毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか 2017/08/06 スレ
Part2
35 :毒男 :2017/08/06(日) 23:17:40.088 ID:dPY1p1cE0
そんな夢だ。
目覚めて、もうあの部屋には行きたくないと思う。
しかしどんな楽しい夢でも、ドアを開けるとあの部屋に繋がってしまうことがある。
そして降り返るとドアはないのだ。
その夢が、頻度は減っていったが大学に入るまで続いた。
よくよく考えるがあの袋に見覚えはない。
畳敷きのあの部屋も、今はアパートごと取り壊されているはずだ。
脈絡が無く、意味がわからない。
だからこそ怖く、両親にも誰にもこのことを話したことはなかった。
それが彼女とつきあいはじめてから何故か一度も見なくなった。
ホッとする反面、長く続いたしゃっくりが止った時のような気持ち悪さもあった。
彼女にこのことを話してみようかと思っていた頃、彼女に
「夜、特別美術棟に忍び込んでみない?」
と誘われた。
美術棟は夜は戸締りされ、入れなくなるのだが学生たちは独自に侵入路を持っていてこっそり夜の会合を開いたりしているらしい。
面白そうなのでさっそくついて行った。
深夜明かり一つ無い棟の前に立つと彼女は、スルスルと壁をよじ登って窓のひとつに消えて行った。
やがてガチャリと音がして裏口が開いた。
美術棟自体はじめて入ったのだが、中は想像以上に色々なものが煩雑に転がっていて思わず
「きったねえなあ」
と言ってしまった。
持ってきた懐中電灯で照らしながら、書きかけの絵やら木工品やら学生たちの創作物の中をかき分ける様に廊下を進み、3階の一つの部屋に入った。
「ここ、私の作品を置いてる物置」
たしかに見覚えのある作風の絵が所狭しと並んでいる。
夜、こんな風にわずかな明かりの中で見ると言い様のない不気味な雰囲気だった。
「前から気になってんだけど、どうしてこういう1ヵ所だけデカイ人を描くの?」
今までなんとなく聞けなかったことを勢いで聞いてしまった。
彼女は右目が異様に大きい人物画を懐中電灯で照らしながら答えた。
「私ね、子供の時家族で南の島に行ったの。ポリネシアのほう。そこでこんな民話を聞いたの。
むかし人間が今よりもっと大きくて尊大だった時、その行ないに怒った精霊が呪いをかけて人間たちの体を小さくしてしまった。
ただし、情けをかけて体の一部だけはもとのまま残してくれた。
でも人間たちは大きい手や耳、鼻やへそをやがてうとましく思うようになった。そして精霊にお願いしたのよ。
どうか残りの体も小さくして下さいって」
36 :毒男 :2017/08/06(日) 23:19:02.858 ID:dPY1p1cE0
思わずまじまじと絵をみつめた。
「つまりね、これは小さくなってしまった巨人なのよ。彼はこの大きな右目だけで真実の世界を見ている。でもそれは今の世界を生きるにはむしろ邪魔だったのね。
人間はそうして愚かで矮小な生き物になることを自ら選んだと、そういうお話だった。すごく面白いモチーフだと思ったから…」
そういう彼女の顔にはかすかな翳りがあった。
「私ね。信じられないかもしれないけど、本当に見たのよ。その島の至るところで、この絵みたいな人。
見えていたのは私だけだった。日本に帰ってからも見た。周りにいるの。見えなくなっちゃえって思った。でもそうはならなかった。
ゲゲゲの鬼太郎って知ってる?それに出てくるの。目に見えないお化けを退治する方法。
とり憑かれた人に質問をしながら、石に描いた点線を結ぶとお化けの正体が現れてその石に閉じ込めることができるって話。
小学生の時それを読んで、描いた。こんな絵」
「そしたら見えなくなった。体の一部が大きい人。
でもそれから不思議なものをたくさん見るようになったわ。
え?言っても信じないよ。
とにかく私はそんなもの見たくなかった。ね、あの民話みたいでしょ。
普通の生活がしたいから、真実かもしれないものを捨てるの。そうして見たものをもう絵には描かなくなった。ただ見ないふりをするだけ。
まだこんな絵を描きつづけているのは単純に、本当に面白いモチーフだと思ったから」
確かに絵に描かれた体の一部が大きい人は白人や日本人ばかりだった。
「バカバカしい話だと思う?」
彼女はいつもの困ったような顔をしていた。
信じられない話だ。
