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バス停で泣き出した女の子を好きになった

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Part19
448 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/04(木)23:55:06 ID:MR9
ゆいちゃん「ね、ご飯って食べた?」
俺「ゆいちゃんは?」
ゆいちゃん「食べてない」
俺「俺も、じゃあどっか入る?」
少し何かを考える様にしたゆいちゃんが、声のトーンを変えて口を開く。
ゆいちゃん「…あのね、あんまお店とかで話したくないの。ファーストフードでお持ち帰りにして…この裏の△△知ってる?」
俺「建物の名前が良く分かんないやw」
ゆいちゃん「外になっちゃうんだけどね、そこの近くに公園があるの、木で囲まれてるからそこまで寒く無いと思うんだ、ベンチもあるし、自販機もあるし、△△のトイレにも近いw」
俺「トイレ大切w(実は前の街ブラでトイレで困ったことある)じゃ、そうしようか」
ゆいちゃん「ごめんね、わがままで、寒いのに」
俺「俺は平気だけど、ゆいちゃんジムでシャワー浴びたんじゃないの?冷えないかな?」
ゆいちゃん「大丈夫、髪だけはしっかり乾かしてきたし、中に超着込んでるからあったかババシャツww」
俺「せめてヒートインナーって言ってよww」
ゆいちゃんの様子が普通すぎて、逆にどの程度深刻な話なのかの予想が出来なくて、心配ではあった。でも態度には出さないようにしてた。
ビルを出てお互いファーストフード久しぶりなんて言いながら、某バーガー屋で夕飯を買って、ゆいちゃんが言っていた公園へ。
横の道は良く通ってるのだが、ここの存在は知らなかった。
周りを植え込みで囲まれた結構広い円形の土地に、ベンチが点在していて、あちこちにオブジェみたいなのがある。
他にもまばらに人はいるけど、ベンチがそれぞれ適度な距離で離れてるから、腰を降ろしたら暗さも手伝ってはっきり姿も見えないし、よほど大きな声を出さなければ会話も微かな音でしか聞こえない。
確かに相談等にはもってこいの場所だった。
ゆいちゃんの通ってた学校が電車で近い事もあり、よく学生の時にはここで友達と話してたらしい。
ひとまず冷める前にテイクアウトした夕食を取ることにして、照明が近くにある、壁際のベンチへ座る。
俺がLサイズのセットなのに、バーガーを別にもう一つ買って、更にサイドメニューも付けたのをゆいちゃんは笑ってた。
エンゲル係数高いでしょ?って言われたけど、そんな単語久々に聞いたw
食べ終わってゴミを捨てて、自販機であったかい飲み物を買い、また元のベンチへ。
急に『これから話します』的な雰囲気になって、お互いしばらく黙り込んで飲み物を飲む。

449 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/04(木)23:55:44 ID:MR9
ゆいちゃん「…んーと…あのね、こうしてわざわざ来てもらった癖に、どう話すとか考えてなくてね…」
俺「うん」
ゆいちゃん「本当に、ただ、話を聞いて欲しいだけなの」
俺「…?うん」
しばらく『んー』とか唸ってたゆいちゃんが、自分のスマホをいじってから俺に渡してきた。
その画面には、スーツのパンツにシャツとネクタイ姿の、メガネ掛けてマスクをしてる、若い男の写真。
瞬間、あ、〇君だって気づく。
予測してなかった写真との対面に、全身にカーッて熱みたいのが走った。
ゆいちゃん「会社のパソコンに…入ってた…」
俺「…うん」
ゆいちゃんも〇君だって説明はしなかった。
〇君はゆいちゃんが前に言ってたように、確かに俺に少し雰囲気が似てるっちゃ似てる。
細身で、メガネは黒縁、髪も黒で重めであんまスタイリングとかしてない感じ。
鏡を使って自撮りしてるんだけど、スマホ持ってる手の指が長い。
顔は、お互い目が少しつってるって共通点はあるけど、眉も目も似てない。口元がマスクで隠れてるから他の箇所は良くわかんないけど、輪郭とかパーツが似てるって感じはあまりなかった。
俺は勝手に◯君を想像したりした事もあったんだけど、そのどれとも近くなかった。
実際の◯君はどこにでもいそうな、本当に普通の人だった。
いつまで見てても悪いので、俺はなるべく早めにゆいちゃんにスマホを返す。
ゆいちゃん「お正月の前に会社のパソコンでLINEアカウント作ったのあったじゃん」
俺「うん」
ゆいちゃん「その時に送ってきたやつ…お休み入って、バタバタしてて、保存してる事すら私もすっかり忘れてて…」
俺「うん」
ゆいちゃん「あの…ね、今日は、本当にただ、話聞いてもらう為だけに呼んだの。
こんな週の真ん中にごめんね、本当はお休みの日とかにしようと思ってたんだけど。
昨日さ、なんかLINEちょっと楽しくて…勢いで誘っちゃったの」
俺「俺は大丈夫、家からも近いしね。
あ、ただ、電車の時間だけ心配だから、一応タイマーとかしとこうか」
なんとなく長くなるなって気がしたから、本格的な話の流れになる前に、ゆいちゃんの終電調べて、一応お互いのスマホで帰宅に間に合う時間にタイマーをセットした。

