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毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか 2019/06 スレ

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Part2
30: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 21:43:25
元彼Yの体験談
病院に肝試しにいった時。
5人でいったんだけど霊感持ちは必要だということで、嫌がるAを無理矢理連れていった。
どきどきしながら懐中電灯を持ってドアを開ける。
中は荒れていた。廊下に散乱している書類とか色々なもの
ドアを開けたりトイレ覗いたりしていつものように、やべー!とかこえー!とか言ってた。
調子に乗って二階行こうぜと誰かが言うとAが
「いや、待て。おっさんがなんか言ってる」
など言い出す。
虚ろな目で階段を見上げるA。
やばいのか?と思いつつAの様子を伺っていると
「はい、はい、わかりました。」
なんて小声で言ってやがる。おれたちには何も見えない。
Aに、
「おいだいじょうぶか?」
と聞くと
「この上は入るとやばいらしい。連れて行こうとするやつがうようよいるんだってさ。話し通じないって。上行かなければ大丈夫らしいぞ」
とのこと。
しかしうさんくさい。なので、全員一致で帰ることにした。
Aがずっと何かと話している。
でもかなり普通な世間話のようで、
「あ、はい、ばあちゃんは元気です」
なんて声が聞こえてくる。
Aも別に青ざめたりとかしてなかったから、ほっといて車に向かった。
車に乗り込む前、後ろの方を歩いていたAが叫んだ。
「無理!いや、帰りますから!!」
全員振り向く。Aが必死で何か言ってる。
すると突然Aが一人で暴れ始めた。かなり苦しそうだ。
全員で走りよってAをとりおさえ、激しく暴れるAを4人がかりで抱え上げて車にほりこみ車を発進させた。
Aはしばらくうめきながら
「ポケットから数珠をとってくれ」
と言った。
連れがAのジーンズから数珠をとりAに握らせると、Aがまたぶつぶつお経らしきものを唱えはじめた。
するとAの額から段々汗が消え、Aの意識もどうやら消えた。
しばらくして我に帰ったAから昼間に聞いた話。
「二階のやつらさ、まともに話しできなくて寂しいらしいんだよ。そいで、ちゃんとした会話するの久し振りだったから俺に残ってくれって…話し相手になって欲しいって言われてさ…体乗っ取られるかと思った…」
車の中でもAの中で格闘は続いていたらしい。

31: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 21:47:25
漁師をしてた爺さんから聞いた話。
爺さんが若い頃、夜遅く浜辺近くを歩いていると、海のほうから何人かの子供の声が聞こえてきた。
こんな夜遅くに、一体何だ?
と思い声のする方を見つめても暗くてよく見えない。
不思議に思いながらもその日は家に帰った。
何日かして夜遅くに浜辺近くを通るとまた海のほうから子供の声が聞こえてくる。
爺さんは浜辺に降りて、声のする方をじっと目をこらして見た。
暗くてはっきりとは見えないが、声のする方に小さい船があるようだ。
人の姿は見えない。
あの船に子供がいるのか………?
不気味に感じた爺さんは、父親にそのこと聞いた。
父親はしばらく押し黙り、ある漁師の話を始めた。
男はこの村に住んでいた。
貝などを採って暮らしていたがその漁の仕方が変わってた。
貧しい家の子を預かり。その子供たちを連れて漁に行く。
子供が逃げないように鵜飼いの様に子供の首に紐をくくりつけ海に潜らせて、貝などを捕らせた。
男は冷酷で、なにも採らずに上がってきた者や疲れて泳げなくなってる者は棒で容赦なく殴りつける。
過酷で厳しかったため何人も子供が亡くなった。
ある日、男はいつものように子供たちと漁にでかけそしてそのまま帰って来なかった。
死んだ子供たちに祟られたんだろうという噂が流れた。
それ以来、夜になると子供たちの声と誰も乗っていない小舟が現れるようになったそうだ。

