Part3
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 08:11:15.72 ID:
Ys3IYykl0
「夫君。私はさっき嫁子から電話を貰ってね。ああ、その時の電話はお母さんが出て、話をしていたのだが…」
どうやら御父さんは、俺が自宅に帰る前に嫁から電話を受けていて相談をされていたそうだ。
そして今夜は家に居られそうに無い。迎えに来て欲しいと言われ、先ほど迎えにきたらこの有様…。
どうりで普段見ないちょっと大きいスポーツバックがあるわけだ…。
「夫君…事情は聞いているよ」
御父さんは優しく俺に話しかけた。「ええ、けど違うんです。……誤解なんです」俺は半泣きで言った。
だけど大丈夫、もう安心だ。この人が居れば後は誤解を解くだけなんだ…。
「ああ。分かるよ。男だもんな。…うん。分かるよ」
御父さんは少し気まずそうな笑顔で言った。
違うんですよ御父さん分かってないですよ…。しかもそんな所で懐深いアピール今されても…
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 08:12:44.57 ID:
Ys3IYykl0
ああ、来てたんですねお義母さん…。俺はそう思い、精一杯の笑顔を繕って玄関の方を向いた。
すると、御母さんは蔑むような目で俺を見ていた。これは完全に汚い生ごみを見るような目だ。
完全に俺を誤解している。ああああ違うんだ。浮気なんかしてないんだ…。
御母さんは怖い。細木和子に似ている。けど顔が似てるだけでいい人なんだ。優しいんだ。。
俺は勇気を出して言った。「御父さん。全て誤解なんです…。全部話すから聞いてください…」
しかし御父さんは嫁の手を握り、座っている嫁を起こした。
「夫君。キミの言い分をまだ聞いていない。…しかし今は二人とも冷静じゃない。そうだろ?
また明日キミの話を聞こう。今日は…嫁子を実家に泊まらせるよ…」
御父さんはそう言って、泣いている嫁と一緒に家を出て行った。最後まで御母さんは生ごみを見る目で俺を見ていた…。
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 08:14:43.82 ID:
Ys3IYykl0
そして、一人俺は家に残された。さっきまで騒がしかったのが嘘みたいだった。
最初にビンタされた耳がまだ痛く、静かな空間に耳鳴りだけが響いた。
どうしてこうなったんだろう。どこから間違ったんだろう…。
自問自答の中、俺は割れたコップの破片、原型を留めていない小物などの破片を部屋用の小さな箒で掃除した。
ふと、壁にぶら下がっている写真立てが目に入った。
なんでもないただの一日に撮った写真だ。
遊園地に行ったわけでもなく、なにかの記念日に撮ったわけでもない、普通の日に撮った二人の写真だ。
写真立てを飾っている嫁に対して俺は「もっと特別なの飾りなよ」なんて言ったけど、
嫁は「これがいいの。これでいいの」って少し笑って言った。
その時の嫁の気持ちが分かった気がした。
俺はそこで自分のした愚かさに初めて気が付いて、号泣した。つまらない嘘をついて、嫁を無駄に苦しませて…。
明日にはしっかり全てを打ち明けよう!
そして誓った。謝って嫁をまた家に連れて帰って、幸せな普通の大切な日々を過ごすんだ、と。
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 08:16:45.03 ID:vokK7M8VO
このスレッドのURLを送れば、とりあえず浮気してないことが分かってもらえる
後の問題はガンバレ
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 08:17:29.51 ID:nlG9XXPM0
お父さんが良い人過ぎて逆につらいなwwwwww
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 08:18:25.83 ID:
Ys3IYykl0
翌朝、俺は起きて会社に向かった。
車で会社に向かう途中で、今回起きた事件の全てが鼻琳の所為だという妄想をこりずにしていた。
(俺の心の中に巣食う悪魔鼻りんめ。お前なんか華琳じゃない。お前は悪魔だ!
お前が俺を甘い誘惑の罠に嵌めて、全てを壊したんだ…!許さないぞ…!)
