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勇者「魔王は一体どこにいる?」
Part5



27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:31:25.84 ID:3lewGuBR0
---城門---
衛兵「・・・お前・・何やってるんだ?」
僧侶(えへへ〜コッソリしてる〜)
衛兵「どうした?手ぶらじゃ衛兵は務まらんぞ?」
僧侶(じゃぁコッソリ教えてあげるウフフ〜)
僧侶(隊長からの伝令!衛兵(闘士)を精鋭兵に任命する!辞令を受け取りに来い!だってさ〜)
衛兵「おおおおおおおおおおおおおおおお」
僧侶(昇格おめでとー隊長は王様の所かな〜?行ってみると言いかも〜ウフフ)
衛兵「おぉそれをわざわざコッソリ伝えに来てくれたのか!」
僧侶(大抜擢だもんね〜私もうれし〜いウフフ)
衛兵「よ、よし!俺は隊長の所に行ってくる。武器を預かってくれ・・」ガシ
僧侶(あれ〜こん棒に変えたの〜?にあわな〜い)
衛兵「相棒!ちょっとここは任せた!行ってくる」
僧侶(・・・ちょ)---アレ?ナンカ---
衛兵「ん?」
僧侶(ちょっと待って)グイ
衛兵「な・なんだ?急に」
僧侶(おめでとうのダッコ)ギューゥゥ
衛兵「なんだよ気持ち悪い・・おい・・泣いているのか?」ナデナデ
僧侶(ううん・・うれしくてチョッと涙が出た〜)ポロポロ
衛兵「おう!サンキュー・・じゃぁちょっと行ってくるわ」ドスドス
僧侶(うん・・じゃーねー)---ごめんね---
---城門付近物陰---
勇者(・・・僧侶も何か感じてるか・・もう戻れないかもしれないって)
勇者(あ!合図だ)キョロキョロ
勇者(よし!誰も居ない)タッタッタ

28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:31:53.02 ID:3lewGuBR0
---城門外---
勇者(僧侶・・平気かい?)
僧侶(なんかね・・涙が止まらないの〜おかしいな〜)ポロポロ
勇者(城門はどうやって閉めるんだい?)
僧侶(そこのレバーを回す〜)
勇者(こうか?)
ガラリゴロリガラリゴロリ ガタン
勇者(なんか・・僧侶元気なくなったな)
僧侶(死んじゃうかも〜なんてね〜)ゴシゴシ
ヒヒヒヒヒ〜ン ブルン ブルン

僧侶(指令4:馬に乗って北に走る)
勇者(よし!あそこに2匹居る。行こう!)
僧侶(ん〜この指令は難しいかも〜)
勇者(え?どうして)
僧侶(私馬に乗ったことな〜い。それからちょっと怖い感じ〜いけるかなぁ?)
勇者(そうか・・仕方が無い僕の後ろに乗って)
僧侶(え〜〜〜怖いかも〜でもやってみる〜)
勇者(2人とも軽装で良かった。多分2人乗りでも行けると思う)
僧侶(オッケー・・・どうすれば言いの?)
勇者(トゥ)スタ ヒヒヒン
僧侶(お?かっこいい〜なんてね〜)
勇者(手を貸して)
僧侶(こう?)グイ
勇者(よっこらせ・・っとほら乗れた)
僧侶(おぉぉたかいたか〜〜いウフフお姫様みた〜い)
勇者(しっかりつかまって!)グイ グイ
パカ ポコ ポカ ポコ
僧侶(お・お・おお・おお・お〜たのし〜いウフフ)
パシン パカラッタ パカラッタ
勇者「よしここまで来れば・・」
グイ!グイ!ギュー!
僧侶「オッケー私と勇者を紐で縛っておいた〜これで落ちないよ〜」
勇者「ハハそれは良い」
僧侶「なんか揺れると眠くなる〜むにゃ」
勇者「そうか昨夜は寝てないんだっけ・・少し寝ると良い」
僧侶「ちょっとダッコしたい感じ〜」ギュゥ
勇者「あぁしっかりつかまって・・」
グゥ スピー スゥ スピー
---泣きながら寝たか---
---ひとまず北へ行く---

