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魔王「何この子超弱い!」
[8] -25 -50 

1: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:25:15 ID:GoOVcwF126
勇者「あ、あああああなたが魔王ね!!」
魔王「・・・1人でのこのこと殺されに来るとは殊勝な事だ。
ふむ、まさか勇者がこんな歳若い娘とはな・・・ククク」
勇者「う、うるさい!ここで会ったが百年目!世界に平和を取り戻すために
あなたを倒してみせる!」
魔王「いいだろう。倒せるものならしてみるがいい。・・・さぁかかってくるがよい!」
勇者「言われなくとも!てやー!!!」

ズルッ
ドテッ

勇者「ふぎゃっ」
魔王「えっ」



2:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:25:44 ID:GoOVcwF126
勇者「あいたた・・」
魔王(何も無いところで転倒しおった)
勇者「はっ!き、気を取り直して・・・!」
魔王「・・・」
勇者「こ、こんどこそー!」

ペシンッ

勇者「あれっ!?効いてない!?」
魔王「刃の向きが逆だ」


3:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:26:10 ID:GoOVcwF126
勇者「こ、こうなったら魔法で・・・」
魔王「む」
勇者「火の精霊よ・・・・・はぁあああー!!!」

プスンッ
シュゥー・・

勇者「不完全燃焼ー!?」
魔王「煙たいだけですやん」


4:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:26:31 ID:GoOVcwF126
勇者「くっ・・・さすが魔王・・・強さが並じゃないわ」
魔王「俺何もしてませんが。さっきから棒立ちですが」
勇者「このぉおお!!!うりゃあああ!!!」

ベシャッ

魔王「またコケた―!?」
勇者「うぅ・・・痛いよ・・・」
魔王「何この子超弱い!」



5:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:27:04 ID:GoOVcwF126
魔王「えっ?何、何でそんな弱いんだお前!」
勇者「うっ・・・」
魔王「魔法も剣も満足に使えない!何もないところで転倒する!お前どんだけ!」
勇者「ごめんなさい・・・」
魔王「いや別に怒ってないよ!?怒ってないけどさすがにそれはないわ!」
勇者「ま、魔法が使えないのはレベル1、だから・・・」
魔王「あーそっかレベル1か!レベル1なら仕方ないね!うん!レベル1がラスボスに挑むな!!!」

6:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:27:26 ID:GoOVcwF126
魔王「というか・・・よくそんな村人レベルで魔王城に、王座に辿りつけたな」
勇者「お、お兄ちゃんが・・・賢者の兄がここまでワープさせてくれて・・・」
魔王「うっわーいらんことを・・・」
勇者「じっ、実は昨日勇者に抜擢されたばっかで、剣を振るったのも今日が初めてで・・・!」
魔王「お前まともに修行もしてない癖に俺に挑んで死んだらどうするつもりだったんだよ・・・」
勇者「主人公補正でなんとかなるかなと・・・」
魔王「なりませんから!!」


7: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 00:27:36 ID:GLdkpQmdpQ
よし、続けろ。
8:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:27:52 ID:GoOVcwF126

魔王(えぇー・・・いくらなんでもコレはないわー・・・さすがの俺も引くわー・・・)
魔王(勇者って幾らか修行を積んでからラスボスを討ち取るもんじゃないのかよ・・・)
魔王(よく見たら軽装だし、ピクニックじゃねぇんだぞ・・・)
魔王(もう弱いとかいうレベルじゃないわこれ)
魔王「はぁ・・・仕方ない」


9:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:28:26 ID:GoOVcwF126

魔王「おい」
勇者「?」
魔王「俺がお前を鍛え直してやる」
勇者「えっ?」


10:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:28:48 ID:GoOVcwF126

魔王「聞こえなかったか?鍛え直してやると」
勇者「ええええええええ!!?何で!?」
魔王「いや、あまりにも弱すぎてなんか・・・同情というか」
勇者「こ、殺せばいいんじゃないんですか!?あなたにとって勇者という存在は害でしかないんでしょう!?」
魔王「いやもうここまで弱かったら殺すのも面倒臭いわ」
勇者「ええええ」


11:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:29:21 ID:GoOVcwF126

魔王「俺はお前を鍛え直す。お前は強くなれ。そして、強くなった暁には」
勇者「・・・」
魔王「俺を倒せ」
勇者「・・・」
魔王「・・・」
勇者「えっ」


12:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:29:46 ID:GoOVcwF126

勇者「私が強くなったら易々倒されるんですか?」
魔王「そんなわけないだろ。リベンジだ。テイク2だ。もう一度改めて闘うんだよ」
勇者「・・・負けたら」
魔王「修行し直しだな」
勇者「えええ・・・何この魔王」


13:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:30:08 ID:GoOVcwF126



−−−

魔王「と、言う訳で修行だ」
勇者「は、はぁ・・・」
魔王「先ずはこのスライム共を倒すのだ」
勇者「えぇっ!?そんなできません・・・!」
魔王「何が「えぇ」だ。お前その心意気で俺を倒せると思ってるのか?」
勇者「う、うう」
魔王「大丈夫だ!このスライム共は俺の部下だ」
勇者「何が大丈夫なんですかー!?余計倒せなくなりましたよー!」


14:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:30:38 ID:GoOVcwF126

スライムA「大丈夫っすよ勇者さん」
スライムB「俺ら序盤では必ず殺される運命なんですから」
スライムC「寧ろこんな可愛い子にやられるなんて」
スライムD「スライム冥利に尽きます!」
勇者「す、スライムさん達・・・」
スライムE「強くなって魔王様を倒すんでしょう?」
スライムF「微力ながらもお手伝いしますよ!」
スライムG「早く魔王倒しましょうね!」
勇者「スライムさん達ありがとうございます・・・!」
魔王「なにこれ」


15:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:32:07 ID:GoOVcwF126
すいませんとりあえずここまでで(´・ω・`)
また朝起きたら書きます。


16:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 00:44:21 ID:GoOVcwF126
>>7
ありがとうございます頑張ります。
また朝に書こうと思います

17: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 00:44:49 ID:GLdkpQmdpQ
なwwwにwwwこwwwれwww 

やばい、魔王軍が乗っ取られる未来が見えるwww
18: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 00:49:40 ID:0OULCcik5.
はやいかもしらんがっC
19:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:42:19 ID:GoOVcwF126

勇者「スライムさんありがとう・・・ありがとう・・・」
スライムD「さぁ!」
スライムG「早く!」
勇者「は、はい!」
勇者「いきます!!えーい!」

プニョンッ

勇者「切れない!?」


20:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:42:46 ID:GoOVcwF126

魔王「刃、向き、逆、逆」
勇者「あ、あっそっか!ええい!」

プニョンッ
ズデッ

勇者「あいたっ」
勇者「な、何故・・・!?」
スライムA「こんな弱い人間、勇者さんが初めてですよ」


21:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:43:05 ID:GoOVcwF126

スライムC「・・・魔王様、これって俺らは攻撃しなくていいんすか?」
魔王「・・・していいぞ。それも修行だからな」
スライムB「では遠慮なく」
勇者「へ、へ、えっ、嫌・・・!」
スライムF「勇者さん覚悟―!!!!」
勇者「うええええええええ!!!」


スライムA「ごめんなさい」
スライムB「面目ない」
勇者「ぐすっ・・・ぐすっ・・・」
魔王「まさかぶよぶよ攻撃で撃沈するとは」


22:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:43:24 ID:GoOVcwF126

勇者「ふぇ・・・っ・・・ぐすっ・・・」
魔王「はあー・・・」
魔王「おい、お前こっちゃ来い」
勇者「・・・?」トテトテ
魔王「回復してやる」パアアア
勇者「・・・えっ!?あ、ありがとうございます!!」
魔王「お前、スライム如きに倒されては格好つかんぞ。まぁ・・・一斉に仕掛けられたら厳しいかもしれんが・・・」
勇者「ごめんなさい・・・」
魔王「いいから泣き止もうな」
スライムC(如きて)


23:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:43:43 ID:GoOVcwF126

魔王「そうだな・・・じゃあスライムAと一騎打ちしてみろ」
スライムA「じ、自分すか!」
勇者「え、A郎さんとですか!?」
魔王「なにその名前」
スライムA「分かりました・・・!さぁ勇者さん!頭数が減ったから集中出来るでしょう!今こそ俺を倒すのです!」
勇者「A郎さん・・・!」


24:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:45:05 ID:GoOVcwF126
>>17
この魔王軍は直ぐに壊滅しますよね

>>18
支援ありがとうございます




勇者「い、行きますよ!!!」
スライムA「ええ!いざ!」
勇者「うりゃああ!」
スライムA「む」

ブンッ
スカッ
ドテッ

勇者「あ」
魔王「えぇー・・・」
スライムA「えぇー・・・」



25:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:45:43 ID:GoOVcwF126

−−−


勇者「はぁっ・・・はぁっ・・・」
魔王「お前、やれば出来るじゃねえか!」
勇者「そ、そうですかね・・・!魔王さん倒せますかね・・・!」
魔王「いやそれはまだ無理だわ」
勇者「ですよねー」

スライムA「まぁHPが1減っただけなんですけどね」
スライムB「ここまで行くと最早天才だわ」
スライムD「いいな俺も攻撃されたい」


26:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:46:05 ID:GoOVcwF126

スライムC「それで?」
スライムA「ん?」
スライムD「実際攻撃食らってどうよ。痛い?ねぇ痛い?1くらったから痛い?勇者さんイケそう?」
スライムE「なにお前・・・」
スライムA「そうだな予防接種くらいの痛みかな」
スライムG「うわぁ」
スライムC「大丈夫かな勇者さん。魔王様倒せるかな」
スライムA「少なく見積もってもあと5年は必要かね」


27:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:46:28 ID:GoOVcwF126

−−−

魔王「さて、ここいらで休憩するか」
勇者「・・・はぁ・・・疲れた・・・」
魔王「まぁまだまだ弱いけど、俺が直々に稽古つけてやるんだ。必ず強くなる。お前なら大丈夫だ。根拠は無いけど」
勇者「魔王さん・・・」
魔王「そして早く俺を倒せ」
勇者「・・・魔王さんって実はMだったりします?」


28:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 06:46:47 ID:GoOVcwF126

勇者「・・・でも、魔王さん私なんかに構ってていいんですか?」
魔王「あ?」
勇者「世界征服とか物品強奪とか村娘を凌辱とか街破壊とかなんかこういろいろ仕事があるんじゃ・・・魔物の統率とか」
勇者「私にかまけてたらいつか側近さんとかに下克上とかされて魔王さん四面楚歌になったりして・・・」
魔王「とりあえず歳若い娘さんが凌辱とかいう言葉使うのやめようか」


29: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 08:58:58 ID:P3/GcXXTkA
面白いwwwっC
30: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 09:25:48 ID:7mgrCUo9Vg
wktk
31: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 09:26:32 ID:JrgEVdGhFo
支援
32: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 12:26:58 ID:0jlt/DZZyE

面白いです!!