社内のトイレで顔に引っかき傷が見つかった。ちょっと瘡蓋になっている。みっともない。
同僚達に気づかれ、「どうしたの?その傷?」と言われたが、夫婦喧嘩ともいえずちょっと爪で引っかいちゃって…
と言い訳した。
皆さん。僕は鼻琳にそそのかされ、嘘を重ね、嫁に愛想をつかされたお馬鹿さんですよ。あは…あはは…
なんて永沢君と藤木君みたいな感じになってた。
そして、お昼に御父さんからメールが来た。
内容は、仕事が終わったらうちに来て話し合いをしよう。というものだった。
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 08:24:49.63 ID:
Ys3IYykl0
ここまでが書き纏めたモノでした。
この後、嫁と義父と義母と話し合いをするのですが…。
そろそろ時間が迫ってきましたので出社します。
また16時頃にスレが残っていたら書きたいと思います。
徹夜出社とか久しぶりだなぁw
駄文に朝まで付き合ってくれてありがとう。
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 08:31:43.94 ID:avvvgK7f0
会議中ハナリンで噴出すフラグが立ったな
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 15:21:50.75 ID:XPF/EHXD0
ほ
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 15:41:38.40 ID:2JtMPS2m0
ほ
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:05:22.14 ID:qQG1QZRyO
ほ
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:10:02.77 ID:
Ys3IYykl0
只今戻りました!
保守ありがとうございました。ご期待に沿えるよう頑張ります。
>>289からの続きを投下させていただきます(劉備ちゃん)
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:10:38.56 ID:UhM9BwKq0
292 名前:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 08:24:49.63 ID:
Ys3IYykl0 [24/24]
ここまでが書き纏めたモノでした。
この後、嫁と義父と義母と話し合いをするのですが…。
そろそろ時間が迫ってきましたので出社します。
また16時頃にスレが残っていたら書きたいと思います。
そろそろか・・・・・ゴクリ(AA
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:12:31.35 ID:eYAdi7tti
まぁコレクションを売り払った金で嫁にプレゼントとオタを辞めるしかないな
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:14:48.46 ID:
Ys3IYykl0
業務をこなし退社し、俺は嫁の実家に到着した。
向かう途中の車内で、どうにか上手い言い訳が作れないか、最後まで俺は性懲りもなく真実に抗っていた。
しかし駄目だった。やはり真実を話して、ありのままの自分を受け入れてもらうしかないと悲しいけど結論をだした。
初めから嫁にカミングアウトしてれば、義父と義母の前で恥をかかなくてすんだのに…。
でもしょうがない。これは全て鼻琳の策略、智謀、戦略に嵌ってしまった自分の責任なのだから。。
クソっ。鼻琳め。全てが無事に終わったら、お前の存在の証明…つまりアカウントを消してやる。ざまぁみろ。
深呼吸して覚悟を決めた俺は嫁家のインターホンを押した…
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:15:33.66 ID:uTr0bIAs0
趣味と私とどっちとる?って言われたらどうすればいいんだろう
こういう場合。
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:16:16.76 ID:
Ys3IYykl0
御父さんが出てきてくれて、リビングに通された。
向かい合ったソファの片方に嫁が座っていた。なんだか生気がない…。これがレイプ目か…ゴクリ
俺は嫁に近づき、優しい声で話しかけた。
「嫁…ごめん…。けどちゃんと今日全部話すから。。全ての誤解が解けたらまた…」
「………」
よく見ると目が真っ赤だった。多分寝てないんだろう。
そりゃあ信じてた夫に裏切られて、その上あんなメールを見た日にはこうなる。
胸が締め付けられる様に痛かった。
これが小説とかでよく見る、締め付けられるような痛みかぁ…なんて呑気な事も考えてた。
とにかく早く!一刻も早く誤解を解き、嫁を抱きしめたい。。
今さらながら嫁の愛おしさ、愛らしさを再確認できた俺に対して、頭の中の鼻琳は
(よかったじゃんw再確認できてwwキヒヒヒ(`∀´)
なんてフザけた事を抜かしている。
引っ込んでいろ鼻琳よ。これからお前に引導を渡すんだ。フン。せいぜい怯えていろ。
嫁のソファの後ろのテーブルには御母さんが座っていた。
相変わらず俺を見る目つきは生ごみを見る目だった…
しかし、ちょっとだけその鋭い目つきに興奮しそうになったのは秘密だw
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:30:16.93 ID:
Ys3IYykl0
御父さんが嫁の隣に座り、俺が反対側のソファに座った。
そして少しの沈黙の後、御父さんが口を開いた。
「さて夫君…。
私はね。嫁から聞いた話がとても信じられない…。キミがまさか浮気をするような人だとは思えないから…」
やっぱり御父さんは俺を信じてくれていた!素直に嬉しかった。
嫁はただ虚空を見上げていた。
「まず私が嫁子から聞いた話を夫君に話す。そして間違っている事実を私に話してくれ。」
「わかりました。その、…本当にくだらない行為が上手く重なってしまったんです…本当です。本当なんです」
「ああ。分かってる。分かってるぞ。ひとつずつ解消していこうな。な、嫁子も」
御父さんが仏に見えてきた。優しい。優しいな。きっと大丈夫だ。このまま落ち着いて話をすれば絶対解ける。
御父さんに、父の日にはきっとネクタイをプレゼントしよう。
「 キミが、 は な り ん という女性とメール交換をしていると聞いたのだが」
あぁ…。そこから話さなければいけないのですね…
しかしどうしよう… 鼻琳 は本当は 華琳 という名前なんです!なんて言えねぇえええ!