29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:32:27.51 ID:3lewGuBR0
---謁見の間---
隊長「入ります!」ザシュ
国王「うむ近こうよれ」
隊長「・・・」スタスタスタ スッ
国王「執政!人を払え」
執政「かしこまりました」
---------------
国王「して隊長・・勇者の容体はどうだ?」
隊長「命の危険はありません。驚異的な回復を見せています」
国王「まだ目は覚まさぬか?」
隊長「あの重傷ではもう少し掛かるかと・・」
国王「ふむ・・・隊長」
隊長「はっ」
国王「ドラゴンの件と勇者の件・・お前はどう思う?」
隊長「ドラゴンの件は内通者が居るのではと・・」
国王「やはりそうか・・・ドラゴンは賢い・・理由なしに国を攻める訳が無い」
隊長「勇者が言っていた終わりの国が飲まれたという噂が本当だとすると・・ドラゴンが関与しているかと」
国王「先日の被害状況を申せ」
隊長「死者5名 行方不明者2名 運よく軽微に収まっています」
国王「死者と行方不明者の身元は?」
隊長「死者は盗賊1名 衛兵3名 市民1名」
隊長「行方不明者は 聖戦士と囚人」
隊長「囚人は現場で見たもの全員がドラゴンに食われたと申しております」
隊長「聖戦士はドラゴンに連れ去られたとか・・」
国王「町の状況は」
隊長「火事はすぐに消し止め被害は軽微です」
国王「ふむ・・・やはりドラゴンは勇者を狙っておるな・・」
隊長「・・・先代の」
国王「みなまで言うな・・いづれにせよ今後の事を考えねばならん」
隊長「聖戦士の身元だけは不明な所が多く・・」
国王「ほう・・」
隊長「出身はこの国だそうですが記録が一切ありません」
国王「聖戦士の戦い振りは見ておったが・・この国の出身とはの」
隊長「はい・・今までその名すら聞いたことがありません」
国王「手がかりは何も無いのか?」
隊長「盾と槌が残っていましたが終わりの国で作られた様です」
国王「・・・・・やはり早急に密偵を送らねばならんな・・」

