初めてSSを書かせていただきます。
ギャグ物にしようと思ってまして、そのせいで世界観を無視した発言や行動が多くなると思います。
あと、最終的にはスレタイ詐欺のような展開になるかもしれません。今のところ、そのように予定しています。
以上のような感じで書き進めていこうと思ってます。
問題ないという方は、よければ最後までお付き合いください。
よろしくおねがいします。
※長いため、携帯から読むと途中から読めなくなる可能性があります。読めなくなった場合、こちらから読んでみてください→>>887-891
777: 1:2011/11/20(日) 23:38:51 ID:UOzzvGRKcw
体に突き刺さったままの刃、それと繋がっている機人の右腕を側近は両手でしっかりと掴んだ。
そして、そのまま全身の力を用いて、刃ごと体をひねり、
「ぐあああああ!!」
機人の右肩から先を引き千切ったのだった。
腕を裂かれた痛みで機人の動きが止まった。
その隙に側近は機人の右側に移動する。それと同時にようやく落ちてきた自前の剣をキャッチして、お返しの突きを傷口に見舞った。
頑丈な機械の体も傷口を狙って攻撃されれば意味を成さず、その剣先は機人の体内へと侵入を果たした。
側近は突き刺した剣を媒体に、自らの魔力を機人の体内に移した。そして、
「これで終わりだ」
その魔力を機人の体内で爆発させたのだった。
「……ていうか、その体で痛みとか感じるんだな。ますますわからねえ野郎だ」
言葉はもう返ってこなかった。
778: 1:2011/11/20(日) 23:39:58 ID:UOzzvGRKcw
側近「……これでたぶん暴動のほとんどは片付いたろ」ポタポタ
側近「わりいな、血がこれ以上出るとやばいから、この剣は腕ごと貰ってくぞ」ポタポタ
側近「……まあでも今の状態でも十分流血してるから意味はないかもしれんが」ポタポタ
側近「やべえ……目がチカチカする……」ポタポタ
側近「くそ、城の連中には1週間で帰るっつたのによ……」ポタポタ
側近「これじゃ……かっこつかねえよ……」ポタポタ
側近「さっさと戻らねえと……」ドサッ
側近「さっさと……」ドクドク
側近「……」ドクドク
ハーピー「……え?だ、誰か倒れてる!」
779: 今日はここまで!:2011/11/20(日) 23:41:13 ID:UOzzvGRKcw
側近「……それが俺とハーピーの初めての出会いだったそうです。俺、気絶してて記憶にないですけど」
魔王「長いよ、出会うまでがさ!読んでる途中で2回くらい今回の小話のタイトル確認しちゃったよ!」
側近「ははは、申し訳ないです」
龍人「しかし……側近に致命傷与えるって、そいつ強かったんだな」
魔王「あの時、側近はそんな大変なことになってたんだね」
側近「ハーピーがいなかったらって考えるとゾッとしますよ」
魔王「それで?そこからどうやって恋人同士になったの?」ワクワク
側近「それは……」
側近「リアルタイムで明日以降に話すとしましょう」
魔王「おいぃ!」ズコー
側近「いや、思った以上に長くなったので……」
龍人「じゃあちょっと休憩だな。……昼までまだ少しあるな。ちょっと軽く白飯とイカ明太食ってくる」
魔王「じゃあ俺はプリン食べてくる……」
側近「それでは皆さん、明日以降にまた会いましょう」
780: 名無しさん@読者の声:2011/11/21(月) 00:12:57 ID:svXBI68Hng
な…なにぃ━━━━━━━━━━(´・ω・`)ショボンヌ
781: 名無しさん@読者の声:2011/11/21(月) 03:26:49 ID:Ga85pR.zOs
まて、昨夜うちに止まった…だと…?
