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さよならいおん「…ありがとうさぎ」
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1: :2011/10/12(水) 18:10:39 ID:DjGow5sBJA
ぼくの名前は
さよならいおん

「さよならいおん」


ぼくはそれしか呟けない




71: 名無しさん@読者の声:2011/10/14(金) 22:06:35 ID:cPmNuQJNtE
こんばんわん君って誰さww
支援!
72: 名無しさん@読者の声:2011/10/15(土) 00:00:51 ID:BhTm2YyXGU
暖かくて切ない…
良スレ(´;ω;`)つC
73: 名無しさん@読者の声:2011/10/16(日) 12:26:50 ID:UNNMTvFSy.
支援! 支援!
74: 名無しさん@読者の声:2011/10/17(月) 00:01:54 ID:lyASBkUlbw
はりま☆はりおさん頑張って!
75: はりお ◆kd.jynLh5M:2011/10/17(月) 17:07:52 ID:8CvlVX4ZxU
>>71
>>68 こんばんわん君に気づいて吹いたwwwこんにちわん君ですねw

支援、応援ありがとうさぎ!全レスしたいくらい嬉しい///
ちなみに「はりお」のはりはハリネズミのはりです(・Å・)フシュッ


76: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/17(月) 17:09:31 ID:8CvlVX4ZxU
ゆっくりゆっくり進んでいく。口に水が入ってきて少し苦しい。

ドンッ

急にぼくの体に鈍い痛みが走った。何かがぼくの体をぐいぐいと押している。どんどん月から離れて陸に近づいていってしまう。もう少しで月に触れたのに。陸に打ち上げられると、ぼくを押していたものがぼくの目の前に立ち上がった。

77: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/17(月) 17:10:22 ID:pZldxr8Itg
わに「なにをしているんですか!もう少し深かったら溺れ死ぬところですよ!」

らいおん「…?」


意味がわからない。ぼくは月に触ろうと水に入っただけだ。死のうとなんかしていない。口に入ってしまった水をゲホゲホと吐き出した。
78: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/17(月) 17:11:17 ID:8CvlVX4ZxU
死のうとなんかしていないです。月に触りたかっただけなんです。伝えようがない思いを抱えながらぼくは黙りこむ。どうにか伝えようと月を指差してから水面を指差してみた。

79: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/17(月) 17:13:49 ID:pZldxr8Itg
わに「月?」

らいおん「…」コクコク

わに「…………」


わにさんに伝わったかはわからないけど、わにさんの瞳が優しくなりぼくの頭を。なぜか涙が出そうになる。ぼくはぐっと堪えた。


80: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/17(月) 17:14:24 ID:pZldxr8Itg
わに「何かあったんでしょうけど、らいおんは陸にいるべきですよ」

わに「月が好きなら星も好きですか?」

らいおん「…」コクコク


べつに月が好きなわけでも星が好きなわけでもないけどなんとなく頷いてみる。ぼくが頷いたのを見てわにさんがにこやかに口を開いた。
81: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/17(月) 17:15:39 ID:pZldxr8Itg
わに「しばらくここに泊まりませんか?」


ぼくはびっくりした。それと同時に嬉しさがこみあげてくる。『しばらく』はわにさんと一緒にいられるんだ。ひとりじゃないんだ。すっごくすっごく嬉しいな。
ぼくはわにさんにむかってペコリとおじぎをした。
82: 名無しさん@読者の声:2011/10/18(火) 05:19:38 ID:UDHBDcGQ6A
これは…やべぇ。もう朝方だけど(´;ω;`)つCあげ
83: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/18(火) 08:26:34 ID:kQZsiAi4Og
支援ありがとうさぎ!
今日も夕方か夜ごろに更新する予定です


>>79
『ぼくの頭を』のあと『撫でた』が抜けてましたw
84: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/18(火) 21:47:47 ID:qdMevyRfro
ぼくはわにさんのお家に入る。たくさんの本があった。『月』とか『星』とかがタイトルになっている本ばっかりだ。


わに「家は好きに使ってください。布団は僕の隣にひくようでいいですか?」

らいおん「!」コクコク

わに「ここに泊まるにあたって約束があります」

85: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/18(火) 21:48:21 ID:qdMevyRfro
わに「ごはんは僕と一緒にとること。夕食後は僕と天体観測をすること。いいですか?」

らいおん「!」コクコク


ぼくは嬉しかった。誰かとごはんが食べられるだけで、誰かと何かする約束があるだけで、ぼくはひとりじゃないんだと実感できる気がしたから。


86: 名無しさん@読者の声:2011/10/19(水) 07:15:47 ID:Cqwybl4PBQ
わに…(´;ω;)
87: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/24(月) 08:03:43 ID:rHFRB5t09Y
更新遅くてすみません
体調悪くて更新出来なかったけど今からちょっと書く!


88: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/24(月) 08:05:14 ID:rHFRB5t09Y
ぼくはその日からわにさんと過ごした。一緒にごはんの支度をしたり池で釣りをしたり。一番楽しいのは夕飯後の天体観測だった。
わにさんの仕事は星に関することらしくて色々な事を教えてくれた。ぼくはそれが楽しみでしかたなかった。
89: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/24(月) 08:05:55 ID:ZoYc6yK4vU
わにさんの家で過ごして1ヶ月くらいたった。
ぼくはいろいろ教わった。声が出なければ字を書けばいいということで字を書くことを教わった。月の遠さも知ったし、色々な星座があることも知った。

そういえば、ぼくはわにさんと過ごすようになってから涙を1回も流していない
90: はりお
◆kd.jynLh5M:2011/10/24(月) 08:06:43 ID:rHFRB5t09Y
わに「今日は新しい星座を発見できたらいいですね」


わにさんの口癖だ。ぼくは大きく頷く。発見したらぼくが名前をつけると約束したからだ。ぼくはニコニコしながら空を眺める。わにさんは望遠鏡をのぞきこむ。

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