百物語2014
Part16
290 :異邦人 ◆VrA878BIoc :2014/08/24(日) 03:57:59.54 ID:EUH1XGhf0
【第90話】 異邦人 ◆VrA878BIoc
パリの思い出(4-1)
実に、8年ぶりのパリでした。
8年前の僕は、欧州最大の夏のイベント 「ツールド・フランス」を観戦するために、
パリへやってきたのでした。
「ツール・ド・フランス」とは毎年7月にフランス全土を使っておこなわれる、自転車ロードレースです。
真夏の23日間の期間中、選手はアルプスやピレネーの過酷なやまみちにも挑戦しなくてはなりません。また、全世界の自転車メーカーがこのときとばかりに、自社の製品をアピールする機会でもあります。
僕は、8月初旬にパリに到着したため、終盤のレースとシャンゼリゼ大通りでのゴールの
瞬間を観戦できました。
その時、ツアーのコンダクターをしてくれたのが、カトリーヌだったのです。
彼女は、レースが行われる要所要所の町に宿を手配し、僕のためにやまみちでも安心のランドクルーザーをチャーター、運転手もしてくれました。
こうして、あの年の夏の一週間は、彼女カトリーヌと過ごしたのでした。
翌日、凱旋門の前でカトリーヌが用意してくれた観覧席で、ぼくは、ランス・アームストロングひきいるアメリカチームが歓喜の7連勝のゴールテープを切る様子を興奮のなかで、
観ていました。
隣の席には、見知らぬ観客がいるだけで、カトレーヌの姿はありませんでした。
今朝、観覧席のチケットを僕に渡すと彼女は、車を返しに言ったまま戻っては来なかったのです。
291 :異邦人 ◆VrA878BIoc :2014/08/24(日) 03:59:24.55 ID:EUH1XGhf0
【第90話】 異邦人 ◆VrA878BIoc
パリの思い出(4-2)
あれから8年経ったいま、あの日の思い出を追って、またパリにやってきたぼくは、今度は一生忘れられない恐ろしい体験をすることになろうとは、思いもよりませんでした。
空港から真っ先に僕が向かったのは、モンパルナス駅ちかくにある旅行代理店です。
8年前、カトリーヌが勤めていた会社です。まだ彼女がいることを期待して飛び込んだその店には、カトレーヌの姿は無いばかりか、彼女のことを知っている人は誰もいませんでした。
仕方なく、最後に泊まった、あのカルチェ・ル・ラタンのホテルをとりあえず、今夜の宿に決めると、荷物を降ろし、シャワーを浴びていました。
すると、懐かしい声がドアの向こうから聞こえてきました。
そうです、カトリーヌの艶やかな声です。間違いありません。
ぼくは、ぬれた裸のまま、バスルームのドアをあけていました。
そこには、すでに、いっしまとわぬ姿のカトリーヌが僕を見上げるように立っていました。
ぼくは、かのじょの髪の毛を頬を唇を愛撫し、口付けをしました。
そして、バスタブのなかで、かのじょの体のすみずみをぼくの唇で、あの日と同じように
愛撫してゆきました。
292 :異邦人 ◆VrA878BIoc :2014/08/24(日) 04:00:43.32 ID:EUH1XGhf0
【第90話】 異邦人 ◆VrA878BIoc
パリの思い出(4-3)
その後は記憶がとぎれて思い出せません。
しかし、意識が戻ったとき、ぼくが横たわっていたのは、バスタブではなく、真っ暗な地下室のような場所に置かれている箱の中でした。
ぼんやりとした頭でも、そこが、どんな場所なのかは想像が出来ました。
いま、ぼくの入っている箱は、間違いなく柩で、となりに寝そべっている硬いものは、
ガイコツにちがいありません。
裸のままのぼくでしたが、べつに寒くは感じませんでした。もしかすると、ぼくも死体になってしまったのか?そう思えたほどです。
しかし、触ると、ぼくの体にはまだ肉が付いていました。
起き上がって、壁を辿ってゆくと、鉄の扉が半開きになっていました。思い切って、
大きく開けてみると、そとから薄い明かりが漏れて中を照らし出しました。
心臓が飛び出しそうな光景を見てしまいました。
おびただしいガイコツやしゃれこうべが、このへやの床に積み上げられているのです。
そのなかで、ミイラのようになって箱の中から、僕を見つめている死体がありました。
髪の毛は抜け落ちて、めだまも皮膚もありません。しかし、その死体は、確かにこう言いました。
「見て欲しくなかった! わたしのこの姿 このよみの世界を!」
そして、柩から起き上げってこようとしています。
293 :異邦人 ◆VrA878BIoc :2014/08/24(日) 04:02:33.43 ID:EUH1XGhf0
【第90話】 異邦人 ◆VrA878BIoc
