Part14
231 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/13(日) 17:07:38.59 ID:
WpcBWA3KO
後日談 神社
巫女「最近、私のおとうとくんから世話を焼かれる? 自慢ですか?」サッサッ
受付「受け取り方やべーなアンタ。ていうか勝手に彼を血縁関係にすんな」サッサッ
巫女「懐かれたのでは? 羨ましくて腹たちますけど、応援しますよ」ハフゥ…
受付「嫌だよ面倒くさーい。私的には自由を束縛されたくないの」グテー
ピロローン
受付「噂をすれば彼から電話だ、もしもーし」
巫女「まあ。後でわたくしにも変わって下さい」
『ちょっと受付さんッ!? なんで俺の洗濯かごに下着入れてるんですか!?』
巫女「ちょっと引きました私」
受付「はぁ? そんなことするわけないじゃん、誰かのと間違えてない?」
『ああ確かに…こんなド派手なの持ってませんもんね』
巫女「ん?」
受付「失礼なッ! 君に見せてない超ド派手な奴もあるわッ!」
巫女「待ってくれませんちょっと?」
【叔母の下着でした。】
第六話 終
232 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/13(日) 17:09:39.36 ID:
WpcBWA3KO
三日後ノシ
あと五話です
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/13(日) 18:25:43.14 ID:VPSMoht90
おつ
234 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/13(日) 22:24:44.12 ID:thMRdcv3o
遅れる毎に一話追加で
235 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/13(日) 23:36:47.05 ID:MCowT84eO
神社なら本堂じゃなく本殿じゃね
あるいは拝殿か
236 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/14(月) 09:29:56.01 ID:h9p7bDFPO
こまけえこたあいいんだよ
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/16(水) 22:28:23.07 ID:k+OjldpvO
すんません明日でよろしくお願いします
そんで六話に変更ノシ
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/17(木) 03:27:45.77 ID:G1sWv9kfo
了解
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/17(木) 17:44:40.81 ID:rhPcie67o
早く来ないと俺の中で勝手に男が性に目覚める
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:45:36.79 ID:
QbgMpNKJO
『《ーーケルディ、聞いてるのか?》』
清掃「《聞いてるってば、お父さん》」
『《大事な話をしてるんだ。家族にとって重要なことなんだよ》』
清掃「《……》」
『《今すぐ決めてくれとは言わない。ただ…》』
「《…父さんはもう、心に決めてるつもりだ》」
清掃「《ボクは…》」
「《良い返事をまってる》」
プツン
清掃「…」パタン
「……あたらしい、お母さん。か…」
〜〜〜
ウィーン ガチャン
男「疲れたな今日も…」ポチ
男(冷蔵庫に食材の買い置きあるし、今日はケル君から借りた漫画でものんびり読もうかな)
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:46:30.79 ID:
QbgMpNKJO
ウィーン
男「ふんふーん」スタスタ…
清掃(女装)「ヤッホ! お帰りオトコ!」シュビッ
男「やあケルケル君。今日もお疲れ様」
清掃(女装)「オッツ! カツカレーご飯大盛り!」たたっ
すたすた
男(フフ…また新しい挨拶思いついたんだな…)
男「って、ええッ!? 待ッ、ちょっとケル君ッ!?」ババッ!
清掃「ホワイ?」クル
男「その格好どういうこと!? じょ、女性みたいなカツラかぶって、というかっ、そのメイド服は!?」
清掃「なにか問題です?」キョトン
男「一方的に戸惑われた?! わけがわからないのは俺のほうなのにッ!」
清掃「もぉーオトコってば静かによ? 大きな声禁止、メッ! だからね?」ピッ
男「うぉおぉおぉっ?」パクパクパク
清掃「じゃケルケルまだ仕事あるから、あとでコミック感想プリーズねー! バーイ!」ブンブン
男「……あ、ハイ」
44号室
男(あ、あれは一体どういうことなんだ…)ドサ
男(彼の趣味…仕事中にあんなふざけた格好許される、かもなあ…叔母さんだしなあ…)
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:48:29.02 ID:
QbgMpNKJO
男「ーーイヤイヤイヤ…! とにかくケル君にあんな趣味とか、無い無いッ、きっと無い!」
男(きっと理由があって、あのような格好をせざるを得なかったのだろう…!)
