ずっと好きだった君へ最後のラブレター
このスレットを開いた方へ
2ちゃんが規制中なのでここにスレッドたてました。
俺の気持ちの整理、けじめの為に私用にスレ立てしたことお許しください。
2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 17:56:15.45 ID:vOyGaoUo
お元気ですか
俺達が高校を卒業して早いものでもう13年経ちました。俺達が生まれ育ったこの街は今が桜が見ごろです。
卒業と同時に遠い遠い街へ行ってしまった君。
桜を見ていると、君と過ごした僅かな時間が蘇ってきます。
あれは高校一年の時、新しい学校生活にも慣れ始めた5月の中旬ちょうど今のように桜が咲いて時期です
俺はその日、中学からの友人Hと高校に入ってから仲良くなったSと学校が終わったら遊ぶ約束をしていました。
HとSは掃除当番で遅くなるとのこと、俺は先に学校を出て近くの公園のベンチに座り時間を潰していました。
公園の中に背丈が2メートルほどの桜があり満開の花を付けていました。
なにげに桜に近づいてマジマジと桜を眺めてみる。普段なら花などまったく気にしない俺
「その桜、『チシマザクラ』って言うんだよ」
突然声を掛けられました。
振り返ると同じ学校の制服を着た背の低い女の子。クラスメイトの君でした。
俺「ん?」変な返事です。
君「この桜あんまり大きくならないんだよ、私もチビだからなんとなくこの桜が好きなの」
俺「ふーん・・・」だからどうしたって返事をする
そのあとの二人に会話はない。長い沈黙
君「また明日、学校でね」
俺が返事をする暇もなく、そう言うと君は帰っていきました。
これが俺と君の最初に交わした会話でしたね。今でもよく覚えています。
もう15年も前のことなのに
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:01:31.19 ID:vOyGaoUo
俺達の通っている学校はクラス替えが無いため、入学したときのクラス=卒業する時のクラス
君とも3年間クラスメイトでした。だけど桜の前で会話した以来、3年生の春までほとんど会話しなかったよね
俺はクラスでHやSくらいしか仲がいい奴いなかったし、君も似たようなものだったね
長い長い冬の季節が終わりを告げ、街の雪もすっかり解けて無くなった高校3年の春
その日は俺が掃除当番で帰りが遅くなった時のことです
学校近くの公園、2メートルほどの背丈の桜の木が満開に咲き乱れています
その桜をじっと見つめている一人の少女
俺はそっと近づいて後ろから
俺「その桜、『チシマザクラ』って言うんだよ」そっと声をかけます
君「?」という顔をして振り返りました
俺「この桜あんまり大きくならないんだよ」一年の時の受け売りです
君「よく知ってるねww」君が笑っています
俺「一年の時に君に教わった」
君「そんなことあった?わたし全然おぼえてないww」
俺「君がチビだからあんまり大きくならないこの桜が好きだって言ってた」
君「そんなこと言った?でも、わたしこの桜好きなの合ってるからたぶん言ったのかな」
俺「自分で言っておいてww」
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:03:06.51 ID:vOyGaoUo
君が笑っています。今までお互いに話掛けたことも無かったのに自然と会話できました
学校からの帰路、二人ならんでの下校、他愛のない会話
君「あっちの背の大きいのがエゾヤマザクラww」
俺「ふーん」
君「そこの白い花咲いてるのがコブシww」
俺「それじゃああそこの紫の花は?」
君「ムラザキツツジww」
俺「なんでも知ってんだな」
君「花、好きだからww」
俺「俺だって少しは知ってるぞ!あそこの黄色のがタンポポで、そこに赤い花咲いてるのがチューリップ」
君「それくら知ってて当然wwじゃあそのチューリップの隣の黄色い花は?」
俺「・・・わかりません」
君「あれは、スイセンww」
花の話をする君は笑顔だった
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:07:33.39 ID:vOyGaoUo
次の日の放課後また君は公園の桜見てたよね。君の姿見つけたときは、俺のこと待っててくれた気がした
そっと近づき
俺「本当に桜好きなんだね」
君「うんww」
俺「桜の花言葉は?」
君「うーん・・・花言葉とかよく分からない」
俺「花とか好きなのに?」
君「うん。お花見てるのが好きなだけ」
その日も二人並んで一緒に学校帰ったね。