782: 1:2011/11/23(水) 02:30:42 ID:UOzzvGRKcw
>>780
過去話は思ってたより難しかったんです。まあ遅れちゃいましたけど、許してください。
何ていいますか、過去話だと、もう話が決まってるので、キャラに自由に動いてもらうわけにはいかず、自力でキャラを導かないといけないことに今回気付きまして。
そんなわけで、側近とハーピーの過去話は大変苦戦したという、そういう言い訳です。この分だと魔王側近の話も苦戦しそうで怖いですwww
>>781
側近「彼女の家に泊まったって、別に絶対行為に至らないといけないわけじゃないでしょう?これだから童貞は……」
魔王「ど、童貞馬鹿にすんなし!」
1「そうだし!馬鹿にすんなし!」
側近「交際経験がないから安直な発想しかできないんですよね」
魔王「そんなことないし!行為以外でやることとか知ってるし!」
1「たとえば……手、つないだり!あと……えっと……手、つないだり!」
前述の通り大苦戦しましたが、どうにか書けたので投下します。
……長いよ?覚悟してくださいね。
783: 1:2011/11/23(水) 02:31:16 ID:UOzzvGRKcw
魔王「ただいまー」
側近「あ、戻ってきましたね」
龍人「イカ明太うまいわー。マジご飯が進むぜぇ」
魔王「焼きプリンおいしかったよー」
側近「……今更ですけど、魔界の王や半人半龍の台詞だと思うと、シュールな台詞ですよね」
龍人「今更すぎるだろ。それよか話の続きだよ!」
魔王「そうだよ!ようやくハーピーちゃんが登場したんだから、張り切って頼むよ!」
側近「はいはい……じゃあ俺がハーピーの家で目覚めたとこから……」
784: 1:2011/11/23(水) 02:31:58 ID:UOzzvGRKcw
側近「……んんっ……」
ハーピー「あっ!起きました?」
側近「ここは……ぐっ!」
ハーピー「あ、駄目ですよ!まだ怪我酷いんですから!」
側近「そうだな、異常なまでに痛いんだが……」
ハーピー「えっと……傷口には外傷に効くとされる薬草を塗りまして!」
ハーピー「あとは体に良いとされる薬草茶も用意してあります!」
ハーピー「微力ながら、寝てる間に回復魔法もかけておきました!」
ハーピー「でも怪我は治らなくって……ごめんなさい、私がもっと上級回復魔法を使えれば……」
側近「いや、助かったよ。ありがとう」
785: 1:2011/11/23(水) 02:32:41 ID:UOzzvGRKcw
ハーピー「……機械生命体と思われる方もいましたが、その方はもう遺体となってて……」
側近「……ああ、そいつは俺が殺した」
ハーピー「……え?」
側近「俺は魔王城に勤める者だ。奴らは現在の魔王の方針を良しとせず、暴動に走り反逆の意を示した」
側近「そうなれば、魔王側は連中を黙らせなくてはならない」
側近「それが例え命を奪うことになっても……実力のある者が全て、それが魔界だ」
ハーピー「魔界は……そうやって争いを続けてきましたからね」
ハーピー「でも……私はそれ、嫌です」
ハーピー「争って誰かを拒絶する世界より、勇気を出して誰かに手を差し伸べる方が素敵だと思います」
ハーピー「だから……新しい魔王様の考えは好きです」
側近「……俺は嫌いだ」
ハーピー「でも魔王様の味方なんですね」
側近「俺は魔王の配下だからな」
786: 1:2011/11/23(水) 02:33:26 ID:UOzzvGRKcw
側近「……頑張って、権力を得た者が好きなようにして何が悪いというんだ」
側近「弱くて全てを奪われる者は、大した努力もせず弱いままだから悪いんだ」
側近「弱肉強食は自然の姿だ。弱い者が権利だけせしめようっていうのはどうかと思うぞ」
側近「それが嫌なら勝ち取れ。それもできぬなら耐えろってことだ」
ハーピー「……強くても、弱くても、お互いに優しくして、仲良くできる世界の方が素晴らしいですよ」
側近「そんな世界はありえないだろ。理想論に過ぎない」
ハーピー「できますよ!きっとそれができる強くて優しい方が現れますよ!」
側近「大言壮語の割には人任せなんだな」
ハーピー「あ……その点は、言い返せませんね」
側近「自分に実現できない理想を他人に任せるってのは関心しないな」
ハーピー「……確かに私は弱いです。私には、魔界を変える力なんてありません」
ハーピー「でも、弱いなりにお手伝いならできると思います!平和な魔界を目指す今の魔王様には全面協力しますよ!」
側近「弱者にできることなんてねえよ」
ハーピー「むぅ……なかなかに酷いこと言いますね」
787: 1:2011/11/23(水) 02:34:08 ID:UOzzvGRKcw
