日程
月…題目候補をあげてもらう
火…題目投票と題目決定
水、木(20時まで)…参加募集、参加発表
金、土(20時まで)…レス投下
土、日…投票
ルール(暫定)
月…題目候補の日
火…題目決定投票(20時締切1人1票です)
水、木…木曜の20時までに参加表明を、時間過ぎたら参加不可。参加表明は匿名でも作者名でも作品名でも可
木の20時過ぎに参加者発表します
金、土…出来た人から順次レス投下。名前のとこに参加レス番号が有ると嬉しい。土曜の20時までに投下する。過ぎたら失格。
土、日…投票はレス番のみ、それ以外は無効票になります。
月曜日に結果発表。
>>2に続きます
328: 名無しさん@読者の声:2015/2/14(土) 17:30:43 ID:Z5yPXO98A.
「君が歩くのを止めたとき、世界は滅亡する」
宇宙人は紫の触手に月光をぬらぬらと反射させながら、抑揚のない声で告げた。
「ネクラビアス星人は紳士だ。前触れもなく他の星を襲うなんて野暮なマネはしない。
まず無作為に選んだ住人一人に試練を与える。それが失敗したときだけ、攻撃を開始するのさ」
異星人は内心ほくそ笑んだ。絶対に達成できない難題をふっかけるのは、下等生物が必死であがく姿に快感を覚えるからだ。
(永遠に歩き続けることは、どれだけ脚力の優れた種族にも不可能。ましてこんな女の子にできるわけがない)
「さあ、歩き始めたまえ。立ち止まった瞬間、無数の兵士が地球を覆うだろう」
しかし少女は小首を傾げたまま、微動だにしなかった。
(まさか翻訳装置に不備が?) エイリアンが不安になりはじめたころ、やっと小さな口が動き出した。
「私が立ち止まったとしても、歩くのを止めたことにはならないわ」
「?」
「『歩みを止める』という言葉は、死を意味するの。生きている限り人は歩き続けるのよ」
予想外の台詞に、ピンク色の汗が頬を伝う。
「な、ならば君が死んだときだ。我らの寿命は地球人の十倍ある。それまで待って――」
「それはどうかしら。たとえ命を終えても、誰かが覚えているかぎり私は死んだことにならないわ」
呆然とする宇宙人に、たたみかける。
「私が歩みを止めるのは、全人類に忘れられたときだけよ」
「ぐぬぬ……ならば、そのときだ。そのとき我らは再び現れ、地球を滅亡させてやるのだっ」
涙目のエイリアンは捨て台詞を残し、消えた。
病院の屋上に静けさが戻ってきた。
少女はほっと息をつく。視線を落とし、もう二度と動かない両足を見つめた。
(飛び降りるつもりだったのに、死ぬ気がなくなっちゃったわ)
ふふ、と笑い、車椅子に背を預ける。
宝石を砕いて散りばめた星空が、潤んだ瞳に映っていた。
335.31 KBytes
[4]最25 [5]最50 [6]最75
[*]前20 [0]戻る [#]次20
【うpろだ】
【スレ機能】【顔文字】