テストの話とか、学校の先生の話とか、もちろん花の話とかたくさん喋ったよね。
俺が君のこと意識はじめたのは、たぶんこの頃だとおもう。
教室では君と話はしなかったけど、君のこと目で追ったりしていた。
それから数日後の下校時間、場所は生徒玄関でのこと
君「俺くん今帰り?よかったら一緒に帰ろう」
俺「うん。いいよ」
俺はドキドキしていた。君と一緒に居られる。君のそばで話ができる。
君「今日とても暑いねww」
俺「すげー暑い。帰りコンビニ寄ってアイスでも買う?」
君「でも、わたし今日お金持ってきてない」
俺「アイスくらい奢ってやるよ」
君「いいの?」
俺「俺は嘘言わん」
それから二人並んで近所のコンビニに寄り、アイスを二つ買ってあの桜の木がある公園へ行った。
桜の木はもうすっかり花びらは散って、葉桜になっていた。
木陰のベンチに座る二人
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:13:41.61 ID:vOyGaoUo
君「アイスありがとww」笑顔でアイスを食べている
俺「べ、べつにいいよ。俺が食いたかっただけだし」何故か緊張ぎみ。
君「そういえば、俺君進路どうするの?」
俺「もう勉強したくないから就職かな」
君「頭良いのにもったいないよ」
俺「そんなに頭良くないよ。テスト勉強とかしたことないし」
君「嘘だぁ、H君やS君より上じゃんww」
俺「あいつらが俺より悪いだけww そういう君はどうするの?」
君「わたしは○○にある大学行こうとおもってる」
俺「またずいぶん遠いところ目指してるんだね
やっぱり一人暮らし?」
君「本当はね、お父さんの転勤でこの春○○に引越しする予定だったんだけど
わたしが高校卒業まで無理言って転勤待ってもらったの。お父さん一人じゃ何にもできないから
単身赴任は無理って言ってるし、わたしをここに一人にするのも心配だからって」
俺「そうなんだ。卒業したらすぐに向こう行くのは決まってるんだ」
君「そうなの・・・」少し寂しい顔をする
俺「・・・」俺も何か寂しくなる
しばしの沈黙、なにか声掛けにくい状況。
ここのところ君とよく話すようになった。そして好きになった。
俺達が生まれ育ったこの街、君もずっとこの街に居るものだと俺が勝手に思ってた。
卒業したら君はこの街を出て行く。そう思うと切なくなる。
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:15:35.62 ID:vOyGaoUo
君「そろそろ帰ろう」
俺「うん」
君「今日は楽しかった。よかったら明日も一緒に帰ろうww
それと、アイスありがとww今度はわたしが奢るねww」
俺「うん」
その日以来、君と二人の下校が始まったんだよね
日を増す毎に君への想いが溢れていく
好きという気持ち、君に伝えたい。でもチキンな俺は君に告白なんかできない
君にすればただの友達でも正直よかった。そばに居れるだけで
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:18:37.62 ID:vOyGaoUo
3年の1学期最後の日の下校。その日も俺と君との二人で並んで歩いている。
俺「明日から夏休みだねww君はどこか旅行行ったりするの?」
君「うん。お盆に××のおじいちゃんのとこ行くくらいかな
夏休み中は、塾の夏季講習あるからどこにも行けない。
俺君は何か予定でもある?」
俺「なーんも予定ないよwwゴロゴロして過ごすだけww」
君「俺君らしいねww」
俺「そうか?
そーいえばもうすぐ夏祭りだね」
君「うん。楽しみww」
今まで下校時以外、君と話したことは無い
ずっと好きだったけど、どこかに遊び誘ったりしたこともなかった。
夏休み中は、君に会えなくなる
このまま永遠に君に逢えなくなるような気がした
「少し勇気出してお祭り誘えよ!」心の中で自分で自分に言い聞かせてみる
「でも誘って断られたらどうする?そもそも『君』は、お前に恋愛感情なんか無いんじゃないか?」もう一人の自分が答えてくる
俺すごいチキン。
でも、誘いたい。誘えない。心の中で葛藤している。
そんな時
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:21:22.34 ID:vOyGaoUo
君「ねえ、一緒にお祭り行かない?」
まさかの君からの誘い。めちゃめちゃ行きたい。
俺「俺なんかと一緒でいいの?」
君「だって誰も一緒にお祭り行ってくれる人いないから・・・」なんとなく君の顔があの桜の色みたいに染まったような気がする
俺「本当にいいの?」
君「うんww」
心の中でガッツポーズ!
