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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part70


29: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/04(土) 07:07:10 ID:ESPJwW3s
神使「あっ、これよければお使い下さい」スッ
修道女「ご丁寧にありがとうございます。 まぁ、お掃除洗剤」
神使「ありきたりな物ですいません」
修道女「そんなことありません。 とても助かります」ニコッ
神使「色々とご迷惑をおかけするかも知れませんが、どうぞよろしくお願いいたします」
修道女「こちらこそ、よろしくお願いいたします」ニコッ
神様「」キョロキョロ
神使「今度はどうしたんですか?」
神様「ん? いや・・・ また来てもいい?」
修道女「ふふっ、いつでも気軽に遊びに来て下さい」
神様「宗教違うけどいいの?」
修道女「もちろんです。 神社さんのお話もぜひ聞かせて下さい」

30: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/04(土) 07:08:02 ID:ESPJwW3s
テクテク
神使「とても素敵な方でしたね」
神様「う〜ん・・・」
神使「なにか気になる事でも?」
神様「なんでシスターがいたんでしょ〜か」
神使「教会ですからシスターさんが居ても不思議はないと思うのですが・・・」
神様「そう? まぁいいや。 次は寺行くの?」
神使「はい」

31: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 03:48:31 ID:aytmGO.M
ーーー キセキ野寺
住職「チャオ!」
神様・神使「・・・・・・」
住職「?」
神様「ココのお寺の人?」
住職「そうで〜す。 オ〜 ベリッシマな巫女さ〜ん」
神様「・・・・・・」
神使「外国の方ですか?」
住職「すごい! よく分かりましたね〜 イタリアの人で〜す」キラッ
神様「見りゃ日本人じゃないことくらい分かるわ・・・」

32: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 03:51:31 ID:aytmGO.M
神使「私達、隣の神社に赴任いたしました神宮の者です」
住職「オ〜 神社! 私大好きで〜す」
神使「ご迷惑をおかけするかも知れませんが、よろしくお願いいたします」
住職「何でも相談して下さ〜い。 スィニョリーナ、コーヒーでもいかがですか?」キラッ
神様「いえ、私はコーラ派ですので今日は失礼いたします」ペコリ
住職「オ〜 残念。 あいにくコーラ切らしてます・・・」
神使「あの、これ良ければお使い下さい」スッ
住職「デテルジェンテ! 助かりま〜す」
神使「・・・それでは、私達はこれで」
住職「お構いも出来ず、すいませ〜ん」
神使「お気になさらず」ハハハ
住職「スィニョリーナ! コーラ用意しておきますからいつでも来て下さ〜い」
神様「はい」ペコリ

33: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 03:52:48 ID:aytmGO.M
ーーー はさまれ神社
神使「ビックリしましたね」
神様「お経とかちゃんと読めるのか?」
神使「さぁ・・・ でもあれだけ大きいお寺さんの住職様ですから・・・」
神様「なんか私、あれ嫌い」
神使「そんな、初対面で失礼な・・・」
神様「クソ坊主がケンカ腰で塩いて出てくるのを期待してたのに」
神使「そんな分かりやすい態度をとってくる方が異常だと思いますが」
神様「それよありさぁ〜 どうすんだよこの神社」
神使「修繕できるところは直して寝るところだけでも確保しましょう」
神様「どちらにしろ今日は泊まれないから宿は用意しておけよ?」
神使「はぁ・・・」
神様「ヌルヌルした温泉付きの宿で頼む。 肌に良いんだよヌルヌルが」
神使「・・・・・・」

34: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 03:53:54 ID:aytmGO.M
ーーー 夜
神様「嫌だよ〜」
神使「そう言わずに・・・」
神様「だってさぁ〜」
神使「駅前に出ればネットカフェがありますから」
神様「ネカフェで一夜を過ごす神とか現代の闇に馴染みすぎだろ!」
神使「では、外で野宿しますか?」
神様「勘弁して下さいよ、神使さ〜ん」
神使「私が狛犬になりますので、抱いていればいくらか暖かいと思います」
神様「生死をかけてまで寝たくない!」
神使「ワガママ言っていないで行きますよ」
神様「ヤダヤダ! 旅館が良い! ヌルヌルした温泉に入りたい!」ジタバタ