男「……。にしても、一瞬見逃すぐらい違和感無かったなメイド服…」
こんこん
男「ひゃあいっ!?」ビックーン
「オトコー? いるー?」
男「居ますがぁ!? なんのご用でしょう!?」
「なぜに他人行儀なのオトコー?」
男「ごほんっ! き、気にしないで! 鍵かかってないから入れるよ!」
清掃「あ。本当だ、ヤホー! …着ちゃったっ」テヘ
男「………、もしかしてわざとやってる?」
清掃「なんのこと?」ニコニコ
男「その格好のことだってば…実は受付さんが隠し撮りしてて、ドッキリ企ててたりとか…」バッ
男「あれ、居ない?」
清掃「ねえねえオトコ」ちょんちょん
男「うッ!? ど、どうしたの…?」ソロー
清掃「そんなメイドめずらし?」
男「え? いや、実家にも家政婦さん何人か居たし…でも、君が、」チラ
清掃「ウン?」キラキラキラ
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:49:29.38 ID:
QbgMpNKJO
男「…笑えるぐらい似合ってるね、メイド服…」
清掃「ワオ! 今のケルケルはオモシロイ!? だからオトコはイヤ?」
男「う、うーん、待ってケル君。ここはハッキリしとこうと思う。だから言っておくよ」スッ
清掃「?」ポン
男「ーーその格好はなに? 急にメイド服やらカツラなんて、どうしたのさっ?」
清掃「………」じぃー
男(候補として受付さん悪ふざけ、叔母さんの趣味、ケル君の漫画やゲームのイベントやらでコスプレと見たが、一体どれだ!?)
清掃「ねえ、オトコ」スッ
男「う、うん?」
清掃「えへへー」ぎゅぅ〜〜
男「ーーー」(抱きつかれ思考停止中)
清掃「オトコは身体おおきいね。同じぐらいなのに、ボクより頭いっこ分おおきい」クスクス
清掃「普段なにイートしてるです? ケルケルに教えてくれたら好き!」
清掃「あ! でも最近ボクも一緒のゴハン食べてない!?」ハッ!
清掃「ならいつの日か、ケルケルもオトコと一緒の景色みられるね。とても楽しみっ」
男(ーーーハッッ!!??!)ビクンッッッ
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:50:03.60 ID:
QbgMpNKJO
男(なんっ、だ? 数秒の記憶が無い! なにがあった!? とても許容しきれない現実だった気がす、)チラ
清掃「オトコ…」ぎゅう
男「どぅわああああーーーーーーーー!!!」ズサササーァッ!
清掃「わお!」パッ
男「はっ…はっ…! (ケル君フルネーム)!!」
清掃「なぜ貴様がその名を!?」ハッ!
男「そういうの今は無理! 無視します! もうもう何なんだよーッ! それはーッ! わけがわかんないよーッ!」
清掃「一体どうしたのオトコ?」キョトン
男「こっちのセリフだよまったくもってさぁ!?」
受付「って見つけたーッ! やっぱ男くんの部屋来てたな!? 容疑者ケルケルー!」
清掃「ムッ」ババッ
受付「もう逃げ場なし観念おしッ! 大人しく投降しなさい! いや、その超越ミニスカ逃亡劇は非常に眼福だったけどネ!」
受付「しかァーしッ! 私が一介のラブホ従業員である限り、貴殿の狙い撃ちフェチズムテロは見逃せんッ! いざお縄に頂戴!」
清掃「くッ、ケルケルもここまでか…っ」
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:50:52.62 ID:
QbgMpNKJO
清掃「だが! ボクには最愛の友! マクリマルゥ・オトコ・デラックスが居ますカラ!」ササッ
男「オトコデラックス!?」
受付「なぬッ!? 既にソッチ趣向に開拓されてしまったというの!? ほんの数分目を離した隙に、なんてテクニシャン!」
男「誰か助けてくれーーッ! この状況から誰か救い出してくれーーー!!」
数十分後
男「よ、酔ってるんですか? ケル君が?」
叔母「そう。酒のんでスタッフルームから飛び出したらしい、以前から酒癖悪いとは聞いてたけど」
叔母「…よほどテンションが上がったんだろうね、ここまで派手に騒動になったのは初めて見る」
男「え、えーっと、じゃあ何故メイド服を着てたんですか…?」
叔母「ん? ああ、あれは単なる趣味だよ、何かのイベントで着る機会があったらしい」フゥー
男「………」
叔母「……、ちなみに」グリグリ
叔母「酒癖の悪さは彼自身、悩んでるーーところは一切見てないが、わざとじゃないのは確か」
男「! すみません、変な表情してましたかね、俺…」
叔母「いいや。ただ、雰囲気が少し思い悩んでた気がして」
男(うぐッ、ちょっと引いてたの気づかれてる…)
251 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:51:47.45 ID:
QbgMpNKJO
叔母「君に害があったなら怒れば良いし、特に気にしないなら笑って冗談で済ませばいい」チラ
受付「」ちーん
叔母「この馬鹿のように、馬鹿騒ぎして、馬鹿みたいにホテル内で、馬鹿に遊ぶのも馬鹿っぽいけどいい手だとは思う」
受付「…そんなにバカバカ言われちゃ本当に馬鹿になっちゃぅぅ…」
叔母「もう手遅れだろ」シュボッ
男「そ、それでケル君は?」
叔母「受け付け横のスタッフルーム」
受付「男くぅ〜ん…今のケルケル君、多分、素面になって落ち込んでるから慰めてやっておくれ〜…」
