10年越しで幼馴染みに告白された話する
Part5以下、要約します
小学校の頃から、1のことが気になっていた。それが恋愛感情だと気がついたのは、
1とN子が付き合いだしてからだった。
N子より早く1に気持ちを伝えなかったことを何度も悔やんだけど、N子は大切な友達だし、
N子と一緒にいるときの1はとても幸せそうだったので、このことは一生秘密にして
おこうと決めた。
ところが、今回の入院で私の気持ちをN子に気付かれてしまったらしく、そのことで
N子と1が気まずくなっているみたいなので、最後のお節介として、この手紙を遺す
ことにした。
私からもN子を説得しておくから、もしもまだケンカしてるなら、絶対に仲直りするように。
前にも言ったと思うけど、気持ちは言葉にしなければ伝わらないので、想いは隠さず
全部N子に話すこと。私はもう、それを手伝ってあげられないんだから。
中学のとき、N子と一緒にイジメっ子と対決して親友になれたこと。高校のとき、1が
キレイだって言ってくれたこと。この二つが、これまでの私の人生での最高の思い出。
1の思い出に残る私が、あの頃の姿でありますように。
これからもいつまでも1たち二人のことを見守って、世話を焼いていたかったけど、
その願いは叶わなくなってしまったようなので、これからは私の分まで1がN子のことを
見守ってあげて。
そしてこの先もしも、N子を悲しませたり、手放したりするようなことがあったら許さない、
二人で幸せになって。そう結ばれていた。
86 :1 :2014/07/26(土)00:21:23 ID:ytBtKxVPc
一枚目の便箋からもう泣いてた。読んでいるつもりでも内容が頭に入ってこず、
何度も何度も同じ部分を読み返したりしていて、全部読み終わったときには
結構な時間が経っていた。
そしてそのとき、本当にY美はいなくなってしまったんだと実感した。Y美の気持
ちを考えると胸が苦しくなって、じっとしていることができなくて、明け方まで
立ったり座ったり部屋を歩き回ったりして過ごした。
空が白み始めた頃にようやく少し寝ることができて、いつもの時間に起きてから
会社に連絡を入れ、ひどい寝不足のまま葬儀会場へ向かった。
受付を済ませ、Y美の父親にぎこちない挨拶をして会場に入ると、T崎、Y田、K本、
その他にも見知った顔が大勢いた。もちろんN子も。
式は粛々と進み、Y美と最後の別れも済ませ、出棺となった。火葬は近親者だけが
参列するものかと思っていたが、Y美の父親がわざわざ来て「もしよければ最後まで
見送ってやって下さい」と誘ってくれたので、俺とN子、T崎、その他数名の友人が
参列することになった。
奥さんと一人娘、二人ともに病気で先立たれてしまったY美の父親だが、ここまで
涙ひとつ見せることなく、俺はこれが本当の大人の男ってものかと感心していた。
だが、Y美を入れた棺が火葬の釜に入って行く際、ついに堪えきれなくなったのか、
会場の隅でひとり涙を拭っていた。それを見て俺も泣いてしまった。てか俺の方が
もっと泣いていた。N子が隣に来て、俺の手を握ってくれた。
87 :1 :2014/07/26(土)00:23:07 ID:ytBtKxVPc
骨上げも済ませ、N子やT崎と少し話をして、そろそろ帰ろうか、となったとき、
N子「私、いちくんの今の部屋にまだ行ったことない。行ってもいい?」
と言ってきたので、一旦N子の家に帰り、俺の車で送っていくことにした。
家で着替えを済ませたN子を乗せて、俺のアパートへ。駐車場に車を停め、N子を
案内して部屋に入る。俺が礼服を脱いでハンガーに架けていると、突然N子が後ろ
から抱きついてきて、堰を切ったように泣き始めた。
泣きながら、「Y美がいなくなっちゃった」と何度も言っていた。俺は、うん、と
だけ答え、N子に向き合って体を抱き締め、一緒に泣いた。
N子「いちくんはいなくならないよね?一緒にいてくれるよね?」
俺「大丈夫、ずっとN子と一緒にいるよ」
N子「ホントに?ずっとだよ。どこにも行かないでよ?」
俺「大丈夫だって。約束するよ」
N子「うん、ありがとう」
久しぶりにキスした。この日は結局夕方まで抱き合って、時々泣いて過ごした。
その日から俺とN子は、また週末を一緒に過ごすようになった。ドライブしたり、
食事や買い物に行ったり、俺の部屋でDVDを観たり。セクロスはしなかった。N子は
まだそんな気分じゃないだろうと思ったから。
88 :1 :2014/07/26(土)00:25:14 ID:ytBtKxVPc
7月半ばを過ぎ、Y美の四十九日も終わった。
金曜日の夜、N子から「明日、蛍を見に行こう」と電話がきた。蛍って、もう