35: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 03:55:07 ID:aytmGO.M
修道女「?」キョロキョロ
神様「あっ、シスターちゃん」
修道女「どうされました?」
神使「夜分に大きな声を出してすいません・・・」
神様「神社が廃墟で寝る場所がないの」
修道女「それは大変ですね。 もしよろしければ、お部屋をお貸しいたしますが」
神様「マジで!?」
神使「お気になさらずに。 駅前で夜を過ごしますので」
神様「え〜 でもネカフェだろ〜?」

36: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 03:55:55 ID:aytmGO.M
修道女「ネカフェ?」
神使「その・・・ 24時間営業のカフェの様な所です」
修道女「それでは体も休まらないでしょう。 どうぞ遠慮なさらずお入り下さい」
神使「しかし・・・」
神様「今日は甘えようよ」
神使「本当によろしいのでしょうか?」
修道女「どうぞ、空いている部屋は沢山ありますから」ニコッ

37: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:18:09 ID:aytmGO.M
ーーー キセキ野教会
神使「本当に申し訳ありません。 正直助かりました・・・」
修道女「気になさらないで下さい、お互い様です」
神様「おっと、犬ころはここまで〜 今日は礼拝堂の隅っこで寝ること」
神使「えっ?」
神様「お前は礼拝堂から奥に入っちゃだめ。 その方が良いでしょ? シスターちゃん」
修道女「・・・・・・」

38: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:22:27 ID:aytmGO.M
神使「何か問題でもあるんですか?」
神様「ここ、修道院だよね。 しかも女子修道院」
神使「修道院!?」
修道女「よくお分かりに・・・ しかし私以外に人はおりませんから気になさらなくても」
神様「?」
神使「どうされました? 神様」
神様「いや何でも。 取りあえず犬ころは今日はココで寝ること」
神使「そう言うことでしたら、気にしないで下さい。 私は外でも寝られますから」
修道女「しかし、客間の方をお使い頂く位でしたら」
神様「大丈夫だって。番犬にもなるし丁度良いって」
修道女「番犬!? そんな・・・ 信仰は違えど神にお仕えする方を番犬扱いなど・・・」
神使「お気になさらず。 ワンワン」
神様「ね?」
修道女「フフッ。では、お布団をお持ちいたしますので」スタスタ

39: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:25:11 ID:aytmGO.M
神使「神様?」
神様「あ?」
神使「何か知っているんですね?」
神様「嫌だな神使君、なんでもごじゃりませんよ?」
神使「こちらの修道院にお心当たりがあるんですね?」
神様「・・・・・・」
神使「言いたくなければ無理には伺いませんが」
神様「・・・あれは、私がお爺さんと愛犬のパトラッシェと一緒に住んでいたときだった。 貧しい生活に耐ーーー」
修道女「お待たせいたしました。 お布団です」スタスタ
神使「ありがとうございます」
神様「・・・・・・」
神使「あっ、すいません神様。 まだお話になります?」
神様「いや、いいや・・・」

40: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:26:31 ID:aytmGO.M
神様「ねぇシスターちゃん」
修道女「はい?」
神様「この修道院は他に人は居ないって言ってたけど?」
修道女「人は・・・ 私だけです」
神様「人以外は?」
修道女「!?」
神使「神様、何を言っておられるのですか?」
神様「あ〜 ちょっと意地悪な質問だったかな」
神使「?」

41: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:27:34 ID:aytmGO.M
神様「フラソダーピスチヌ会女子修道院、設立者はシスターアロハ」
修道女「よく・・・ ご存じで・・・」
神使「随分お詳しいんですね」ジー
神様「何見てんだよ。 やんのかコラッ!」
神使「なんでそんなに柄悪いんですか・・・」
神様「お前じゃねーよ」
神使「?」

42: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:28:34 ID:aytmGO.M
ダダダダダッ
?「神ちゃん!?」ズサッー
神様「やっぱり居た」
修道女「シスターうさー! お戻り下さい」
神使「シスターうさー・・・?」
修道女「いえ・・・ これは・・・」オロオロ
うさー「大丈夫だよシスターちゃん! 彼女は私の友達だから!」
修道女「シスターうさーのお知り合いなのですか?」
うさー「うん! 神ちゃんって言って神宮の神!」
修道女「神!?」