男「ええっ? お、俺がですか? ケル君も会いにくいんじゃ…」
受付「うんにゃ、酒の過ち程度でケルケル君はへこたれないって。よっと!」シュタ
受付「なにやら悩み事があるらしいのよ、それでヤケ酒したっぽいのよね…」
男「悩み事?」
叔母「ん。実は私からも頼みたい」
叔母「天真爛漫な彼がここまで大荒れしたんだ。我々年上より、年の近い君の方が話しやすいだろう」
受付「んだからお願い! 今度なにかおごってあげるから! これでケルケル君に辞められたらシフト増えちゃう! そんなのヤダーッ!」
男「優しいのか身勝手なのかハッキリして下さいよ…」
男(でも、俺自身も気になってるのは事実だし…)
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:52:17.43 ID:
QbgMpNKJO
〜〜〜
清掃「……………」ズゥウウウン…
男(しゃれにならないぐらい落ち込んでる…まるで見たこと無い表情をして…)
清掃「ぁ…オトコ…」ビクッ
清掃「ごっ、ごめんね! 本当にごめんなさいです!」ペコペコ
男「いや、うん、叔母さんから話は聞いたし、俺としては全然平気だから…」
清掃「………」ギュッ
男「あ、あのさ、ケル君?」
清掃「ハイッ!」バッ
男「………」ピク
清掃「…っ…っ…」
男「ゲーム、しよっか?」
清掃「エ?」
男「最近ハマってる奴ある? 俺、ゲーム苦手だけどケル君がやってるの見てるだけで楽しいんだよね」
男「どう? やる? 疲れてるなら、今日はもうやめとく?」
清掃「……………」ぽけー
男「うん?」ニコ
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:54:07.35 ID:
QbgMpNKJO
清掃「……や、やるです……」コクコク
男「よっしゃ。じゃあ俺の部屋に行こうか、…待って、その姿のままじゃ駄目! ちゃんと着替えてからだよッ!?」
〜〜〜
清掃「あ。それさっきやったよ」ドゴォーン!
男「動き読まれたー!? つ、強すぎる…!? つか、俺のキャラと全く違う動きしてるんだけど!?」
清掃「エヘヘー」ニッコニコ
男「このゲームならケル君相手でも食い下がれると思ったのに…修行が足りなかった…」
清掃「でもオトコすごい。キャラの特徴いっぱい把握してるし、記憶力イイのね!」
男「えっ? ま、まあ…それだけ…それだけが俺の取り柄だしね」テレテレ
清掃「でも探求力ナッシングよ? キャラ把握だけじゃダメ、プレイヤースキルもっと学習!」
男「肝に銘じます…し、しかし趣味を何処まで極めるか判断付きにくいというか…」ムムム
清掃「………」
清掃「…あ、あの、オトコ」くいくいっ
男「ん、どうした?」
清掃「その、…ありがと…です、よ?」
男「えっ? な、なにがかな?」
清掃「きぃ使ってくれて嬉しい…ケルケル、色々あって落ち込んでたから…」
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:56:00.93 ID:
QbgMpNKJO
清掃「オトコが一緒ゲームしてくれて、とっても楽しかった、ううん、ちがう、そうじゃなくて…」
男「うん」
清掃「………」じぃー
清掃「オトコ。…質問あるの、聞いてくれる?」
男「もちろん。良いよ、なんだってきいて良いから」
清掃「…ありがと」
【それは彼の家族の問題だった】
清掃「新しいお母さん出来るらしいの」
【遠い故郷の出来事で。彼には電話一本でしか伝えられなかった】
清掃「おとうさんは決めてた。もうボクに聞くまえに、とっくに決めてた」
【ーー彼はここでの収入の殆どを実家へ仕送りしていて】
【例え、趣味で故郷の国を離れたとしても、彼は一人の家族としてみんなを想っていたのに】
清掃「…すごく、いっぱい、たくさん悲しかった」
清掃「もう家族じゃ無いって、勝手に一人で頑張れって、そう言われちゃった気がした」
男「それは…」
清掃「ウン。大丈夫、ケルケルの考えすぎだって、ちゃんとわかってる」
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/21(土) 22:56:38.23 ID:
QbgMpNKJO
【でも彼はお酒に頼るほど思い悩んだのを、俺は知っている】
清掃「遠いんだもん。伝えたかったとしてもいっぱいお金払わなくちゃダメだし、電話だってたくさんお金がかかっちゃう」
男「……うん」
清掃「でも、ね」ギュッ
清掃「ーーー会いたかった、ちゃんと顔を見て、お話ししたかったよ…」
【でも、でも、でも、と】
【彼の中ではあり得た可能性が何度も呟かれてるようだった】
【現実的に見ようとする自分と、希望に縋ろうとする自分が鬩ぎ合っている】
男(ああ、…わからない、わけがない)
【彼の悩みは自分自身、結構身に染みた話題だった。離婚調停中の親を持つ身だったから】
男(…だから一つだけ、こんな可能性もあると言ってみたい)
男「ケル君」
清掃「あ…ご、ごめんね! 変なこと言っちゃって、だからソノ、質問ってのは…っ」
男「唐突にごめん。実は俺の親、近々に離婚するんだ」
清掃「えっ、あっ! う、う〜…」
男「ああ、もしかしてもう叔母さんから聞いてた?」
清掃「…う、うん」コクコク