君「電話番号・・・教えて・・・」
俺「へ?」
君「休み入ったら・・・連絡つかなくなるでしょ・・・」
俺「そ、そうだね」
俺達の時代は携帯電話はそんなに普及していなかった
俺はノートを一枚破り自分の家の電話番号を書いて君に渡す
君はあらかじめ用意してあったのか小さく折りたたまれたメモを俺に渡す
君「電話するねww」
俺「うん。俺も電話する」
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:23:33.23 ID:vOyGaoUo
家に帰り俺は母親に自宅の電話の交換を要求する。もちろんコードレスの子機がついたタイプに
だがしかし母親の返事はNOだ。
何度説得しても答えは「今の電話機が壊れるまで使う」だそうだ
こうなれば仕方ない。少し強行に俺は出た。
誰も居ない時間を見計らって電話を細工する。受話器をドライバーでこじ開けマイクの部分の配線を一本ペンチで切る
次の日、母親の声がする「あれ?変ねえ?」もちろん電話の前だ
母親は、俺のことを怪しんでいたが結果的に電話の交換作戦は成功した。
君から電話が掛かって来たのは新しい電話に交換した直後だったんだよ
俺は真新しい電話を持って自分の部屋へ
君「全然電話つながらないから番号間違えてると思ったww」
俺「うん。電話故障して電話線引っこ抜いてたんだwwやっと新しい電話買ったんだww」
君「そうなの?」
俺「うん。ところでお祭りどうする?」
君「最終日の花火大会ある日にしない?出店まわって、クレープ食べて、カキ氷たべてそれから花火みるww」
俺「いいけど食べてばっかりじゃんww」
君「たしかにたべてばっかりだねwwそれじゃあ△△の所で待ち合わせでいい?」
俺「うんいいよww」
俺は人生で初めてのデートにわくわくしていた。
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:26:06.50 ID:vOyGaoUo
書き溜め分終わりです
ここまで書くのに半日かかりました
このペースなら終わるのいったいいつになるやら・・・
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:28:56.93 ID:ckTwE4.P
まあ頑張れww
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:35:13.80 ID:s7LIc0Mo
お疲れ
最後まで付き合うから、自分のペースでゆっくり書いてね
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:41:04.98 ID:vOyGaoUo
>>13-14
ありがと今日中に終わりそうにないけど少しずつ書いていくよ
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 18:58:13.98 ID:vOyGaoUo
お祭りの当日、俺は何を着ていたか忘れたが自分の持ってる服で一番いいと思う服で武装した記憶がある
待ち合わせの時間に一時間も前から来ている俺、家に居ても落ち着かないので早く出てきた
早く出たからといって落ち着くものではない
早く来て待ってると不安になってくる。本当はどっきりじゃないか、こんな俺を誘ってくるのは夢じゃないかとね
だけど君は時間どうりに来てくれた。
君「おまたせwwって言うか結構待った?」
俺「少し待ってたけど時間どうりだよ」
君「ごめんね待たせて」
俺「全然大丈夫だよ。それより浴衣似合ってるねww」
君「本当?全然自信無かったんだけど・・・」
いえいえ君の浴衣姿は最高です
それに比べて俺の格好なんかダサく思えてくる
君「俺君も格好いいじゃんww」
俺「そんなことないよ。君の浴衣には負ける」
君「ありがとう。お祭りのために買ってもらったんだ
俺君にそう言ってくれて嬉しいww」そう言って君は笑ってる
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 19:14:44.69 ID:vOyGaoUo
お祭り会場は凄い人の数だった。この田舎の何処にこんなに人が居るのかと思うほど
一緒に君と歩いていると時々はぐれそうになる
周りの若いカップル達は手をつないで仲良く歩いている
俺達は並んで歩いてはいたけれど手はつないでいない
そっと手を伸ばせば君の手を握ることは簡単な距離
でも、もし手をつないで拒否られたら、それで嫌われたら・・・
君はどう思っているのだろうか?
