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魔女「果ても無き世界の果てならば」
Part16


670 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 01:45:10 ID:qzrvlmkk
更新します。
雄っぱい

671 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 01:46:53 ID:qzrvlmkk
 破城槌を食らったに等しい衝撃に身体が蹂躙される。
 空中を二度錐揉みした所で、地面に激突。
戦士「あと三寸で命に届いたぞ」
 全身から力が漏れていく。
 先に命に届いたの奴の一撃だった……か。
竜種「〜〜〜〜」
 大気が揺れる。
 奴の口からは聞き取れない程圧縮された精霊言語による高速詠唱によって呪文が紡がれていた。

672 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 01:47:35 ID:qzrvlmkk
 仰向けになった目線の先には一段低い黒雲。
 鳴動し、その中心からは高熱が発せられている。
 黒雲の周囲には待ちきれないように燐が幾つも舞いだした。
 頭の片隅にあった埃を被った伝承が頭を過ぎる。
 神に戦いを挑んだ竜種が使ったという原初の火。
 たった七回で世界を灰燼と帰した星を灼く焔。
竜種「さらばだ、強き者よ。 これから先、幾星霜過ぎようとも、貴殿の強さを越える者に合間見える事は叶わぬだろう」
 竜種は詠唱を終え、術の発動を待っている。
 黒雲から発せられた高熱に、僅かに焼け残っていた草木が煙を上げ始めた。

673 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 01:48:32 ID:qzrvlmkk
戦士「翼を斬られ、飛べもしないなら貴様も道連れだ」
 死ぬるのならば、せめて殺す。
竜種「如何なる炎だろうと我を灼く事など出来ぬよ。 焔が焔を灼く事など無いように」
 
戦士「そうか。 じゃあやはり首を斬り落としてやる」
 僅かだが、策はある。
竜種「人の身でこの焔を耐えるのは不可能だ。 竜にでもなるつもりか?」
戦士「さぁて、な」
 黒雲が唸りを上げ、赤く染まっていく。
 間に合うか?
 身体を起こし、走り出した数瞬の後、炎が降り注いだ。

674 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 01:53:19 ID:qzrvlmkk
竜種「良き時間を過ごしたぞ、強き者よ。 貴殿が切り落としたその翼と尾を墓標とするが良い」
 ……。
 ……。
 ……ざけた事言ってんじゃねーぞ……。
戦士「墓標なんざ得物一本立てときゃ他にはいらねーよ」
 まだ生きている。 手は付いているし足も付いている。
戦士「さぁ、続けようか」
 見事に何も無くなった平原で竜種と向き合う。
 世界に果てなんざないかと思ったが、コイツを見て世界の果てだと言われたら納得してしまう。
 あたり一面灰になっちまって、まるで雪原だ。

675 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 01:54:16 ID:qzrvlmkk
竜種「どうやって生き延びた?」
戦士「わかんねーか? そのでっけえ羽の下に隠れたんだよ」
 危うく蒸し焼きになる所だったがな。
竜種「何とも……いや、素晴らしいな、人という種は」
戦士「棄てたもんじゃないだろ?」
 舞い上げられた灰がゆっくりと落ちてくる。
 場違いだが、故郷の冬を思いだした。

676 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 01:59:00 ID:qzrvlmkk
 雪以外に何もなく、ひたすらに厳しく、それ故に美しい北の果ての小さな村。
 畑を耕す事も出来なければ、狩る動物も少ない。
 村の特産は北の国特有の恵まれた体躯を生かした傭兵業くらいの寂れた村。
竜種「どうした? 先程までの獣の如き闘志が嘘のようだぞ?」
戦士「感傷に浸るくらいの時間はくれても良いだろう? お前さんみたいに長くは生きちゃ居ないが、それでも生きてりゃ色々あんだよ」
 今は亡き妻と仲間の名前を小さく呟いた。

