Part1
1 名前:
1:2007/12/22(土) 15:38:51.14 ID:
AOnCzu2J0
七歳の従弟は今時の甘やかされたガキだ。
自分はくたびれた事務職(クレーム対応)だ。
愚かにも謀反を起こすというので、
徹底的に潰してみた。
2 名前:
1:2007/12/22(土) 15:39:40.70 ID:
AOnCzu2J0
ひさしぶりに母方の田舎に帰った。
普段実家には帰ることもあるが、雪深い長野に戻ることはもうしばらくぶりだ。
雪が降っている。
母「従弟達がお前を待ってるよ」
田舎らしく従弟が多い。
どいつもこいつも
祖父母の住んでいる家につくなり、今時の甘やかされたらしいガキが飛んできた。
母言うところの従弟の一人だ。後ろ髪だけをずるずると伸ばしていて、手にはDS
仮によしおとする。濃い眉が小島よしおそっくりだ。
よしお「誰だテメー!」
ガキ特有の金切り声。
無視して祖父母へ挨拶をした。
3 名前:
1:2007/12/22(土) 15:41:24.80 ID:
AOnCzu2J0
祖父母は社会人となった自分を、立派になってと褒めてくれた。
紹介を済ませた母は買出しに行くと言う、荷物もちに付き合おうと言うと、
「もっと大事な仕事がある」
と言う。
挨拶を済ませて母についていくと、仏壇の置いてある部屋に連れて行かれた。
母「頼むね」
全部で5人のガキが居た。
帰りたくなった。
5 名前:
1:2007/12/22(土) 15:43:58.99 ID:
AOnCzu2J0
五人のうち一人は先ほどのよしおだ。
よしお「勝手に入ってくんなよ!!」
母「仲間に入れてあげてねー」
よしお「いーやーでーすー」
わあ鬱陶しいなあと生ぬるい笑顔でハイハイ子守子守と部屋に。
母はよしおを猫なで声で説き伏せて、買出しに出かけた。
自分「……」
よしお「おいお前何モンだよ」
問答無用で無視だ。
6 名前:
1:2007/12/22(土) 15:45:12.10 ID:
AOnCzu2J0
よしお以外の子供達はおそらく皆小学生低学年といったところ。
全員男だ。
よしお「おい聞いてんのかよ」
自分「………」
よしお「jふぁじょえjんまjgほあwふぁえmwぼはおえあjmg;あうぼいえじゃ」
よしお、がなる。
自分、ただ胡坐で仏壇のあたりを見ている。
よしおが黙るまで待った。
9 名前:
1:2007/12/22(土) 15:47:58.08 ID:
AOnCzu2J0
よしお「なんだよバカじゃねーの!?」
この言葉を最後に、よしおは言葉尽きたのか沈黙した。
子供達は気まずそうに黙っている。
仏壇のあるうすぐらい部屋に子供五人、そして仏頂面で座ったまま黙り込む大人。
大人は明らかに異物だった。
よしおが落ち着いたので口を開いた。
自分「さっきのが母のみゆきおばさん。で、君はどこの誰の子?」
自己紹介を済ませ、よしおにたずねた。
力関係から言って、こいつがジャイアンだ。
10 名前:
1:2007/12/22(土) 15:51:53.96 ID:
AOnCzu2J0
よしお「…よしお」
よしおは名前を言った。他の子供達はよしおの動向を見守っている。
もしよしおがまた自分をバカにしたり、自分がそれに反抗したらきっとよしお側について大人をバカにしたような言動をとるんだろう。
わかりやすい力関係が見えた。
自分「そう、よしお」
君、はつけない。
こちらがいくつも年上だ。
よしお「なんだよ」
自分「よしおは誰の子?」
よしお「正春だけどなにか?」
おぎやはぎめ。
自分は少しリアルで聞いて嫌な気持ちになる。
自分「それならいとこ同士だね、」
よしお「は?」
自分「血縁関係だってこと。どんな人かもわからないのに初対面いきなり失礼な態度をとるもんじゃあない」
正春おじさんに迷惑がかかるだろうと言うと、よしおは黙った。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 15:53:13.87 ID:+lU020Pn0
殴ったとかそういうスレじゃなくて安心した
13 名前:
1:2007/12/22(土) 15:55:25.73 ID:
AOnCzu2J0
年の離れた従弟が普段から初対面だろうが大人だろうが、
おまえ、
テメー、
ウゼー、
キモイ、
そう言葉を叩きつけているということは母より聞いていた。
大人をナメることを最近の子供は覚えている。
自分「じゃあ君達は」
よしお以外の少年達に聞いてみると、従弟とはとこだった。
よしおは不満そうにしている。いきなり現れた大人に仕切られるのが気に入らないのだ。
よしお「は?俺おこらすと怖いよ?」
自分「……」
子供はこれだから嫌いだ。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 15:57:46.82 ID:bh/OEJ7zO
でも最後は三角絞めでおとすんだろ?
