日程
月…題目候補をあげてもらう
火…題目投票と題目決定
水、木(20時まで)…参加募集、参加発表
金、土(20時まで)…レス投下
土、日…投票
ルール(暫定)
月…題目候補の日
火…題目決定投票(20時締切1人1票です)
水、木…木曜の20時までに参加表明を、時間過ぎたら参加不可。参加表明は匿名でも作者名でも作品名でも可
木の20時過ぎに参加者発表します
金、土…出来た人から順次レス投下。名前のとこに参加レス番号が有ると嬉しい。土曜の20時までに投下する。過ぎたら失格。
土、日…投票はレス番のみ、それ以外は無効票になります。
月曜日に結果発表。
>>2に続きます
180: 名無しさん@読者の声:2014/11/29(土) 10:24:32 ID:jPn77axX0c
母の大好物、チーズケーキ。
毎年自分の誕生日にはホールサイズを買っていました。
顔をほころばせ、一切れ一切れ口に運ぶ母の姿。
そばにいると、なんだかこちらまで温かい気持ちになったものです。
ある日、母にがんが見つかりました。会社の健康診断で異常があり精密検査を受けたところ、すでに手遅れの状態でした。
「チーズケーキが……食べたい」
病床でやつれてゆく母は、熱に浮かされるたびに呟きます。
「明日が山でしょう。親戚の方にご連絡を」
恐れていたセリフが医師の口から発せられたとき、私はある決断をしました。
運命のその日、窓の向こうは深い闇に包まれていました。
ぜえ、ぜえ、という苦しそうな呼吸の音。家族に見守られながら、命の灯は静かに消えようとしています。
(せめて最期くらい、母の望みを叶えてあげたい)
私はおもむろに、かばんに忍ばせていたあるものを取り出しました。
それは一切れのチーズケーキ。
前の日に徹夜で焼いた自信作です。
「ほらお母さん。あんなに食べたがってたケーキだよ」
母の目がゆっくりと開き、淡い期待の色に染まりました。
銀のフォークですくい、口元へ。
しばらく頬をもごもご動かしていた彼女は、次の瞬間叫んだのです。
「不味い!」
それが、病室での最期の言葉となりました。
あの日から三ヶ月、今日も母は元気にラジオ体操をしています。
「最期のチーズケーキが『あれ』なんてあんまりでしょ? もう悔しくって悔しくって。
気がついたら、体の奥から元気がどばっと溢れてきたの。
絶対元気になって、おいしいチーズケーキを食べてやる! ってね」
そう言って微笑む彼女の顔は、健康的な汗で輝いていました。
今日も明日も明後日も、きっと母は元気です。
335.31 KBytes
[4]最25 [5]最50 [6]最75
[*]前20 [0]戻る [#]次20
【うpろだ】
【スレ機能】【顔文字】