荒唐無稽ともいえる。
しかし彼女の話の途中から見てしまっていたのだ。
彼女の背後に並ぶ棚の、一番奥まったところにある絵を。
それは夢に出てくるあの袋の絵だった。
37 :毒男 :2017/08/06(日) 23:27:31.056 ID:dPY1p1cE0
体験談です。
怖い話というのとは違うかも知れませんが。
もよりのS駅で10年くらい前のこと、昼下がり、ホームで電車を待っていたら、すぐ前にいた女の人が、すーっと前に進んだかと思うと、通過の急行列車に飛び込んでしまいました。
が、飛び込み方が悪かったのか、電車とホームの間に挟まれて、一瞬、くるくる回りながら、電車にひきずられる上半身が見えましたが、すぐに視界から消えました。
えっと思って、電車の通り過ぎた線路を探すと、女の人の上半身が、線路わきの溝のようなところに、まるで座っているように見えました。
生きてる?と思いながら、近づこうとすると、
「見ないで!」
と、その女の人に言われました。
すぐに気がついたんですが、女の人には手も足も無くて、線路際で、たまたま身体が起きた姿勢になっていたんでしょう。
目を背けようとしたその瞬間、その半身は倒れました。
それから、すぐに、ホームにいた他の人が呼んだらしく、何人かの駅員が駆けつけて来ました。
「ダメだ…」
という声が聞こえました。
すると、自分が聞いたあの声は、いまわの際の声だったんでしょうか。
女の人は、褐色のシートに包まれて、運ばれて行きました。
今となっても、その人の、不思議に無傷だった顔を、よく憶えています。
目が綺麗な人でした。
そして、不思議なことですが、夢の中で、その人に何回か会いました。
普通に話しを交わしたり、デート?のようなものをしたり…
何年かに一回なんですが、忘れかけた頃に、その人の夢を見ます。
38 :秋山 :2017/08/06(日) 23:32:31.950 ID:M9rpC+4S0
死者とデートの夢か、、、
気分良いものじゃないとは思うけどどうなんだろ?
不思議な気分なのか不快なのか、、、
cat君は好きそうだけど
39 :毒男 :2017/08/06(日) 23:35:26.006 ID:dPY1p1cE0
|A-) 夢って感覚が現実と違うから楽しいのかもね
起きてからはわからんけど
catちゃんにもぜひ体験してほしいね…w
話の最初の方からね
40 :秋山 :2017/08/06(日) 23:36:35.229 ID:M9rpC+4S0
今日の話全部体験してもらおう
是非そうするべきだ
41 :毒男 :2017/08/06(日) 23:39:24.597 ID:dPY1p1cE0
|A-) それはいいなあ
ほぼどれも対応を間違えると死ぬ話ばっかりだw
42 :毒男 :2017/08/06(日) 23:41:03.536 ID:dPY1p1cE0
会社の部下の話なので書くのをためらいましたが、あまりにも不可解なことなのでここに書くことにします。
自分は工場で働いてるのですが、先日その工場で大きな事故があり、部下が巻き込まれました。
詳しくは書けませんが、右腕の肩から先が切断され、右足も繋がってはいるものの、回復は不可能と言うことで切断を余儀なくされるほどの大きな事故でした。
彼は意識不明で、救急車で病院に運び込まれたときはかなりヤバイ状態ということで、処置のおかげで一命は取りとめたものの、依然意識は戻りませんでした。
自分は責任者なので、その夜は彼に付き添って病院で明かすことになりました。
まだ面会謝絶ということで、部屋の外で待機し、上層部との連絡に追われていた自分も相当の疲労からか、いつしか部屋の外のベンチで寝てしまいました。
夜中に人の声がして目が覚めました。
時計は3時を指してたことを覚えています。
その声は、昏睡状態の部下がいる部屋から聞こえる気がしたのでドア越しに覗いてみると、なんと彼が起き上がってベッドに腰掛けてるのです。
そこで、すぐに部屋に入って言葉をかけようと思ったのですが、なんか様子が変なのです。
彼が、ベッドに腰掛けたまま誰もいない空間に向かってしきりに何か話してるんです。
携帯電話かと思いましたが、そんなものは持ってませんでしたし、あるはずもありませんでした。
内容が聞き取りにくかったので、そっとドアを開けて聞くと、いよいよその異常な状況がはっきりとしてきました。
