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姫「殴っていいですか」
[8] -25 -50 

1:🎏 ◆xXC7.dNnEA:2011/10/28(金) 22:21:53 ID:SCGnwLC0bk
姫「いいですよねお父様」

王「姫ちゃん怖いよ」

姫「殴りたくもなりますよ。



  ――何ですかこの財政は!」


121:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:26:58 ID:cdu7xIBYa.
従者「その辺の侍女にでも道を聞きながら行けば良かったものを」

姫「あっ」

従者「……姫様意外と抜けてますね?」

姫「そんなことないわよ!ああ、ほら向こうから人が」

姫「ちょっと、あなた!少し良いかしら」

?「はい……って、あ!姫!」
122:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:31:04 ID:CDn3vnH7O.
姫「なんだ、勇者だったの」

勇者「何だとは何だよ、失礼な」

姫「うん、でも会えて丁度良かったわ」

勇者「奇遇じゃん、俺も姫のこと探してた」
123:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:32:49 ID:CDn3vnH7O.
姫「何か約束でもあったかしら」

勇者「いや、お願いっていうか相談なんだけどさ」

勇者「俺もそろそろ魔王討伐に行きた」

姫「駄目」

勇者「ええー……」
124:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:42:56 ID:YJIMGSU7Oo
勇者「なんでー!?俺結構強くなったろ!」

姫「駄目なものはだーめっ」

勇者「理不尽だ!」

姫「貴族上がりのボンボンが魔王討伐なんてちゃんちゃらおかしいのよ!」

勇者「貴族関係ないし!」

姫「じゃあ泣き虫ゆーちゃん」

勇者「やめて超やめて」
125:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:52:51 ID:RXwsYJSRA.
勇者「小さい頃の話を持ち出すのはほんとにやめて……」

従者「勇者さんは確か、姫様の幼馴染みでいらっしゃいましたよね」

姫「そう、遊び相手に連れてこられたくせに、泣き虫で全然相手にならなくて」

勇者「だから今は違うってば!」
126:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:56:20 ID:RXwsYJSRA.
勇者「ていうか何で駄目なんだよ?俺のことまだ泣き虫だと思ってる?」

姫「流石にそれだけで止めたりしないわよ」

従者「否定はしないんですね」

勇者「ひでえ」
127:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/9(水) 17:44:44 ID:YJIMGSU7Oo
姫「あのねえ、勇者ひとり送り出すのに幾らかかるか分かってる?」

勇者「布の服と木の棒だけで放り出すくせに」

姫「今時そんなことしないわよ、精々いちばん安い鎧くらいあげるでしょ」

勇者「自分で持ってるやつの方が立派だよ!」
128:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/9(水) 17:53:45 ID:TKQezqcdlg
姫「そうね、主な内容は」

姫「送別会の費用に国内への伝達、関所の整備、ルート上の街に根回しして商品の流通と物価の調整とか」

勇者「そんなことまで!?」

姫「最初に放り出すだけと思ったら大間違いよ」ドヤッ

従者「俺らも帳簿を見て初めて知ったんですけどね」

姫「余計なこと言わない」
129:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/9(水) 18:00:12 ID:VwxIAK9LCQ
勇者「でも、そんな莫大な費用って訳でもないんだろ?」

姫「そうね、確かに舞踏会とか舞踏会とかパーティー諸々よりは遥かに些細な額だわ」

従者「まだ諦めてないんですか」

姫「でも今は、些細な額でも惜しいのよ」

勇者「……え?」
130:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/9(水) 18:07:50 ID:wPFCMzneoQ
従者「……という訳なんですが」

勇者「それやばいじゃん」

姫「やばいわよ、分かりきってるわ」

勇者「どーすんの?」

姫「だから魔王討伐やめさせてるの!」
131:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/9(水) 18:15:18 ID:QZJczNwe4M
勇者「じゃあさ、お金掛けたくないなら国が払わなければいいんじゃねえの?」

姫「は?」

勇者「俺が勝手に行っちゃうの」

姫「却下」

勇者「早いよ!」
132:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/9(水) 18:21:50 ID:wPFCMzneoQ
姫「あんた王国の面目潰す気?」

従者「国が支援するのが通例なんです」

勇者「そうなんだ?」

姫「あの小国はついに勇者ひとり送り出せなくなったなんて噂が立ったら……」ガクブル

勇者「姫、とりあえず落ち着け」
133:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/9(水) 18:25:01 ID:wPFCMzneoQ
姫「ともかくお金ないから無理!ごめん、諦めて!」

勇者「分かったけどさあ、どうせひき止めるなら」

勇者「あなたが心配だから!」ウルッ

勇者「くらいは言ってくれても良かったんじゃないの」

姫「誰がそんなこと」

勇者「うん、ごめん俺が悪かった」
134:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/10(木) 17:42:31 ID:wPFCMzneoQ
従者「姫様、本来の目的をお忘れではありませんか」

姫「あ、そうそう思い出したわ」

姫「ねえ勇者、資料室の場所知らない?分からなくなっちゃったのよ」

勇者「え、また?」

従者「また、とは?」

姫「要らないこと突っ込むんじゃないわよ」
135:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/10(木) 17:45:48 ID:BD5gqboGtA
勇者「この年で方向音痴がまだ治らないなんて、逆に奇跡的だよね」

姫「うるさいわね、さっさと案内してよ」

勇者「わあ横暴、従者さんも大変だねー」

従者「そうですね大変ですねー」

姫「あんたが言うか」
136:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/10(木) 17:48:56 ID:/h1J5f9sxg
勇者「資料室は西棟でしょ、行けば分かるから俺もついていこうか」

姫「頼むわ、こいつ使い物にならないのよ」

従者「それほどでも」

姫「突っ込まないわよ」

勇者「それにしても何で東棟の端なんかに来たのさ」

姫「出来れば聞かないでほしいわ」
137:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/11(金) 15:35:03 ID:TKQezqcdlg
勇者「……へえ、それで帳簿を」

従者「開催するなら、出来るだけ費用を削らなくてはなりませんから」

勇者「ふーん……?」

姫「何よ、不満そうな顔して」

勇者「俺を送り出すお金はないのに、お兄さんを迎えるお金はあるんだ」

姫「当然よ王族だもの」サラッ

勇者「グサッてきた」
138:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/11(金) 15:39:54 ID:vaPRAZHb9M
勇者「あーあ、旅に出る日を夢見て毎日の訓練も欠かさなかったのに」

姫「めんどくさい男ね」

従者「全くです」

勇者「それ従者さんまで言うー?あ、そこの角右だよ」

姫「あら、確かに見覚えがあるわ」

従者「無事到着ですね」
139:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/11(金) 15:49:37 ID:cdu7xIBYa.
姫「相変わらずの威圧感ね、ここは」

従者「俺帰っていいですか」

勇者「帰りたくもなるよなあ」

姫「つべこべ言わないで探すわよ」

勇者「俺も?」

姫「もち」
140:🎏 1
◆xXC7.dNnEA:2011/11/11(金) 16:00:22 ID:QZJczNwe4M
宰相「あれ、姫様もいらしたんですか」

姫「宰相さん!」

勇者「宰相さんお久しぶりです」

宰相「勇者さんも。お会いしない内にすっかりご立派になられて」

勇者「いやあ」

姫「お世辞よ?」

勇者「水差さないでよ!」
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