パリの思い出(4-4)
ぼくは、ただ、ただ恐ろしくなって、部屋の外に出て、扉を強く押し閉めると、明かりの見える方向に走り出しました。
どぶのような悪臭のする地下の通路を走り続けました。
とても長い間、走ったような気がします。
ようやく、通路の天井の隙間からお日様のあかりが見えるようになり、さらに進むとマンホールの鉄はしごがありました。そこをよじ登って、マンホールの蓋を開けてみると、
見覚えのある建物がみえました。地上の石畳の上に仰向けになっていると、一人の浮浪者のような姿の男が近づいてきて、一枚のシーツを裸のぼくにかけてくれました。
「ここはどこ」 礼を言う前に男に尋ねていました。
「ここは、シテ島、目の前がノートルダム寺院じゃ」男はやさしい声でそう答えると、
つづけて、
「あんたは、セーヌ川の下のカタコンブから逃げてきたのじゃね 生き返ったのじゃよ
おめでとう 」そう言って、大声で笑い、去ってゆきました。
その後、寺院の救護室に案内されたぼくは、そこで、牧師さんから、対岸のカルチェ・ル・ラタンで、8年前におお火事があって大勢の犠牲者が出たことをしりました。
カルチェ・ル・ラタンの名の通り、僕の宿のあった地域は、ラテン系の国々を始め、
世界から文化都市パリに集まってくる若者の町でした。
おお火事があっても、犠牲者の大半は身元がわからず、無縁仏として、セーヌ川の地下にあるカタコンブと呼ばれる墓地に押し込められたのだと牧師さんは教えてくれました。
8年前のあの日、彼女は僕の宿のあったカルチェ・ル・ラタンにもどったのだろうか?
そうだとするとなぜ? ぼくは未だにその訳がわかりません。
【了】
296 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:23:52.57 ID:bIEXoD6G0
【第91話】会計 ◆QAI42rkje6様
『だるまさんがころんだ』
みなさんは「だるまさんがころんだ」という怖い話を知っていますか?
内容はお風呂で髪を洗っているときに「だるまさんがころんだ」と口にしてはいけない、という
話です。
私はその話を見て好奇心からかやってみようと思いました。
で、髪を洗っているときに「だるまさんがころんだ」と言ったんです。
でも何も起こりませんでした。
「ああ、やっぱりな」と思って顔をあげると、鏡に映っていたんです。
顔が隠れている髪の長い女の人の姿が…。
バッとふり返ると何もなくて、もう一度鏡を見るともう何も映ってはいませんでした。
これが、私が昨日体験した話です。
鏡に姿が映った以外特に害はないと思うので大丈夫だとは思っているんですが。
やっぱり、おもしろ半分でこういうことはすべきではないですね。
【了】
298 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:28:27.72 ID:bIEXoD6G0
【第九十二話】 雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM 様
『「みーつけた」』
(1/2)
同級生の話。
学生時代、彼は頻繁に引っ越しを繰り返していた。
よほど居を移るのが好きなのだなと思っていたが、どうもそうではなかったらしい。
引っ越しの話題になった時、彼はおかしなことを宣った。
「大学生になって、一人暮らしを始めてからなんだけどね。
俺って、見えない女に取り憑かれたみたいなんだ」と。
初めは夜寝ていると、いきなり足首がギュッと強く掴まれたのだという。
驚いて目を覚ますと「みーつけた」と女の声がして、同時に掴む感触が消えた。
眠いのでそのまま寝てしまったが、朝起きて確認すると、足首に青痣が出来ていた。
299 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:30:01.64 ID:bIEXoD6G0
(2/2)
「それからなんだよね、部屋に何かが居着いた。
動いていると、目に見えないけど柔らかい何かにぶつかることがある。
寝ていると、足や髪を掴まれて起こされるなんてしょっちゅうだ。
風呂に入っていると、誰かが同じ浴室内で「うふふふ」と笑いかけてきやがる。
狭いユニットバスだから、俺以外は誰も入っていない筈なのによ。
しかし慣れって凄いもので、気にならなくなって熟睡出来るようになったんだ。
まぁ、相手の姿が見えなかったっていうのもあるんだろうけど」
「でもそのまま放っておいたら、何かどんどんとパワーアップしちゃってさ。
夜にドアというドアが勝手に開いたり、テレビや電灯が独りでに点いたり、
水道が出っ放しになったりするもんだから、ほとほと困ってしまったんだ」