450 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/04(木)23:56:17 ID:MR9
少しため息ついたゆいちゃんが、よしって感じでもう一度〇君の写真チラッと見てからスマホの画面消す。
ゆいちゃん「…ほんと、まとまってないんだけど」
俺「いいよ、ゆいちゃんのペースで話して」
ゆいちゃん「うん、ありがとう。あの、結論言うと、ただ、この写真消したいだけなの…。
この写真見つけてびっくりした。もう全部消したつもりだったから。
〇君の顔みて、また電話したいとか、会いたいとかそういうのじゃないの…」
写真見せられた時に、あ、これは会いたいから協力をお願いされるのかな…とか、やっぱり〇君が好きだからってフラれるのかな、なんてちょっと覚悟してたから、内心少しホッとした。
ゆいちゃん「写真見たら、〇君とのLINEと通話でのやり取りが、一気に蘇ってきてね」
俺はただうなづいて話を聞く。
ゆいちゃんの声が微かに震えてくる。
ゆいちゃん「楽しかった事とか、下らないバカみたいなやり取りとか…。
昨日のユタくんとのLINEみたいに、〇君ともくだらないやり取りしてたなーって。
他にも休日に私が持ち帰り仕事してた時に、半日通話した事とか…会話するとかじゃなく、ただ、お互いの音聞いて、一緒にいる気分味わってたんだ。
そんな色んな思い出がバーッて…。
…懐かしいとかとはまた違ってて、もうああやって〇君と時間共有する事ないんだなって、改めて考えたりして。
何かさ、急に終わったから気持ちが整頓出来てなかったのかな、思い出が一気に溢れてきた感じで…」
話しながらゆいちゃんは少しずつ泣き始めてた。
独り言みたいに、少し俯いて話してたゆいちゃんが、カバンからジム用らしきタオルを出してから、マフラーが邪魔らしくて外した。
泣きつつも、丁寧にマフラー畳んでて、その行動が本当にこの子の真面目さを表してるなって思った。

451 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/04(木)23:57:07 ID:MR9
ゆいちゃん「写真見るまでは、もう◯君の事は忘れよって決めてて、自分でも思ったより平気だなって思ってた。
前も言ったけど、たまに好きだったなぁって思い出して、ちょっと泣いて、みたいな、たぶんそんな自分に酔ってたのかも…失恋みたいな気持ちで。
でも、写真見たらダメだった。まだ私、すっごい気持ちが残ってたんだなって改めて思った。
なんて言えばいいかな…繋がってた時間はちゃんと好きだったから、その気持ちが消えてないの。
ただ、もう過去形でね、『好き』じゃなくて、『だった』なの…あくまで終わってるのも頭では分かってるの」
時たま擦れたり、切れたり、詰まったりするゆいちゃんの声は、今まで聞いた泣き声のなかで一番切なくて、俺の心臓までぎゅって締め付けられた。
ゆいちゃん「その気持ちと、半年の思い出が、頭の中で行き場がない感じっていうか…逃げ場ないから膨れ上がる感じで…。
楽しい事も、Twitterに書いてあったキライな事も、人生で初めて言われた嬉しい事も、ちょっと無神経な言い方に傷ついた事も色々混ざってて。
会いもしないで、さよならも言わないで終わったせいなのかなって考えてみたり。
いっそ「さよなら」って電話で言えばすっきりしたのかな?とか、それとも「ゆいのこと、本気では好きじゃない」って〇君に言葉で言われたいのかな?とか…そんな風に考えたりもした。
でもね、こんな時間経ってからわざわざ伝える必要ないし…電話は出来なくて…」
ゆいちゃんはで、何度も涙を拭ってたけど、ポロポロと大きな粒が俯いた顔から零れてた。
時たまタオルに顔を埋めたり、胸の辺りを手でとんとんやって、自分を落ち着かせようってしてるみたいだった。
俺は聞いてるよって分かってもらう様に『うん』って繰り返してた。