君「ねえあそこ!たこ焼き屋さんww食べたいww」
俺「早速だねwwでもあそこのたこ焼きジャンボって書いてるよ食べきれる?」
君「じゃあ半分あげるから買って行こうww」
そう言ってたこ焼きの屋台に駆け寄って行く君
手をつないでいて俺が引っ張られているところを想像してみる
やっぱり恥ずかしい
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :[sage]2010/05/23(日) 19:27:27.20 ID:vOyGaoUo
太陽が西の空に完全に隠れてしまった時間
もうすぐ花火大会がはじまる
花火のビューポイント付近にも凄い人の数
なんとか場所を確保する俺達
先ほど買ってきたたこ焼き、ラムネを広げて花火がはじまるのを待っている
俺「もうすぐはじまるね」
君「うんww楽しみww」
俺「花が好きだから花火も好きなの?」
君「花は花、花火は花火だよwwでも両方好きww」
ヒューという音とともに花火が打ちあがる
次の瞬間暗い空に光の大輪が咲き乱れる
君は空を見上げ「わぁーww」と歓声をあげている
19 : ◆m2dLb3zhoU:[sage]2010/05/23(日) 19:55:47.72 ID:vOyGaoUo
とりてすと
20 : ◆m2dLb3zhoU:[sage]2010/05/23(日) 19:57:39.82 ID:vOyGaoUo
夜空に咲く花火は凄く綺麗だったよね
近くで見ていたから音も凄かったよね
大きい花火が打ちあがるだびに君は「すごーいww」とか「きれいww」とか言ってたよね
連続でたくさんの花火が打ち上げられると声もなく夜空の大輪を君は見上げていたよね
俺はそんな君の横顔みていたんだ
好きな人が横に居る。まだ告白もしていない。手もつないでいない。
だめもとで帰りに告白してみようか。そんな事も考えてみる
君「ねえww今の花火凄く大きかったねww」
俺「うん。今日の花火の中で一番大きかったようなきがするww」
君「えー、さっきの方が大きくなかった?」
俺は花火より君の顔を見ていたので本当はわかりません
でも花火の明かりで君の横顔が照らされた時は花火より数倍綺麗でしたよ
今日は一旦落ちます
また明日少しづつ続けますのでお付き合いねがいます
なんかいいね高校生らしくて
22 : ◆m2dLb3zhoU:[sage]2010/05/24(月) 13:43:58.82 ID:lC7OC0Qo
>>21
読んでくれてありがとう
仕事の合間にちょっとだけ投下
花火大会の帰り道、君と二人並んで歩いている。
君はカランコロンと下駄を鳴らしている。
君との会話は少ない。
俺は考えていた。俺の君への想い伝えるかどうか。
もし告白してダメだったら、今までの関係が崩れるとしたらなどネガティブな考えしか出てこない。
もうそこの交差点で君は帰ってしまう。
何とか伝えたい。
俺「あ、あのさ・・・」
君「ん?」
俺「・・・」
君「どうしたの?」
俺「そ、その・・・」
君「・・・」
やっぱり言えない。チキンな俺
君「ねえ、お祭りでカキ氷たべてないよね」
俺「うん」
君「コンビニ寄ってアイス買っていこう」
俺「うん」
君「奢ってあげるwwいつかのお返しww」
俺「うん」
あれこれ考えているせいで返事が「うん」しか出てこない。
23 : ◆m2dLb3zhoU:[sage]2010/05/24(月) 14:56:29.04 ID:lC7OC0Qo
俺達は少し遠回りだが、いつか二人で来たコンビニに立ち寄り
カップに入ったイチゴ味のカキ氷を二つ買った。
それからあの桜の木がある公園に行き、あのベンチに二人並んで腰を掛ける。
ここに来るまで君との会話は少ない。
君「食べよう」
俺「うん」
無言でイチゴ味のカキ氷を木のへらでつつく二人
この北国でも8月は暑い。いろいろ考えすぎて暑くなった俺の頭にはちょうどいい冷たさだ。