677 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 02:00:05 ID:qzrvlmkk
 コイツを倒したら、褒めてくれるか? 良くやったと言ってくれるか?
竜種「まるであの小僧みたいな事を言うのだな。 魔王だと大袈裟な名を名乗っていた泣き虫の小僧と」
 魔王か……。
 残酷な世界だ。 世界を拒絶したくなるのも分からんこともない。
 ただ、残酷なだけでは無く、途方もなく美しいのもこの世界だと俺は思う。
戦士「竜種よ、名を聞いておこう。 この戦いの末、討った、もしくは討たれた相手の名を知らねば後悔する」
竜種「〜〜〜〜。 古の言葉で、最も紅き炎という意味だ」
 名は体を著す、か。
戦士「良き名だな」
 もう一度小さく妻の名を呟く。
戦士「まだ往けんよな、あいつ等を見届けるまでは」

678 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 02:00:54 ID:qzrvlmkk
 全身に力を込める。
 出来てあと一発が限度だな。
竜種「そろそろ、終わるか。 強き者よ」
戦士「あぁ、ありがとう。 良い時間だった」
 竜種は身構えた。
 突進だろう。
 誇り高き竜族の最後の一撃だ。
 こちらも全身全霊を込めた一撃で迎え討とうか。

679 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 02:06:16 ID:qzrvlmkk
 最上段に構えた戦斧。
 後は振り下ろすだけだ。
 迫る竜種。
 迎え撃つは魔人の如きと冠された刃。
 それでも足りず人で討てぬならば、それすら超えよう。
 魔人を超え、魔神を超えた、すべてを斬滅する大いなる魔神と化して戦斧を振るおう。
 極限まで研ぎ澄ませ。
 見据えた先、武の到達点。
 振り下ろした刃。
 神の宿る手と賞されれる戦士職の極みへ、今ーー。

680 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 02:07:38 ID:qzrvlmkk
今回の更新は以上となります。
次回、みんな大好き聖なるおっぱい。

681 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 02:14:24 ID:/Nw1oEbo


682 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 02:28:46 ID:.Eg/vdD2
おつ!

683 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 09:43:23 ID:FrXGodyo
これは良い雄っぱい


684 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/25(土) 19:41:06 ID:364H6Yas
がんばれ!雄っぱい!期待してる

685 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 00:35:20 ID:LVKi3m3w
雄っぱい

686 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:12:45 ID:I5ts2Qy6
更新しますよ。
みんな大好きおっきなおっぱい。

687 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:13:32 ID:I5ts2Qy6
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僧侶「さて、どうしたものでしょうか?」
 目の前のリッチは生半可な魔法では落とせませんし。
リッチ「キャギャギャギャ」
 迫り来る触手。
僧侶「〜〜〜〜」
 結界を張りそれを無効化します。
 互いの攻撃は届かないので持久戦でしょうか?

688 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:14:12 ID:I5ts2Qy6
 リッチは仄暗い眼孔で私を見下ろしています。
 希望を呑み込む深遠の闇。 底知れぬ絶望を体現したかのような深い色。
僧侶「きゃっ!?」
 急に現れたリッチの触手を避けきれずに頬を掠って行きます。
僧侶「これは……」
 リッチの触手に触れた瞬間、彼の心象風景のようなものが頭の中に流れ込んできました。
 何もない丘の上で一人佇み、血の涙を流す男性。
僧侶「不浄の王よ、貴方の身に何があったのでしょう。 喜びも悲しみもない死者の丘の頂で、その眼孔で何を眺めているのですか?」

689 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:14:52 ID:I5ts2Qy6
 昔、神学校の講義で聞いたことがあります。
 遥か昔、誰よりも人の世を愛した優しき王が、世界から悲しみや憎しみを無くそうとしたその果てに。
 悲しみ、憎しみに呑まれ絶望し、その身に受けた絶望を振り撒く化け物と化してしまった。
 それがリッチだと。
 故にその魂に喜びは無く。
 故にその魂に悲しみも無く。
 故に、自我さえもない。
 世界を蝕もうとする呪いその物と成り果てた悲しき災禍。