「お祓いも何度か受けてみたけど、アレはアレだね。効果は無いね。
いや本物に払ってもらえば効くのかもしれないけど、そんなの伝手無いし。
だからもう諦めて、サッサと逃げることにした。そう、引っ越し」
「新しい場所に引っ越すと、しばらくの間は大過なくいけるんだ。
残念ながら今のところ、保って半年なんだけどね。
大体それくらい経つと又「みーつけた」って、ギュッと掴んでくる。
まぁ俺自身も引っ越しは嫌いじゃないから、何とかなってるけどさ」
「人外には凄くモテるんだね」
感心した私がそう感想を述べると、なぜか彼は押し黙り、それからしばらく話相手に
なってはくれなかった。
ちなみに彼は大学を卒業後、遠くの県で就職したのだが、見えない女もそこまでは
追ってきていないということだ。
【了】
301 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:34:39.33 ID:bIEXoD6G0
【第九十三話】 葛◆.zethFtqnU 様
『オルゴール』
自分の祖母は、小物を集めるのが好きだった
自分も雑貨好きなので、よく祖母のものを見せて貰っていたのだが、その中で特にお気に入りだったのが、オルゴールだった
木製のピアノの前に、ブリキの人形が腰掛けているもので、ネジを回すと人形がまるでピアノを弾いているような動きをする。
曲はディズニーの「小さな世界」
子供の頃はことあるごとに祖母の部屋に入ってそのオルゴールを聞いていたが、大人になるにつれて次第に回数は減っていった
中学の時、祖母が亡くなった
大往生だったので、あまり『悲しい』という感じでもなかった
久しぶりに覗いた祖母の部屋は、物を大切にする祖母らしく、綺麗に整頓され、どれも良い状態で保管されていた
ふと思い出して、オルゴールを手に取った
ブリキの人形は変わらずに可愛らしかった
ネジを回して机に置く
すると、何故か「さくら さくら」の曲が響き始めた
桜は祖母が好きだった花だ
それを聞いた瞬間、無性に悲しくなって、大泣きした
泣いて、泣いて。泣き疲れてそのまま祖母のベッドで寝て、起きた時にはオルゴールの曲は「小さな世界」に戻っていた
あれはきっと、九十九神みたいなものが、大事にしてくれた祖母の死を悼んでくれたんじゃないかと思ってる
そのオルゴールは今、自分の部屋に在る
自分の時には、曲を変えて貰えるだろうか。だとしたら、どんな曲だろうか
少しだけ、気になっている
【了】
303 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:40:16.03 ID:bIEXoD6G0
【第九十四話】 サンズリバー ◆X0uk49LcEU 様
『列車のおはなし』
(1/2)
私が関西にいた頃、行きつけの飲み屋さんで某大手私鉄の運転手さんと仲良くなった。
その人から聞いた話しである。
列車には、車と同じように車両毎に異なった番号が付けられる。
関西では4桁が基本らしく、古い物から1000→2000→3000とタイプ別に付けられるらしい。
これが俗にいう「○○系」という訳だ。
そして更に、ある決まりがあるという。
その決まりとは、3000の次は5000になるという事だ。私は冗談めかしに「4(死)の番号を避けてる?」
と聞いたら、返答は「その通り!」だった。そして「人の命を預かってるからね。」と付け加えた。
科学や技術が進んだ現代でも『縁起担ぎ』があるのだと思った。ただ、それ以外では4も使うとの事だった。
その人は、まぁまぁベテランで、人身事故等も経験している。
人がホームから飛び込む時は、「エイッ」とジャンプしてくるものではないという。
そして、通過する駅でスピードを出していても、事故に遭いそうな時は何か違和感があるらしい。
飛び込もうとしている人を何かが招いているといった感じだ…と言っていた。
だから、フワーッと何かに引き寄せられるように落ちてくるという。
304 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:41:51.20 ID:bIEXoD6G0
(2/2)
遺体の処理は、警察が来ても触らず、鉄道会社の職員が行うと言っていた。
その方法とは、………………………………である。
そして遺体搬送が終わると、列車を車庫へ入れる。
事故車は直ちに検査を受け、必要に応じて修理や部品交換が施され、見た目には事故車と判らなくなるらしい。
しかし、列車の番号は変わらないため、その番号がずっと記憶に留まるとの事だった。
車庫には沢山の線路があるが、一般には公表されていない人身事故を起こした車両専用のレーンがあるという。