34: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:03:43
俺がまだ5歳の時のことでその頃はなんでそういうことが起きたかわからなかったが、いま考えるとその訳が分かるような気がする話。
父方の郷里は和歌山県。
内陸の方で海は無かったが周囲は田んぼが多く春になるとレンゲの花が咲き乱れる素晴らしい所だった。
父の夏休みを利用して、父も久方ぶりに帰郷したのだと思う。
息子に故郷を見せてあげたかったんだろう。
折しも季節は春でレンゲ草が田んぼ一面に広がっていた。
写真もあるがここでの記憶はいまでもありありと心に再現出来るぐらい幼心にとって天国のような記憶だった。
ただ、一つだけ当時は納得いかなかったことを除いては。
一面のレンゲ畑で父方の伯父と叔母、従姉妹と4人で夢中で花を摘んだ。
従姉妹は手先が器用だったので花輪を作ってくれたり腕輪を作ってくれたりと2人で大はしゃぎだった。
その内、俺は広いレンゲ畑を真ん中の方まで花を摘み摘み歩き回っていた。
レンゲの花の蜜は甘いことも知った。
遠くに伯父叔母、従姉妹が見える場所まで来て流石にちょっと遠くまで来てしまった。と思った俺は戻ろうと両手一杯のレンゲ草を抱えて元来た道を引き返していこうとした。
ふと、背後に目をやるとそこにさっきまでは居なかった筈の人が居た。
詳細までは覚えていないが青のワンピースを着た女性だった。
「僕?その花お姉さんにくれるかな?」
そう問いかけられた。
俺は両手一杯のレンゲのうち半分だけその女性にあげたと記憶している。
やはりこれだけ摘んだのだから全部は惜しかったのだろう。
女性は、
「ありがとう。僕は一人かな?」
と俺に尋ねた。
首を縦に振って一人だということをアピール。
正直な話、お姉さんが奇麗だったのでませガキの俺はその頃からこんな調子だった。
お姉さんは俺がどこから来たのか、とかいくつだ、とかいろいろな事を質問した。
お姉さんも手先が器用で花輪とかネックレスだとかを作ってくれた。
少し奇妙だったのは、お姉さんの匂いが土のような湿った匂いがしていたことが子供心に変だと思った。
「あっちへ行こうか?」
お姉さんは田んぼの真ん中にあるちょっとした木立を指差して俺を促した。
もちろん、俺はウェルカムだった。
お姉さんは俺の手をぐいと掴んでさっきとは違う力を込めた感じで俺の手を引いて行った。
お姉さんの豹変ぶりに俺は驚いたんだろう。
その手を振りほどこうと手を上下に振った。
しかし、俺を引っ張る力はますます強くなり、ずんずんと田んぼの木立に向かってお姉さんは進もうとする。
「おじさんにきいてからにするからはなして」
と俺はお願いをした。
お姉さんは最初は聞いてくれなかったが、何回か訴えるとしぶしぶ手を離し俺を解放してくれた。
俺は伯父さんのいる土手へと走って行った。
レンゲを蹴散らし少し怖かったので急いで走って行った。

35: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:03:59
伯父さん叔母さんにいまあった事の顛末を子供言葉で話すと伯父叔母は家に戻ろう。と言った。
俺と従姉妹は遊び足りないので最初はぐずったが伯父叔母の様子が真剣なので仕方なく家へ戻った。
伯父は従姉妹にプリンを与え、俺の手を引いてまた外に出た。
叔父と一緒に田んぼのあぜ道を歩いた。
そういえばお姉さんは見当たらなかった。どこにいったんだろう?
そう思いながら伯父に手を引かれるままにあぜ道を歩いた。
向かう先はさっきの木立だった。
木立の正体は墓地だった。
田舎によくある二〜三の墓地が固まっているようなそんな感じの墓地だった。
伯父はどこから出したのか線香に火をつけ墓に供えて手を合わせた。
俺も一緒になって手を合わせた。
見ると、墓の周りはレンゲで一杯だった。
ひときわ大きなレンゲの塊と花輪が地面に半分埋まっていた
「K、あのお姉さんは人じゃねんだ。お化けだ。お前連れてかれるとこだったんだぞ」
伯父はそう俺に話すとレンゲ遊びはもう今日はやめだ。家でおいしいご飯を食べよう。
とまた元来たあぜ道を俺の手を引いて家へ帰って行った。
「お化けだったの?あのお姉さん?」
と道すがら伯父に聞いたが伯父は煙草を呑みながら何も答えてくれなかった。
その日の晩ご飯は父も驚くぐらい御馳走だった。
夢中でたくさん食べて腹一杯で寝た。
多分いま思うに御馳走でその日の事を忘れさせようとしたんだと思う。
夢の中にはあのお姉さんが出てきた。
ひどく残念そうな顔のお姉さんは
「またね」
と夢の中で俺に話しかけてきた。
次の日はレンゲ遊びはしなかった。
代わりに伯父が海へ連れて行ってくれた。
恐い話じゃないかもしれないけど不思議でいま思うとちょっと物悲しい子供の時の思い出話でした。
結局それ以降、レンゲ畑で遊んだ事は無かったです。
いまではマンションが建って、レンゲ畑は見る影も無いそうですがお墓はまだあるという事です。

