入院手続きですか?
そうですか。わかりました。
それでは此方に氏名だけの記入をお願いします。
え?他に書くことはないのかって?
いいえ。何もありませんよ。
アナタは何故この病棟にいるかご存じですか?
そうですか。存じ上げないんですね。それならいいんです。
では、病室にご案内させて頂きますね。
…おっと忘れるところでした。
此方に目を通しておいて下さい。この病棟の規則です。
――では、ご案内致します。
63: 名無しさん@読者の声:2011/11/26(土) 23:32:30 ID:8oB7ij1vu.
と、まぁ投下終了するつもりです!
次から患者さんのターン(`・ω・´)
番外編か途中にセンセと少年の出会いでも書こうと思いますが、全ておわってからか途中かどっちがいいですかね(´ーωー`)
64: 名無しさん@読者の声:2011/11/27(日) 23:15:34 ID:KQAgxdxGac
〜111号室〜
電気も点いていない真っ暗な空間に彼女は退屈そうに、汚れの無い真っ白なベッドに寝転び足をバタつかせ仰いでいた。
2つに結ばれた長く美しい髪は暗闇でも目立つほどである。肌も白く、まるで雪のようだ。
片方の目には包帯がグルグル巻きにされていた。
血が滲んでおり、まだ新しいものだと判断できる。
「こっちの目も取っちゃおうかな」
「そしたらもう汚い世界を見なくてすむよね」
そう言う彼女は不気味なほどに嬉しそうだった。
「でも痛いの嫌だな」
うーんと悩みに悩んだ彼女の答えは簡単なモノであった。
「死のう」
その言葉に似合わない満面の笑み。バタつかせてた足はいつしか止まり、彼女は立ち上がった。
「どんなのが良いかな〜」
楽しそうに行動する姿は、デートに向かう可愛らしい様子。思い付いたように彼女はある物を手に取る。
―――"ナイフ"だ
規則違反。
しかし、彼女は気にしてない様子で胸に翳すと一気に奥深くまで貫く。
ひゅーひゅーと苦しそうな彼女は暫くシーツを握り痛みに耐えていた。
…そしてゆっくり身体は崩れ床に倒れ、そのまま覚める事のない眠りについた。
65: 名無しさん@読者の声:2011/11/27(日) 23:22:02 ID:ukpSrCgcpI
111号室患者結果
名前:松崎 美羽
入院から4日経過。
死因は大量出血及び、刺殺
薬の効果
自傷行為
会話に異常無し。
66: 名無しさん@読者の声:2011/11/27(日) 23:23:35 ID:ukpSrCgcpI
どうしましょ、患者さんが同じようなパターンだ( ̄▽ ̄;)
投下終了します
67: 名無しさん@読者の声:2011/11/29(火) 21:28:16 ID:gkmvJaScFM
>>63
私的には 一通り患者さんの情報が出てから 出会いの話が読みたいかな
まあ、早いうちに出しても問題はないかなと思いますが(なんか日本語おかしいですね。すみません)
つC
68: 名無しさん@読者の声:2011/12/3(土) 23:07:54 ID:wjrKSK2k82
〜112号室患者〜
何かに怯えている瞳。
カタカタと歯がぶつかる音が病室に響き渡っている。
小柄な少年は肩を抱き、ただ怯えた様子で一点を見つめているだけであった。
「……っごめ…なさ」
頬を伝う涙。
それを拭う手は細く、頼りなさそうで今にも折れてしまいそうだった。
「ごめんなさ…ごめんなさい………」
ポタポタと床に涙が落ちる。そして止まる事を知らぬ涙は次から次へと溢れ頬を濡らす。
「…ひっ…ひくっ…ごめなさっ…」
何度も何度も繰り返される単語。呼吸も荒くなり喋ることも難しくなっていく。
しかし一点を見つめる姿勢は崩さなかった。
「……………もう…いいよね?頑張ったよね?」
両手を見つめてた先に向け、涙を流しながら悲しそうに微笑む。
怯えた少年は消えていた。
今いるのは覚悟を決めた揺らぐことの無い瞳を持つ少年。
自らの首に手を翳す、そして絞めると徐々に力を込めていく。強い力で。
「ご…め、……な…、さい」
途切れ途切れに呟くか細い声。
自分の命が途絶えるまで、何度も繰り返していた。
69: 名無しさん@読者の声:2011/12/3(土) 23:11:54 ID:FFkWuh2UB2
112号室患者結果
名前:緑川 学
入院から3週間計画。
死因は絞殺
薬の効果
幻覚・精神崩壊
会話はある程度可能
70: 名無しさん@読者の声:2011/12/3(土) 23:19:34 ID:apUuk9iOiY
>>67
いえいえ、意見ありがとうございます!