15 名前:
1:2007/12/22(土) 15:59:17.36 ID:
AOnCzu2J0
ゆっくり書く。
なんといっても長野は寒いんだ。
自分「そうかい怖いの、わかったわかった」
よしお「おい!」
自分「じゃあ遊ぼうか」
よしお「俺達はてめーとなんか遊びませんー」
自分「おまえに言ったわけじゃあないよ、」
ぐるりと見渡すと、子供達は微妙な顔をしている。
力関係をさだめているのだ。
おそらくよしおは傍若無人に振舞っていたに違いない。
もしこちらが有利ならたちまちこちらにつこうかという魂胆。
よしお「オレ(カメ、と同じ発音)DSやるもんね!」
自分「そうかい」
よしお「お前もってないんだろ!」
自分「持ってるよ」
よしおはえっ、という顔になった。
まさか持っているとは思わなかったんだろう。
16 名前:
1:2007/12/22(土) 16:02:30.82 ID:
AOnCzu2J0
よしおは鼻息荒く本当に持ってるのかと問い詰めてきた。
自分「もちろん」
自分が取り出したDSは
ニンテンドーDS Lite νガンダムver.
赤々と刻まれたマーク。
自分「どうだ」
ガンダム…
と、一人の少年がそれを見て呟いた。
そうともガンダムである。
よしおは黙った。
17 名前:
1:2007/12/22(土) 16:04:33.93 ID:
AOnCzu2J0
よしおは自分を遊び相手だと認めたらしい。
笑えるほど単純だ。
よしお「お前ポケモンできる?」
自分「できるよ」
よしお「じゃあ遊んでやんよ」
自分「いやだね」
よしお、沈黙。
自分「これじゃあたった二人しか遊べないから、いやだね」
よしお「そんなの持ってねーのが悪いんだよ」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:06:58.66 ID:1V1BYSrW0
テラ大人げナスwwwww
19 名前:
1:2007/12/22(土) 16:07:26.90 ID:
AOnCzu2J0
よしお「つまんねーんだよお前!!」
自分「つまらないのはお前だよ、お前がポケモンやってるところなんて見たって、面白くもなんともないよ」
よしお「どうだっていいだろ!」
自分「だからみんなで遊ぼうって言ってるんだよ」
よしお「お前となんて遊びたくない」
自分「そんなことは、この我に勝ってからにするのだな…」
ドドドドドドドド…
と呟きながら立ち上がり、構えを取った。
子供達は皆一様に目を丸くしている。
22 名前:
1:2007/12/22(土) 16:10:11.14 ID:
AOnCzu2J0
よしお「…は?」
自分「かかってくるがいい、一人でかかってくるのが怖いのなら全員でもかまわぬ、フハハ!」
突然君臨した魔王に子供達はおどろき、とまどっている!