「はい…ええ、そうです」
「ここから先を引き裂けばいいわけですか…ええ」
「はい、だいぶ生えてきました。腕の上がまだ」
「足も2ヶ月で生えてくるんですか、ありがとうございます」
このようなことを彼は、身動きひとつせず、部屋の上の方を見ながらずっと喋り続けていたのです。
普通なら意識が戻ったと喜ぶところなのですが、そのあまりの異常な状況に逆に身動き1つ出来なくなってしまいました。
43 :毒男 :2017/08/06(日) 23:41:31.886 ID:dPY1p1cE0
そして次の瞬間
「はい…ええ、ちょっと待ってください。今誰か見てる奴がいますが」
と彼は言ったのです。背筋が凍りました。まさか自分のことを言ってるのか。
普段なら私のことを「奴」だなんて絶対に言うはずがありません。
しかも、それを言う間も彼は全く動かないのです。
私は恐る恐る彼の名前を呼んでみました。
すると、突然彼が喋るのをやめ、沈黙が流れたかと思うといきなり
「おい!」
とそのままの向きで言ったのです。
自分はその場から逃げていました。
怖くて気がどうにかなりそうでしたが、とりあえず宿直の看護婦のところへ行き今までのことを全部話しましたが、当然請け合ってもらえず、とにかく意識が戻ったのなら病室に行こうということになりました。
病室に戻ると、彼はベッドの中で寝込んでいました。
看護婦が一通りチェックくしたあと私に一言
「意識、戻ってませんよ」
そんなばかな、さっきまで起きて喋っていたんだ。といっても全く信じてもらえません。
現在彼は意識も戻り退院してますが、あの夜そんなことを言っていたことは覚えていないということです。
44 :秋山 :2017/08/06(日) 23:43:37.394 ID:M9rpC+4S0
夢だなきっと
うん夢に違いない
45 :毒男 :2017/08/06(日) 23:44:49.022 ID:dPY1p1cE0
|A-) 不安の種に近い話あったなあ
46 :毒男 :2017/08/06(日) 23:46:14.213 ID:dPY1p1cE0
|A-) 24時には終わるかね
51 :毒男 :2017/08/06(日) 23:56:56.529 ID:dPY1p1cE0
6年ぐらい前の夏の日の話だ。
俺は会社の同僚達と飲みにいって、帰路についたのはもうAM1:00過ぎだった。
俺の住んでいたマンションは会社からも、皆で飲んでいた飲み屋からも近く、皆がタクシーを拾って帰っていくのを見送ってから、一人で歩いて帰ることにした。
夏の夜のクソ暑さとアルコールのせいで、少し気分が悪くなった俺は、近くのビルの非常階段の陰で少し吐いちまおうとふらふらとビルの方に歩いていった。
非常階段はよくある螺旋状になったもので、その上り口には小さな門が付いていて一応鍵が掛けてあるようだった。
非常階段の下まで辿り着き、盛大なカーニバルを終えてスッキリした俺は、非常階段の上からなんだか話し声が聞こえたような気がしてふと上を見上げた…
瞬間話し声は途絶えて、階段の上の方7階とか8階位の高さからこっちを見下ろす若い女の子(中学生とか高校生くらいに見えた)の姿が見えた。
一瞬頭の中が???だらけになったものの、こんな時間のオフィスビルに少女がいるというのはどう考えても普通ではない、それに階段入り口の門には鍵が付いてた。
なんかイヤな感じがした俺は上を向いたまま声を掛けた
「ねぇねぇなにやってんの?こんな時間に勝手にそんなとこ上っちゃダメだって!!」
少女は俺の声など聞こえないとでも言うように、下にいる俺を見下ろしている。
「やばいなぁまさか自殺でもする気じゃねぇ〜だろうな」
こんなところで俺の目の前で自殺でもされたら一生トラウマになっちまうし、逆恨みされてあとで「出てこられる」のも御免なので(なんども体験してるからな)
仕方なく俺は階段を上って上に行こうと思った。
思ったとおり、門には鍵が掛かっていたが門自体がたいした高さじゃないので、よじ登って階段を上り始めた。
上りながら上を見上げると階段の隙間から少女の姿が見える。
スカートの中身も見えたりして…などと思いながら、
「おーい今行くからさちょっとそこで待っててよ」
などとなるべく軽い調子で話しかけてみたが、相変わらず返答はナシ。
あとちょっとってとこまで来たときに、もう一声掛けようと上を見上げると少女の姿が見えない!!