つCCC
33: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 13:54:07 ID:CHtPSzJde.
面白いCCCC
34:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 15:40:39 ID:GoOVcwF126

>>29-33
支援ありがとうございます!
gdgdですが頑張ります!


35:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 15:41:28 ID:GoOVcwF126

魔王「あと、その辺は心配いらねぇからマジで」
勇者「えっ・・・でも」
魔王「俺の部下は下克上とかそんな事考えてる奴はおらんよ。俺に倒されるのが目に見えてるからな。俺超強いし」
勇者「でも」
魔王「・・・お前変わってんな。魔王の仕事とか心配してよ」
勇者「それは魔王さんにも言えることですよ」
魔王「後、俺そういうお前の言う仕事したことないし」
勇者「えっ。でも魔王って・・・」
魔王「あー嫌嫌、そういうレッテル貼られるの。面倒臭いわー」
勇者「な、なんかキャラがブレてます!」


36:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 15:41:46 ID:GoOVcwF126

魔王「俺は元からこういう性格なの。それをお前らが変なテンプレ魔王を求めるからイメージ崩さないようキャラ作りしてんの。まぁ仕事はしてないけど」
勇者(別に求めては・・・)
勇者「でも、それが本当ならどうしてあんなに魔物が溢れて・・・!凌辱されて・・・!!」
魔王「いやだから凌辱って言うなよ」


37:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 15:42:51 ID:GoOVcwF126

勇者「と、とにかく魔王のせいで今世界は闇に包まれようとしてます!」
魔王「え?快晴じゃね?」
勇者「そ、そういう意味ではなくて!支配!そう支配されようとしてるんです!それに魔物もなんか急に増えましたし!そっ、それに実際魔物の被害が!だから私がこうして・・・」
魔王「いやそんな事言われましても管轄外ですし・・・」
勇者「か、管轄」


38:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 15:43:33 ID:GoOVcwF126

魔王「大体俺、刺客やら戦士とかが来ない時はいっつも寝るかゲームするかの堕落生活してるし。支配言われてもなー」
勇者(もうどこまでが本当なのか分からなくなってきた)
魔王「今日も俺を倒すとかいう輩が来たから重たい腰をあげて何時も通りのテンプレ魔王のキャラで挑んだというのに」
魔王「歴代最強に最弱だよ!俺もう吃驚よ!」
勇者「す、すみませ・・・」
魔王「あ、ごめん。別に怒ってないよ。ただ拍子抜けだったというか」


39:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 15:43:50 ID:GoOVcwF126

魔王「まぁとにかくお前が心配するような事は俺はしてないし、魔物の被害ってのは脳筋な魔物や部下じゃない奴らの仕業かもな。魔物が急に増えたってのはまぁアレだけど」
勇者「うぅん・・・」
魔王「納得いかないってか?まぁそりゃそうだよな説得力ないもんな。曲がりなりにも俺魔王だし」
勇者「・・・魔王さんは基本的にニート野郎で」
魔王「確かに堕落生活とは言ったがニートって言うなよ。ニートって」


40:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 15:44:08 ID:GoOVcwF126

勇者「魔王らしい仕事は全然していなくて・・・それどころか」
勇者「勇者である私を殺さずに稽古をつけて、自分を倒せと言って・・・」
勇者「えっと、魔王ですよね。全世界を脅かすと言われるあの」
魔王「まぁ一応・・・」
勇者「・・・何で私を」
魔王「最初に言っただろ。同情だよ」
勇者「ど、同情・・・」


41:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 15:44:28 ID:GoOVcwF126

魔王「殺すのは面倒臭い」
勇者「そういえば、私が来る前にも色々な人達が魔王さんに挑んて来た、みたいな事を仰っていましたけど」
魔王「あぁアイツらな」
勇者「その人達は、殺したんですか?」
魔王「いや、適当にあしらった後記憶を消して適当な村に転送させている」
勇者「殺してない・・?」
魔王「だって殺すの面倒臭いし。血とかあれ、カーペットに付着したらなかなか落ちないんだぜ?」


42:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 15:44:42 ID:GoOVcwF126

魔王「さぁもういいだろ?修行再開だ。休憩終了」
勇者「えっ、私まだ聞きたい事が」
魔王「後々。お前は俺を倒す、強くなることだけ考えときゃいいんだよ。俺が死んだら世界が平和になるんだろ?だったら、いいじゃねぇかそれで」
勇者「魔王さん・・・」
魔王「剣を構えろ。休憩は終了と言っただろ」
勇者「はい・・・」


43: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 16:48:41 ID:mTdLBohn9A
魔王なんか良い奴だな…

つC
44:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 18:18:14 ID:GoOVcwF126

−−−

魔王「そう、魔力を手に集中するんだ。頭の中で炎を描け。」
勇者「ん・・・」
魔王「やってみろ」
勇者「・・・え、えいっ」

ボッ
ポスッ…

勇者「で、出た!」
魔王「一瞬、だったけどな。さすが腐っても勇者だな。素質はあるんだろうよ」
勇者「腐ってもって・・・」


45:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 18:19:01 ID:GoOVcwF126
>>43
支援ありがとうございます!