よしお「オレ(カメと同じ発音)強いって言ってんだろ!」
自分「たかが人の子ごときが吠えるで無いッ!」
仏壇から割り箸を取ると、そのまま握力でへし折ってみせる。
パフォーマンスが好きなのは魔王の常だ。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:12:40.48 ID:b9ye8v7x0
びっくりするほどユートピアと同じ匂いがするwwww
人類最強だからともwwww
26 名前:
1:2007/12/22(土) 16:12:53.95 ID:
AOnCzu2J0
よしおが身構えた。
子供達もつられる。
かわいいものよ。
自分「よしお、まずDSを置いたらどうだ、フハハ、戦いの最中壊してしまっても知らぬぞ」
よしお「うるせーよ!!」
と、言いながらもよしおはDSを置いた。
所詮子供よなあ。
自分「子供ら、場所を変えるぞ。…ここは我の力を試すには脆すぎる」
障子も仏壇もあるしな。
子供達は素直についてきた。
大広間に移動。
29 名前:
1:2007/12/22(土) 16:17:02.84 ID:
AOnCzu2J0
大広間は村の集まりや、一族の行事ごとを行う時に使われる部屋で、20畳以上はある。
子供達はこの雪深い村に押し込められ、大人たちの下らぬ行事に付き合わされるストレスを溜め込んでいるように見えた。
こちらは柱の角に座布団をあてがう。
もしも転がっていって頭でもぶつければ、か弱き人間の童ごときにたえられるものではない。
自分「武器はいらぬか」
よしお「は?」
自分はつんであった新聞紙の束をよしおへと放り投げた。
自分「三分間待ってやる」
よしおは、おい、と子供達に号令をかけた。子供達は懸命に時計を見比べながら新聞紙を丸め、広告を丸め、剣を作り出す。
その間、魔王なのでそれらしい呪文をぶつぶつと唱えながらそれらしい雰囲気を作ってやる。
魔王も楽ではない。
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:19:03.14 ID:1V1BYSrW0
魔王イイヒトwwwwww
31 名前:
1:2007/12/22(土) 16:20:58.49 ID:
AOnCzu2J0
よしお「いくぞ!!」
五人はめいめい手に武器を持って広がって、我を取り囲んだ。
魔王「ほう…やはり五人まとめてかかってくるか、賢明なことだ」
よしお「うおおおおお!!!」
よしおが大声を上げて剣を振りかぶる。
魔王は即座に剣を掴んだ。捻る。たかが新聞紙ごときでできた剣、たちまちぐんにゃりと魔王の手の中でひしゃげた。
そしてよしおの足をやすやすと払う。
よしおはどすんとしりもちをついた。奪った剣を捨てる。
よしお「きたねーぞ!武器つかみとか!」
魔王「戦いに汚いもきれいもないッ!」
よしおの両足を掴む。膝をがっちりと押さえ込んで持ち上げる。
魔王「フハハハハハハ!!」
ジャイアントスイング開始。
33 名前:
1:2007/12/22(土) 16:24:01.05 ID:
AOnCzu2J0
よしお回転。
回回回回回転。 回回回回
魔王回転。 回 回
魔王回転。 回 回
回回回回回転。 回回回回
回、がエロに見える不思議。
よしおは絶叫した。
子供らも「よしおー!!」と叫ぶ。
魔王はよしおを無常にも積み上がった座布団の山へと投げた。
魔王「フハハハハ!いい格好だ!!」
よしおはシャツがまくれあがってヘソ丸出しの格好で座布団へと沈む。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:24:25.08 ID:EZmp749/0
負のオーラを放ってる俺は子供にすら相手にされないという
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:25:36.57 ID:bLRlPfy10
なんだこのスレw
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:25:40.99 ID:sU2Vehjy0
さりげなく魔王がエロくなってる
39 名前:
1:2007/12/22(土) 16:28:18.96 ID:
AOnCzu2J0
魔王たる我はゆっくりとよしおへと歩み寄る。
途中、勇者から奪い取った剣を拾い上げ、手のひらの中でグニャグニャと丸めて殊更に少年達へ力を見せ付けた。
魔王「どうした、もうしまいか」
よしおがうめく。よしおへ駆け寄る少年達。
魔王、人差し指で手招く。
魔王「あまりに弱し!面倒だ五人まとめてかかってこい!!」
少年達はうなずきあい、よしおを抱え起こすと今度こそ真剣に構えた。
我は剣をムチのようにしならせ、反り返って笑い声を響かせる。
魔王「フフフ…ハハハ、フアーッハッハッハッハッ!!!」
よしお「行くぞ!!」
少年「おう!」
団結は美しい。
しかして弱い、弱すぎる。
43 名前:
1:2007/12/22(土) 16:32:38.90 ID:
AOnCzu2J0
まずよしおが魔王の頭目掛けて、少年から受け取った剣を振り下ろそうとする。
魔王は甘んじてそれを受け、自らの防御力の高さを誇示した。
魔王「こんなものが効くと思うかッ!」
よしおをとらえると、肩に米俵のように担ぎ上げる。
所詮七歳児よ、軽い軽い!