690 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:16:23 ID:I5ts2Qy6
僧侶「伝承が事実ならば私は貴方を尊敬します。 ですが」
 不規則に揺れるリッチに大杖を向けます。
僧侶「それと同時に軽蔑します」
 私の信念の先にあるものが絶望と後悔で終わる物であってたまるものですか。
僧侶「悲しみに呑まれても尚も光を信じ続けるのが……」
 私の大好きな人が。
僧侶「明日を信じ希望を抱こうと笑うことが出来るのが人間です」
 命を懸けて守ろうとしている世界が。
僧侶「何よりも人を愛したのであれば、なぜ人が持つ心を信じる事を諦めたのですかっ」
 絶望で終わるはずがない!!

691 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:17:11 ID:I5ts2Qy6
 人は弱く倒れやすいのは知っています。 でも。
僧侶「人は諦めぬ限り立ち上がる事が出来ます。 立ち上がる事を諦めた貴方が世を呪うのは間違っています」
 そして、諦めてしまった者を救うのが私達神に仕える者の使命です。
僧侶「不浄の王よ。 貴方の事も救いましょう」
 もう一度、大杖を持つ手に力を込める。
 私のやるべき事は決まった。

692 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:17:43 ID:I5ts2Qy6
 勇者様が行く道の末、可能性の一つであるかもしれないこの不浄の王をこのまま終わらせてしまう事なんて出来ません。
リッチ「ガガギグガグゲゲ」
僧侶「〜〜〜〜」
 結界を張ります。
僧侶「〜〜〜〜〜〜〜〜」
 詠唱を始めます。
 呪文ではなく、省略されていない元来の形での詠唱。
 それは世界へ対する愛の謳。
 生けとし生ける者全てを愛する、生命の賛歌。

693 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:18:25 ID:I5ts2Qy6
リッチ「キィアアァァアアアアアア」
 私の張った結界がリッチの魔法によって浸食されていきます。
 詠唱が終わるまでは持たないかもしれませんね。
 でも、詠唱を止める訳には行きません。
僧侶「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
 結界は今にも破れてしまいそうです。
僧侶「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
 音を立て、結界は崩れました。
僧侶「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
リッチ「アアアアアアアア」
 迫り来る触手。
僧侶「〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
 詠唱が、終わりました。

694 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:25:24 ID:I5ts2Qy6
 触手の回避は間に合いませんね。
 あーあ、魔法使いちゃんのちゅーはお預けかな。
 
 リッチに暖かな光が降り注ぐのを見届けて瞼を閉じます。
僧侶「ありがとう……みんな、大好きですよ」
 この果ても無き世界の果てで、このような満ち足りた気持ちで。
 終わるのであれば、それも悪くはないですね
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695 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 17:28:12 ID:I5ts2Qy6
今回の更新は以上になります。
次はちっぱい
一位 僧侶
二位 魔人
三位 トロルクイーン
欄外
戦士見習い
魔女 魔法使い
さて、なんのランクでしょう

696 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 18:53:57 ID:Dc.SQfBw
なんなんだ……?
まな板レベルならば逆だもんな

697 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/28(火) 21:52:07 ID:t3s38d4E
懐の深さ(ぶつ
おやこんな時間に誰だろう

698 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/29(水) 01:01:58 ID:IcSql5q2
カップの大きさ…?
とりあえず、おつ!!

699 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/29(水) 07:41:10 ID:y/OtrQZ6
何のランクだろー わからないや(棒)
おつ!聖おっぱいを粗末にしたら許しませんよ!

702 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/01(土) 00:23:57 ID:qPedC0Ic
カップ数はトップとアンダーの差なんです。
僧侶はとっても華奢なんです。
あとはおわかりですよね?
大きさだけではカップ数は伸びないという事ですね
更新します。