ハーピー「……日も暮れてきましたね。そろそろ食事にしましょうか」
側近「お、ご馳走になっていいのか?」
ハーピー「何言ってるんですか。その怪我が治るまではゆっくり休んでもらいますよ!」
側近「ずいぶん甘い奴なんだな、お前は」
ハーピー「いちいち言い方が酷いですよ。素直に喜んでくれたっていいじゃないですか……」
側近「……ありがとな」
ハーピー「っ!……ど、どういたしてまして///」
ハーピー「ふ、普通にお礼言えるじゃないですか!もう!///」
側近「ふっ、からかいがいのある女だな」
ハーピー「もう、酷いです!……とにかく食事にしましょう!今運びますから……」
788: 1:2011/11/23(水) 02:34:58 ID:UOzzvGRKcw
側近「俺が運ぶよ。世話になってんだ、家事の手伝いくらいさせてくれ」
ハーピー「え?いや、でもその酷い怪我でそんな……」
側近「いいんだよ、大丈夫だから。男なんてこういう時ぐらいでしか家庭で役立てねえんだから、こき使えばいいんだよ」
ハーピー「……」
側近「……なんだよ?」
ハーピー「優しい方なんですね」
側近「はあ?」
ハーピー「魔界の在り方などを話してる時は冷たい方なのかと思いましたが」
ハーピー「優しさと思いやりに満ちてる、素敵な方なんですね」
側近「……まあ俺にだって感情はある。非情になるのは勤務中や戦いの時だけでいいさ」
側近「……関係ないけど、むやみに男性に素敵とか言わない方がいいんじゃないか?」
側近「そんな綺麗な顔で勘違いとかさせたら、勘違いした男は軽く死ねるぞ?」
ハーピー「きっ!?//////」
ハーピー「あ、ああああなたこそ、そんなかっこいいのに、むやみに綺麗とか言わないでください!!///」
側近「かっこいいって……これぐらいの男はいくらでもいるだろ?」
ハーピー「いませんよ!!///」
789: 1:2011/11/23(水) 02:35:39 ID:UOzzvGRKcw
ハーピー「……とにかく食事ですよ、食事!」
側近「よし、じゃあさっさと運ぼうか」
ハーピー「いただきまーす!」
側近「いただきます。……」モグモグ
ハーピー「ど、どうですか?」ドキドキ
側近「……うん、普通にうまいわ」
ハーピー「本当ですか!?よかったです!」
側近「……なんかさ」
ハーピー「はい?なんでしょうか?」
側近「……いや、なんでもない」
ハーピー「……?」
側近(なんか……こういう平凡な幸せってのも悪くはねえなあ)モグモグ
側近(弱者とか強者とか関係なく、手を取り合える世界か……)モグモグ
側近(まあ、出来っこねえよな)モグモグ
側近(だったら……俺は奪う側になるまでだ)モグモグ
側近「……ご馳走様」
ハーピー「……え!?もう食べたんですか!?速いですね!?」
側近「お前が遅いんだろ……」
790: 1:2011/11/23(水) 02:36:52 ID:UOzzvGRKcw
それから数日、側近はハーピーと共に過ごした。
ある程度回復したら城へと戻るつもりだったが、
「怪我人を放ってはいれません!」
という、ハーピーの優しさに押し負けて、結局完治までお世話になることになった。
その間に側近は自分の名を伝え、性格を伝え、何が好きで何が嫌いかを伝えた。
代わりに側近はハーピーの名前を知り、性格を知り、好き嫌いなども知った。
日が進むにつれ、お互いの理解度は目に見えて上がっていったのだった。
側近「じゃあここはハーピーの自宅ってわけだな」
ハーピー「そうなんです!若くして家を持ってるんですよ!立派でしょう?」
側近「クソ狭い家だけどな」
ハーピー「そ、そりゃ魔王城と比べたら狭いですけど……庶民の目線で語ってくださいよ!」
側近「知るかよ。俺はエリートなんだよ」
791: 1:2011/11/23(水) 02:37:45 ID:UOzzvGRKcw
ハーピー「もう……側近さんのいじわるに慣れてきた自分が怖いですよ」
側近「ハーピーはからかいがいがあるからな。……なあ」
ハーピー「はい?」
側近「最近ちょっと思ってたんだけどよ」
ハーピー「はい」
側近「ハーピー族ってさ、けっこう他種族との交流を嫌う種族じゃん」
ハーピー「……そうですね」
側近「ハーピーもハーピー族と共に生きてんだろ?俺なんか看病して家に置いてて大丈夫なのかよ?」
ハーピー「……皆、そんなに非情じゃないですよ。誰かが困ってる時は助ける、それくらいは許容されますよ」
側近「そんなもんなのか……」
ハーピー「そうですよ。側近さんは気にしすぎです」
ハーピー「……じゃあ私、野菜を貰いに行きますね」
側近「たまには野菜や魚じゃなくて肉が食いてえなあ」