名前を改めたらなんか存在を認めているようではないか!!
そもそも考えてみれば、名前なんてどうだっていい事で、もうはなりんって事でいいや!うん!
と思い名前の訂正をあえて申告しなかった。
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:43:42.56 ID:JgJrgGE00
義父の落ち着きが逆にこえーよw
いきなりスイッチが入りそうだわ
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:49:52.54 ID:FJiItdTH0
嫁に話すだけならまだしも親付きで説明とか公開処刑のいいとこ
一生ネタにされるわwwwww
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:50:15.93 ID:v5meGhsdO
いやだ・・・!ワクワクするっ!
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:50:36.82 ID:
Ys3IYykl0
「あまつさえ、昨日の夜は…その女性の家に招かれて、遅くに帰ってきたそうじゃないか…」
俺は覚悟を決めた。言うぞ。全てを。まず最初の一歩を踏み出す!
「…御父さん。まずそこが違うんです。
…鼻琳からのメールは全て…俺の… 自 演 自 作 な ん で す !」
言った…。言ったよ!
俺は自分を褒めてあげたい。しかしこれではまだ全ての誤解は解けてない。
ここからが問題なのだ。
すると、それを聞いた御父さんが厳しい顔つきになった。
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:52:20.15 ID:5zwPAut9i
義父(な、何を言ってるんだこいつは…)
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:53:07.17 ID:A0xH4tlw0
はなりんで吹くwww
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:53:07.70 ID:PHnEw8180
浮気してなかったのは夫としていいのだろうけど、妄想メールとか人としてどうなんだろうな
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:55:19.31 ID:Ah1JWVsL0
義父「ひどい自演をみた」
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:56:57.05 ID:9a7tYIb30
よし、いいぞ
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:57:07.20 ID:RYNfp9XpO
こんなやつですら結婚できるというのに…
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 16:58:52.54 ID:nbeFArNb0
>>373
二次相手とはいえここまで逝ってたら、夫としても浮気してたのと変わらんだろ
浮気は誤解ですってどの口が言うのかと
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 17:07:02.55 ID:
Ys3IYykl0
「…なんだって?ピキピキ」
俺は怒りの仏に少しびびったが、話を続けようとした。
しかし、遮るようにそれまで黙っていた嫁が口を開いた。
「それ”…ゲホッゲホッ!」
嫁は久しぶりに言葉を発したせいか、声が上手く出ないようだった。それが今でも印象に残っている。
「…それって昨日私に言った、驚かせようとしたドッキリって話…?
また…そんな嘘…つくの…?」
「違うんだ…嫁。いや違くないごめん。それは実は嘘なんだ…。あの時はあわてて咄嗟に嘘をついちゃったんだ…。ごめん」
「また…嘘じゃん……ふぇ…うっ…う"う"う"う"ぅぅぅぅ……ばかぁぁぁっ!……」
嫁が泣いてしまった…。あんなつまらない言い訳使わなければ良かった…。畜生…。嘘カウント1増えた…。
「…怪しいと思ってた…通帳もぉ…うっ…グス…クレジットカードも…夜に帰ってこないのも…ふぅう"ぅ"ぅ"ぅ"ぅぅうぅ…」
御母さんの俺を見る目が、生ごみよりさらに汚いうんこを見る目にレベルアップした!
やっぱり怪しまれてたのか…。だけど全ては誤解なんだ。これからその誤解が一つずつ解けていくはずなんだ!
俺 の カ ミ ン グ ア ウ ト が つ い に 始 ま る …
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 17:09:02.51 ID:88sOe+riO
wktkがとまらんwwwww
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 17:33:35.04 ID:
Ys3IYykl0
「嫁…俺は…世間で言われている ア ニ メ オ タ ク な ん だ 。 」
ついに言った…。後悔はしてない。
少し清清しさを感じるまでだった。罪を白状したような気分…。清涼な風が俺の心を吹き抜ける…。
俺の脳内の鼻琳が存在を否定され、ダメージを受け叫んでいる気がした。
部屋がシーンと静まり返る。しかし、場違いの発言がこれほどまでに時を止めるとは…。
嫁は何を言っているのかよく分からないという顔をしていた。もちろん目は真っ赤。
「御父さん…。この鼻琳というメールの女性は、僕の好きなアニメに出てくるキャラクターなんです」
御父さんも訳が分からないというしかめっ面をしている。
しかし俺はさらに畳みかける!攻撃…いや口撃を止めない!