452 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/04(木)23:58:04 ID:MR9
ゆいちゃん「…違うか…LINEも電話も出来ないのは…本当はね…話したくない、〇君と話すの怖いんだよね。
私が知ってた◯君は、きっの本当の◯君とは違うし、もう前みたいには話せない…。
でも繋がってた時の◯君の事は本当に好きだったの、一時期は真剣にこの人と会ったら、お付き合いして、結婚するかもなんて考えてた。
この好きだったって気持ちやっかいだよね…。久々に〇君の夢まで見た…あのTwitter俺じゃないよって言われる夢とか。
でもね、あのトップに使ってた写真、LINEと一緒なの、だから…ごめん、話ぐちゃぐちゃで…ユタくんはこんなの聞きたくないよね… ごめんね」
俺「謝らないで、大丈夫だから」
ゆいちゃん「嫌ならちゃんと言って、言わないと私、分からない。ずるいよね、ユタくんの気持ち知ってて、ユタくんが優しいの知ってて…なのに、呼び出してこんな事聞かせて…」
俺「俺は平気だよ、嫌じゃないよ」
ゆいちゃん「私はこんな自分嫌い。ずるいって思うのに、それをやっちゃう自分がやだ。
ユタくん、ごめんね…私、本当にズルいんだよ。〇君の事こうやって話して泣いてるのに、ユタくんの気持ちも本当に嬉しいの、なのに、こんな事で夜に呼び出して、…こうやって甘えて、ずるいよね…ごめん」
そこから少しの間ゆいちゃんが自虐モードに入って、自分を責めはじめる。
俺はそれは聞いてるの辛くて、そういうのはやめようって伝えて、自販機でジュース買ってきて、飲んで落ち着いて貰った。
ゆいちゃんはごめんねって何回も言ってから、また話し出した。
ゆいちゃん「……〇君のTwitterなんて見なくても良かったのかもね、違うか…見ても私の思ってる〇君のままでいて欲しかったのか。
これ言ったからってもう変わらないけど。
写真なんで会社のパソコンに保存したんだろ、なんで今更見つけたんだろ。
ちゃんと会って、恋人になって、別れたならきっぱり終われたのかな?
でも、もう会っても意味無いんだよ、何か言われても素直に聞けない。
好きだっから、〇君が何言っても、私の考え否定しても、理解しようってしてたんだもん。
私が好きだった〇君は半分は私の願望だったんだと思う、通話より文字でのやり取りが多かったから、お互いニュアンス伝わってなくて、勘違いとかもあったしね。
皆が言うとおり、会えてないから、勝手に補足して、美化してたのはあるんだと思う」
俺「…うん」