魔王「レベルも上がったし、頑張ったな」
勇者「い、1レベルだけですけどね・・・」
魔王「お前そこら辺の村人よりくっそ弱いのに半日でレベルが上がったんだぞ?それに一瞬だけど魔法も使えた。なかなかの進歩じゃあないか!」
勇者「ま、魔王さんのご指導のおかげです・・・」
魔王「このまま順調に事を運べばいいんだが・・・」
勇者「?」
魔王「何も無いところで転ぶのさえなけりゃなー」
勇者「はう」


46:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 18:19:23 ID:GoOVcwF126

魔王「日が暮れてきた。夜も近いな」
勇者「あっ、えっと」
魔王「お前は暫く魔王城に身を寄せとけ」
勇者「えっそんな悪いです・・・!」
魔王「人間はいつもいらん気遣いをするな。俺が言ってるんだから素直に甘えろ」
勇者「うぅ・・でも、私勇者だし、魔王城に居座っちゃったりしたら・・・」
魔王「魔王と修行している癖に今更何言ってるんだ」


47:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 18:19:47 ID:GoOVcwF126

−−−

側近「あーそれが勇者ですか。・・・本当だ。可愛らしいお嬢さんじゃないですか」
勇者「は、はじめまして!勇者です!15歳です!魔王さんには修行をつけさせて頂いています!不束者ですが暫くお世話になります!」
側近「あぁ宜しくお願いします。僕は魔王様の側近です。」
勇者「宜しくお願いします。側近さん」
側近「ふむ・・・」ジロジロ
勇者「え、えと・・・」
側近「・・・魔王様は馬鹿だなぁ」
勇者「え?え?」
魔王「おい側近お前ちょっとこっち来い」


48:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 18:20:24 ID:GoOVcwF126

魔王「側近、アイツはレベル90代になるまで俺が鍛え直すから。それまで此処に住まわすつもりだ」
側近「はぁ。まぁそれは良いですけど。なんか、魔王様は相変わらずですね」
魔王「あー?」
側近「馬鹿だ馬鹿だとは思ってたけど・・・」
魔王「おい」
側近「ここまで馬鹿とは」
魔王「・・・まぁ確かに今回のは馬鹿な行動だとは自分でも思ってるけどよ」
側近「今回?いつもじゃないですか」
魔王「お前」


49:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 18:21:00 ID:GoOVcwF126

魔王「それでも仕方がないんだよ。勇者があんなに弱いんじゃ話にならんからな。スライムも倒せない奴が俺を倒せる筈がないからな」
側近「えぇー勇者なのにスライムも倒せないんですかー?そりゃヤバイですわ。マジないわ」
魔王「だろ?さすがの俺でも引いたわ」
側近「本当に勇者なんですかぁー?」
魔王「あの剣を持てるくらいなんだから本物なんだろうよ」
側近「あぁ勇者の剣でしたっけ。栄光なる剣、レジェンドオブエクスカリバー」
魔王「なんだその胡散臭いの」
側近「厨二風に言ってみただけっす」


50:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 18:21:32 ID:GoOVcwF126

勇者「あ、あの魔王さん・・・」
魔王「?どうしたよ」
勇者「その、えっと」
側近「厠?」
魔王「おい」
勇者「そ、そうじゃなくて、えと」
魔王「なんだ。ハッキリ言えよ。それじゃ分からん」
側近「アレの日ですか?」
魔王「お前」


51:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 18:21:54 ID:GoOVcwF126

勇者「お腹が」
魔王「痛いのか?どれ回復・・・」
勇者「ち、違います。その、お腹」
魔王「???」
勇者「お腹、空いたんですけど・・・」
側近「・・・あぁ」
魔王「早く言えよ。回りくどい」
勇者「だって・・・」


52:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 21:14:48 ID:GoOVcwF126

魔王「後で部屋まで食事を運ばせる。それまで我慢出来るか?」
勇者「は、はい!頑張ります!」
魔王「そんな力まなくていいっつーの」

魔王「じゃあ俺はこのまま新作ゲームを攻略しに自室へ戻る。お前は用意された部屋でゆっくり休んどけよ」
勇者「はい分かりました。ありがとうございます!」
魔王「別に。お前は俺を倒す使命があるんだからな。ちゃんと休息と食事を取って万全の状態で挑んでもらわんと困るかんな」
勇者「は、はぁ・・・」


53:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 21:30:26 ID:GoOVcwF126


−−−

勇者「あ、おいしい。ちゃんと味付けされてる」モグモグ
勇者「しっかりした味で濃厚なのにしつこくない・・これは凄い」ハフハフ
勇者「モグモグ・・・・はぁー・・・」
勇者「何をやってるんだろ、私」
勇者「魔王を倒せるのは私しかいない、それは分かってるんだけど」
勇者「魔王さん、みんなが言ってるほど悪い人じゃないし・・・いや人じゃないけど」
勇者「・・・見た目は、人だけど。いや、中身もちょっと人らしいというか」
勇者「でも、私がやらないと、村の人達を、世界中の人達を裏切る事になるし」
勇者「・・・平和にもならないし」
勇者「・・・魔王さん、わざとこんな状況にしてませんよねぇ?」
勇者「こんな、ここまで良くしてくれた方を殺せるわけないのに・・・」


54:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 21:30:50 ID:GoOVcwF126




魔王「FFは俺的には4が至高なんだわ」
側近「だからあんたはいつまで経っても屑な魔王なんですよ。至高は5です」
魔王「いやいや、4っしょ。リディアマジ天使じゃねぇか。程良く暗い話も俺好みだ」
側近「最終的に殆どの人物復活していて何が暗い話ですか。5なんて死にまくりですよ。ハートフルボッコですよ」
魔王「死にまくりとか言うなよ・・・何で死ななきゃいけないんだよ・・・」
側近「暗い話が好きなくせに人が死ぬのは嫌なんですか。矛盾していますよ」
魔王「まぁそれとこれとは違うっつーか・・・」
側近「度を越した優しさは甘さに繋がるって誰か言ってましたよ」
魔王「それでも俺はガラフに生きていて欲しかったんだよー」




55:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/3(火) 21:31:43 ID:GoOVcwF126
今日はここで終わらせて頂きます
見てくれている方がどれ程いらっしゃるかわかりませんが、また明日書こうと思います

56: 名無しさん@読者の声:2012/1/3(火) 21:38:12 ID:49i3c3R.fc
面白い


っC
57:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 01:57:45 ID:GoOVcwF126
>>56
支援あざまっす!
58:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 02:01:28 ID:GoOVcwF126
少し書き方変えました





3日目

スライムA「勇者さんって結構小さいですよね」

勇者「えっ!?」ガーン

スライムA「だからか剣の大きさが異常に見えます」

勇者「なんか・・・悲しい」

スライムA「女の子なんだから別にいいじゃないですか」

勇者「よくないです!仮にも私は勇者です!いつかムキムキバリボーになります!」

スライムA「なにそれやだ」


59:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 02:01:51 ID:GoOVcwF126

5日目

魔王「さぁ今日も張り切って修行だ!」

勇者「ふぁい・・・」

魔王「なんだよ。まだ寝足りないのか?いい加減起きろ朝だ」

勇者「うぅむ・・」

魔王「・・・」ベシッ

勇者「いてっ!」


60:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 02:02:29 ID:GoOVcwF126

7日目

魔王「今日の目標、レベル5だ」

勇者「5!?ムリムリムリです!!!私まだ3ですよ!!!!」

魔王「やかましい!やるったらやる!」

勇者「ふぇ〜・・・」

魔王「出来なかったら今日の晩飯抜きな」

勇者「横暴です!!」


61:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 02:02:54 ID:GoOVcwF126

9日目

魔王「おお、凄いじゃないか。ようやっと炎出せるようになったじゃないか」

勇者「えへへ・・・頑張りました」

魔王「これで俺も倒される日が近しいのか待ち遠しいな」

勇者「それどうなんですか」

魔王「なんだ、倒したくないのか」

勇者「そ、それはぁ・・・」


62:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 02:03:12 ID:GoOVcwF126


12日目
勇者「魔王さん!!やりました!レベル5です!!」

魔王「うおおおお!!きたかついに来たか!!」

勇者「目標から少し日数経ってますけど、でも、やりましたよ!」

魔王「おうおう、凄いな!だが日にちは守れこの屑!」

勇者「ひ、酷い!」


63:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 02:04:11 ID:GoOVcwF126

13日目
勇者「つかぬ事をお伺いしますが」

魔王「なんだ」

勇者「別に私が倒さなくても他の兵士さんとかが魔王さんを倒せば・・・」

魔王「・・・」

勇者「無理、ですかね、やっぱり・・・」

魔王「いやだってお前その剣じゃないと俺死なないんだけど」

勇者「え!?そうなんですか!?じゃあこの剣を魔王さんが自ら刺せば!

魔王「いやいや自殺を促すな!あと、その剣はお前しか装備できないんだよ!」

勇者「し、知らなかった・・・」

魔王「まぁお前みたいに知らん奴が俺を殺しにかかるんだが」

勇者「馬鹿ですね!」

魔王「えー・・・お前がそれ言うー・・?」


64:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 02:04:44 ID:GoOVcwF126


14日目
側近「勇者さんは」

勇者「ふえ?」

側近「たけのこorきのこ?」

勇者「きのこ!」

側近「ですよねー。ほら、魔王様、やっぱりきのこが至高であり究極なんですよ」

魔王「きのこ厨は直ぐに味方を作ってドヤ顔する。いけ好かない戦法だ」

側近「なんとでも言うがいいですよ。この魔王城もきのこ軍兵士が多いんですから。たけのこ軍もこれまでですね」

魔王「ぐぬぬ・・・何でみんなきのこ軍なんだよおかしいだろ・・・!」

勇者「きのこ美味しいですよ・・・?」

魔王「いや俺はたけのこを、里さんを裏切れない」

側近「誰だよ」


65: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 10:03:46 ID:.cEX9H328w
俺はたけのこ派
っC
66: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 13:36:01 ID:pOZ5pUPAs6
僕もたけのこ派