そして支援感謝\(^^)/
71: 名無しさん@読者の声:2011/12/3(土) 23:44:30 ID:56vhmFPfX6
最後はどうなるのかすごく楽しみですw
更新頑張ってください!
つC
72: 名無しさん@読者の声:2011/12/4(日) 01:39:17 ID:4xmdquRWxQ
〜113号室患者〜
壁に沢山の裂いたアト。
掌には鋭いモノを握った直線を描いたアト。
ぼさぼさな髪。
お世辞でも美しいとは言えない。
そして暇さえあれば、髪を乱暴に掻き奇声を上げる。
「外ってすごいのよ」
くるりと回るとスカートの裾がひらりと舞う。
「とても綺麗なの」
乾いた唇から漏れる女性の笑み。何故か言葉に重みを感じられた。
「鳥って素晴らしいわ。アナタも思うでしょう?」
誰に話しかけているのか、理解は出来ない。そして両手を拡げると鳥を真似る。
「空を飛ぶ夢を見たの。嘘じゃないわ」
瞳を輝かせる姿はまるで子供であった。
しかし何かを期待している瞳でもある。
「手伝ってくれる?」
「背中を押すだけで良いの。簡単でしょう?」
扉に手を掛け開けて見せる。風が吹き髪を揺らす。
「外ってやっぱり気持ちいわ」
背後には誰も立たない。誰も居ない。女性は話続けた。
「見ていてね」
押される事の無い背中。
前に踏み出す女性。風が包み込みそのまま飛ぶことはなく堕ちてしまった。
73: 名無しさん@読者の声:2011/12/4(日) 01:42:01 ID:4xmdquRWxQ
113号室患者結果
名前:山木 新菜
入院から4ヶ月と3日経過。
死因は飛び降り
薬の効果
幻覚・精神崩壊
会話は可能であるが時折発狂し奇声を上げる。
74: 名無しさん@読者の声:2011/12/4(日) 01:47:53 ID:df/De3TGVs
>>71
最後はあっさりなので、あまり期待しない方が身のためですw
支援感謝!
そして投下終了します(-A-;)
また更新までしばらく時間かかるかと思いますが優しく見守ってください!
75: 名無しさん@読者の声:2011/12/4(日) 04:37:50 ID:rbt6JJ7wE2
つC
おもしろい
76: 名無しさん@読者の声:2011/12/4(日) 17:16:50 ID:WToUNws/Fw
>>75
面白いですかね?
自己満でしかない…おっと誰か来たようだ
支援ありがとうございます!
77: 名無しさん@読者の声:2011/12/5(月) 08:48:52 ID:XTxAXRquCI
〜114号室患者〜
「11411888」
意味不明な並びの数字が口から発せられている。
「3355411888」
そしてまた数字が口から発せられた。やはり内容が解らない。
壁一面に刻まれた数字は"770005335555"
「………痒い」
やっと我々が口にする語をぽつりと呟きながら、首や腕を掻く。
その様子が尋常ではなかった。瞳孔は開き、気味悪く笑っている。
皮膚が赤くなってきていたが止める素振りは見せず、いっそう掻き続けていた。
体を見てみると肌のあちこちに掻いたのが分かる爪で出来た傷。
そしてその傷の中にも"770005335555"と数字が潜んでいた。
78: 名無しさん@読者の声:2011/12/5(月) 08:51:24 ID:dtRLngF2ho
114号室患者結果
名前:三浦 和人
入院から1年と3日経過。
現在も生存中
79: 名無しさん@読者の声:2011/12/5(月) 08:52:24 ID:dtRLngF2ho
114号室患者結果
名前:三浦 和人
入院から1年と3日経過。
現在も生存中
薬の効果
精神崩壊
会話に異常あり。
80: 名無しさん@読者の声:2011/12/5(月) 08:53:17 ID:dtRLngF2ho
>>78は誤爆ですorz
投下終了!
81: 名無しさん@読者の声:2011/12/5(月) 09:30:35 ID:ZfWPauMvYQ
更新乙です
wktkwktk(0・∀・)+゚
82: 名無しさん@読者の声:2011/12/5(月) 10:00:38 ID:efiPWNFSg2
>>77の暗号解読できた!
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