まさか飛び降りた!?咄嗟に下を見下ろしたが人が倒れている様子はないし、第一こんな夜中に人がビルから飛び降りれば衝撃音が聞こえないってことはないはずだ。
俺は少しパニくりながらも、いなくなった少女に声を掛けながら階段を上り続けた。
52 :毒男 :2017/08/06(日) 23:58:01.795 ID:dPY1p1cE0
そして少女がいた場所まで来て、俺は凍りついた…
しおれた花束・タバコ・線香…
やばいっ!!と咄嗟に事態を飲み込んだ俺は階段を駆け下り始めた。
下り始めた直後(4〜5段)いきなり後ろから声が聞こえた。
確かに女性の声ではあるが空気漏れしているような声で何を言っているのかは全く判らない、もちろん後ろなど振り返れない!!
俺はガクガク震える膝で必死に階段を下りた、
カツンッカツンッカツンッカツンッ
女性のヒール特有の音が後ろから聞こえる…明らかに誰かが階段を下りてくる。
俺は耐え切れずに上を見上げた…
いた…さっきまで俺を見下ろしていた少女の姿が階段の隙間から見える、そして靴音のテンポとは裏腹にもうすぐそこまで来てた…
俺は必死で階段を転がるように下りきり、門に飛びついてよじ登った。
その足をグイッと引っ張られた。
俺は絶叫しながら足をばたつかせて、なんとか振りほどくとそのまま走った。
後ろの門から1度だけ
「ガシャンッ」
という衝撃音が聞こえたが、それでお終いだった…と思っていた。
とてもじゃないが歩いて帰る気力が無くなった俺は駅前まで行き、タクシーを拾って家まで帰った。
マンションの前でタクシーを降り、エレベーターに乗り込もうとした俺は見ちまった。
ボタンを押してもいないのに下ってくるエレベーターの監視カメラに映るあの少女の姿を…。
その晩、そのままマンションから逃げ出した俺は友人のうちの転がり込んで、一晩を明かした。
それから、あのビルで少女を見かけることも無いし、あの階段に近寄りもしなかったが
その日から異動がでて転居するまでの1年間、マンションのエレベーターは使わなかった。
53 :毒男 :2017/08/06(日) 23:58:42.327 ID:dPY1p1cE0
|A-) 今日はここまでー
54 :秋山 :2017/08/06(日) 23:59:28.602 ID:M9rpC+4S0
どっくんの彼女怖いな、、、
55 :毒男 :2017/08/07(月) 00:00:50.084 ID:x5MQfHZj0
|A-) だろ?
いいだろ?