つC
67: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 13:39:06 ID:o7726pFAMk
私もたけのこ派
っC
68: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 13:39:12 ID:mB1el9yyaE
たけのこ一択 

つC
69: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 14:17:34 ID:KS1oVzK.WM
たけのこ軍に加勢

っC
70: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 18:32:22 ID:NaSHqV57P6
俺パイの実派っC
71: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 18:41:13 ID:JrgEVdGhFo
吾輩はタケノコ派である
名前はまだない
72: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 18:49:12 ID:gsXgseuz3c
俺のキノコを

つC
73: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 19:07:10 ID:a8vsX9Ln2U
お…俺コアラのマーチ派!!

つC
74:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 19:30:52 ID:GoOVcwF126
>>65-69
魔王「だよな!やっぱりたけのこだよな!!たけのこが一番うめぇよな!!!
あのクッキー生地とチョコのハーモニーは何者にも代えがたい!」

側近「えー」

支援ありがとうございます!

>>70
魔王「ぱ、パイの身も美味いよな。うん!気持ちは分かる!」

側近「じゃあパイの身の良さ言ってくださいよ」

魔王「さ、さくさく・・・」

側近「・・・」

支援ありがとうございます!パイの身も美味しいですよね!

>>71
魔王「たけのこ派か!よしならば俺が名前をつけてやろう!たけちゃんでもいいか!?」

側近(たけのこ派だと分かったらテンション上がりすぎだろ・・・しかもネーミングセンス・・・)

実は私もたけのこ派です

>>72
魔王「えっ」

勇者「えっ」

魔王「・・・お前きのこ好きだろ」

勇者「えっと、えっと・・・えぇっと・・・その」カアアア

側近「はい、気悪い方たちでごめんなさいね。きのこさん」

支援ありがとうございます!!

>>73

スライムA「コアラのマーチと聞いて」

側近「お呼びじゃないよ」ドカッ

スライムA「ひ、ひでぇ!!きのこ兵とたけのこ兵に囲まれていつも孤独なコアマチ兵を蹴るなんて!!」

側近「わけわからん略し方すんなよ」

支援ありがとうございます!!

75:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 19:31:34 ID:GoOVcwF126
パイの身じゃなくてパイの実だよ・・・
すみません
76:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 19:32:36 ID:GoOVcwF126
15日目

スライムA「そういや俺ら初日以降勇者さんと戦ってないな」

スライムB「寧ろ初日を戦った、って表明するのも微妙な話だけどな」

スライムC「今勇者さん大分強くなってきたみたいだから次戦ったら今度こそ死ぬだろうな俺ら」

スライムD「まぁ本望だがな!」

スライムE「いやそれお前だけだろ」

スライムF「強くなったと言っても、何もないとこでコケたら意味ないけどな」

スライムG「言っちゃ駄目」


77:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 19:33:10 ID:GoOVcwF126

17日目

勇者「魔王さんは、わりと髪短いですよね?」

魔王「あ?あー、まぁそうだな。それがどうしたよ」

勇者「魔王ってロングストレートヘアーのイメージがあるからちょっと意外で・・・」

魔王「またイメージかよ・・・。さすがに髪型くらいは好きにさせてくれないか」

勇者「いや、短いのとてもお似合いですよ!かっこいいですし!ただ、やっぱり魔王さんって魔王っぽくないなぁと」

魔王「っていうかお前の言う魔王のイメージはどんなんだよ・・・」

勇者「え?んー・・・髪が長くて、ツノがはえてて、鎧着てて、大きいマントで、いかつい感じで、血色悪そうで・・・」

魔王「・・・ほー」

勇者「あ、あんまり当てはまってませんね・・・」

魔王「ツノは生えてるぞ」

勇者「え、あ、はい」

魔王「一応マントも・・・」

勇者「なんかすみません」


78:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 19:33:46 ID:GoOVcwF126
19日目

勇者「ほ、本がいっぱいだ・・・!」

側近「ここは書斎です」

勇者「私、こんな沢山の本に囲まれたの初めてです・・・!」

側近「・・・魔力を向上させるには潜在能力も勿論のこと、知性も多少なりとも必要になります。今日はここで勉学に励んでもらおうと魔王様が」

勇者「べ、勉学・・・」

側近「お嫌いですか?」

勇者「私村でも成績が良い方じゃなくて、いつもドベか下から数える方が早かったりしてましたから・・・」

側近「あぁ・・・」

勇者「な、納得しないで下さい!」

側近「いえいえそんな。さて、アホの勇者さん、先ずはこの書物を読んでもらいましょうか」

勇者「あ、アホ!!?」


79:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/4(水) 19:34:26 ID:GoOVcwF126



