***
壱国城、謁見の間
***
壱王「よくぞ参った……魔力を持つ者、勇者よ」
魔者「……お呼びくださったこと光栄に思います、陛下」
壱王「そう畏まらずともよい、楽にせよ」
魔者「……おそれいります」
843: 少女:2012/3/29(木) 21:37:35 ID:dup4gf7dzA
壱姫「……ふーん」
側近「どうかなさいましたか?」
壱姫「いや、……ここに来る前の会話を覚えてるかい?」
側近「……どの会話のことでしょう」
壱姫「彼らと二人の間柄が、何といえばいいかわからないって」
側近「はい、記憶しております」
844: 少女:2012/3/29(木) 21:38:13 ID:dup4gf7dzA
壱姫「簡単じゃないか、昨日の女頭殿の言葉にぴったり当てはまる」
側近「?」
壱姫「……ああ、君が勇者を説得しに行ってる間に、村娘ちゃんと三人で水浴びしたんだよ」
側近「……左様でございますか」
壱姫「うん……見てごらん」
壱姫「まさしく、『家族』じゃないか」
845: 少女:2012/3/29(木) 21:44:51 ID:dup4gf7dzA
>>841-844
今日はここまでに!
一応これで里帰り編(?)は終了です。
…が、実はちょっとしたおまけがあります。
明日の更新をお待ちくださいなノシ
846: 名無しさん@読者の声:2012/3/29(木) 22:59:17 ID:BbaxKm3gIw
明日の楽しみができました
つCCCCC
847: 少女:2012/3/30(金) 21:57:21 ID:Y038A0Kxjs
>>846
ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(*ノノ)
悪ノリしすぎておまけというには少々長くなってしまったのですがw
遅くなってしまいすみません、今から投下しますね!
848: 少女:2012/3/30(金) 21:58:18 ID:RXvz35mO86
盗賊「……でもやっぱ寂しい」ウルー
村娘「……まだ言うのか……」
魔者「一言どこいった」
壱姫「そうですわね……それでしたら、こちらに良いものがございますけど」ニッコリ
女頭「?」
壱姫「ボイスレコーダーと言いまして、人の音声を録音、再生する我が国の機械ですわ」
村娘「……そんなもんがあるのか……」
849: 少女:2012/3/30(金) 21:59:20 ID:RXvz35mO86
壱姫「こちらをプレゼント致します」
盗賊「……それで何すりゃいいんだよ」グス
壱姫「再生は何度でも出来ますから、寂しい気分になったときなどに勇者様方のお声をお聞きください」ニコニコ
盗賊「……へーえ」
**「ええー、兄貴だけずりーなあ!」
盗賊「やらねえからな、俺のだぞ」フフン
850: 少女:2012/3/30(金) 22:00:06 ID:Y038A0Kxjs
魔者「あーよかった、盗賊の機嫌治って……」
側近「それでは、録音をしなければ」
壱姫「いい、もうしてある」
側近「…………、もしや」
盗賊「え? これもう聞けるのか?」
壱姫「お聞きになります?」ニーッコリ
側近「…………」
851: 少女:2012/3/30(金) 22:00:30 ID:Y038A0Kxjs
壱姫「こちらが再生ボタンになります」
盗賊「……、押すぞ?」
…カチャッ………ザー…
盗賊「……? 何も……」
壱姫「しーっ」
…………ム………
**「あ、今!」
……ムラムスメ…………
女頭「すげえ、魔者の声だ……」
852: 少女:2012/3/30(金) 22:01:16 ID:RXvz35mO86
……ハイ………………
村娘「……私だ……」
魔者「いつこれ録ったんだ?」
壱姫「今わかる」ニコー
…………ニ……
女頭「……『に』?」
……ニアッテユゾ…!………
盗賊「……え?」
853: 少女:2012/3/30(金) 22:01:43 ID:RXvz35mO86
──ガタガタドサーッ