その車両は、そこで一定期間「休車」として置かれると言っていた。
その後、神主により御祈祷が行われ、試運転をした後にダイヤに戻るとの事だ。
また『縁起担ぎ』かと思ったが、そうしなければ、その車両は続けて人身事故を起こすそうだ。
どこまで本当の事かわからないが、現代科学では解明されない「何か」があるのだろう。
今、貴方が利用している列車が事故車でない事を祈る。
仮に事故車で、もし御祈祷を受けていなければ、それは人智の知る由ではないかもしれない………。
【完】
306 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:43:26.44 ID:bIEXoD6G0
【第95話】 ら年 ◆9w6FQlB7l1rE 様
『先輩が一人きりのキャンプ場で食い意地を発揮し、後でぞっとした話。』
(1/3)
先輩が一人きりのキャンプ場で食い意地を発揮し、後でぞっとした話。
先輩は本格的アウトドア派ではなかったが、たまにキャンプに行く事があった。
一人きりでテントを張り、火を焚いてぼーっと眺めるのがいいんだそうな。
ある時先輩は、シーズンオフを狙って某キャンプ場へ行ったが、団体の先客がいた。
彼らはバーベキュー&カラオケ大会で騒がしく、先輩は大変迷惑したと言う。
けれども彼らが焼いている肉だけはうらやましかった。
どうしても焼肉が食いたくなった。
それで翌日、先輩は奮発して肉を調達しに行った。
ところが戻って来ると、テントに木の枝が刺さり、大きく裂けてしまっていた。
肉を買った上に痛い出費だが、しょうがないのでバンガローを借りた。
それから気を取り直して、夕飯の焼肉の仕度を始めた。
前の晩騒いでいた団体はもうおらず、今火を起こしているのは先輩一人きりだ。
これぞ真の一人焼肉、と先輩は肉を焼いては食い、食っては焼いた。
満腹すると後始末をして、残った焼肉とおにぎりを包んでバンガローに戻った。
307 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:44:46.40 ID:bIEXoD6G0
(2/3)
辺りが真っ暗になった頃、先輩は狭いバンガローでごろごろしていた。
その晩風は穏やかで、チリチリと鳴く虫の声が……止まった。
と、表から扉が叩かれた。
コン、コン。
ハッとして耳をすます。
コン、コン。
空耳ではなかった。しかしこんな時間に管理人や誰かが来るわけがない。
そのままじっとしていると、しばらくして、また虫が鳴き出した。
割と図太い先輩だが、この時はなぜか嫌な感じがしたと言う。
ついでに言うと、このバンガローには内鍵が付いていなかった。
再び虫の声がやんだ。今度は扉の向かい側にある窓から、
コン、コン。
窓はガラスではなく、戸板を窓枠にぶら下げたような代物だ。
今は閉めてあるので、表は見えない。
コン、コン。
先輩は窓の戸板を見ながらそーっと立ち上がった。そしてちょっと考えた。
…表に、何かいるとして、そいつは、割とデカいやつだ…
しばらくしてまた扉から、コン、コン。
無視して寝ようにも、戸締まりがないのは精神衛生上よろしくない。
外開きの扉とは不安なものだ、と実感したと言う。
先輩は、扉の取っ手にテント用ロープを結びつけると、それを引っ張って
窓の金具に引っかけ、扉と窓がロープで引っ張り合うように工夫した。
どうせ気休めだけど、やらないよりはマシだろう、
と思ったその時、ギッ と扉が音を立て、ロープがピンと張った。
そしてふっとゆるんだ。
…先輩はなるべく音を立てないようにロープを二重三重に補強すると、
荷物をまとめて靴を履き、懐中電灯と十徳ナイフを持って、
壁に寄りかかって座って寝ることにした。
いつの間にか、また虫が鳴き出していた。
308 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:47:08.09 ID:bIEXoD6G0
(3/3)
それからノックの音はやみ、ロープがいきなりピンと張る事もなかったが、
先輩はほとんど眠れずに朝を迎えた。
とりあえず焼肉とおにぎりを腹に詰め込んで、表の様子をうかがうと、
急いで管理事務所へと向かった。受付はまだ閉まっていて誰もいない。
が、そこで荷物を降ろすと気がゆるんだのか、座って眠りこけてしまい、
気が付くと、出勤して来た管理人のおっさんに揺り起こされていた。
先輩の話を聞いたおっさんは、「出たか」とつぶやいた。
「出たか…ここ二十年は出なかったんだがなァ…」
…そいつは熊でしょう?危なかったですよ!と私が言うと、先輩は、
「ホントは食糧とか捨てて退避した方がいいんだってね?