36: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:08:15
某大震災の後、家の荷物を置くためにアパートを借りた
震災で倒壊した家からは少し離れてはいたが6畳x2、トイレ、キッチン付き、駅から徒歩5分で3万円という破格の値段だった
地震後のボランティア価格で出される物件も多く、風呂も無く築30年以上たっていたのでその価格に納得していた。
仕事場が近いこともあって、俺だけがそこに一人暮らし
初めてアパートに入ったときから「奇妙な気配」はあったのだが、その日はとくに強かった
TVを見ながらもちかえった書類を片付けていると、玄関を開ける音がして足音が近づいてきた
どうやら隣の部屋に入ったようなのだが…
家族の誰かが荷物を取りにきたのだろうと無視していたが、蛍光灯をつけた気配が無い
そのまま何かを探すような音は続いている
じわじわと恐怖が心の中を広がる
焦りのためノドが渇いてきたのだが、その部屋の前を通らないとトイレにも台所にもいけないので湧きあがる恐怖を打ち消して台所に向かった
音のする部屋にはだれも居なかった
すぐにでもアパートを飛び出したかったが、こんな現象は初体験のオレは気のせいということにして、そのままコンビニに酒を買いに行った。
アパートに帰ると点けていたはずの電灯やTVが全て消えていた
蛍光灯のスイッチを入れてもまったくつかなかったのだ
部屋の電気、TV…この2つしかつけていなかったのにブレーカーが落ちていた


37: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:08:29
それからも怪現象を無視する日々がつづいたのだが、ある日、いつものように玄関を開けて足音が近づいてきた
いつものように隣の部屋で止まるかと思っていたが、足音はそのままオレの居る部屋のドアの前まで来たのだった
キイィィ
ドアのきしむ音がする
部屋の外から蒸し暑い空気が流れ込むのがわかる
TVはバラエティー番組をやっていてお笑い芸人のバカな笑いが響いていたが、オレの周りには張り詰めた空気がただよっていた
意を決して振り返ると…
ダダダダッ
と、走り去る足音が聞こえた
ちびりそうなくらい怖かったが、空き巣だったら危険だと思いなおして玄関の鍵を確認に行った
空き巣ではなかったようだ…
部屋に戻って怖さのあまり酒をあおりながら仕事を続けたが、玄関を開ける音、近づく足音はずっとやむことは無かった。
いまはアパートを引き払って、建て直した家に住んでいるが、そのアパートを引き払うときに管理人さんが言った言葉が忘れられない
「ココ最近ではアンタが一番長持ちしたね…荷物置きって言うから貸したんだけど、実際に住むとは思わなかったよ」
すいません、この部屋っていったいなんだったんでしょうか…

38: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:17:19
誰かに聞いてほしいんで書きます。
私の家は二階建てのアパートで、大通りから少し離れた細い道に面しています。
その道は近所の小学生の通学路になっています。
車の通りは多くはないんですが、三ヶ月ほど前に事故がありました。
小学生が乗用車に引かれて死んでしまいました。
その現場というのが私の部屋の窓からちょうど覗ける位置なんです。
その事故から二週間ぐらいたってからでしょうか、その事故現場には、毎日新しい花束と、お菓子がおかれるようになったのに気付きました。
それから、しばらくしたころに夜そこを通ると、お弁当箱が置かれているのに気付きました。
注意して、その現場を気にしていると、どうやら朝に花束とお弁当、お昼にもお弁当、小学生が帰ってくるころにはお菓子、夜にまた新しいお弁当、と置かれているようです。
どうやら、そのなくなった子のおかあさんか誰かが毎日その時間になると、置いていくようだと気付きました。
女性がそこにしゃがんで、ぼうっとしているのもなんどか目撃しました。
それに初めて気付いた時、本当に胸が苦しくなりました。
すこし異常にも思えましたが、子供をなくすとこうもなってしまうものなんだろうなと。
それから、しばらくたった夜。今から一ヶ月くらい前でしょうか。
深夜に女性が毛布に包まってその現場にしゃがんでいるのを、窓から目にしました。
さすがに、このときは少しぞっとしました。
その日から、深夜に窓から覗くと、毎日その女性が毛布に包まり座り込んでいます。
その女性の気味の悪い行動は徐々にエスカレートしていきました。
はじめは座っているだけだったのが、話し声が聞こえるようになり、深夜の町に声が響くようになってきました。
話の内容まではわかりませんでしたが、だれかが警察を呼んだのでしょう。
警察に連れて行かれた事がありました。
その時の抵抗といったらすさまじいものでした。
すごい大きな声で
「やーめーてー!はーなしなさーい!」
「ゆう君がこわがっているじゃない!」
と言っていると思うと、今度は
「殺してやる!」
「おまえもだ!」
なんて恐ろしいことも言っていました。
それでも、なんとか警察は連れて行ったようで、声が聞こえなくなるとほっとしました。