壱姫「あらどうなさったんですか、いきなり椅子から落ちたりして」ニッコリ
魔者「い、い、今のまさか……」
……キ……キレイダ…………
魔者「うわああああああああああああああああああああ!!?」
側近「……姫様、やはりあれは」
壱姫「そ、昨日言ってた最終兵器。 ……ね、非人道的でしょ?」
854: 少女:2012/3/30(金) 22:02:55 ID:RXvz35mO86
盗賊「ありがとうお嬢さん、これを毎晩寝る前に聞いて耐えてみるよ」キラキラ
魔者「毎晩って元からそんな頻度で会ってないだろうが!!」
壱姫「いえ、つまらない物ですが、お心をお慰め出来たようでよかったですわ」ニコニコ
魔者「本当につまらないと思ってるなら贈るな! つーか贈らないでくれ頼むから!」
盗賊「頑張れよ魔者、俺はいつでもお前を応援してるぞ!」キラキラ
魔者「お前もさっきからその無駄に爽やかな笑顔やめろ!!」
855: 少女:2012/3/30(金) 22:04:00 ID:Y038A0Kxjs
女頭「あー、魔者も成長したなあぁ……」グスグス
**「まだ子どもだったあの頃が懐かしいですねえ」オイオイ
魔者「そこはそこで泣くな! 昔を懐かしむな! なんとも言えない表情で俺を見るな!!」
**「大きくなって……」
魔者「待てお前新入りだろ! むしろ小さい俺を知らねえだろ!」
盗賊「」ニコニコキラキラ
魔者「……まじで今からでいいから、データ消してくれええええええっ!!!!」
856: 少女:2012/3/30(金) 22:04:25 ID:Y038A0Kxjs
側近「相当恥ずかしがってらっしゃいますね」
壱姫「いざというとき役に立つかなと思って録音しといたんだけど、やっぱり知人が一番ダメージ大きかったみたいだね」ニコー
側近「ご婚約者様の方はなんということもなさそうですね」
村娘「………………」ボソ
壱姫「え?」
村娘「…………は、恥ずかしい……」///カアア
側近「…………」
壱姫「…………、なんかごめん……」
857: 少女:2012/3/30(金) 22:16:16 ID:Y038A0Kxjs
次から、下山中の会話を少しだけ。
858: 少女:2012/3/30(金) 22:16:39 ID:RXvz35mO86
***
壱国外れの山奥
***
魔者「……」
村娘「…………」
壱姫「……二人とも大分気分が沈んでるね」
魔者「お前が言うな……」
側近「気恥ずかしくていらっしゃるのですよ」
魔者「そいつのせいだ……」
859: 少女:2012/3/30(金) 22:17:35 ID:Y038A0Kxjs
魔者「あー、結局秘密もなにもかも意味なかったし、……アレだし、行かない方が良かった気がする……」
村娘「……まあ久々に会えたし、……アレだけど……」
壱姫「ん?」
魔者「あ?」
壱姫「秘密って?」
魔者「あー、昨日ここに来る前話したろ? 女頭たちのこと、『秘密』だって」
壱姫「なんだ……それだけなの……。 てっきりラブい事情があるのかと……」
860: 少女:2012/3/30(金) 22:25:54 ID:RXvz35mO86
>>848-856
>>858-859(下山中)
今日はここまでに!
長いオマケですみません…w
それと、ランキングを見たのですが…五位…!!?
きっとガタ落ちなんだろうなと思っておりましたので、今度こそ変な声を出してしまいました。
ありがとうございます!
今後も頑張りますのでどうかお付き合いください(*´ω`)
861: 少女:2012/3/31(土) 21:34:44 ID:lhVHwnq4ok
すみません!
用事ができてしまったので投下の時間が遅くなります。
(場合によっては明日になるかも…)
申し訳ありませんm(__)m
862: 少女:2012/3/31(土) 23:01:58 ID:Y038A0Kxjs
遅くなりましたー
今から投下します!
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