勇者「・・・本当に沢山本があるなぁ・・・」

勇者「あ、これ何の本だろう」ガタッ

勇者「・・・呪いの本!?」

勇者「こ、こっちは解呪の本。これも呪い。これは解呪・・・。呪い関係ばっかだ・・・。さすが魔王城というか・・・こわい」

側近「見ましたね」

勇者「うわあああ!!」

側近「なんと色気のない叫び」

勇者「ほっといてくださぁい!!ってか、急に現れないで下さい!!!」

側近「はいはいごめんねごめんね。その本はアホの勇者さんにはまだ早いので元あった場所に戻しましょうね」ニッコリ

勇者「は、はひ・・・・」


80: 名無しさん@読者の声:2012/1/4(水) 20:33:36 ID:5qvfeQjtIk
きのこ派だが文句あるか?
81: 名無しさん@読者の声:2012/1/5(木) 03:37:26 ID:KKYnYHUpK6
食べやすさならきのこ
味ならたけのこ
そういう私はトッポ派です
82: 名無しさん@読者の声:2012/1/5(木) 08:07:15 ID:4c6./S/36M
トッポってすげえよな、最後まで(ry
83: 名無しさん@読者の声:2012/1/5(木) 18:17:24 ID:Hwuqpvf2x2
切り株派
84: たけちゃん:2012/1/5(木) 21:04:18 ID:stc8zXio6w
俺の小学生の頃のあだ名がたけちゃんだったww

凄まじい偶然ww
85:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/6(金) 01:41:40 ID:GoOVcwF126


20日目

魔王「お前が先ず俺の部下以外と戦いたいと言うから、この3週間程そこら辺の下級魔物と戦わせているんだけどさ」

勇者「はい・・・」

魔王「面識も何も無い初対面の魔物に対しての、その慈悲な心構え。うん、美しいと思うよ」

勇者「・・・」

魔王「でもさぁいい加減慣れろよ!マジで!魔物倒す度に泣かれたらこっちだって困るっつーの!!!最初は何も言わなかったけどさ!!!お前勇者だろがよ!!お前俺倒す気あんの!?世界を平和にしたくないの!?」

勇者「だ、だってこの魔物さん達にも家族が居ると思ったら・・・」

魔王「んなこたぁ考えなくていいんだよ!!お前は甘いんだよ!!!いいか、次は絶対に泣くなよ!絶対にだ!」

勇者「す、すみません・・・」

側近(あんたも十分甘々だけどな。初孫の誕生を祝う爺さん並に甘いけどな)



86:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/6(金) 01:42:26 ID:GoOVcwF126

25日目

スライムC「あ、勇者さん」

勇者「あ、C夫さん」

スライムC「お久しぶりですね。どうです?あれから順調ですか?」

勇者「はい、まぁ・・・ぼちぼちってとこですかね。頑張ってはいるんですが・・・」

スライムC「・・・ちなみに、現在のレベルはお幾つで」

勇者「・・・ろ」

スライムC「ろ?もしや60ですか!?めっちゃ強なったじゃないですか!!!」

勇者「6、です・・・」

スライムC「・・・あ、はー、はい・・・」



87: 名無しさん@読者の声:2012/1/8(日) 08:51:46 ID:LD1KM0hYD6
今一番好きなスレw

魔王が松岡修造で再生されて
とても楽しいです


C
88:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:17:52 ID:GoOVcwF126
30日目


スライムA「今日は魔王様が居らっしゃらないので変わりに自分がお相手をします!」

スライムA「初日ぶりですね!よろしくちゃっす!」

勇者「は、はい・・・」

スライムA「そんな硬くならなくても!聞きましたよ大分レベル上がったじゃないですか〜。それに最近調子いいじゃないですか〜」

勇者「・・・」

スライムA「今なら俺も倒さますね!さぁ初日の雪辱戦と行きましょうか!」

勇者「あの、その、でも・・・」

スライムA「情けなんかかけちゃ駄目っすよ!今はこうして修行のお手伝いをさせていただいていますけど、元々は敵同士です。それにどうせ魔王様倒したらみんな死ぬんですし!さぁ一思いに!」