56 :秋山 :2017/08/07(月) 00:04:21.466 ID:wz6K6tfz0
いいかどうかは別にしてwww
57 :毒男 :2017/08/07(月) 00:05:51.807 ID:x5MQfHZj0
|A-) 別かwww
58 :毒男 :2017/08/07(月) 00:06:24.539 ID:x5MQfHZj0
|A-) 音楽も終了ー
62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/08/07(月) 00:09:15.784 ID:TikMBgwsp
もうお腹いっぱいですありがとう
64 :毒男 :2017/08/07(月) 00:10:42.360 ID:x5MQfHZj0
|A-) これはやっぱり月一くらいがいいのかね
65 :秋山 :2017/08/07(月) 00:11:37.400 ID:wz6K6tfz0
毎週?!(; ・`д・´)
66 :毒男 :2017/08/07(月) 00:16:04.183 ID:x5MQfHZj0
|A-) 休み多い仕事に転職できたらねww
67 :cat :2017/08/07(月) 00:45:12.474 ID:wdH0LzA3a
|ω・`)あれ!明日じゃ…
68 :cat :2017/08/07(月) 00:46:14.507 ID:wdH0LzA3a
|ω・`) あー(´;ω;`) また参加しそこねたー
元スレ:女「あの、顔色悪いけど大丈夫ですか?」 男「・・・え?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1437900124/
そんな夢だ。
目覚めて、もうあの部屋には行きたくないと思う。
しかしどんな楽しい夢でも、ドアを開けるとあの部屋に繋がってしまうことがある。
そして降り返るとドアはないのだ。
その夢が、頻度は減っていったが大学に入るまで続いた。
よくよく考えるがあの袋に見覚えはない。
畳敷きのあの部屋も、今はアパートごと取り壊されているはずだ。
脈絡が無く、意味がわからない。
だからこそ怖く、両親にも誰にもこのことを話したことはなかった。
それが彼女とつきあいはじめてから何故か一度も見なくなった。
ホッとする反面、長く続いたしゃっくりが止った時のような気持ち悪さもあった。
彼女にこのことを話してみようかと思っていた頃、彼女に
「夜、特別美術棟に忍び込んでみない?」
と誘われた。
美術棟は夜は戸締りされ、入れなくなるのだが学生たちは独自に侵入路を持っていてこっそり夜の会合を開いたりしているらしい。
面白そうなのでさっそくついて行った。
深夜明かり一つ無い棟の前に立つと彼女は、スルスルと壁をよじ登って窓のひとつに消えて行った。
やがてガチャリと音がして裏口が開いた。
美術棟自体はじめて入ったのだが、中は想像以上に色々なものが煩雑に転がっていて思わず
「きったねえなあ」
と言ってしまった。
持ってきた懐中電灯で照らしながら、書きかけの絵やら木工品やら学生たちの創作物の中をかき分ける様に廊下を進み、3階の一つの部屋に入った。
「ここ、私の作品を置いてる物置」
たしかに見覚えのある作風の絵が所狭しと並んでいる。
夜、こんな風にわずかな明かりの中で見ると言い様のない不気味な雰囲気だった。
「前から気になってんだけど、どうしてこういう1ヵ所だけデカイ人を描くの?」
今までなんとなく聞けなかったことを勢いで聞いてしまった。
彼女は右目が異様に大きい人物画を懐中電灯で照らしながら答えた。
「私ね、子供の時家族で南の島に行ったの。ポリネシアのほう。そこでこんな民話を聞いたの。
むかし人間が今よりもっと大きくて尊大だった時、その行ないに怒った精霊が呪いをかけて人間たちの体を小さくしてしまった。
ただし、情けをかけて体の一部だけはもとのまま残してくれた。
でも人間たちは大きい手や耳、鼻やへそをやがてうとましく思うようになった。そして精霊にお願いしたのよ。
どうか残りの体も小さくして下さいって」
36 :毒男 :2017/08/06(日) 23:19:02.858 ID:dPY1p1cE0
思わずまじまじと絵をみつめた。
「つまりね、これは小さくなってしまった巨人なのよ。彼はこの大きな右目だけで真実の世界を見ている。でもそれは今の世界を生きるにはむしろ邪魔だったのね。
人間はそうして愚かで矮小な生き物になることを自ら選んだと、そういうお話だった。すごく面白いモチーフだと思ったから…」
そういう彼女の顔にはかすかな翳りがあった。
「私ね。信じられないかもしれないけど、本当に見たのよ。その島の至るところで、この絵みたいな人。
見えていたのは私だけだった。日本に帰ってからも見た。周りにいるの。見えなくなっちゃえって思った。でもそうはならなかった。