453 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/05(金)00:00:59 ID:37M
俺、全然、傷ついたとか腹立ったとか、焼きもちとかそういう感情はなかった。
ゆいちゃんが声震わせて泣いてるのを見るのは辛かったけど、でも、写真見つけてから、ずっと溜め込んでたのも分かったから、好きなだけ泣かせたかった。
ご両親と楽しく話して、仕事頑張って、早起きして毎日お弁当作って、お休みには友達と遊んで
そうやって、表面では普通に過ごしながら、初恋かもって、結婚するかもって思える程に好きだった人の写真を見て、どうしていいか分からない気持ちを、どこかに吐き出したくて、ずっと我慢してたんだと思う。
いや、もしかしたら、〇君との半年は楽しかったのと同時に、親からも周りから反対されて、隠れて連絡して、コソコソして、なかなか会えなくて…そんな状況も苦しかったのかも。
女の子はよく恋バナするけど、そうやって人に話して、共感してもらったり、叱って貰ったり、愚痴ったりして、色々と消化して納得して気持ち整頓してるんだよね。
でも、ゆいちゃんはそういうのも女の子に囲まれてるのに出来なくて、ずっと1人で悩んで、喜んで、悲しんでを繰り返してたのかも。
俺ですら、少ない友達への相談だけじゃモヤモヤたまるし、こうしてここのスレ立てて、ノロけて、愚痴って、相談してる訳だし。
気持ちって自分が思ってる程に、1人ではコントロール出来ないよね。
そんな事も知らず、俺はすっかり〇君の事はゆいちゃんの中で時間経てば消えてくと思ってた。
Twitter見た日に泣いてはいたけど、もうそろそろ落ち着いてくると勝手に期待して、次はああしたい、こうしたいって考えて浮き足立ってた。
自分が好きになった子の、最初に好きになった部分、相手を想う純真さとか真っ直ぐさを忘れてた。

454 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/05(金)00:01:43 ID:37M
なにより、こうして想いの吐き出し場所として俺の存在を使ってくれたのが嬉しかった。
信頼してるゴリさんでもなく、溝端似さんでもなく、女友達でもミカさんでもなくて、もしかしたら一番声聞きたい〇君でもなく、俺を選んでくれた。それだけで本当に十分だった。
ゆいちゃんは何度も同じ事を繰り返したり、〇君との思い出を話したり、たまに自分を責めたり、俺に謝ったりしながら泣いた。
子供みたいに泣きじゃくってた。
俺はうんうんってただ聞いた。
ゆいちゃん「写真はもうこれしかないの、本当だよ。パソコンの元の画像は消したから…」
ゆいちゃんがハンカチで顔を拭って、ちょっとしゃくり上げながらも、呼吸を整え、スマホに写真を表示して、少しだけ見つめる。
本当にいいの?と確認したい気持ちもあった。
別に好きだった人の写真取っておくとかおかしくないし、消さなくたっていいと思う。
でも、たぶん今のゆいちゃんとしてはそれはダメなんだよね。
簡単に切り分けられないから、こうして苦しんで泣いてるんだし。
あと、なんていうか…ちょっと〇君に腹立ってて、〇君がTwitterなんてやってなかったら、せめて鍵付けてたら、こんなにゆいちゃん泣かなかったのにとか…そしたら俺はフラれるのに、なんでかそんな事も思った。
俺も冷静なつもりで、ちょっと混乱してたんだと思う。
だから、何も言わずに、ゆいちゃんが決心するのをただ待ってた。
ゆいちゃん「…これ…」
やっとゆいちゃんが口開いたけど、そこでまた声が揺らぐ。
ゆいちゃん「これ、消す…。もうね、◯君の事は思い出にしたい。忘れるんじゃなくて、これ消す事で、さよならしたいの。
でもね、そしたらまた…私…凄い泣いちゃう…」
俺「いいよ、大丈夫、泣いて大丈夫」
俺は勇気出して、ちょっとゆいちゃんの背中をポンポンって叩いてみた。
ちょっとゆいちゃんが俺を見上げてきてから、またスマホ見て「ありがとう」って小さい声で言ってから写真を削除した。
ありがとうは俺になのか、〇君になのか分からないけど、それでも良かった。