熊と焼肉取り合ったらなぁ、絶対に負けるよなぁ…」
それからふと、「熊というのは律儀にノックするものなのか」と言った。
その後、先輩が一人でキャンプに出かけたという話を聞いた事がない。
野生の脅威みたいなものを感じて怖くなったのか?と思いきや、
「よくよく考えてみると、変質者とか殺人鬼が出て来たら絶対負けそうで怖い」
という理由だそうな。
【了】
【第90話】 異邦人 ◆VrA878BIoc
パリの思い出(4-1)
実に、8年ぶりのパリでした。
8年前の僕は、欧州最大の夏のイベント 「ツールド・フランス」を観戦するために、
パリへやってきたのでした。
「ツール・ド・フランス」とは毎年7月にフランス全土を使っておこなわれる、自転車ロードレースです。
真夏の23日間の期間中、選手はアルプスやピレネーの過酷なやまみちにも挑戦しなくてはなりません。また、全世界の自転車メーカーがこのときとばかりに、自社の製品をアピールする機会でもあります。
僕は、8月初旬にパリに到着したため、終盤のレースとシャンゼリゼ大通りでのゴールの
瞬間を観戦できました。
その時、ツアーのコンダクターをしてくれたのが、カトリーヌだったのです。
彼女は、レースが行われる要所要所の町に宿を手配し、僕のためにやまみちでも安心のランドクルーザーをチャーター、運転手もしてくれました。
こうして、あの年の夏の一週間は、彼女カトリーヌと過ごしたのでした。
翌日、凱旋門の前でカトリーヌが用意してくれた観覧席で、ぼくは、ランス・アームストロングひきいるアメリカチームが歓喜の7連勝のゴールテープを切る様子を興奮のなかで、
観ていました。
隣の席には、見知らぬ観客がいるだけで、カトレーヌの姿はありませんでした。
今朝、観覧席のチケットを僕に渡すと彼女は、車を返しに言ったまま戻っては来なかったのです。
291 :異邦人 ◆VrA878BIoc :2014/08/24(日) 03:59:24.55 ID:EUH1XGhf0
【第90話】 異邦人 ◆VrA878BIoc
パリの思い出(4-2)
あれから8年経ったいま、あの日の思い出を追って、またパリにやってきたぼくは、今度は一生忘れられない恐ろしい体験をすることになろうとは、思いもよりませんでした。
空港から真っ先に僕が向かったのは、モンパルナス駅ちかくにある旅行代理店です。
8年前、カトリーヌが勤めていた会社です。まだ彼女がいることを期待して飛び込んだその店には、カトレーヌの姿は無いばかりか、彼女のことを知っている人は誰もいませんでした。
仕方なく、最後に泊まった、あのカルチェ・ル・ラタンのホテルをとりあえず、今夜の宿に決めると、荷物を降ろし、シャワーを浴びていました。
すると、懐かしい声がドアの向こうから聞こえてきました。
そうです、カトリーヌの艶やかな声です。間違いありません。
ぼくは、ぬれた裸のまま、バスルームのドアをあけていました。
そこには、すでに、いっしまとわぬ姿のカトリーヌが僕を見上げるように立っていました。
ぼくは、かのじょの髪の毛を頬を唇を愛撫し、口付けをしました。
そして、バスタブのなかで、かのじょの体のすみずみをぼくの唇で、あの日と同じように
愛撫してゆきました。
292 :異邦人 ◆VrA878BIoc :2014/08/24(日) 04:00:43.32 ID:EUH1XGhf0
【第90話】 異邦人 ◆VrA878BIoc
パリの思い出(4-3)
その後は記憶がとぎれて思い出せません。
しかし、意識が戻ったとき、ぼくが横たわっていたのは、バスタブではなく、真っ暗な地下室のような場所に置かれている箱の中でした。
ぼんやりとした頭でも、そこが、どんな場所なのかは想像が出来ました。
いま、ぼくの入っている箱は、間違いなく柩で、となりに寝そべっている硬いものは、
ガイコツにちがいありません。
裸のままのぼくでしたが、べつに寒くは感じませんでした。もしかすると、ぼくも死体になってしまったのか?そう思えたほどです。
しかし、触ると、ぼくの体にはまだ肉が付いていました。
起き上がって、壁を辿ってゆくと、鉄の扉が半開きになっていました。思い切って、
大きく開けてみると、そとから薄い明かりが漏れて中を照らし出しました。
心臓が飛び出しそうな光景を見てしまいました。
おびただしいガイコツやしゃれこうべが、このへやの床に積み上げられているのです。
そのなかで、ミイラのようになって箱の中から、僕を見つめている死体がありました。
髪の毛は抜け落ちて、めだまも皮膚もありません。しかし、その死体は、確かにこう言いました。
「見て欲しくなかった! わたしのこの姿 このよみの世界を!」
そして、柩から起き上げってこようとしています。
293 :異邦人 ◆VrA878BIoc :2014/08/24(日) 04:02:33.43 ID:EUH1XGhf0