でもなかなか告白の言葉を切り出せない。
カキ氷はすっかり食べ終えている。
君は夜空の星を見上げている。
君「星・・・きれいだね・・・」
俺「うん・・・」
俺も夜空を見上げてみる
またしばらく二人は無言になる。
まるで君が俺の告白を待っているようだった。
24 : ◆m2dLb3zhoU:[sage]2010/05/24(月) 14:59:48.51 ID:lC7OC0Qo
どれくらの時間、夜空の星を眺めていただろうか
結局想いを伝えられない俺
時間だけが過ぎてゆく
君「そろそろ帰ろうか」
俺「うん」
「好きです」簡単な言葉だ。だけどこのときの俺にしたら重たい言葉。
ベンチから立ち上がる二人
俺「手・・・つないでも・・・いい?・・・」
勇気を振り絞ってやっと出た言葉
君「・・・うん・・・」
俺は、そっと手を伸ばす
君もそっと手を伸ばしてくる
やっとつないだ手
俺の手は凄い汗ばんでいる。もちろん夏の暑さではなく緊張のためだ。
この時は俺の頭は真っ白だった。
25 : ◆m2dLb3zhoU:[sage]2010/05/24(月) 15:03:33.42 ID:lC7OC0Qo
帰り道、手をつないだままの二人
やはり終始無言のままだ
頭の中が真っ白で何を話したら良いかわからない
「なんだお前ら付き合ってんのかww今日暑いのはお前らのせいかww」
いきなり向こうから来る人影に声を掛けられました
人影がこちらに近づいてきます
そいつはSでした。一番見られたくない奴です。
Sは、あることないこと何でも言いふらす奴です。
俺はとっさにつないだ手を振りほどき
俺「そ、そんなんじゃねーよ」
S「照れるな照れるなww 」
俺「だからそんなのじゃねぇーつうの」
君「・・・」
S「いつからそんな仲なんだ?ww」
俺「そんなんじゃねーよ、何回も言わせんな」
S「ふーんwwwwじゃあ邪魔者は消えるよwwwwじゃーなwwww」
君「・・・」
Sは暗闇の中へ去って行きました。
残された二人、非常に気まずい雰囲気です。
俺はSに君とのこと全否定してるし、君も下を向いたままだし
さっきまで手をつないでいたことが嘘のような重たい空気です。
26 : ◆m2dLb3zhoU:[sage]2010/05/24(月) 19:11:00.61 ID:lC7OC0Qo
結局二人無言なまま別れました。
家に帰りコードレスの子機を握りしめて自分の部屋に篭る
君の家の番号を途中まで押す
だが、結局電話できない
さっき全否定したこと全否定したい
本当は君がすきだ、声が聞きたい
何度も何度も電話を掛けてみようとする
手が震える
やっぱりチキンな俺
時間だけが過ぎていく
とうとう時計の針が日付変更線を通り過ぎてしまった
もう夜も遅い、明日こそはフォローの電話しよう
でも先送りしたものは、やはり取り戻せない
結局次の日も、その次の日も電話が出来ない
もちろん君からの電話も掛かってこない
電話の前で一日過ごしたこともあった
もんもんとしたまま夏休みは終わってしまった
27 : ◆m2dLb3zhoU:[sage]2010/05/24(月) 19:14:10.43 ID:lC7OC0Qo
2学期の始業式の日の朝、俺は教室に入る
いつものクラスメイト達の顔ぶれ
その中で俺に近づいてくる奴が一人
一番会いたくない奴Sだ
S「よう!おはようww」白々しい
俺「おはよ」
S「君ちゃんとはどうだい?wwww」早速茶化しに来た
俺「・・・・」
S「なんか言えよwwww」
俺「うるせーよ、お前」
S「wwwwww」気持ち悪い笑い方すんな!
S「こいつ、君ちゃんと付き合ってんだってwwww」声でけーよ!
まわりがざわめいている
クラスメイトの目が俺達に向けられている
もちろん君にも目が向けれている
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