455 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/05(金)00:02:18 ID:37M
それからゆいちゃんは宣言通りまたしゃくり上げて泣いた。
俺はうんと大丈夫を繰り返しながら、背中をポンポンと叩いてた。
何回か小さい声でゆいちゃんがありがとうとかごめんねって言ってた。
ずっと座ってて、さすがに身体が冷えてきたから、ゆいちゃんが風邪ひかないか心配になる。
俺はちょっと自分のコートの前を掴んで広げて、ゆいちゃんの背中を覆ってみた。
それに気付いたゆいちゃんが一瞬だけ俺の顔を見上げて、びっくりな事にそのまま額を俺の肩の下の胸のあたりに押し付けてきた。
俺はどうしたもんか悩んで、ゆいちゃんの身体になるべく触れない様にしばらくコート広げてたけど、ゆいちゃんもそのまま離れる気配もないから、少し引き寄せてコートで包む様にして、そのまま肩の当たりを指先でポンポンって優しく叩いた。
不思議と俺は落ち着いてた。
何度も子供あやすみたいにポンポン叩いて、大丈夫って繰り返す。
ゆいちゃんも俺に額を当てたまま、何度もうなづく。
ゆいちゃんの冷えてる身体は冬服でコート着てても思ったより華奢で、小さくて、俺まで泣きそうになって、鼻が何度かツンとした。
かなり長い時間そうしていた気がする。
しばらくしてゆいちゃんが、おでこは浮かせたけど、そのままの体勢で、何回か深呼吸して顔拭いて、呼吸を整えると、下向いたまま恥ずかしさを含んだ声で「もう、大丈夫」って言った。
俺も「うん」って答えたけど、なんか喉が詰まった感じで、声がちょっと変だった。
俺が腕引いてコートが離れた瞬間にゆいちゃんが「さむっ!」って震える。
慌ててまたコート広げたら、笑いながら「ww大丈夫」って返されたから、俺もそのまま腕引っ込めた。

456 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/05(金)00:03:07 ID:37M
なんか微妙な照れくさい空気がお互いの間に流れて、どうしたもんかと俺は考えて、わざとらしく節つけて腕伸ばしながら
俺「よーし、じゃあ落ち着いた所で、暖かい飲み物買いに行くぞー!」
って言ったら
ゆいちゃんが「おー!」と小さく拳上げつつ答えてくれた。
自販機まで歩いてく時に、ゆいちゃんがまた「ありがとう」って言って、俺は「ごめんね」って返してしまった「謝らないでっ私には言ったでしょ」と言われたから、そうだって笑って誤魔化した。
でも、何も出来ないから、ただ聞くしか出来ないから、謝りたかった。
〇君に電話させるとか、会わせるとか、分かっててそういう選択を提案しなかった事も、内心自分のがずるいって思ってたし。
お互い恥ずかしい気持ちをごまかす為か、無駄にテンション高く飲み物買って、またベンチに戻ってからなぜか「かんぱーい」とかやった。
ゆいちゃんは缶のコーンポタージュの粒が残る問題についてわざと真面目に語り。
俺もお汁粉の粒でその話にのっかった。
それから〇君とは全く関係ない、くだらない話をした。
ゆいちゃんが早く元の空気に戻したがってるのが分かったから、俺はなるべくオーバーにならないように、いつもの調子で返した。
ふとゆいちゃんの電車の時間が気になって確認したけど、自分達が思ってたよりまだ時間は早かった。