【第90話】 異邦人 ◆VrA878BIoc
パリの思い出(4-4)
ぼくは、ただ、ただ恐ろしくなって、部屋の外に出て、扉を強く押し閉めると、明かりの見える方向に走り出しました。
どぶのような悪臭のする地下の通路を走り続けました。
とても長い間、走ったような気がします。
ようやく、通路の天井の隙間からお日様のあかりが見えるようになり、さらに進むとマンホールの鉄はしごがありました。そこをよじ登って、マンホールの蓋を開けてみると、
見覚えのある建物がみえました。地上の石畳の上に仰向けになっていると、一人の浮浪者のような姿の男が近づいてきて、一枚のシーツを裸のぼくにかけてくれました。
「ここはどこ」 礼を言う前に男に尋ねていました。
「ここは、シテ島、目の前がノートルダム寺院じゃ」男はやさしい声でそう答えると、
つづけて、
「あんたは、セーヌ川の下のカタコンブから逃げてきたのじゃね 生き返ったのじゃよ
おめでとう 」そう言って、大声で笑い、去ってゆきました。
その後、寺院の救護室に案内されたぼくは、そこで、牧師さんから、対岸のカルチェ・ル・ラタンで、8年前におお火事があって大勢の犠牲者が出たことをしりました。
カルチェ・ル・ラタンの名の通り、僕の宿のあった地域は、ラテン系の国々を始め、
世界から文化都市パリに集まってくる若者の町でした。
おお火事があっても、犠牲者の大半は身元がわからず、無縁仏として、セーヌ川の地下にあるカタコンブと呼ばれる墓地に押し込められたのだと牧師さんは教えてくれました。
8年前のあの日、彼女は僕の宿のあったカルチェ・ル・ラタンにもどったのだろうか?
そうだとするとなぜ? ぼくは未だにその訳がわかりません。
【了】
296 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:23:52.57 ID:bIEXoD6G0
【第91話】会計 ◆QAI42rkje6様
『だるまさんがころんだ』
みなさんは「だるまさんがころんだ」という怖い話を知っていますか?
内容はお風呂で髪を洗っているときに「だるまさんがころんだ」と口にしてはいけない、という
話です。
私はその話を見て好奇心からかやってみようと思いました。
で、髪を洗っているときに「だるまさんがころんだ」と言ったんです。
でも何も起こりませんでした。
「ああ、やっぱりな」と思って顔をあげると、鏡に映っていたんです。
顔が隠れている髪の長い女の人の姿が…。
バッとふり返ると何もなくて、もう一度鏡を見るともう何も映ってはいませんでした。
これが、私が昨日体験した話です。
鏡に姿が映った以外特に害はないと思うので大丈夫だとは思っているんですが。
やっぱり、おもしろ半分でこういうことはすべきではないですね。
【了】
【第九十二話】 雷鳥一号 ◆jgxp0RiZOM 様
『「みーつけた」』
(1/2)
同級生の話。
学生時代、彼は頻繁に引っ越しを繰り返していた。
よほど居を移るのが好きなのだなと思っていたが、どうもそうではなかったらしい。
引っ越しの話題になった時、彼はおかしなことを宣った。
「大学生になって、一人暮らしを始めてからなんだけどね。
俺って、見えない女に取り憑かれたみたいなんだ」と。
初めは夜寝ていると、いきなり足首がギュッと強く掴まれたのだという。
驚いて目を覚ますと「みーつけた」と女の声がして、同時に掴む感触が消えた。
眠いのでそのまま寝てしまったが、朝起きて確認すると、足首に青痣が出来ていた。
299 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:30:01.64 ID:bIEXoD6G0
(2/2)
「それからなんだよね、部屋に何かが居着いた。
動いていると、目に見えないけど柔らかい何かにぶつかることがある。
寝ていると、足や髪を掴まれて起こされるなんてしょっちゅうだ。
風呂に入っていると、誰かが同じ浴室内で「うふふふ」と笑いかけてきやがる。
狭いユニットバスだから、俺以外は誰も入っていない筈なのによ。
しかし慣れって凄いもので、気にならなくなって熟睡出来るようになったんだ。
まぁ、相手の姿が見えなかったっていうのもあるんだろうけど」
「でもそのまま放っておいたら、何かどんどんとパワーアップしちゃってさ。
夜にドアというドアが勝手に開いたり、テレビや電灯が独りでに点いたり、
水道が出っ放しになったりするもんだから、ほとほと困ってしまったんだ」
「お祓いも何度か受けてみたけど、アレはアレだね。効果は無いね。
いや本物に払ってもらえば効くのかもしれないけど、そんなの伝手無いし。
だからもう諦めて、サッサと逃げることにした。そう、引っ越し」