ゲゲゲの鬼太郎って知ってる?それに出てくるの。目に見えないお化けを退治する方法。
とり憑かれた人に質問をしながら、石に描いた点線を結ぶとお化けの正体が現れてその石に閉じ込めることができるって話。
小学生の時それを読んで、描いた。こんな絵」
「そしたら見えなくなった。体の一部が大きい人。
でもそれから不思議なものをたくさん見るようになったわ。
え?言っても信じないよ。
とにかく私はそんなもの見たくなかった。ね、あの民話みたいでしょ。
普通の生活がしたいから、真実かもしれないものを捨てるの。そうして見たものをもう絵には描かなくなった。ただ見ないふりをするだけ。
まだこんな絵を描きつづけているのは単純に、本当に面白いモチーフだと思ったから」
確かに絵に描かれた体の一部が大きい人は白人や日本人ばかりだった。
「バカバカしい話だと思う?」
彼女はいつもの困ったような顔をしていた。
信じられない話だ。
荒唐無稽ともいえる。
しかし彼女の話の途中から見てしまっていたのだ。
彼女の背後に並ぶ棚の、一番奥まったところにある絵を。
それは夢に出てくるあの袋の絵だった。
37 :毒男 :2017/08/06(日) 23:27:31.056 ID:dPY1p1cE0
体験談です。
怖い話というのとは違うかも知れませんが。
もよりのS駅で10年くらい前のこと、昼下がり、ホームで電車を待っていたら、すぐ前にいた女の人が、すーっと前に進んだかと思うと、通過の急行列車に飛び込んでしまいました。
が、飛び込み方が悪かったのか、電車とホームの間に挟まれて、一瞬、くるくる回りながら、電車にひきずられる上半身が見えましたが、すぐに視界から消えました。
えっと思って、電車の通り過ぎた線路を探すと、女の人の上半身が、線路わきの溝のようなところに、まるで座っているように見えました。
生きてる?と思いながら、近づこうとすると、
「見ないで!」
と、その女の人に言われました。
すぐに気がついたんですが、女の人には手も足も無くて、線路際で、たまたま身体が起きた姿勢になっていたんでしょう。
目を背けようとしたその瞬間、その半身は倒れました。
それから、すぐに、ホームにいた他の人が呼んだらしく、何人かの駅員が駆けつけて来ました。
「ダメだ…」
という声が聞こえました。
すると、自分が聞いたあの声は、いまわの際の声だったんでしょうか。
女の人は、褐色のシートに包まれて、運ばれて行きました。
今となっても、その人の、不思議に無傷だった顔を、よく憶えています。
目が綺麗な人でした。
そして、不思議なことですが、夢の中で、その人に何回か会いました。
普通に話しを交わしたり、デート?のようなものをしたり…
何年かに一回なんですが、忘れかけた頃に、その人の夢を見ます。
38 :秋山 :2017/08/06(日) 23:32:31.950 ID:M9rpC+4S0
死者とデートの夢か、、、
気分良いものじゃないとは思うけどどうなんだろ?
不思議な気分なのか不快なのか、、、
cat君は好きそうだけど
39 :毒男 :2017/08/06(日) 23:35:26.006 ID:dPY1p1cE0
|A-) 夢って感覚が現実と違うから楽しいのかもね
起きてからはわからんけど
catちゃんにもぜひ体験してほしいね…w
話の最初の方からね
今日の話全部体験してもらおう
是非そうするべきだ
41 :毒男 :2017/08/06(日) 23:39:24.597 ID:dPY1p1cE0
|A-) それはいいなあ
ほぼどれも対応を間違えると死ぬ話ばっかりだw
42 :毒男 :2017/08/06(日) 23:41:03.536 ID:dPY1p1cE0
会社の部下の話なので書くのをためらいましたが、あまりにも不可解なことなのでここに書くことにします。
自分は工場で働いてるのですが、先日その工場で大きな事故があり、部下が巻き込まれました。
詳しくは書けませんが、右腕の肩から先が切断され、右足も繋がってはいるものの、回復は不可能と言うことで切断を余儀なくされるほどの大きな事故でした。
彼は意識不明で、救急車で病院に運び込まれたときはかなりヤバイ状態ということで、処置のおかげで一命は取りとめたものの、依然意識は戻りませんでした。
自分は責任者なので、その夜は彼に付き添って病院で明かすことになりました。
まだ面会謝絶ということで、部屋の外で待機し、上層部との連絡に追われていた自分も相当の疲労からか、いつしか部屋の外のベンチで寝てしまいました。
夜中に人の声がして目が覚めました。
時計は3時を指してたことを覚えています。
その声は、昏睡状態の部下がいる部屋から聞こえる気がしたのでドア越しに覗いてみると、なんと彼が起き上がってベッドに腰掛けてるのです。