457 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/05(金)00:03:43 ID:37M
ゆいちゃん「いっそ終電で帰ろうかなぁ、親には怒られるかもだけど」
(ゆいちゃんの家は連絡もしないで12時過ぎると怒られる)
俺「1度ちゃんとメールした方がいいね。俺も一緒って伝えていいから。でも終電まではまだあるし、まだ週の真ん中だから無理すると残りの木金が辛いかもよ」
ゆいちゃん「お弁当お休みすれば1時間は遅く起きれるしなぁ」
俺「じゃあ俺も真似してジョギングお休みするかなぁ…」
ゆいちゃん「ジョギングって毎日朝から走ってるの?」
俺「毎日じゃないけど、朝か夜に晴れてたら走る。ちょっとの距離だけどね」
話しながら缶捨てて公園を出て、ひとまずビル内のトイレへ。
ゆいちゃんは思いっきり顔洗ってきたって言ってたけど、さすがに目元は赤くて腫れぼったい感じだった。
そのまま駅方向へ。改札の少し手前にちょうど座れる花壇があって、ゆいちゃんがまだ少し落ち着きたいし、話したいって言うから、並んで腰掛けた。
ゆいちゃん「何度も言うけどありがとう」
俺「うん…あんま溜め込まないで、話すのも泣くのも大切だよ」
ゆいちゃん「そうだね。…私、ユタくんに怒られるか、呆れられるか、嫌われるかなって思ってた」
俺「え?いや、それはないよ」
ゆいちゃん「…本当に私ずるいなぁって、ユタくんの気持ち利用して…」
俺「俺は…この事を打ちあける相手に自分を選んでくれたのが素直に嬉しいから大丈夫」
ゆいちゃん「選んだっていうか… こういう自分の中のごちゃごちゃをユタくんに黙ってるのが、なんか後ろめたいっていうか、嫌な気持ちだったから」
俺「え?俺に??」
ゆいちゃん「??うん、いつまでもズルズルと〇君の事考えてて悪いなって」
俺「え?!いや、俺は別に…。(こういう流れは考えてなかったからちょっと焦った)あのまぁ、その件はゆっくりでいいよ。俺もまだ言うつもりじゃなかったからww」
ゆいちゃん「私が言わせちゃったんだけどww
ユタくんを試す訳じゃないけど…なんてのかな?全部話して知ってて貰った方がいいかなって、〇君ともこういうので何回か行き違いしたから。
…あの、一応、確認してもいい?『それでも………ですか?』って」
俺「ですよ」
ゆいちゃん「///ですか」
俺「ですよww」
ゆいちゃん「…ありがとう。でも、こんなだから、もうちょっと待ってもらうけど…」
俺「はい、待ちます」
ゆいちゃん「wwですか?www」
俺「wwですよwww」
ゆいちゃんが俺の気持ちに、ちゃんと向き合ってくれてるって、分かったのと。
まっすぐこうして言葉にしてもらったのが、本当に、本当に、嬉しかった。
でも、だからって調子には乗るなよって同時に自分を戒めた。
あと、これは思い出したら泣くなって思ったw(※帰路で泣いた)

458 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/05(金)00:04:19 ID:37M
ゆいちゃん「(なんかゴニョゴニョ)……あー、やっぱりなんでもないw」
俺「なに?言いたい事はちゃんと言って」
ゆいちゃん「…あの、男の人とあんなくっついたの初めてだなと…でも、おかげで思いっきり泣けた」
俺「そ、そういうの改めて言わないで////どう返していいか分からない////」
ゆいちゃん「/////えっ!!///ちゃんと言えって言ったのにwwww」
俺「wwwwそうだけどwwww」
ゆいちゃん、こういう所ある。
〇君との話でも男としてはドキッとする事ストレートに聞いてたり、言ったりした。
そのくせして言わなくちゃいけない事を溜め込んだりする。
本人は「空気読めない」って言い方するけど、俺はそれとも違う気がする。
俺「あのね、ゆいちゃん」
ゆいちゃん「ん?」
俺「俺は甘えられたら、頼られたら嬉しいし、ゆいちゃんが落ち着くまで遠慮せず使ってね」
ゆいちゃん「…えっ…ユタ君を利用するって事?(ちょっと露骨に困り顔)」
俺「違うwwそういう言い方だと違う!ww
慰めとか、安心の為とかそういうのでいいから、使って。
ゆいちゃんは自分でずるいとか嫌いって言ってたけど、それでゆいちゃんが色々と心の中整頓出来て楽になるなら、俺は構わないよ。
寂しさとか悲しさを埋めるのに、人に頼るのは悪い事じゃないと思う。俺もそうやって人の優しさに甘えてるし、誰でもそうだよ。
俺自身がそうしてって言ってるんだから、遠慮なく使ってやって」
ゆいちゃん「もっと頼れって事か…。そうだね、うん、そうさせてもらう……ユタくんと知り合えて本当に良かった」
俺「////ゆいちゃんってたまに照れる事サラッと言うよね////」
ゆいちゃん「えっ!ええっ////それってユタくんもじゃない?w」
俺「えっ/////」
そのあと少し雑談してから、さすがに終電は遅すぎるから、ゆいちゃんを説得して次に来た電車に乗って貰う事にした。
俺は入場券買ってホームまで行ってゆいちゃんを見送ることに。
(ゆいちゃんが乗るのは、俺が帰るのとは違う電車。あ、でも通勤で駅は使ってるけど、歩いてきて定期忘れて持ってこなかった)

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