30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:32:57.72 ID:3lewGuBR0
------------------
門番「客人を連れてまいりました」
執政「例の3名か?」
門番「はい」
執政「よし!門番は下がれ」
------------------
執政「国王様・・話の途中失礼ですが・・例の3名が謁見に参りました」
国王「よい。丁度終わった所だ。通せ」
国王「隊長は私の横へ来い」
隊長「ハッ」スタ
執政「3名は国王様の面前へ」
スタスタスタ スッ
剣士「書状を受け取り謁見に参りました」
国王「よい。硬くなるな。表をあげろ」
剣士「ありがたきお言葉」スッ
国王「よくぞ参られた。先日のそなたらの働き振りは良く聞いておる」
国王「被害が軽微に済んだのも、そなたらの力添えがあっての事であろう」
国王「執政!謝礼金を用意しておけ」
執政「かしこまりました」
国王「本日早々にそなたらに参上してもらったのには訳があっての」
剣士「いかなる御用で?」
国王「先日のドラゴン襲撃の際最も現場に近く居たそなたらに、何か気づいた事が無かったかを問いたい」
国王「何でも良いから不振に思った事は無いか?」
剣士「不振に?・・か」キョロ
レンジャー「ドラゴンの鳴き声はずいぶん前から聞こえていました・・ボエーー」
剣士「あれは鳴き声だったのか」
国王「ふむ・・魔法剣士は?」
魔法剣士「・・・・・」
隊長「国王様からの質問である!!答えろ!!」
国王「・・まぁ良い」
魔法剣士「・・アレは鳴き声なんかじゃない」
国王「ほう・・では何と」
魔法剣士「魔法か何かが・・共鳴する音だ」
国王「共鳴するとな?さてどのようにすれば共鳴を起こせるのか?」
魔法剣士「右手と左手で同じ魔法を蓄えると、その中間で共鳴音が鳴る」
国王「うむ良く分かった」
隊長(国王様・・・策が御座います)ヒソヒソ
国王(申せ)ヒソヒソ
隊長(こやつらを終わりの国への密偵に使うのは如何でしょう?)ヒソヒソ
隊長(あと1名衛兵隊の中から従士を付け監視の役をさせます)ヒソヒソ
国王「あれほどの騒ぎの中、なかなか気づける物ではないなハハ気にしなくて良い」
国王「して3名・・いや4名か」
剣士「4名?」
国王「そなたらは相当に腕が立つと聞いておる」
国王「実は終わりの国への密偵を願えんか?もちろん謝礼は十分用意する」
国王「終わりの国は現在戦争状態である事は知っておるな?だが連絡が途絶えて久しい」
国王「密書を届けてもらいたいのだが・・・やってもらえんか?」
剣士「そういう大事な役目を私達に任せて良いのでしょうか?」
国王「今は、軍備の増強と安定を謀りたいのだ。少数精鋭が望ましいと考える」
レンジャー「それは願っても無い話だが・・魔法剣士お前は良いのか?」
魔法剣士「・・・・・」
レンジャー「まぁ連れて行こう!良いよな?剣士?」
剣士「僕は構わないけど・・残りのあと一人は?」
隊長「精鋭兵!!来い!!」
精鋭兵「ハッ」スタスタ
国王「おぉ丁度良い。精鋭兵・・・名を申せ」
精鋭兵「ハッ戦士と申します」
レンジャー「おぉ戦士・・お前だったのか・・」
国王「話は聞こえておったな?」
戦士「ハッ」
国王「では戦士!!お前を剣士達一行の従士に任命する。これより精鋭兵の任を解く」
国王「さて4名・・やってくれるな?」
剣士「わ・わかりました」ハハァー
国王「では剣士達一行の旅立ちを全力で支援する事を約束する」
国王「執政!!良きに謀らえ!!丁重にな」
執政「かしこまりました」
国王「4名!下がってよいぞ」
剣士「はい」スク
魔法剣士「・・・」スク
レンジャー「はい」スック
戦士「ハッ」スク
スタスタスタ
隊長「戦士!!旅立つ前に私の所へ尋ねに来い!従士の任務を説明する」
戦士「ハッわかりました」ビシ

31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:33:32.84 ID:3lewGuBR0
ドスドスドス
剣士「お?闘士。僕達は謁見終わったよ」
闘士「隊長!」モジモジ
隊長「!!闘士そこで待て」
隊長(国王様・・取り込みの最中ではありますが部下の昇格をさせて頂きたく・・)
国王「アレか?・・・丁度良いここで辞令を済ませよ」
隊長「ありがとう御座います」
隊長「闘士!!許可が出た!入れ」
闘士「ハイ!失礼します」ドスドス
隊長「国王の面前だ!無礼はするな・・よし」スタスタ
隊長「闘士!衛兵の任をただ今を持って解除する。これより精鋭兵として国王様をお守りする任へ付け!」
隊長「はははは・・はい!!」ビシ
隊長「お前の持ち場はソコだ!!謁見の間の外を巡回しろ!!・・・フフ大抜擢だぞ精進せい!!」
闘士「ハッ」ビシ ドスドス
国王「・・・では隊長!引き続き対策会議を行う」
隊長「ハッ」
---数分後---
ドタドタドタ
衛兵「隊長は謁見の間に居られるでしょうか?」
精鋭兵「んむただ今会議中である・・どうした?」
衛兵「勇者の姿が見当たりません!」
精鋭兵「なぬ!城内は探したのか?」
衛兵「はい!どこにも見当たりません」
精鋭兵「執政殿!!執政殿ぉ!!」
ガチャリ
執政「なんの騒ぎだ?会議中であるぞ」
精鋭兵「勇者の姿が見当たらないとの事!城内は捜索済みだそうです」
執政「少し待て」
ガチャリ スタスタ
------------