そこで、すぐに部屋に入って言葉をかけようと思ったのですが、なんか様子が変なのです。
彼が、ベッドに腰掛けたまま誰もいない空間に向かってしきりに何か話してるんです。
携帯電話かと思いましたが、そんなものは持ってませんでしたし、あるはずもありませんでした。
内容が聞き取りにくかったので、そっとドアを開けて聞くと、いよいよその異常な状況がはっきりとしてきました。
「はい…ええ、そうです」
「ここから先を引き裂けばいいわけですか…ええ」
「はい、だいぶ生えてきました。腕の上がまだ」
「足も2ヶ月で生えてくるんですか、ありがとうございます」
このようなことを彼は、身動きひとつせず、部屋の上の方を見ながらずっと喋り続けていたのです。
普通なら意識が戻ったと喜ぶところなのですが、そのあまりの異常な状況に逆に身動き1つ出来なくなってしまいました。
43 :毒男 :2017/08/06(日) 23:41:31.886 ID:dPY1p1cE0
そして次の瞬間
「はい…ええ、ちょっと待ってください。今誰か見てる奴がいますが」
と彼は言ったのです。背筋が凍りました。まさか自分のことを言ってるのか。
普段なら私のことを「奴」だなんて絶対に言うはずがありません。
しかも、それを言う間も彼は全く動かないのです。
私は恐る恐る彼の名前を呼んでみました。
すると、突然彼が喋るのをやめ、沈黙が流れたかと思うといきなり
「おい!」
とそのままの向きで言ったのです。
自分はその場から逃げていました。
怖くて気がどうにかなりそうでしたが、とりあえず宿直の看護婦のところへ行き今までのことを全部話しましたが、当然請け合ってもらえず、とにかく意識が戻ったのなら病室に行こうということになりました。
病室に戻ると、彼はベッドの中で寝込んでいました。
看護婦が一通りチェックくしたあと私に一言
「意識、戻ってませんよ」
そんなばかな、さっきまで起きて喋っていたんだ。といっても全く信じてもらえません。
現在彼は意識も戻り退院してますが、あの夜そんなことを言っていたことは覚えていないということです。
44 :秋山 :2017/08/06(日) 23:43:37.394 ID:M9rpC+4S0
夢だなきっと
うん夢に違いない
45 :毒男 :2017/08/06(日) 23:44:49.022 ID:dPY1p1cE0
|A-) 不安の種に近い話あったなあ
46 :毒男 :2017/08/06(日) 23:46:14.213 ID:dPY1p1cE0
|A-) 24時には終わるかね
51 :毒男 :2017/08/06(日) 23:56:56.529 ID:dPY1p1cE0
6年ぐらい前の夏の日の話だ。
俺は会社の同僚達と飲みにいって、帰路についたのはもうAM1:00過ぎだった。
俺の住んでいたマンションは会社からも、皆で飲んでいた飲み屋からも近く、皆がタクシーを拾って帰っていくのを見送ってから、一人で歩いて帰ることにした。
夏の夜のクソ暑さとアルコールのせいで、少し気分が悪くなった俺は、近くのビルの非常階段の陰で少し吐いちまおうとふらふらとビルの方に歩いていった。
非常階段はよくある螺旋状になったもので、その上り口には小さな門が付いていて一応鍵が掛けてあるようだった。
非常階段の下まで辿り着き、盛大なカーニバルを終えてスッキリした俺は、非常階段の上からなんだか話し声が聞こえたような気がしてふと上を見上げた…
瞬間話し声は途絶えて、階段の上の方7階とか8階位の高さからこっちを見下ろす若い女の子(中学生とか高校生くらいに見えた)の姿が見えた。
一瞬頭の中が???だらけになったものの、こんな時間のオフィスビルに少女がいるというのはどう考えても普通ではない、それに階段入り口の門には鍵が付いてた。
なんかイヤな感じがした俺は上を向いたまま声を掛けた
「ねぇねぇなにやってんの?こんな時間に勝手にそんなとこ上っちゃダメだって!!」
少女は俺の声など聞こえないとでも言うように、下にいる俺を見下ろしている。
「やばいなぁまさか自殺でもする気じゃねぇ〜だろうな」
こんなところで俺の目の前で自殺でもされたら一生トラウマになっちまうし、逆恨みされてあとで「出てこられる」のも御免なので(なんども体験してるからな)
仕方なく俺は階段を上って上に行こうと思った。
思ったとおり、門には鍵が掛かっていたが門自体がたいした高さじゃないので、よじ登って階段を上り始めた。
上りながら上を見上げると階段の隙間から少女の姿が見える。
スカートの中身も見えたりして…などと思いながら、
「おーい今行くからさちょっとそこで待っててよ」
などとなるべく軽い調子で話しかけてみたが、相変わらず返答はナシ。
あとちょっとってとこまで来たときに、もう一声掛けようと上を見上げると少女の姿が見えない!!