ハーピー「ハーピー族は魔界で狩りができるほど強い種族じゃありません!」
側近「じゃあよそで買えばいいじゃん」
ハーピー「基本は他文化交流禁止の種族です!……じゃあ行ってきます」
792: 1:2011/11/23(水) 02:39:16 ID:UOzzvGRKcw
ハーピー「〜〜♪」テクテク
「あの子、例の子じゃない?」
「声、大きいよ。聞こえちゃうよ」
ハーピー「っ!」ピタッ
「死にかけてた人型の魔物捕まえて看病してるって」
「人型って、強さにばらつきがある種族よね」
「強い奴で、何かの策略だったらどうするのって話よねー」
「私達ハーピー族は強い種族じゃないからこそ、他種族を拒絶して生きてるのに」
「なんかかっこいい雄みたいだからさ、いやらしいことでも考えたんじゃないの?」
「最悪だね……自分の欲求で皆を危険に晒すなって言ってやりたい」
「これが聞こえてたらいいのにねー」クスクス
「ねー」クスクス
ハーピー「……」
793: 1:2011/11/23(水) 02:39:57 ID:UOzzvGRKcw
その頃、薬草の森では
ハー子「よいしょ……よいしょ……」
ハー美「ふう……薬草いっぱい採れたね」
ハー子「じゃあそろそろ帰って……きゃあ!」ドンッ
獣人「いってえ!女ぁ、どこ見て歩いてやがる!」
ハー子「す、すみません!」
獣人「……んん?」ギロッ
ハー子「……」オドオド
ハー美「……」ビクビク
獣人「……へぇ」ニヤニヤ
獣人「ぶつかりはするし、俺達の縄張りは荒すし……これはただで許すわけにはいかねえなあ」
ハー子「そ、そんな!この森は誰の物でもないはず……」
獣人「うるせえ!いいのか?俺達獣人族がその気になれば、ハーピー族なんか一捻りだぜ?」
ハー子「っ!」
獣人「それでいいなら、俺は別に構わんがなあ」
794: 1:2011/11/23(水) 02:40:47 ID:UOzzvGRKcw
ハー美「ど、どうすれば許してもらえますか?」
獣人「へっへっへ……お前ら一族で一番美しい娘を寄越せ。そうすれば許してやるよ」
ハー子「そ、そんなの無理です!」
獣人「てめえらの都合なんか知るかよ!……明日の今頃に、この森に来させろ。たっぷり可愛がってやるからよ」
ハー美「そんな……」
獣人「そういうことだ。楽しみにしてるぜ」
ハー子「ど、どうしよう……どうしよう……!」
ハー美「と、とりあえず戻って長老に相談しよう!」
ハー子「う、うん!」
795: 1:2011/11/23(水) 02:41:37 ID:UOzzvGRKcw
ハー子「……というわけなんです」
長老「ふむ……我らが獣人族と争ったところで勝ち目はない。言うとおりにした方が良いじゃろう」
ハー美「では、誰を獣人族に差し出すというのですか?」
長老「……ハーピーがいいじゃろう」
ハー子「!」
長老「あれは一族でも一番の座を争うほどの美貌を持っておる」
長老「くわえて、ろくに戦闘もできぬハーピー族でありながら、他種族との交流を望む危険分子じゃ」
長老「この機会に処分するのが一族のためじゃろう。あれに犠牲となってもらおう」
ハー子「わ……わかりました」
長老「待ち合わせは薬草の森じゃったな。では薬草採取の手伝いとでも言って、明日森に行かせればいいの」
ハー美「……は、はい……」
796: 1:2011/11/23(水) 02:42:37 ID:UOzzvGRKcw
ハーピー「……だから私は言ってやったんです!ニラレバでしょ!って」
側近「いや、そこはレバニラじゃないのか?」
ハー子「あ、あのう……」
ハーピー「あれ?ハー子さんにハー美さん。いらっしゃい」
ハー美「遅くにお邪魔してごめん。……今の、何の話?」
ハーピー「あ……き、気にしないでください///」
側近「……どうも」
ハー子「あ……はい。どうも」
ハーピー「急に来て……何かあったんですか?」
ハー子「あ……えっと、やく……薬草の数が不足してて」
ハー美「明日も薬草の採取が必要になって……よ、よかったら手伝ってくれないかなって」
ハーピー「そういうことでしたか。わかりました、お手伝いしましょう。いつ頃の予定ですか?」
ハー子「ご……午後の……5時頃に……」
ハーピー「ずいぶん遅くから始めるんですね?」
ハー美「あ……わた、私達、ちょっと用事があるから……」
ハーピー「そうですか。私だけでも早めに行って採取しておきましょうか?」
ハー子「い、いや……それは悪いから、5時から一緒にしよう」
ハーピー「わかりました。明日の午後5時に薬草の森に向かえばいいんですね」
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