39: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:17:35
それからしばらくは、その女性も来なくなったのですが。
二週間ほど前の夜です。窓から覗くとまたいました。
いたというより、そこで死んでました。
サイレンの音で気がつき、窓から覗いたんです。
そしたら、降ろそうとしている最中でした。
事故現場のすぐそばにある電柱で首をつってました。
その女性と目が合いました。あったような気がしました。
そして、男の子をその現場で見ました。
警察や消防の人の人だかりから少しはなれたところに。
深夜なのに、ランドセルを背負った男の子を。
この子が、幽霊かどうかはわかりませんが、明らかに異様な状況でした。
それ以来、窓は決して開けられなくなりました。
窓から顔を出して、その現場が目に入るのが怖いんです。
私は在宅での仕事をしており、深夜机に向かうことが多いのですが、机でうとうとすると、どうしても
「おまえもだ」
という女性の声が聞こえてきてしまいます。
アパートの二階は3部屋あるのですが、私以外の二人はすでに引越ししてしまいました。
私も、はやく出て行きたい。
深夜に、仕事をしていると怖くなってきてしまうので、ここに書かせてもらいました。

41: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:23:51
まず母親に聞いた話。
あたしが産まれる直前に夢の中で白い着物来た昔の女の人があたしを抱いて竹林の中を走っていく夢をよく見たらしい。
まだあたしが産まれる前だけど母はそれを自分の子供だとわかっていて
返して!返して!!!
といいながら夢の中で必死で追いかけていたと。
これだけなら出産前ノイローゼだったのかも、で終わるけどここからがあたしの体験。夢じゃないです。
小さい頃、家の階段でよく遊んでいました。
うちの階段はとても急で今思うと無茶な遊び方をしていたw
階段の一番上から下から二段目を狙って飛び下りるなど忍者に憧れてずっと階段遊びをしていました。
幼心にこれは危ないと思っていたけど自分は大丈夫だって確信があった。
なぜかというと、何回か体のバランス崩して失敗だ!!と思っても自分は無傷で階段の一番下に立つことが出来たからです。
バランスを崩した時、体がふわっと浮いて誰かに運ばれているみたいに着地できていました。
姿をはっきり見ることはできなかったけど誰かが自分を守ってくれているとわかりました。
そしてその人はあたしを好きなんだ、って知ってた。
かぎっ子で近所に友第もいなくて寂しかったので誰かが同じ家にいることが嬉しかった。
着地した後に、ありがとうとよく言ってたなw
でもその誰かとはずっと一緒にいることはありませんでした。

42: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:24:07
始めて姿を見た時。そしてそれがお別れの時でした。
いつものように階段で遊んでいると例によってバランスを崩し、あたしの体はまた宙にうきました。
その時、自分が腕に抱かれているのをはっきり感じた。
白い着物をきて、黒い髪をよく時代劇に出てくるみたいな形に結ってとても寂しそうな目であたしを見ている女の人。奇麗な人でした。間近で一瞬やっと見えた。
この人にいつも助けてもらってたんだな、と思った時、
その人がその顔のままあたしを離しました。
その時母親が玄関のドアを開け、あたしが目の前の階段からありえない角度で落ちて来るのを発見。
母親は慌てて手を伸ばしてあたしを受け止め腰をいわしてしまいました。今は治ってますが本当に申し訳ない。
自分は無傷だったのですが怖くて泣きました。
その時はっきりと声が聞こえた。
「さようなら。達者でね。」
もう姿はどこにも見えませんでした。
怖さとは別にとても悲しくなりました。
あの人はどこかにいってしまうんだ、また自分は独りぼっちになるんだってことがとても寂しくて次は怖さよりも寂しさで泣きました。
それから、もう階段で遊ぶのはやめました。
あの人が最後にあたしを離したのはあたしを連れていこうとしたのか、母に返そうとしたのか、それはわかりません。
いつもなら帰ってこない母があの時間にタイミングよく帰ってきたのもかなり不思議だし。
その体験のずいぶん後、あたしが少し大きくなった時に母から夢の話しを聞きました。
なんとなくあの人だ!と思ったけど怖さは感じなかった。
母には言えませんでした。
これは夢じゃありません。今もはっきりと思い出せます。
あの人の寂しそうな顏も最後の言葉も。