今からじゃ遅いんじゃないの?確か6月下旬くらいがピークだったはず。
そう告げたが、「でも行きたい」と譲らない。まあいいか、と思って了承。
次の日、土曜日。日が暮れるのを待つ間に早めの夕食を二人で済ませ、高校の
頃に皆で行った、地元ではそこそこ有名な蛍狩りスポットへ向かう。
その川原に着いたが、駐車場には他に停まっている車はなく、もちろん人気も
ない。そして暗い。
俺「やっぱりもう時期じゃないな。諦めてどっか行く?」
N子「せっかく来たんだから、ちょっとだけ歩いてみようよ。もしかしたらまだ
少しはいるかも知れないよ」
俺「そう?じゃ行ってみようか。暗いから気をつけて」
川原の遊歩道をゆっくり歩きながら、草藪の中に蛍の姿を探す。N子はなんだか
必死になって辺りを見回している。まるで子供みたいだ。
でも、結局蛍は見つからず、そろそろ戻ろうか、と俺が言うと、
N子「あ、いた!あそこ」
俺「え?ああ、ホントだ。よく見つけたなぁ」
季節外れの蛍が一匹だけ、丈の高い草に見え隠れしながらふわふわ飛んでいる。
応えてくれる仲間はたぶんもういなくて、その光は寂しそうで、頼りなくて、
それでも精一杯光ってた。
89 :1 :2014/07/26(土)00:26:08 ID:ytBtKxVPc
二人で黙ってその小さな光を見えなくなるまで見送って、N子はなんだか妙に
納得した様子で、俺に向き合って、
N子「ふつつかものですが、どうか宜しくお願いします」
俺「え・・・」
N子「この前の返事。お待たせしました」
そう言って頭を下げた。
俺「うん、ありがとう。こっちこそよろしく」
言ってから、ちょっと思いついて、
俺「ホントに俺なんかでいいの?」
N子「いちくんがいい!いちくんじゃなきゃダメ!」
即答だった。二人で笑った。
車までの帰り道で、ちょっと興奮気味のN子が、
N子「蛍、いたら言おうって決めてたんだ。いてよかったー」
俺「もし今日、蛍がいなかったら?」
N子「さぁ?来年だったかもね」
ホントかよwwwww
それじゃ、ひょっとするとあの季節外れの蛍はY美だったのかもな、と思ったけど、
それは言葉にはせずにおいた。
その夜、ほぼ半年ぶりにセクロスできました。よかったwww
(´;ω;`)グスン
91 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)00:27:50 ID:GLlw6AFuQ
こんなタイミングで追い付いてしまった…
92 :1 :2014/07/26(土)00:27:57 ID:ytBtKxVPc
長々と自己満足の書き込み失礼しました。これが実は先週のことです。
俺、これまでY美に散々迷惑かけて、世話になって、知らずに酷いこともしてきたのに、
お礼も、謝罪も、一度もまともにできませんでした。
だから、それを今からここに書きます。
あと数レスで終わりますので、よければ最後までお付き合いください。
93 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)00:28:59 ID:8ahyKzYnI
。・゚・(ノд`)・゚・。
結婚おめでとうと、言わせてください
97 :1 :2014/07/26(土)00:32:25 ID:ytBtKxVPc
>>93
ありがとうございます。でも俺はまだ社会人一年目の若造ですし、
恥ずかしながら貯金もほとんどありませんので、結婚はもうちょっと
先のことになると思います。N子のお母さんにもまだ挨拶してませんし。
94 :1 :2014/07/26(土)00:30:09 ID:ytBtKxVPc
ゆうちゃんへ
君が手紙で僕のことをまーくん、って呼んでくれたように、今ここでだけ、僕も
君のことをゆうちゃん、って呼ぶことにします。昔、よく一緒に駆け回って
遊んでた頃みたいに。
ゆうちゃんの気持ちを知ったときは、本当に驚いたよ。だってそんな素振りは
全然なかったと思うし。
きっと僕がニブイんでしょうね。高校の頃は、彼女とのことで君にもいっぱい
怒られましたから。ごめんなさい。
この一週間ほど、ゆうちゃんとの思い出を振り返っていました。
いちばん印象に残っているのは、小学校の頃。一緒に遊んだ楽しい日々と、君の
笑顔です。本当に、天使みたいだったよ。
君はいつでも、あの素敵な笑顔で僕に接してくれたね。他の友達が変わってしまった
時にも、君は変わらずにいてくれた。僕はそのことでどれほど救われていたか。
今までずっと君には言えませんでしたが、あの頃、ゆうちゃんは僕の心の拠り所でした。
僕は小学校の頃からずっと、ゆうちゃんに、いっぱい助けて貰っていました。