32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:33:59.47 ID:3lewGuBR0
執政「国王様、隊長殿・・取り込み中失礼しますが・・勇者の姿が見当たらないと衛兵より報告が・・」
国王「なんと!!それはまことか?手負いだった筈だが」
隊長「私の部屋で朝までは横になっておりました・・・」---思ったより気が付くのが早い---
国王「衛兵を通せ」
執政「かしこまりました」スタスタ
国王「会議はこれにて中断だ隊長」
ガチャリ
執政「衛兵!入って報告せよ」
衛兵「失礼します・・・隊長の部屋より勇者の姿が無くなったとの報告を受けました」
衛兵「メイドが食事を運びに行った際に、居なくなったのに気付いたのが10分程前。荷物も無くなっています」
衛兵「その後城内と町を捜索していますが、未だに見つかっておりません」
国王「勇者は手負いだ・・遠くへは行けまい」
衛兵「・・・その・・馬が1頭居なくなっています」
隊長「なにぃ!!」---1頭?---
国王「馬が外に出る為には城門を通らなければならんが門番は何をしてた?」
衛兵「それは分かりません・・」
衛兵「あと・・・その・・・・」
国王「申せ」
衛兵「1人・・衛兵が居なくなりました」
隊長「・・誰だ!!」---芝居が通じるか---
衛兵「僧侶です」
精鋭兵「!!!!!!!」
国王「僧侶が勇者を連れ出したと言うか?」
隊長「国王さま・・それなら馬2頭居なくなる筈です」
国王「勇者が僧侶を連れ出したと言うか?・・・動機がよく分からんな」
隊長「僧侶の荷物はどうなってる!!」---上手く行きそうだ---
衛兵「僧侶の所持品はすべて宿舎に残っています」
隊長「連れ去られた線が強いかと・・」---フフ---
ガタン!
精鋭兵「つ・連れ去られただって・・・あの偽勇者め」ギリリ
国王「ほう・・丁度良い!新任に良い任務が出来たな」
隊長「・・よし精鋭兵!!勇者及び僧侶の捜索はお前が指揮を取れ」---さてお前に行き先が読めるか?---
精鋭兵「承知しました!!必ずや連れ戻して参ります!!失礼します」ドスドス
精鋭兵「衛兵!人駆を集めろ・・20名だ!!」
衛兵「はぃぃ」
国王「さて隊長よ・・・わしは少し休む。お前は自分の任務へ戻れ」
隊長「ハッ」
国王「例の件・・抜かるなよ?」
隊長「承知しております!では!!」スタスタスタ
---抜かりの無い王だ・・そんなに人が信用できないのか---

33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 20:34:47.66 ID:3lewGuBR0
---城門前---
精鋭兵「馬の準備はまだか!?」---ほんの数時間前---
衛兵「6頭しか許可されませんでした」
精鋭兵「んむ?これは馬の蹄の跡か?おい衛兵!!誰か分からんか?」---僧侶の身に何が---
衛兵「・・分かりません・・争った跡の可能性もあります
精鋭兵「ここで争うと人目に付くだろう・・・まてよ・・人目か」---このまま北に行けば人目には付かんな---
衛兵「はぁ・・・」
精鋭兵「ようし!2名は乗馬して北にある森の街まで行って捜索しろ」
衛兵「ハッ」
精鋭兵「もう2名も乗馬し西の国境まで捜索」
衛兵「は」
精鋭兵「次の2名も乗馬して南の港町へ向かって捜索しろ」
衛兵「ういさ」
精鋭兵「10名は徒歩で城周辺と町の捜索に当たれ」
衛兵「ハイッ」
精鋭兵「残りの物は馬を調達してきてくれ」
精鋭兵「乗馬組みは伝書鳩を忘れるな!!手がかりを見つけたら早々に飛ばせ!」
精鋭兵「では散開!!」
---フフ上手く逃げろよ勇者---
---1部 完---