人さっき私の名前…。気のせいかな…)
側近「さて、安心するのはまだ早いですよ。敵は死んでいません。そこの剣士さん、動けますか?」
戦士「…利き腕がやられているから、大ダメージは与えられねえぞ」
側近「ふぅん…」
363: ◆Gw31v9ceXw:2012/2/4(土) 23:08:56 ID:g.AV2R2.bU
側近「ならば、僕が魔法でコイツを倒しますので、その間に逃げて下さい」
勇者「えっ…!でも、旅人さん危ないですよ!!」
側近「大丈夫ですよ。確かに、ここ数年マトモに戦ってませんが」
戦士「お、おいおい大丈夫なのかよ!!」
側近「大丈夫ですって」
側近(伊達に魔王様の側近なんて勤めてませんって)
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