「新しい場所に引っ越すと、しばらくの間は大過なくいけるんだ。
残念ながら今のところ、保って半年なんだけどね。
大体それくらい経つと又「みーつけた」って、ギュッと掴んでくる。
まぁ俺自身も引っ越しは嫌いじゃないから、何とかなってるけどさ」
「人外には凄くモテるんだね」
感心した私がそう感想を述べると、なぜか彼は押し黙り、それからしばらく話相手に
なってはくれなかった。
ちなみに彼は大学を卒業後、遠くの県で就職したのだが、見えない女もそこまでは
追ってきていないということだ。
【了】
301 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:34:39.33 ID:bIEXoD6G0
【第九十三話】 葛◆.zethFtqnU 様
『オルゴール』
自分の祖母は、小物を集めるのが好きだった
自分も雑貨好きなので、よく祖母のものを見せて貰っていたのだが、その中で特にお気に入りだったのが、オルゴールだった
木製のピアノの前に、ブリキの人形が腰掛けているもので、ネジを回すと人形がまるでピアノを弾いているような動きをする。
曲はディズニーの「小さな世界」
子供の頃はことあるごとに祖母の部屋に入ってそのオルゴールを聞いていたが、大人になるにつれて次第に回数は減っていった
中学の時、祖母が亡くなった
大往生だったので、あまり『悲しい』という感じでもなかった
久しぶりに覗いた祖母の部屋は、物を大切にする祖母らしく、綺麗に整頓され、どれも良い状態で保管されていた
ふと思い出して、オルゴールを手に取った
ブリキの人形は変わらずに可愛らしかった
ネジを回して机に置く
すると、何故か「さくら さくら」の曲が響き始めた
桜は祖母が好きだった花だ
それを聞いた瞬間、無性に悲しくなって、大泣きした
泣いて、泣いて。泣き疲れてそのまま祖母のベッドで寝て、起きた時にはオルゴールの曲は「小さな世界」に戻っていた
あれはきっと、九十九神みたいなものが、大事にしてくれた祖母の死を悼んでくれたんじゃないかと思ってる
そのオルゴールは今、自分の部屋に在る
自分の時には、曲を変えて貰えるだろうか。だとしたら、どんな曲だろうか
少しだけ、気になっている
【了】
303 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:40:16.03 ID:bIEXoD6G0
【第九十四話】 サンズリバー ◆X0uk49LcEU 様
『列車のおはなし』
(1/2)
私が関西にいた頃、行きつけの飲み屋さんで某大手私鉄の運転手さんと仲良くなった。
その人から聞いた話しである。
列車には、車と同じように車両毎に異なった番号が付けられる。
関西では4桁が基本らしく、古い物から1000→2000→3000とタイプ別に付けられるらしい。
これが俗にいう「○○系」という訳だ。
そして更に、ある決まりがあるという。
その決まりとは、3000の次は5000になるという事だ。私は冗談めかしに「4(死)の番号を避けてる?」
と聞いたら、返答は「その通り!」だった。そして「人の命を預かってるからね。」と付け加えた。
科学や技術が進んだ現代でも『縁起担ぎ』があるのだと思った。ただ、それ以外では4も使うとの事だった。
その人は、まぁまぁベテランで、人身事故等も経験している。
人がホームから飛び込む時は、「エイッ」とジャンプしてくるものではないという。
そして、通過する駅でスピードを出していても、事故に遭いそうな時は何か違和感があるらしい。
飛び込もうとしている人を何かが招いているといった感じだ…と言っていた。
だから、フワーッと何かに引き寄せられるように落ちてくるという。
304 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:41:51.20 ID:bIEXoD6G0
(2/2)
遺体の処理は、警察が来ても触らず、鉄道会社の職員が行うと言っていた。
その方法とは、………………………………である。
そして遺体搬送が終わると、列車を車庫へ入れる。
事故車は直ちに検査を受け、必要に応じて修理や部品交換が施され、見た目には事故車と判らなくなるらしい。
しかし、列車の番号は変わらないため、その番号がずっと記憶に留まるとの事だった。
車庫には沢山の線路があるが、一般には公表されていない人身事故を起こした車両専用のレーンがあるという。
その車両は、そこで一定期間「休車」として置かれると言っていた。
その後、神主により御祈祷が行われ、試運転をした後にダイヤに戻るとの事だ。
また『縁起担ぎ』かと思ったが、そうしなければ、その車両は続けて人身事故を起こすそうだ。
どこまで本当の事かわからないが、現代科学では解明されない「何か」があるのだろう。