魔王「人間の子供ふぜいが!!笑わせるわ!!」
鼓を打つときのようにヨォーッポン!ヨォーッポン!とよしおの尻を手のひらで叩く。
立ち向かってきた少年には足払い。雪を踏むように踏みつけに。
ついで向かってきた少年をモモンガ(太ももへとごく弱い膝撃)
魔王の背後からしがみついてきた少年は、ムチの一撃でなぎ払った。
一人逃げたか…他愛も無い。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:34:42.65 ID:ZgALyMb4O
悪業三昧だな
46 名前:
1:2007/12/22(土) 16:35:49.91 ID:
AOnCzu2J0
よしお「はなせよー!!!ぶっころすぞテメー!!」
魔王「自分の立場をわきまえることだな」
よしおをわざわざモモンガに悶絶する少年のすぐ側に落とす。
もちろん尻餅をついたことだろう。
モウコハンがまだきえていないか?ええ?
よしお「全員でいくぞ!!」
魔王は手にムチ一本。
四人の少年が飛び掛ってきたのを一掃。
わざわざイチイチ偽者くさい柔道技で沈めていく。
魔王「弱い!まったく人間の子供というのは弱い!四人かかってこれとは!ハッハ!!」
49 名前:
1:2007/12/22(土) 16:41:15.54 ID:
AOnCzu2J0
魔王時間で六年くらい、人間時間でいう三十分千切っては投げ、千切っては投げを繰り返した。
だんだんと少年達のHPが少なくなってきたのだろう。
浴びせられる攻撃も弱まっている。
魔王「ふむ…そろそろ自分達がどうしようもない弱いものだということがわかっただろう」
よしお「うるせえ…」
魔王「何か言ったか、ええ?」
仰向けに転がっていたよしおの股間を踏みつけた。ギュウ、と愉快な悲鳴をもらす。
魔王「これに懲りたら、初対面の大人には挨拶し、節度を持った態度でのぞむことだな!!」
よしお「………」
子供達、それからよしおを眺め渡す。
魔王「わかったかと聞いているッ!!(グッ)」
よしお「わかった!!!」
子供達も続いた。
「それでよいのだよ、フハハハ!」
魔王、勝利。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:42:57.47 ID:EZmp749/0
>>1はいい父親になりそうだ
53 名前:
1:2007/12/22(土) 16:45:22.68 ID:
AOnCzu2J0
魔王「いっぱい動いたら汗をかいちゃったね」
よしお「…え?」
よしおから足をどけると、どっかりとあぐらをかく。
魔王「疲れた?」
ひろし「疲れた…」
ひろしはぐったりとしたまま呟いた。
ラモン「ごめんなさい」
よしお「喉渇いたな」
魔王「うん」
よしおはふすまを開け、
よしお「ばーちゃーん!!!ジュースとお菓子持ってきて!!!!」
問答無用で胸倉掴んでお盆チョップ。
魔王「さっき言ったことをもう忘れたか!!」
魔王はジュースを取ってきてやると言って一旦退場。
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:47:46.43 ID:1V1BYSrW0
魔王いきなり普通口調w
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/22(土) 16:48:12.41 ID:w1hNua4/0
ラモンってwww