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赤い仏像

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Part1
322 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 01:25:49 ID:nuJ7Q8cXO
お久しぶりです。
前回は夏の話をしたので今回は秋の話をしたいと思います。
文体で何の事か気付かれる方も居る事と思います。
それでは長くなりますがご勘弁を。
〜赤い仏像〜
ある秋の日の話をしようと思う。
その日は、図書館で見つけ出した郷土史に載っていた【赤い仏像】なる物を一目観ようと少しばかり遠出したのだった。
俺は少々オカルトな趣味が有り、変な話や不思議な物等が大好物だった。
赤い仏像との出会いは偶然だったが、出会った時から一目惚れであった。
場所を調べ上げ宿の手配も済んだ、幸か不幸か彼女や友人などと言う煩わしい人種は居ない。
準備万端である。
いざ出陣!と腰を上げたその時、携帯が泣き喚いた…出鼻を挫かれつつ画面に目をやると見慣れぬ番号が表示されていた。
怪訝な面持ちで出ると何やら唸り声のような音声が延々と流れていた。
予想はしていた。こうでなければこんな怪しい電話には応えない。
こんなタイミングで掛かって来るのは虫の知らせと相場が決まっているのだ。
そして虫の知らせならこれは幸先が良い事になる。
“何か”が起こる。予感は確信へと近付いて行く。
逸る気持ちを抑えつつ車に乗り込みエンジンを…かからない。
バッテリー切れらしい。
どうやら俺の守護霊は頼りがいのある御節介みたいだ 。
30分後俺は軽快に車を飛ばして居た。
見覚えは無くとも走り慣れた蛇行する林道を縫って行く。

323 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 01:27:43 ID:nuJ7Q8cXO
>>322
行きがてら、何かの遠吠えを聴き竦み上がった。
威嚇なのだろうか?それとも俺を呼んでいるのだろうか?
宿に着いたのは昼過ぎだった。
こぢんまりしているものの趣のある宿だ。
ここが今回の拠点になる。
部屋へ案内してもらい軽く言葉を交わす。
どうやらこんな田舎に独り身の若い男が来るのは珍しいらしい。
『余計なお世話かもしれませんが、何かお悩みでしたらいつでもお話下さいませ』
何か勘違いしているらしく、急に自分が滑稽に思え笑いがこみ上げた。
堪え切れず吹き出す俺を仲居さんはキョトンとして見ていた。
『いえいえ、変な気を起こすつもりはありませんよ(笑)お気遣い有難うございます』
仲居さんは紅葉色の頬で照れくさく笑った。
『それではこちらへは何の御用で?あ、作家さんですか?それならなるべく静かにするよう他の仲(ry』
彼女を遮り訳を話す。
『いえいえ、実はこの本に載っていた【赤い仏像】なるものを一目観ようと遙々駆け付けた訳です。』
『はぁ…赤い仏像…ですか…』
『御存知ですか?』
『いえ、誠に申し訳ございませんが存じておりません』
『何やら寺に保管されてるらしいんですが』

324 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 01:29:04 ID:nuJ7Q8cXO
>>323
『お寺ですか。お寺なら近くに○○寺という寺が在りますが』
『なるほど。でしたら其処を訪ねてみます。お寺にはどなたか居りますか?』
『あぁはい。住職様が一人』
________
仲居さんに書いて貰った寺の名前と簡単な地図が載った紙を広げ寝転がる。
脇に転がる鞄から郷土史の本を開く。
【赤い仏像】
×県△市○○村
寺院に眠るその仏像の異様さたるや筆舌に尽くし難い
曰わく“赤い仏像”曰わく“紅仏様”曰わく“血仏”
大きさは高さ一尺、幅は約三寸
容貌は赤黒く強い異臭を放っている
あまり気持ちの良い代物ではない
住職によればその仏像は時折血の涙を流すらしく、確かに目尻から何かしら垂れたような跡は確認出来た
聞くところによると、かつてはこの仏像を家から家へ回す風習が在ったらしい
更に古い話では、この仏像は元々呪詛の祭具として…
ここから下は読めない。
子供の悪戯だろうか?何やら赤いクレヨンのようなもので塗り潰されている。
この続きをどうしても確かめたくて俺はこうして此処に来たのだ。
腰を上げると早速寺を訪ねようと出掛けた。
山々には紅葉した木々が生い茂り、澄み切った川が音色を奏でる。山紫水明とはこのことだ。

