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チェシャ「リメンバー・アリス」
[8] -25 -50 

1: ◆AlicexxO96:2011/9/11(日) 00:07:28 ID:EXtZ5v8wjc
白兎「アリス! 私達のアリス!」の番外編的なものでございまする

本編に入れたかったけどサイズオーバーにより断念したチェシャ猫の過去編等

本編の時ほどの更新率は無理ですが、放置するようなら直ぐ削除希望を出しますので、御了承ください

完全に蛇足と自負しておりますので
ひっそりと穏便にsage進行で行きたいと思いますので、どうかよろしくですm(_ _)m


42: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:25:16 ID:Nl1BkT2ffc
チェシャ「あ…」

女王「この国はあなたが作ったの
あなたの為にあるのよ」

アリス「まっ…いいからっ…のいてっ!」グイッ

白兎「アリスゥ!!アリスゥ!!わっふー!!」

女王「白兎ちゃん、落ち着いて?」

白兎「は、はい!」バッ

チェシャ「(切り替え早っ)」

アリス「あわ…あわわわ…」ビクビク
43: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:27:20 ID:EXtZ5v8wjc
アリス「どういうことっ!?」

女王「あなたは暫く、ここに居るの
好きに遊んで、好きに眠って、好きにお茶して」

アリス「は…!?」

白兎「いっぱい遊ぼうねアリス!」

アリス「絶対嫌!」

白兎「」ビクッ

アリス「意味が分からないよ!
帰して!パパやママに怒られるよ!」
44: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:33:11 ID:LKWhokV37M
女王「ねぇアリス、ここは夢の国
あなたが創りだした、あなたの世界なの」

女王「あなたが帰ってしまうと、この世界の意味が無くなってしまうのよ…」

アリス「私だってここでいる訳にいかないよ!
あんまり遠くに行くとパパにまたぶたれちゃうの!」

女王「…そんなに、帰りたいの?」

アリス「うん!」

女王「……」

白兎「女王様?帰しちゃうんですか!?」

女王「…アリスがそれを望むのなら仕方ないことなのよ」
45: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:35:53 ID:SreLzOfR6w
女王「じゃ、これだけ約束してちょうだい?」

アリス「……?」

女王「お家に帰っても、今日あなたが来たここの事を、どうか覚えていて?」

アリス「…知らない。ここ怖いから、思い出したくないよ…」

女王「お願い。ここの住民は皆、アリスを信じていますから」

アリス「……よく分かんないけど、分かった」

女王「良い子ね。じゃあまた会いましょうね?私達のアリス」
46: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:39:32 ID:yQM7sYVCM6
女王がアリスに手を振った時には

アリスの姿は消えていました

白兎「消えた!?」

チェシャ「…魔法?」

女王「えぇ、魔法
さてと、あなたはだぁれ?」

チェシャ「へ?」

女王「あなたの名前、教えてちょうだい?」

チェシャ「あ…ボ、ボクはチェシャ、チェシャ猫!」

女王「あぁ、噂の…
ごめんなさいね?まだ住民達の顔、しっかり覚えてなくて」

女王「ふふ…女王失格ね」

チェシャ「…あ、いや」
47: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:46:02 ID:3aE7tu1jnQ
これが女王か、と猫は思いました

初めて自分の目を見つめて話してくれたので

猫は物凄く緊張してしまいました

女王「そう、チェシャ猫。素敵な名前」ニッコリ

白兎「じょ、女王様ぁ」

女王「あら、白兎ちゃん
アリスが居たときの活発さはどうしたの?
そんな所に隠れて」

白兎「いえ…」チラッ

チェシャ「……」
48: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:50:19 ID:XXyIM9TlNE
白兎「こ、これからどうするんですかっ!?」

女王「そうねぇ、アリスがいつ帰って来てもいいよう、ご馳走の用意でもしましょう」

女王「とりあえず、城に帰りましょ?」

白兎「は、はい!」タッタッ

女王「…またね、チェシャ猫さん」

チェシャ「…!」ビクッ

チェシャ「あ、うん!」


チェシャ「…あり、結局また独りか…」
49: ◆AlicexxO96:2011/9/12(月) 22:17:55 ID:SreLzOfR6w
へたれチェシャ猫

あい、今晩はお仕舞い

三日でまだ50って遅く感じますね
気のせいであって欲しい

>>29
優しいおじさんっ…! ポロポロ

>>30
よくできた世界観!
ありがたいお言葉

>>31
書きながら思ってますが、このチェシャ猫は不憫ですね

それではまた明日
皆様良い夢を…
50: 名無しさん@読者の声:2011/9/12(月) 22:30:09 ID:VDKZMqcALE
チェシャと>>1愛してる!!!!!

んーむぁっ(ちゅっ
51: 名無しさん@読者の声:2011/9/13(火) 19:10:27 ID:I6NXfxmvTI
C
52: 名無しさん@読者の声:2011/9/13(火) 20:33:03 ID:uBwTrONEwQ
あれ?アリスもしかして虐待受けてね?