「 つ ま り !
俺は自分の持っているフリーのメールアドレスを、自分の携帯に 鼻琳 と登録して、
そして自分の携帯に鼻琳からとしてのメールを受け取っていたわけですよっ!!(ドヤ顔っ)」
俺は何故か自信満々に言い放った。
どうだ!?どうにでもなれ!これで分かっただろう?事件の内容、そして俺の気持ち悪さが つД`)・゚・。・゚゚・*:.。
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 17:35:09.25 ID:
Ys3IYykl0
俺は御父さんを見た。
御父さんはちょっとキョドった様子でこう言った…。
「 つ ま り … ど う い う 事 な ん だ ? 」
御父さんは理解していなかった。つーかナルトかよチクショー・゚・(つД`)・゚・
そして、御母さんの俺を見る目が、うんこを見る目から可哀想な子を見る目に変わった!
やめて御母さん!それが一番傷つくの!
…確かにちょっと上記の説明じゃ分かりにくかった。俺も正直ちょっと分かりづらいなと言ってて思ってた。
俺は赤面しながら、フリーのメールアドレス、自分の携帯への登録…。今回のメール偽装事件の内容を細かく三人に説明した。
正直死にたかった。御父さんに「あーそういうことね」と頷かれる度になんか死にたかった。
416 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 17:37:24.67 ID:HMgpHnVZ0
これもう義母からは一生普通の目で見られる事ないね
436 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 17:54:18.31 ID:/xiGlwF00
うちの旦那は付き合うときに
「オタなんですけど・・・」ってカミングアウトしてたなwww
今思えば初めに言ってくれて良かった。
438 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 17:55:02.78 ID:
Ys3IYykl0
「…それで鼻琳からメールが来ているように自分を思い込ませて楽しんでいたんです…」
事件解決…。全てを説明し終わった瞬間、俺の脳内鼻琳は断末魔の声をあげて消滅した。シュワ〜。
勝った。俺は鼻琳に勝った。もう惑わされない…。そうだこれからは心を入れ替えて…一日三膳恋陽陽…
「夫君」
「ひゃい。御父さん」
完全に油断していた。何か御父さんと嫁が話しをしていた。
そしてこっちを向いた。
「夫君が好きな…そのアニメ…。
な ん て 名 前 だ い ? 」
えっ…名前?俺は予想外の質問に焦った。
「名前ですか!? は な り ん ですけど…(連呼させるなwww恥ずかしいwww)」
「えーっと…違う違う。 題 名 だ 。 」
えええええええええ題名言うのぉぉおおお?どんな羞恥プレイですか!?
知ってどうするの!?えええええまじで言うのねぇまじで?
俺は平静を装ったが、明らかに動揺していたと思う。
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 17:56:30.74 ID:vSf7+l6M0
クソワロタ
442 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 17:56:35.45 ID:sFGkjGwQ0
お父さんが本当の意味で理解者になるわけか
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:08:59.04 ID:
Ys3IYykl0
そんな俺の様子を見た嫁が
「やっぱり嘘じゃん…夫がオタクなわけないよ…。今まで一緒に居た私が言うんだもん…。
どうせ鼻琳と…昨日の夜に電話で打ち合わせでもしたんでしょ…?こうやって言えば大丈夫だとか…」
と憎らしげに言った。
嘘じゃねーよチキショー!!脳内鼻琳が高笑いし息を吹き返すのを感じた…。
ハナリン
完璧な嘘はリアルを侵食する… そんな映画のキャッチフレーズが頭に浮かんだ。
悔しかった…。俺の脳内の鼻琳を殺すだけじゃもう鼻琳の存在は消えない。
こいつら三人に住む鼻琳全員を消さないと、完全には消滅しないのだ。
なんなんだ!?鼻琳…。最初はただの空想の人物だったのに、今では俺以外の三人にまで存在を認められる人物にまでなった…
怖い。鼻琳超怖い。俺は鼻琳に初めて恐怖を感じた。
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:14:32.35 ID:
Ys3IYykl0
「私もね。信じられないんだ。キミがそういう趣味をもっているとは…。
いや、その趣味を悪いというわけではないが…」
糞。負けるか。
題名を言えばいいんだろ…。恥ずかしいけど、嫁の受けた苦しみに比べたら!!!