325 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 01:31:02 ID:nuJ7Q8cXO
>>324
煩わしい日常の喧騒から離れ、穏やかに流れる時に酔いしれていたが、いかんいかんと我に戻る。
寺はホントに近くに在った。
赤い仏像を見せて欲しいと庭掃除をしていた住職に申し出た。
『赤い仏像か』
口振りからこの住職は知っているらしい事が見て取れた。
『一目観るだけで良いんです』
『あれなら、今は此処には無いんだ』
『山の方の寺に移していてね。今は其処に保管しているよ』
『なんとかなりませんかね』
『あんな仏像を見てどうするんだい?』
俺は例の本を渡し一部始終を説明した。
『ふむ、丁度赤い仏像も含め何か盗まれていないか確認しなければと思っていたところだ、私が案内しよう。支度をするから暫く待ってなさい』
ついに【赤い仏像】と御対面だ。
俺は遠距離恋愛の彼女と久々に逢うかのような気持ちの高ぶりを感じていた。
住職の運転する軽トラに乗り山の方へと走って行く。
山道を登っていると中腹辺りに開けた駐車場が在り其処に車を停めた。
『ここからは歩きだ』
50〜60代だろう住職は軽々と山道を登って行く。
対する俺はやはり日頃の運動不足からか既に息が上がっていた。

326 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 01:37:07 ID:nuJ7Q8cXO
途中、不意にワンワンと吠えられビクリ!とする。
犬だ。
住職によるとこの犬はここで飼われているらしく、名前は太郎。
麓の近所に住む婆さんが毎日餌をやりに来るらしい。
『番犬にもなる賢い奴さ』と笑いながら頭を撫でていた。
そうこうしている内に寺が見えて来た。
遠目でも判るようなボロ寺だ。
小さい寺だ。
目測で5〜6畳だろうか?その後ろにちょっとした物置がある感じだ。
『さてと』
住職は正面の扉の南京錠を開けた。
住職が扉を開いた。
瞬間!懐かしい耳鳴りがした。
“アタリ”だ。
やはり赤い仏像はただ者ではないらしい。
ピリピリと突き刺す空気を肌に受けながら中に入る。
『老朽化が進んでいてね。大分取り壊してしまって今では物置として此処が残ってるだけさ』
中はガランとしていた。


327 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 01:38:42 ID:nuJ7Q8cXO
>>325-326
住職は正面奥の戸棚を開けガサゴソやっている。
『お、有った有った』
『ほら、これが赤い仏像だよ』
住職から赤い仏像が手渡される。
ついに待ちに待ったご対面だ。
だが、2人の出逢いは予想に反して感動的な物では無かった。
『黒い』
それが正直な感想だった。
赤黒いと言うより黒いのだ。

328 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 01:39:59 ID:nuJ7Q8cXO
>>327
『これがホントに【赤い仏像】なんですか?』
漆塗り…とまではいかないが、それなりの鮮やかさを予想していただけに期待外れな気がした。
『あぁ、間違いない。それが正真正銘【赤い仏像】だよ』
『薄暗いせいかもしれないな。外で見て来てごらん』
言われるままに外に出てまた眺める。
なるほど。
確かに少しはマシになった。
でもまだ何か違う。
もっと禍々しくおどろおどろしい物を想像していたがあまりに“普通”なのだ。
匂いは確かに変ではあったが、ただ単にカビ臭いだけのような気もした。
改めて仏像をよくよく見ると、本にあったように涙の跡のようなモノは確かに在った。
だが、それだけだ。
変な気配も感じない、何かの声を聞く事もない、動き出す気配なんて微塵も無かった。
自慢のアンテナも不調らしい。
期待外れと言うより拍子抜けに近い感覚に肩を落としつつ赤い仏像を住職に戻した。
『どうだった?』
『どうも何も普通でした』
『だから言っただろう?あんな仏像を観てどうするのか?と』
『はぁ…』
あからさまな落胆ぶりに気を利かしてくれたのか、【赤い仏像】に詳しい婆さんを紹介してくれるらしい。

329 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 01:42:06 ID:nuJ7Q8cXO
>>328
また明日尋ねなさいと言われた。
有り難い話だが、正直ハズレである事を悟った俺のお熱はすっかり冷めていた。
住職のチェックが終わり。
帰路に着く。
ワンワン。
撫でる。
テクテク。
歩く。
宿に戻った俺はゴロンと寝転んだ。
湯と食事だけが疲れを癒やしてくれた。
気付いたら夜が明けていた。
どうやら爆睡してたらしい。
朝食を軽く済ませ、一息ついたところで何をしようか考える。
ふと携帯に着信あり。
またもや携帯から唸り声が響く。
唸る携帯を脇に投げ寝転がる。
しばらく天井を眺めて居たが、どうにも暇だ。
『よし!』
気合いを入れ立ち上がる。
どうせ後2日在る。
こうなれば乗り掛かった船だ、とことん付き合ってやろう赤い仏像よ。
再び住職の軽トラに揺られ昨日と同じ道を行く。
『昨日と同じ道ですね』