ゆうちゃんは、僕の人生を変えてくれました。
そしてまた、僕の大切なひとも、ゆうちゃんが救ってくれました。彼女と僕とを
巡り合わせてくれたのも、やっぱり君です。彼女はその事で自分を責めていたけど、
僕は感謝してるよ。ものすごく。
いつだって、僕なんかより君の方がずっとずっと辛い思いをしていたはずなのに、
最後の最後まで、僕たちのことを気にかけていてくれたよね。
もし君がいなかったら、僕たち二人は、今頃はもっとひねくれた人間になっていた
ことでしょう。
僕は、君に何かを返せていたでしょうか。いつもいつも、君から貰ってばかり
だったような気がするよ。
残念ながらもう、今から君にお返しをすることはできなくなってしまいました。
だからそのかわりに、君が僕に託してくれた大切なひとを、この先一生守り続けて
ゆくことを君に約束します。
ゆうちゃん、今までほんとうにありがとう。
いつか僕たちがそちらに行く日まで、ゆっくり休んでいてください。
98 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)00:34:39 ID:8ahyKzYnI
君のような若者だからこそ
こんなに早く一人の女性を大切に想い、
結婚したいと思えたんだと思いますよ
99 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)00:36:42 ID:agSy4vfFJ
先週か…
>>1さんこれからも頑張って
結婚おめでと
100 :1 :2014/07/26(土)00:37:33 ID:ytBtKxVPc
>>98>>99
ありがとうございます
以上で終わりです。
最初はY美の墓前で、ってことも考えたんですが、歌の歌詞じゃないけど
そこにY美がいるとは思えないし、逆にもしY美がいるのなら、そこには他の
人も大勢いるわけじゃないですか。そんなところで言うのはなんか気まずいし。
それで、その場の勢いでスレ立てようって思っちゃって、書き溜めて、でも
実際始めてみると、俺こんなことしてていいのかなって、ちょっと不安にも
なりましたwww
でもY美の俺への気持ちを知ってるのは俺とN子だけですから、リアルの友人
には絶対話せないですし。
そんなわけで、駄文長文垂れ流しすみませんでした。
101 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)00:38:52 ID:GLlw6AFuQ
>>100
乙でした
末長く幸せになってくれ
102 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)00:39:32 ID:8ahyKzYnI
1に幸あれ!
103 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)00:39:53 ID:agSy4vfFJ
おつかれー、お幸せに
104 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)00:40:02 ID:BJm9I84XH
乙!!
105 :1 :2014/07/26(土)00:44:12 ID:ytBtKxVPc
>>101-104
ありがとうございます。
途中、誰もいなくて不安だったので、大学時代の話はだいぶ端折って
しまいました。不自然に思われた方には申し訳ないです。
それでは、名無しに戻ります。お休みなさい。
107 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)00:45:12 ID:agSy4vfFJ
俺初めからずっといたけどなww
>>107
そうでした。いるよ、と言ってもらえて、心強かったです。
ありがとうございました。
114 :名無しさん@おーぷん :2014/07/26(土)02:59:54 ID:YxPchRjyg
幸せになってくれ!
俺も改めて彼女を大切にしたいと思えた
ありがとう
115 :名無しさん@おーぷん :2014/07/27(日)13:00:44 ID:RYoYlFTaS
俺も初恋の人に10年越ししてきたわ。
振られたけど、返事が聞けてよかったと思う。
勇気をくれてありがとう。
116 :涙腺の弱いオヤジ :2014/08/04(月)22:54:10 ID:REhw8O5IQ
涙が止まらん
多くは語らん
幸せになってくれ、それが最大の恩返しだ
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