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【参加自由】1レス勝負【2章】
[8] -25 -50 

1: 脳田林 ◆N6kHDvcQjc:2014/10/16(木) 20:04:50 ID:7lTINYd4eE
日程
月…題目候補をあげてもらう
火…題目投票と題目決定
水、木(20時まで)…参加募集、参加発表
金、土(20時まで)…レス投下
土、日…投票
ルール(暫定)
月…題目候補の日
火…題目決定投票(20時締切1人1票です)
水、木…木曜の20時までに参加表明を、時間過ぎたら参加不可。参加表明は匿名でも作者名でも作品名でも可
木の20時過ぎに参加者発表します
金、土…出来た人から順次レス投下。名前のとこに参加レス番号が有ると嬉しい。土曜の20時までに投下する。過ぎたら失格。
土、日…投票はレス番のみ、それ以外は無効票になります。
月曜日に結果発表。
>>2に続きます


412: ファンタジーと赤い目:2015/3/22(日) 10:12:26 ID:JZ2t1WWDC.
――とあるお伽噺では、少女は赤い目の白兎を追いかけて、不思議の国を冒険するという――。


小さい頃読んだ童話の内容を思い返しながら、私は側で魔術書を読んでいる相棒を眺めていた。
……やがて私の視線に気付いたのか、彼が不意に顔をあげる。真珠色の髪がさらりと揺れて、その下にある真紅の瞳が私を見つめた。

「……どうしたの?僕の顔に何かついてる?」
「いや……相変わらず、お前はウサギみたいにひ弱そうな外見だな、と思っただけだ」
「いきなりご挨拶だね!?いやもう慣れたけど!」
「そうやってコロコロ表情を変えるところが小動物っぽいんだ。
それに……お前は人間のくせに、理解不能で掴み所がない。お前と一緒にいると、不思議なウサギを追いかけているようで面白いんだ」


……そう。本当に不思議な奴なのだ、こいつは。

一人で魔王軍の大隊を壊滅できる程の魔力を持ちながら、決して弱者への配慮と慈悲を忘れない。
私と出会う前は、その容姿と才能ゆえに利用され、汚い欲望の捌け口にされてきたというにも関わらず、未だ人間を信じている。

そして、私と出逢って――今も、こんな私の側に居続けてくれる。


「……君、笑ってるの?」
昔のことを回想する私を見て、彼は不思議そうに首を傾げた。

私に向けられる紅い瞳。その色は何処までも深く澄んでいて、弱さと強さを、厳しさと優しさを、絶望と希望を――世界の持つ全ての感情を、残酷なまでにはっきりと映し出す。

怖い。でも、知りたい。
彼を追いかけていたい。

「あっ、そうそう!君、さっき僕をからかうついでに、うさぎのことまで馬鹿にしただろ!僕はともかくうさぎに失礼だよ?」
「…………うん。やっぱり理解できないぞ、お前」

私は苦笑して、それから、自分も剣の手入れを始めたのだった。


キミが居れば――この残酷な世界も不思議の国のようで、なかなかどうして悪くない。


   end
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