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ムース×シャンプー

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らんま1/2のすばらしき小説希望 その8
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1246417525/

246 :発情期1:2009/10/10(土) 22:24:29 ID:y6JzxHf6
静まりかえった暗い部屋に、ぴちゃぴちゃとやらしい水音が響く。
月明かりに照らされた窓際に男女の影。いずれも絹のような長い髪。
女が小さく嬌声を上げたかと思うと、つるりとしなやかに動いて男の腰に乗る。
「……またおらが下か。」
その先を急かすように女の腰に手を当てながら、声には若干不満の色が滲む。
「当然ね。」
けろりとした顔で言い放つ女の身体は、月光に揺られて艶めいている。
「女傑族の女、男に腰振られて悦ぶ、これ屈辱。」
「惚れた男にはその限りでもなかろ……ぐあっ」
みなまで言い終わらぬうちに乳首をきつくつねられ、男は情けない声を出す。
「誰がお前に惚れたか、沐絲。」
言いながら愛しそうにつねった胸板を撫で、ゆっくりと腰を落とす。
男は目を閉じて受け入れる。沈む女の動きに合わせて、低い声が漏れる。
奇妙な逢瀬は、一週間前のある日突然始まった。
月の美しい夜。ぶつくさ文句を垂れながら店の仕込みをする男の元に、一匹の猫が迷い込んできた。
「む、シャンプーではないか。どうした、そんなに怯えて。」
言って跪き、ひょい、と白菜を抱き上げる。
黒髪を肩まで伸ばした優男である。背後で桃色の猫がに゛ーに゛ーと抗議の声を上げる。
そこにもうひとつ、侵入者の影があった。

247 :発情期2:2009/10/10(土) 22:25:46 ID:y6JzxHf6
壁の向こうから、一抱えもある大きな三毛猫が姿を現す。低く長く一声鳴くと、見開かれた目で店の奥を睨みつけた。
小さな猫が白桃の毛を逆立てる。
三毛は目線を逸らさぬまま厨房内に歩を進め、じりじりと間合いを詰めー
瞬間、軽やかに床を蹴り、桃猫に飛びかかる。
「こりゃっ、シャンプーに何をするだ!」
むぎゅ。
あっさりと、男が三毛の顔面をひっつかむ。どこから出したか、顔にはビン底メガネ。
首根っこを押さえると、メガネをくいと上げ、まじまじと侵入者を見つめる。
悲鳴。
存分に男の顔を掻きむしって、巨大な三毛は厨房から逃げてゆく。
「ぐっ、酷い目に遭っただ。……シャンプーは無事か?」
「酷い目に遭たのはこっちね。」
きょろきょろと辺りを見回す男の目の前に、バスタオルを一枚巻いた、ナイスバディの女が立っていた。
「お前察しが悪い。私厨房の湯に突っ込ませるつもりか。」
「シャンプー! 今のは何事じゃ。」
無遠慮に体躯を見つめる男の視線を気にも掛けず、
「あの三毛猫、この辺のボス。動物相手、少し相性悪かた。」
「おらの元に助けを求めて来ただな!?」
「そんなつもりないね。湯より先にお前がいた。それだけ。」
ふん、とそっぽを向きーチラ、と視線だけ男によこす。
「お前、今私を追いつめた男に勝った。
……一晩だけ私の男になても良いぞ。」

248 :発情期3:2009/10/10(土) 22:27:14 ID:y6JzxHf6
………………。
「ーなっ。」
言葉の意味を解し、顔を赤く染めて絶句する男の襟元をひっつかむと、ずりずりと階段へ引きずってゆく。
「不本意あるが。」
その日から、なぜか『一晩』でない、甘美な夜が始まったのである。
猫が甘えて身体を擦りつけるように、細い腰をねっとりと動かす。
痺れるような快楽に、男は目を細めて小さく呻く。
終わってしまいたくなくて、込み上げるたび気持ちを逸らす。
そんな男の気を知ってか知らずか、責め立てるように、女の腰が妖艶に動く。
「シャ……珊璞……」
「どうした。」
珊璞の顔には意地悪な笑みが張り付いている。
「あ……」
見えはしないが、少なくとも愛する男に抱かれる顔ではなかろう、と彼は思う。だが、
「愛してるだ……」
沐絲にとってはこの状況が贅沢すぎて、贅沢を言う気にもならない。
ふと珊璞は笑みを消し、動きを止めた。
そして、ゆっくりと彼の胸に身を預ける。
刺激を止められたもどかしさがたまらなくて、思わず沐絲は自分から腰を揺する。
「焦るんじゃないある。」
「す、すまぬ。」
藤色の髪が沐絲の視界に広がり、甘い香りが鼻孔をくすぐる。
雰囲気に誘われるまま、首筋から背筋まで、優しく、何度も髪を撫でてやる。