勇者「そ、そんな死ぬだなんて簡単に言わないでくださいよ・・・」

スライムA「ごめん!でも割りと真面目にそんな考えじゃ駄目ですよ」

勇者「う」


89:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:18:12 ID:GoOVcwF126

スライムA「魔王様を倒せるのは勇者さんしか居ないんすよ。魔王様は、勇者がその勇者の剣で倒さない限り誰が何をやっても死なないんですから!」

勇者「私が・・・」

スライムA「魔王様が存命であり続ける事は君等にとって良い話じゃないんだろ?現に魔物が増えてるんだし」

勇者「それはそうですけど・・・」

スライムA「だったらほら!」

勇者「なんか・・・でも、やっぱり、ここまでフレンドリーなのに、優しくしてくれたのに殺すって・・・」

スライムA「・・・人間の感情はこういう時不便っすね。もっと割り切ればいいのに。まぁ必要以上に構ってるこっちもアレですけど」

勇者「分かってるなら・・・」


90:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:18:29 ID:GoOVcwF126

スライムA「そりゃまぁ気持ちは分からなくも無いですけど。いつかは淘汰しなきゃいけないんだから」

勇者「・・・A郎さんは、人を襲ったことありますか?」

スライムA「ある訳ないじゃないすかー。魔王様からそんな司令下ってませんし、俺も襲う気無いですし。まぁどっかの馬鹿達はあんな事やそんな事やってるみたいですけど」

勇者「・・・なんで、あの魔王さんは人を襲わないんですか?」

スライムA「それは」


91:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:18:51 ID:GoOVcwF126

側近「襲う理由が無いからですよ。別に人に恨みもありませんし」

勇者「側近さん・・・」

スライムA「側近さんじゃないですか!相変わらず男前ですね!」

側近「ありがとう。給料下げておくよ」

スライムA「な、何故だ!?」

側近「勇者さん、貴女だって嫌いでもない人をぶん殴りはしないでしょう?」

勇者「それはそうですけど・・・」


92:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:19:07 ID:GoOVcwF126

側近「あんまり聞かせたら勇者さんの意志が鈍るという事で口止めされていたんですが、こんな生活をさせてるのに鈍るも糞も無いと思いまして」

勇者「え?」

側近「あの人は馬鹿でデリカシーがありませんから」

側近「・・・魔王様は勇者様でしか倒せません。他のどんなに強い人間でも魔王様は死にません。勇者がその剣を心臓に突き刺さない限りは」

側近「魔物は、魔王が居るから増殖します。魔物を葬りたいなら魔王を殺さなければなりません。以前もそうでした」

勇者「・・・以前?」


93:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:19:24 ID:GoOVcwF126

側近「以前の魔王です。先代ですね」

勇者「えっ、でも、それじゃ魔物は・・・あれ」

側近「居ますね。ウジャウジャと。何故でしょう」

勇者「えっと、それは・・・」

側近「・・・以前の魔王はそれはそれは悪行三昧だったそうですよ。今の、うちの魔王様はそんな事一切しませんが」

勇者「言っていましたね・・・」



94:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:19:40 ID:GoOVcwF126

G
側近「以前の魔王は確かに勇者に殺されました。ですが、その時に勇者は魔王に呪いをかけられたのです」

側近「人で失くなる呪いを。それに伴って、膨大な魔力も手に入った。勇者は人間じゃなくなった」

側近「人間でもない、朽ち果てたモノを勇者と呼べますか。人々は勇者だったモノを脅え石を投げつけた。泣き叫んだ。無理もない、魔物は消えていないのだから」

側近「魔王はそれを狙っていたのかもしれない。今じゃ分からない」

側近「勇者は魔物になっていた」


95:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:20:00 ID:GoOVcwF126

側近「勇者は絶望しました。守りたい者の為に成してきた事が全て水の泡、無かった事にされたんですから」

側近「人じゃ無くなりましたし」

勇者「酷い・・・そんなのって・・・」

勇者「頑張ってきたのに・・・報われないなんて・・・」

側近「・・・それが、今の魔王様ですよ」

勇者「えっ・・・」


96:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:20:46 ID:GoOVcwF126
>>94のGは特に意味はないです気にしないで下さい。



側近「だから、貴女に強くなって早く自分を殺してもらいたいんですよ」

側近「自殺も出来ないし、勇者に殺されるしか無いんですからね」

側近「魔王様が魔物を殺れば話は早いんでしょうがなんせ数が多いからね」

側近「最近、魔物も増えたし、前よりも凶悪になってきたから余計ですね」

勇者「・・・」


97:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:21:10 ID:GoOVcwF126

側近「この話を聞いても聞かなくても、今のあんたの性格じゃいつまで経ってもあの人を殺せないと思うんです」

側近「しかもこんな生活じゃね。だからあの人は馬鹿なんだ。人間なんて情が湧きやすい生き物だという事を自分が一番よく知っている癖に。・・・何百年も魔王やってたら感覚鈍るか」

側近「まぁ鈍っても普通は分かるけど」

勇者「・・・さっき側近さんは、魔王さんが人を襲わないのは、人間を恨んでないからと、言いましたよね」

側近「ええ、言いましたね」

勇者「・・・あんな事されたのに?」

側近「馬鹿ですから」


98:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:21:30 ID:GoOVcwF126

側近「馬鹿だから、いくら絶望しようと疎まれようと石を投げつけられようと、人間は悪くないの一点張りですよ」

勇者「悪い悪くない、とかそんな問題じゃ・・・」

側近「それが、魔王様のいい所です。悪い所でもありますが」

スライムA「俺もそんな魔王様だからついてきてるしね!」

側近「お前居たの」

スライムA「酷い・・・」



99:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:21:46 ID:GoOVcwF126

側近「とにかく、そういう事です」

側近「お人好しですから、かなり弱々しい貴女を見過ごす事が出来なかったんでしょうね」

側近「魔王としては失格ですが」

勇者「私、・・・」

側近「まぁ貴女はまだまだ弱いですからね。此処で勇者放棄してもいいですけど、世界は平和になりませんよ?魔物が溢れるだけです。我々が殲滅しようとも間に合わないかもしれませんね」


100:
◆Gw31v9ceXw:2012/1/8(日) 19:22:04 ID:GoOVcwF126

勇者「ど、どうすれば、いいの・・・」

スライムA「どうするんですか側近さん、勇者さん困ってるじゃないですか」

側近「最初に言っただろ。この人の性格じゃどちらにせよこうなるって」

スライムA「それにしたって・・」

側近「何も知らずに終わるよりは良いと思うけど」

スライムA「あんたも十分デリカシー無いよ」

側近「魔物にデリカシーもへったくれもあるかい」

スライムA「あんた・・・」


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