今、貴方が利用している列車が事故車でない事を祈る。
仮に事故車で、もし御祈祷を受けていなければ、それは人智の知る由ではないかもしれない………。
【完】
306 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:43:26.44 ID:bIEXoD6G0
【第95話】 ら年 ◆9w6FQlB7l1rE 様
『先輩が一人きりのキャンプ場で食い意地を発揮し、後でぞっとした話。』
(1/3)
先輩が一人きりのキャンプ場で食い意地を発揮し、後でぞっとした話。
先輩は本格的アウトドア派ではなかったが、たまにキャンプに行く事があった。
一人きりでテントを張り、火を焚いてぼーっと眺めるのがいいんだそうな。
ある時先輩は、シーズンオフを狙って某キャンプ場へ行ったが、団体の先客がいた。
彼らはバーベキュー&カラオケ大会で騒がしく、先輩は大変迷惑したと言う。
けれども彼らが焼いている肉だけはうらやましかった。
どうしても焼肉が食いたくなった。
それで翌日、先輩は奮発して肉を調達しに行った。
ところが戻って来ると、テントに木の枝が刺さり、大きく裂けてしまっていた。
肉を買った上に痛い出費だが、しょうがないのでバンガローを借りた。
それから気を取り直して、夕飯の焼肉の仕度を始めた。
前の晩騒いでいた団体はもうおらず、今火を起こしているのは先輩一人きりだ。
これぞ真の一人焼肉、と先輩は肉を焼いては食い、食っては焼いた。
満腹すると後始末をして、残った焼肉とおにぎりを包んでバンガローに戻った。
307 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:44:46.40 ID:bIEXoD6G0
(2/3)
辺りが真っ暗になった頃、先輩は狭いバンガローでごろごろしていた。
その晩風は穏やかで、チリチリと鳴く虫の声が……止まった。
と、表から扉が叩かれた。
コン、コン。
ハッとして耳をすます。
コン、コン。
空耳ではなかった。しかしこんな時間に管理人や誰かが来るわけがない。
そのままじっとしていると、しばらくして、また虫が鳴き出した。
割と図太い先輩だが、この時はなぜか嫌な感じがしたと言う。
ついでに言うと、このバンガローには内鍵が付いていなかった。
再び虫の声がやんだ。今度は扉の向かい側にある窓から、
コン、コン。
窓はガラスではなく、戸板を窓枠にぶら下げたような代物だ。
今は閉めてあるので、表は見えない。
コン、コン。
先輩は窓の戸板を見ながらそーっと立ち上がった。そしてちょっと考えた。
…表に、何かいるとして、そいつは、割とデカいやつだ…
しばらくしてまた扉から、コン、コン。
無視して寝ようにも、戸締まりがないのは精神衛生上よろしくない。
外開きの扉とは不安なものだ、と実感したと言う。
先輩は、扉の取っ手にテント用ロープを結びつけると、それを引っ張って
窓の金具に引っかけ、扉と窓がロープで引っ張り合うように工夫した。
どうせ気休めだけど、やらないよりはマシだろう、
と思ったその時、ギッ と扉が音を立て、ロープがピンと張った。
そしてふっとゆるんだ。
…先輩はなるべく音を立てないようにロープを二重三重に補強すると、
荷物をまとめて靴を履き、懐中電灯と十徳ナイフを持って、
壁に寄りかかって座って寝ることにした。
いつの間にか、また虫が鳴き出していた。
308 :OMT@投稿代理 ◆lkP/qpIb6E :2014/08/24(日) 04:47:08.09 ID:bIEXoD6G0
(3/3)
それからノックの音はやみ、ロープがいきなりピンと張る事もなかったが、
先輩はほとんど眠れずに朝を迎えた。
とりあえず焼肉とおにぎりを腹に詰め込んで、表の様子をうかがうと、
急いで管理事務所へと向かった。受付はまだ閉まっていて誰もいない。
が、そこで荷物を降ろすと気がゆるんだのか、座って眠りこけてしまい、
気が付くと、出勤して来た管理人のおっさんに揺り起こされていた。
先輩の話を聞いたおっさんは、「出たか」とつぶやいた。
「出たか…ここ二十年は出なかったんだがなァ…」
…そいつは熊でしょう?危なかったですよ!と私が言うと、先輩は、
「ホントは食糧とか捨てて退避した方がいいんだってね?
熊と焼肉取り合ったらなぁ、絶対に負けるよなぁ…」
それからふと、「熊というのは律儀にノックするものなのか」と言った。
その後、先輩が一人でキャンプに出かけたという話を聞いた事がない。
野生の脅威みたいなものを感じて怖くなったのか?と思いきや、
「よくよく考えてみると、変質者とか殺人鬼が出て来たら絶対負けそうで怖い」
という理由だそうな。
【了】
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