久しぶりに公爵夫人でた!チェシャとの絡み面白いわぁCCCCCCC
53: 名無しさん@読者の声:2011/9/14(水) 00:30:44 ID:aqZvmbwtMY
本編一気に読んできました
世界観がすごいです…時に涙しながらとても楽しく読ませていただきました

というわけでこちらを支援させてくださいな!
54: 名無しさん@不思議の国:2011/9/14(水) 00:31:23 ID:XXyIM9TlNE
それ以来、アリスが不思議の国に帰ってくる事はありませんでした

しばらくして住民達は皆、女王の城に呼び出されました

まず聴かされたのは女王の謝罪

自分の考えは甘かった
やはりあの時アリスを帰した判断は間違っていた、と

住民達は誰一人として騒がず、女王の話に耳を傾けていました

が、その後伝えられたのは「アリスへの献上」の事

これには住民達の誰もが驚き、戸惑いを隠せないようでした

正確には、猫を除く住民達の誰もが、でしたが
55: 名無しさん@不思議の国:2011/9/14(水) 00:43:07 ID:Nl1BkT2ffc
猫は独り、そのある種横暴な仕組みに希望を見出していました

チェシャ「もしかしたら…」

チェシャ「ボクはこれを機に、何か変われるかも知れないじゃないか」

住民達は一列に並び、城の裏に置かれた裁判所へと流れ込みます


生命の概念の無い空、大地などの景色から「色」が、最初に献上されました

突如として空の青が、野原の緑が消え失せました
56: 名無しさん@不思議の国:2011/9/14(水) 01:02:42 ID:hZatukS3eA
焦る人々 頭を抱える大人達 事の重大さすら分からずはしゃぐ子供達

『次は誰だ?』 『そりゃ勿論』 『我らが女王様じゃないかな』

チェシャ「……」ピクッ

裁判所の中の様子は分かりませんでしたが

猫は一瞬、もの凄い緊張感のようなものに襲われたような

そんな気がしました

チェシャ「…何?」

裁判所の中で、恐らく何かがあった
57: 名無しさん@不思議の国:2011/9/14(水) 01:09:33 ID:3aE7tu1jnQ
女王に下された献上内容は「体」

問題は、それが女王自身の望んでいたものではなかった事

女王「……」

裁判所の中にいた住民達は取り消しを訴えかけますが

女王「……構いませんよ」

裁判長「…申し訳ない…」

女王「アリスにこの体を捧げられるのなら、何も悲しい事などありません」

裁判長「…これは、アリスの意思。受け入れる他、ないのだ…」

女王「でしたら、尚更ですよ…」
58: 名無しさん@不思議の国:2011/9/14(水) 01:18:24 ID:XXyIM9TlNE
女王「じゃ、あなたはどうします?」

ビル「私、ですか…?」

女王は隣に立つ蜥蜴の執事に問います

ビル「…そう、ですね『体温』なんて如何でしょう」

女王「体温?」

ビル「えぇ。陛下が献上なさった御体を、少しでも暖めて差し上げられればと」

女王「…ですって」

裁判長「…許可」

ビル「ありがとうございます」

二人は被告人席を立ちます

惜しみない拍手に送られ、そのまま奥の部屋へ

続くは公爵、その夫人

猫が裁判所に入ったのは、日が暮れ始めた頃でした
59: 名無しさん@不思議の国:2011/9/15(木) 00:06:49 ID:EXtZ5v8wjc
未だに猫は献上を決めかねていました

先程までの期待は少しずつ、焦りへと変わります

その時ちょうど、ドラゴンの番がやってきていたのに気付きました

その大きな体で、裁判所に入る訳にはいかないので

鼻と口を窓から突っ込んで話し始めました

ドラ「僕に必要の無いものをあげればいいの?」

裁判長「あぁ」

ドラ「そっかー。じゃあどうしようかな」
60: 名無しさん@不思議の国:2011/9/15(木) 00:20:07 ID:.P9Ds9FMzQ
ドラ「じゃ、僕は『孤独』が要らない!」

裁判所内は一瞬で静まり返ります

ドラ「……あれ? 僕なにか変な事言ったかな」

裁判長「…構わんよ、許可しよう」

ドラ「ホント!? ありがと!!」

「そんな利己的なものでも許されるのか」と人々がざわつく中

恐らく一番驚いていたのは猫

チェシャ「…凄いや」

チェシャ「なんて素敵な考えなんだろう…!
何で思いつかなかったんだろ…!」フリフリ

唯一の友達が教えてくれた、とっておきの願い

嬉しくって、尻尾も小躍りしてしまいます
61: 名無しさん@不思議の国:2011/9/15(木) 00:26:33 ID:49xkdw3Uyk


裁判長「…次」

チェシャ「あ、はい!」ピョン

裁判長「チェシャ猫さん、ね…」

自分の名を告げられた途端、何人もの、おおよそ鼠や平和主義者達の憎悪を孕んだ視線が

猫の背中に突き刺さった、ような気がしました

あとの人々はまるで自分になんか全く興味などないような

でももう、それもお仕舞いだ
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