330 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 01:43:20 ID:nuJ7Q8cXO
>>329
『昨日話したろ?山で飼ってる犬に餌をやりに来る婆さんが居るって』
あの婆さんらしい。
『そのお婆さん何者なんですか?』
『昔話が大好きな変わった婆さんだよ(笑)ちょっと痴呆入ってるがね』
家に着くと『話は通して有るから。今日は用事があってね。また後で迎えに来るよ』と行ってしまった。

334 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 02:02:37 ID:nuJ7Q8cXO
>>330
『すいませ〜ん?どなたかいらっしゃいませんか〜?』
『はーい、いま行きます』
割烹着姿のおばさんが出て来た。
『住職に紹介されて参りました』
『あ〜はいはいおばぁちゃんに用が有るって人ね』
『はい』
『どうぞどうぞ狭い家だけど上がって上がって』
『おばぁちゃん?おばぁちゃ〜ん?お客さんよ〜』
おばさんに連れられ客間へと通された。
『はい、お茶』
『ありがとうございます』
『今おばぁちゃん呼んで来るから少し待っててちょうだいね』
『はい』
しばらくするとスーッと戸が開き、梅干しのようなしわくちゃのお婆さんが入って来た。

336 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 02:04:55 ID:nuJ7Q8cXO
>>334
『ひゃひゃひゃ…あんたかい若いの』
しわくちゃの顔をクシャクシャにして不気味に笑いかける。
『あ、はい今日はよろしくお願いします』
何か負ぶっている…赤ん坊…ではない赤ん坊の人形だ。
『この子はあたしの子だよ』
ニタリと笑った。
なるほど痴呆らしい。
『賢そうな子ですね(笑)』
俺のお世辞に気を良くした感じでほうじゃろうほうじゃろうとニタリと笑った。
『ほいであんた』
『はい』
『今日は紅仏様の話を訊きに来たんじゃろ?』

338 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 02:06:10 ID:nuJ7Q8cXO
>>336
『はい。知ってる限りで構わなのでお願いします』
『そうかいそうかい(笑)それじゃ、そうだね紅仏様が生まれた話をしようか』
お婆さんは静かに語り出した。
『昔昔の話だよ。この裏の山には集落が在ってね。100人いくかいかんかくらいの人々が寄り添って暮らしておった』
『人々は畑を耕し、猟をし、仲良う暮らしておった』
『じゃがある日余所者が来てな、集落の娘っ子を奉公に欲しいと豪商が言っとるとのことじゃった』
『元々閉鎖的な集落じゃったて、長と数名の老人とで話し合い外の世界を見てきて貰おうっちゅう話になった』
『別れの日、手を振る娘っ子を集落の人間総出で見送った』
『それからまたしばらく静かな日が過ぎて行った』
『ある日、農夫が畑を耕しとったら女がフラフラ歩いて倒れた。驚いて駆け寄り更に魂消た』
『その女はあの娘っ子じゃった。娘っ子はボロボロに疲弊しながら、帰って来おった』
『農夫は娘っ子を看病し、娘っ子はなんとか一命を取り留めた。娘っ子は身ごもっておった』
『話せるようになった娘っ子は、堰を切ったように泣き出した』
『娘っ子の口から聞かされるおぞましい余所者の悪行に集落の者全員が悪鬼の如く怒り狂った』

341 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 02:11:32 ID:nuJ7Q8cXO
>>338
『怒り心頭に発した人々は長の元へ集った。長は伝家秘伝の巻物を取り出し、禁書とされとったそれに手を出した。禁書には魔物の呼び出し方が載っとった』
『人身御供となったのは…そう、望まれぬ娘っ子の赤子じゃった』
『人々は準備が整うと赤子を殺し、その赤子の生き血を仏像に吸わせおった』
『これが“紅仏様”じゃ』
恐らく、あの本の筆者はこの話を知っていたのだろう。
だから目の当たりにする【赤い仏像】にあれだけの禍々しさを感じていたに違いない。
自分もアレが生き血の名残かと思うと今更ながらに鳥肌が立つ。
“血仏”とは単なる形容では無かったのだ。
『それで、豪商はどうなったんですか?』
『死んだよ。何か獣のようなモノに襲われ全滅じゃった』
『それが魔物ですね』
『それで、その魔物の正体とは?』
お婆さんは下を向くと首を左右に振った。
『それより、面白い話がある』
魔物の正体が気にはなったが、話したくない・知らないと言うよりどうやら知ってはまずいらしい。
『面白い話とは?』
『昔から“紅仏様”のお側で寝れば面白いものを見せて貰えると言うことじゃ』
『面白いものとは?』

