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【参加自由】1レス勝負【2章】
[8] -25 -50 

1: 脳田林 ◆N6kHDvcQjc:2014/10/16(木) 20:04:50 ID:7lTINYd4eE
日程
月…題目候補をあげてもらう
火…題目投票と題目決定
水、木(20時まで)…参加募集、参加発表
金、土(20時まで)…レス投下
土、日…投票
ルール(暫定)
月…題目候補の日
火…題目決定投票(20時締切1人1票です)
水、木…木曜の20時までに参加表明を、時間過ぎたら参加不可。参加表明は匿名でも作者名でも作品名でも可
木の20時過ぎに参加者発表します
金、土…出来た人から順次レス投下。名前のとこに参加レス番号が有ると嬉しい。土曜の20時までに投下する。過ぎたら失格。
土、日…投票はレス番のみ、それ以外は無効票になります。
月曜日に結果発表。
>>2に続きます


47: 一番乗りかな? ◆UKa4WvLtPM:2014/10/25(土) 18:35:02 ID:V1RLvzRxb6
「私はどんなものにも変身できるんだ」
突然、そう話しかけてきたのは特に話した覚えもないクラスメイトの女の子だった。
人並み程度にならその娘の噂は聞いている……一言でまとめるなら変人だ。
普段の私であれば少女の言葉を無視して当初の予定通り食堂に向かっていただろう。
だが、その日の私は少々苛立っていた。
「ならば……ゴキブリにも変身してみろよ。お前にお似合いだ」
「そういうのはここじゃ目立つから……ちょっとついてきて」
後半の言葉は聞いていないのか。都合の良い耳だ。
少女は踵を返し、廊下を進んでいく。
私には特に彼女についていく理由もなかったが、頼まれたら断れない性格を変に発揮してしまい、そして同時に食堂の本日の学生ランチへの期待も薄れてしまったので少女を追った。
何度目かの角を曲がったところ、そこには誰もいなかった。
1匹のゴキブリがいたのみだ。
反射的に叩き殺しそうになったが、そこで少女の先ほどの言葉を思い出し、はたと動きを止めた。
「君は……?」
言い終えてから今の自分の滑稽さに気づいた。
馬鹿らしい、そんなおとぎ話の世界のようなことが起きるわけない。
履いていたスリッパを脱ぎ、手に取ったその時、ゴキブリが私の手に触れた。
まるで、その手を諌めるように。
その動きは決して意志を持たない昆虫のそれではなかった。
私がスリッパからゆっくり手を放すとゴキブリは少し離れた場所まで移動して、そして少しずつ大きくなっていった。
ゴキブリの姿のまま大きくなるのではなく、段々と見知った生物の姿へと変化していき、徐々に変人の女生徒へと近づいていった。
すっかり元の姿に戻ったのはゴキブリが変身を始めてからきっかり10秒後のことだった。
「信じてくれた?」
少女はつい先ほどまでのあどけない口調でそう尋ねる。
「ああ、だけど君はどうしてそんなことを教えてくれたんだ?」
「あなたの噂、聞いたの」
私の肩が動揺によりぴくりと動く。
「今のあなたにとって私は何にでもなれる……あとはわかるでしょ?」
少女はそう言って私のよく知る人物へと姿を変えていった。


あれから私は過去の思い出を振り切ったと友だちからは思われているようだ。
いつものように、遊びに誘われるようになったし気を使うような真似もされなくなった。
今日もカラオケに誘われたのだが、彼女との約束があるからと断った。
仲直りしてよかったね、といった旨の言葉を親しい友人の何人かが投げかける中、教室を後にする。
彼女は教室前の廊下でいつものように待っていた。
「さて、行きましょうか」
彼女が私の手を取る。
「ああ、そうだね」
変人の少女は依然行方不明のままだとウェブニュースには書かれている。
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