249 :発情期4:2009/10/10(土) 22:40:02 ID:y6JzxHf6
これほどにも愛おしかったのかと、沐絲は驚くような気持ちで胸の中の彼女を見つめる。
半ば意地になり、儀式と化していた自分の求婚が、今はあまりにもバカらしく思えてくる。
珊璞を大切にするとは、珊璞を愛するとは、ああいうことではなかったのだ。
「珊璞、おらは愚かな男じゃのう。」
髪を撫でながら、そっと呟く。
「今頃気付いたか。」
身じろぎひとつしないで、珊璞が応える。
「お前、本当に馬鹿な男。私の婿、向いてない。……でも」
珊璞が呟く。胸に右の頬を当てたまま。
「……ロ那里也別去。」
急に飛び出した懐かしい言葉に頭が切り替わらぬうち、
珊璞は彼の肩に両手をつき、しなやかな上体をそっと起こす。
……ぐっ、ぐっ、ぐっ、ぐっ!
「むふぉ!?」
突然激しく動きを再開されて、沐絲が変な声で鳴く。
「ま、待ってくれんか珊璞! 急に、そんな……い、い、い、い……イッしてまう!」
のけぞって耐えても止まらない動きに、たまらなくなって、下からも腰を打ち付ける。
「あっ、……あ……!」
思わぬ刺激に、珊璞が動きを止めて切なげに喘ぐ。
「………………っ……!」
珊璞の全身に力が入り、彼女の膝がきゅっ、と縮まる。
「はあっ、はあっ、珊璞、おらはもうっ……!」
「止まるよろし。」
眉根を寄せて、沐絲ががば、と起きあがる。
「珊璞!」
「……止めるね!」
ゴンッ!

250 :発情期5:2009/10/10(土) 22:41:12 ID:y6JzxHf6
下顎をしこたま殴り上げられ、ばた、と布団に倒れ込む。
「ん……と。」
ゆっくりと、まだ固いままのモノを膣から引き抜いて、シャンプーは手早く身を整える。
「私満足した。あとは自分で頑張るある。」
大の字に倒れた男に、にこりっ、と笑顔をひとつ落として、
猫娘は軽やかに部屋を出て行った。
「シャンプー。今回の発情期はうまく乗り切ったようじゃの。」
「そうねひいばあちゃん。乱馬も今回はわかてくれたね。」
「シャンプー! おらは納得いかんだ……がーがーがーがー!」
開店準備をする二人の元に飛び込んだ男が、
冷水を浴びせられて、たちまちアヒルの姿に変わる。
空のバケツを床に置くと、シャンプーは膝を折り、
コロンに届かないよう小さな声で、わめくアヒルの耳元で囁く。
「あんなオス猫にされるくらいなら、まだお前の方がマシね。」
「シャンプー。出前じゃぞ。」
「あいやあ! 私すぐに行てくるね!」
「がーがーがーがーがーがーがーがー!」
「ムース! お前はさっさと男に戻って店を手伝え!」
気まぐれな猫娘には、想いも欲望も募るばかり。
哀れなアヒルが「男」になれるのは、もう少し先のことらしい。


251 :名無しさん@ピンキー:2009/10/10(土) 22:54:05 ID:QAChcYDY
GJ!
綺麗で妖艶な雰囲気が伝わってきてよかった

252 :名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 14:59:07 ID:MLLtjnjS
ムースとシャンプーいいな、開眼しそうだ

253 :名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 08:30:56 ID:FWDrrrxn
劇場版のカップリングは神

254 :名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 18:15:38 ID:ZTOWZXlC
>>253
同意せざる得ない

255 :名無しさん@ピンキー:2009/10/13(火) 15:23:14 ID:Jm5ARwMU
>>246
GJ!!この距離感がたまらん

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