「恋姫†無双…です///」
「…来い?ひめむ僧?」
「こ・い・ひ・め! む・そ・う!」
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:17:32.10 ID:
Ys3IYykl0
なんだ?…御父さん俺をからかってるのか?くそう恥ずかしいぜ。初めて嫁にチンぐり返しされた時より恥ずかしい///
しかしこれで、もう…。
すると御父さんが立ち上がり、隣の部屋に行ったかと思ったらすぐに戻ってきた。
ノートパソコンを持って。
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:20:13.56 ID:FJiItdTH0
相談したいとか言っておいて未だ相談無し
489 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:24:25.64 ID:
Ys3IYykl0
御父さんはさっき居た同じ場所に座り、慣れた感じでノートパソコンを広げた。
パソコンの起動音が鳴る。
そして何か打っている。これは…まさか…
…検索?
やめてくださいね。
御父さんやめてください。
俺は神に祈った。無線LANが切れますように。契約プロバイダが爆発しますように。
しかし神などいない。この世に居るのは悪魔のみ。その名は鼻琳。
490 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:24:28.45 ID:K1L5SI/0O
公開Google様の刑か……金玉が引っ込むぜww
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:25:53.02 ID:
Ys3IYykl0
御父さんは、うん…うん…となにか呟きながらマウスを操作していた。
嫁と御母さんもパソコンを覗き込んでいた。
俺だけディスプレイが見えない…。みんな何を見てるの?何をしてるの?
バクバクの心臓が痛い…。
そして沈黙を打ち消したのは、パソコンからスピーカーから流れる大好きなあの曲だった…
『誰かにささぐ〜命〜なら〜♪自分の境界を越えて〜♪
今ならば〜ここでなら〜♪強さに変わりぃ明日へ続ーくよー♪』
おいいいいいいいい!!!!OP鑑賞かよぉおおおおお!!!!
498 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:27:33.89 ID:vHmmqGZ6P
>>494
このタイミングで恥ずかしさで狂うような感じになれば哀れみくらいはもらえたかもしれん
503 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:30:23.94 ID:eqqJB/Mq0
これまでの経緯を説明してるだけでここまで掛かるとは壮大な相談スレだな
506 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:31:00.00 ID:
Ys3IYykl0
「えっちょっ…ちょっ…見るんですか!?今!?」
俺はあわてて立ちあがってディスプレイを上から覗き込んだ…。youtubeだ。
「ああ。夫君がそれ程まで好きな作品なんだろう?」
「ええ?…ああ、はい…そうです…けど、その」
「ならいいじゃないか。私達も見てみたいよ。なぁ」
御父さんは何か勘違いしている。ドラえもんやしんちゃんとは違うんだぞ!
エロゲ原作のアニメなんだ!Hなシーンもあるんだぞ!
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:32:21.24 ID:
Ys3IYykl0
俺はソファに座って縮こまった…。嫌な予感がする。これはマズイ…。
子供の頃、悪さをした時にその悪事が親にバレているのか、バレていないのかどっちか分かりかねる時のあのモヤモヤした感情。
『忘れたい景色があり〜♪
忘れたい記憶もあるぅ〜♪』
おいいいいシンクロしてるよ。今の俺の気持ちと歌詞シンクロしてるよ。
flower of braveryはもうノリノリでは歌えない…
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:33:29.70 ID:vHmmqGZ6P
あ〜なんかゾクゾクしてきたw
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:35:18.70 ID:mU3R4gMxO
本物のオタクってのはここまでいくものなのか…
自分はにわかでした
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:35:37.37 ID:iv+Rm5NIO
いろいろとワロタwwwwwww
522 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:37:42.10 ID:
Ys3IYykl0
くそ。三人がディスプレイをじっーっと見ている。
表情から感情が読めない…呆れているのか、怒っているのか…それとも案外この曲良いかも!
とか思っているのかもしれない。
むかつくのがたまに御母さんが俺の方をチラッ…チラッ…と見てくることだ…。
539 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:49:29.29 ID:
Ys3IYykl0
ちょっと休憩していいですかねw
頭の中に整理しておいた話の流れストックが少し切れ始めましたw
書き溜めてないので、ちょっと一時間ほど欲しいです。
ここら辺の御父さんの猛攻は今思い出しても身震いするほど恐ろしかったので…
ちょっと文体がクドくなりすぎですねw
もう少し読みやすいように努力してみます。
543 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:51:06.05 ID:O/OQhuKy0
いや遅いだけで読みやすいし面白かった
545 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:52:07.62 ID:ZdAp/rhM0
まってるぞい