360 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 06:06:24 ID:nuJ7Q8cXO
>>341
『さぁ〜?それは寝てみないと判らんのぉ』
そう言うと、お婆さんはひゃひゃひゃと笑った。
宿に戻りお婆さんの話を要約してみる。
お婆さんの話は、あの本のあの項末尾に書かれていた塗りつぶされた部分の内容だろう。
つまり【赤い仏像】は呪具の一種で、魔物と呼ばれる何らかのモノを呼び寄せる憑り代のようなモノだ。
魔物の方がヤバそうだな…と思う。
『“面白いもの”か』
気付いた時には寺に居た。
こんな事もあろうかと簡易テントと寝袋は用意してあった。
夕暮れ時の山から眺める自然もまた良いものだ。
ふと、【赤い仏像】が気になり横壁の窓から中を覗いた。
すると住職がしまったと思われた赤い仏像が棚に飾られているのが見えた。
ゾッとした。
天窓から夕陽に照らされ赫赫と輝くソレは正に【赤い仏像】だった。
ついに姿を現した“紅仏様”にたじろぎながら、なんとも言えぬ匂いにむせかえる。
その時!“紅仏様”がこちらへ向き直った!
ビクリとして屈み隠れる。
そろーっと腰を上げながら窺うと、こちらを向いたと思われた“紅仏様”は最初に見た時と同じように正面を見据えていた。
『気のせい…か』

361 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 06:07:29 ID:nuJ7Q8cXO
>>360
それから“紅仏様”が動く気配は無かった。
なるべく近い場所にと寺の横にテントを張る。
秋の山は寒い。
テントに入る頃には辺りは真っ暗になっていた。
長い夜の始まりだ。
俺はテントの中で眠れずにいた。
山は静けさに包まれ、時折鳥の声や虫の音が聞こえる意外は完全に静寂と闇が支配していた。
(罰当たりとは思ったが)外で用を足していると、不意にまた遠吠えを聴き、ビクリとする。
あの犬だろうか。
テントに戻ると吊してある懐中電灯の電池を入れ替え、灯したまま横になった。
しばらく冴えていた目も次第に重くなり、深く深く沈んで行った。
酷い耳鳴りに目を覚ましたのは深夜だった。

携帯を覗くと2:15と表示されている。
ガサ…音がする。
『うっ…!!』
何だこの匂いは…。
いつの間にか辺りは濃い獣の匂いに包まれていた。
懐かしい感じもする匂いに混じって、錆びた鉄の臭いが辺りに充満している。
血の臭いだ。
グルルル…唸り声に体が強張る。
間違いない。
何か居る。
頭を過ぎったのは熊だった。
まずい事になった。
夢を見る前にこんな事になろうとは…。
あれやこれや考えたが、どうしてもこの状況を打開出来る名案は浮かばない。

363 :本当にあった怖い名無し:2009/05/04(月) 06:09:06 ID:nuJ7Q8cXO
>>361
こうなったらやり過ごすしかない。
俺は息を潜め熊が立ち去るのを待った。
だが、おかしい。
待てども待てども、一向に立ち去る気配はないのだ。
三十分くらい生きた心地のしない時がゆったりと流れた。
次第に恐怖心は好奇心や探究心に変わっていた。
そもそも熊なんか出るのか?ひょっとしたらあの犬かも知れない。
そう考えたら正体も判らない相手に怯えて居るのが馬鹿馬鹿しく思えてきた。
意を決するとジーッとテントを開け、懐中電灯で外を窺った。
何も居ない…?
既に立ち去ったのだろうか?先ほどまであった気配は完全に消えていた。
テントから這い出て辺りを見回す。
やはり何も居ないようだ。
疲れてたのか?
テントに戻ろうと振り向くと…それは居た。
唸り声を懐中電灯で照らす。
化け物だ。
大型犬くらいの大きさ。
熊のような太い足。
形は狛犬のそれに近い。
が、風貌はまるで違う。
顔には六つの飛び出さんばかりに突き出た目玉があり、ギョロギョロと四方八方を見回し。
口は三つ、頭の上と正面と顔面の横に付いていた。
胴体からは人の腕や足が生え不気味にユラユラと蠢いている。
俺は懐中電灯を落とした。
『ミ、ミギュアァァァァ!!』

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