44: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:29:22
友人の話。
6年前くらいの話なんだが、Mは心霊巣スポットマニアで、各地の心霊スポットに行っていた。
彼自身霊感が多少あるが極稀に見えるくらいだった。
その年の夏、Mとその友人らは樹海に行った。
Mは多少嫌な雰囲気を感じてはいたものの、ここは東日本最大の心霊スポット富士の樹海。
それゆえ、もっとすごい気配がするのかと思っていたこともあり、期待はずれな感もあった。
樹海に続く遊歩道を懐中電灯の明かりをたよりにあるいたが、何も起こることはなく、皆暗闇の恐怖を味わう程度で、帰路に向かった。
帰りの車の中、TVの話題などたわいもない話題で盛り上がっていたが、Mだけは憂鬱そうな顔をしていた。
ほかの連中はMの様子に気づき、
「大丈夫か?具合でも悪いんか」
と声をかけた。
「樹海に入るときの嫌な感じがまだ抜けないんだ」
とM言った。
「気のしすぎじゃねぇの?」
と、もうひとりが言い、話題はまたたわいのない話に戻った。
高速を地元のICで下り、近くのコンビニで飲み物を買おうということになった。
車を降り、みなで深夜の人気のない店内に入った。
一行の姿が大きいガラス窓に映った。
そのときMは違和感を覚えた。
一緒に来ていた友人Iが少し大きく見えたのだ。
Iはほかの連中と背丈は対して変わらない筈。
しかし窓に反射しているIはほかの友人より少し大きく見える。
窓から目をそらし、飲み物を探すIを見た。
いや、決して大きく見えない。Mはもう一度窓ガラスを見た。
あることに気づく。
Iの体の周りに黒い影が付いている、まるでIを縁取りするように。
いや、違う、後ろに一回り大きな人がいるようにみえた。
もう一度Iを見る。近くにそんな大きな人は居なかった。
やっぱり、違和感は間違いじゃない、何かがIに憑いてきてしまっている!
Mには多少の霊感はあるがそれを取り払うようなことは出来ない。
「Iには悪いがだまっておこう。俺の所にはこないだろうし。」
Iには霊感などはなく、黙っていれば気づきもしないだろう。
Mはそう結論をだし、黙ったままにしていた。
その後、数日、数ヶ月たってもIには何も起こらず、M自身もそのことを忘れかけていた。

45: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:29:43
しばらくは心霊スポットも行かず、大学の夏休みに実家に帰ったMは母子家庭で自分を育てた母に大学の様子などを伝えていた。
その夜、母と布団を並べ、眠りにつこうとしていたその時、急に激しい金縛りがMを襲った。
重たい空気が体を押しつぶすようにMに重くのしかかる。
「母さん!母さん」
隣に寝ている母に助けを求める。
しかし母にはとどかない。すやすや寝ている。いい気なもんだ。
どうやらMだけが金縛りに掛かっているようだ。
ふと庭の方に気配を感じ、窓を見る。
「!!!!!」
そこでMは恐怖を感じた。
窓の左上から女が顔を覗かせていた。
頭を下に向け無表情なその顔の目は動けずに恐怖で引きつった顔のMを見ている!
「うわ!!」
Mが叫んだ瞬間、その顔は窓の左上から右上にすごい速さでスライドして、そのまま消えて行った。
Mは恐怖に勝てず、そのまま意識を失った。
後日、Mは私にこういった。
「あのコンビニの黒い影、女だったんだよ…あのときIじゃなくて俺に憑いて来てたんだな。まだ時々見るよ。もうなれたけどな」

48: 毒男 ◆B.DOLL/gBI :2019/06/23(日) 22:32:45
|A-) 今日はここまでー
    おつかれさまでしたw

49: cat ◆TUKUMO3rAI :2019/06/23(日) 22:33:01
>>48
|ω・` ) お疲れさまでしたーありがとう!

元スレ:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/radio/30500/1552233598/

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