43: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:30:11 ID:aytmGO.M
神様「あっ、本業は見ての通り巫女ね。 神はバイトみたいなものだから」
神使「立場が逆かと・・・・・・」
修道女「・・・・・・」
うさー「久しぶり! 神ちゃん!」
神使「神様、ご紹介お願いします」
神様「こいつは、はさまれ神社の主神でうさー」
神使「主神様!?」
神様「神階の登録は・・・ 従三位だっけ?」
うさー「正三位だよ! もうどっちでも良いけど」
神様「こんな性格だから神階は高くないけど、神力は猫神と同じくらいある」
神使「え!?」

44: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:31:08 ID:aytmGO.M
神様「お前いつまで修道院にいるつもりだよ」
うさー「私は修道女! ここで祈りの生活を続けるの!」
神様「はぁ? お前、神だろ・・・」
うさー「もう神社に戻らないもん! シスターとして修道院で生きていくんだもん!」
神様「お前は日本の神! 自分の立場も忘れたのかっ!!」
神使「神様・・・ それブーメランですよ?」
うさー「それより、そっちの男の人は〜 ・・・だれ?」
神使「申し遅れました。 私、神様の使いをしております狛犬の神使と申します」フカブカ
うさー「神ちゃんの神使さんなんだ。 よろしくね!」

45: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:31:53 ID:aytmGO.M
修道女「そんな・・・」
神様「どったの?」
うさー「あ〜 自分の信仰する神には会った事がないのに、こう簡単に他の宗教の神に会ったら・・・ ねぇ」
修道女「い、いえ! 神は存在します! 主よ、少しでも疑念を抱いてしまった私をどうかお許し下さい。 アーメン」
神様「ラーメン」
神使「・・・・・・」

46: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:33:10 ID:aytmGO.M
神様「ねぇ、シスターちゃん?」
うさー「なに?」
神様「お前じゃねーよ、偽シスター」
うさー「に、偽!?」
神様「シスターちゃんは、うさーの正体を知ってるんだよね?」
シスター「はい。 しかし過去はどうであれ今は敬虔な修道女、シスターうさーです」
うさー「そう! 私はこの修道院で祈りの生活を送るシスターなのです! ラーメン」
神様「塩バタコーンラーメン」
神使「・・・・・・」

47: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/05(日) 20:36:53 ID:aytmGO.M
神使「何故うさー様は、修道院で修道女など・・・」
うさー「ここが私の本来の居場所だからです。 塩バタコーンラーメン」
神様「塩バタコーンネギチャーシューラーメン、大盛」
うさー「素晴らしい! お〜神よ、この者達に祝福を」ピカー
神使「!? 後光が!」
シスター「シスターうさー、力が漏れています・・・」オロオロ
うさー「あっ、失礼」シュー
神様「・・・・・・」

49: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/02/07(火) 08:20:59 ID:vNsC/QYU

書いてくれてありがとう

50: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/02/07(火) 12:18:21 ID:8cjbf5MI
ここの神様はみんな似たり寄ったりでいいな

51: 以下、名無しが深夜にお送りします :2017/02/07(火) 23:15:16 ID:.FPugkl.
おいついた
おつのかわりにつ牡蠣

52: ◆8YCWQhLlF2 :2017/02/09(木) 00:29:05 ID:kdX936ks
うさー「神ちゃんありがとう! 来てくれるって信じてた!」
神様「は?」
うさー「この修道院を守るために来てくれたんでしょ!?」
神様「いいえ、違いますが。 何わけの分からない事を仰っているのですか?」
うさー「そんな事言って、相変わらず照れ屋さんなんだから!」
神様「神社VS教会VS寺の右手で握手して左手で殴り合う陰湿な宗教戦争をするために来たのです」
うさー「!?」
神様「三大宗教をぶっ潰して“神ちゃん世界教”を作るのさ」ウヒヒヒ
神使「違います。 そんないかがわしい教団作りませんし、宗教戦争など起こしませんから」
神様「あ? そろそろ私の時代だろ。 私が頂点に立つ頃合いだろ」
神使「そんな世界お断りいたします」
神様「うん、確かに何度かこの国を治めていた時は失敗した。 でも、その教訓を生かせば次は大丈夫だと思うんだよ!」
神使「・・・・・・」