まさか飛び降りた!?咄嗟に下を見下ろしたが人が倒れている様子はないし、第一こんな夜中に人がビルから飛び降りれば衝撃音が聞こえないってことはないはずだ。
俺は少しパニくりながらも、いなくなった少女に声を掛けながら階段を上り続けた。
52 :毒男 :2017/08/06(日) 23:58:01.795 ID:dPY1p1cE0
そして少女がいた場所まで来て、俺は凍りついた…
しおれた花束・タバコ・線香…
やばいっ!!と咄嗟に事態を飲み込んだ俺は階段を駆け下り始めた。
下り始めた直後(4〜5段)いきなり後ろから声が聞こえた。
確かに女性の声ではあるが空気漏れしているような声で何を言っているのかは全く判らない、もちろん後ろなど振り返れない!!
俺はガクガク震える膝で必死に階段を下りた、
カツンッカツンッカツンッカツンッ
女性のヒール特有の音が後ろから聞こえる…明らかに誰かが階段を下りてくる。
俺は耐え切れずに上を見上げた…
いた…さっきまで俺を見下ろしていた少女の姿が階段の隙間から見える、そして靴音のテンポとは裏腹にもうすぐそこまで来てた…
俺は必死で階段を転がるように下りきり、門に飛びついてよじ登った。
その足をグイッと引っ張られた。
俺は絶叫しながら足をばたつかせて、なんとか振りほどくとそのまま走った。
後ろの門から1度だけ
「ガシャンッ」
という衝撃音が聞こえたが、それでお終いだった…と思っていた。
とてもじゃないが歩いて帰る気力が無くなった俺は駅前まで行き、タクシーを拾って家まで帰った。
マンションの前でタクシーを降り、エレベーターに乗り込もうとした俺は見ちまった。
ボタンを押してもいないのに下ってくるエレベーターの監視カメラに映るあの少女の姿を…。
その晩、そのままマンションから逃げ出した俺は友人のうちの転がり込んで、一晩を明かした。
それから、あのビルで少女を見かけることも無いし、あの階段に近寄りもしなかったが
その日から異動がでて転居するまでの1年間、マンションのエレベーターは使わなかった。
53 :毒男 :2017/08/06(日) 23:58:42.327 ID:dPY1p1cE0
|A-) 今日はここまでー
54 :秋山 :2017/08/06(日) 23:59:28.602 ID:M9rpC+4S0
どっくんの彼女怖いな、、、
55 :毒男 :2017/08/07(月) 00:00:50.084 ID:x5MQfHZj0
|A-) だろ?
いいだろ?
56 :秋山 :2017/08/07(月) 00:04:21.466 ID:wz6K6tfz0
いいかどうかは別にしてwww
57 :毒男 :2017/08/07(月) 00:05:51.807 ID:x5MQfHZj0
|A-) 別かwww
58 :毒男 :2017/08/07(月) 00:06:24.539 ID:x5MQfHZj0
|A-) 音楽も終了ー
もうお腹いっぱいですありがとう
64 :毒男 :2017/08/07(月) 00:10:42.360 ID:x5MQfHZj0
|A-) これはやっぱり月一くらいがいいのかね
65 :秋山 :2017/08/07(月) 00:11:37.400 ID:wz6K6tfz0
毎週?!(; ・`д・´)
66 :毒男 :2017/08/07(月) 00:16:04.183 ID:x5MQfHZj0
|A-) 休み多い仕事に転職できたらねww
67 :cat :2017/08/07(月) 00:45:12.474 ID:wdH0LzA3a
|ω・`)あれ!明日じゃ…
68 :cat :2017/08/07(月) 00:46:14.507 ID:wdH0LzA3a
|ω・`) あー(´;ω;`) また参加しそこねたー
元スレ:女「あの、顔色悪いけど大丈夫ですか?」 男「・・・え?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1437900124/
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