魔王「我が魔界と人間界を治め、世界が平和に包まれてから久しいが」
魔王「世界を混沌へと包もうとせん大魔王なる者が現れた!」
魔王「そこで我は十面に待ちかまえる大魔王を討つべく、名声に包まれし勇者を募った!大臣よ、どのような勇者が集った?」
大臣「現在、肉じゃが勇者・歯磨き勇者・弱い勇者・残尿勇者の四名が集まっています」
魔王「ろくな勇者がおらぬ!」
大臣「一応これの続編ですhttp://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch4/1367944388/1-10」
10: 1:2015/3/17(火) 02:06:01 ID:44SiIGczZI
魔王「大臣!こんな弱い奴が、どうして戦闘で役立とうか!?」
大臣「この者はもう弱い勇者ではありません」
魔王「はあ!?」
大臣「弱い者は己を弱いとは言いませんからね」
魔王「貴様バガボンド読んだであろう!そんな台詞あったぞ!本位田とこのお杉さんだろう!」
魔王「大体それはこれから強くなれるって意味だろう!この者は明日にも戦場へ赴く!遅すぎたんだよ!」
大臣「明日にならなければわからないでしょう」
魔王「わかるわ!握力6キロが一日で70キロとかになれるか!?上げれて精々7キロとかであろう!」
大臣「川島さんのファンなんですか?」
魔王「わかるわ、言うとるけども!口調的にこうなってるだけである!」
大臣「まあとにかく、奇跡を信じて明日の弱い勇者に期待するしかないですよ」
弱い勇者「期待されたって、どうせ無理ですよ……」
魔王「本人がこれであるぞ!メンタルも弱いからなあ!もうこれ駄目であろう!」
大臣「じゃあどうするんです?大魔王討伐は諦めますか?」
魔王「送り出すしかないんであろう!?しょうがないから一日無駄にしてやるわ!……弱い勇者よ、大魔王を討伐せよ!」
11: 1:2015/3/17(火) 02:07:21 ID:44SiIGczZI
翌日
大臣「弱い勇者が一面で戦死しました」
魔王「だろうな!わかりきってたことではないか!」
大臣「勇ましくトレーニングを積んだそうですが、強くなれず……」
魔王「そんな一日で強くなれるなら、普通に強い勇者がごろごろ居るわ!そうじゃないから勇者は限られるのだ!」
魔王「そもそも何であいつは勇者と認定されたのだ!?自分で言って気付いたわ!心も体も強いから勇者になれるんじゃないのか!?」
大臣「テストやって五教科平均80点でなれますからね」
魔王「そんな簡単になれるのか!?もうちょっと勇者の選定厳しくしろ!だから集まる勇者が屑ばかりになってるのであろう!」
大臣「選定に問題がありましたか……だからヘルドラゴンも倒せない勇者が来てしまったんですね」
魔王「ヘルドラゴン!?え、一面からそんな強そうな魔物が出ているのか!?大魔王、最初から全力であるな!?」
魔王「じゃあその一面突破した肉じゃが勇者って意外と有能なのか!?あれ、選定方法は別に問題ないのか!?」
大臣「問題ないなら今後もそれを続けましょう。そして問題ない次の勇者いってみましょう」
魔王「いや、来てる勇者は問題だらけである!じゃあ間違ってるのか!?わけわからんことなってきた!」
12: 1:2015/3/17(火) 02:08:59 ID:44SiIGczZI
残尿勇者「残尿勇者です……」
魔王「これほど残念な肩書きを我は見たことないぞ!大丈夫かこいつ!?」
残尿勇者「ちょっと大丈夫じゃないですね……トイレ行ってきます」タッタッタッ
魔王「いきなりトイレ行くな!こっから色々話していくんと違うのか!?」
大臣「でも彼は残尿勇者ですから。残尿感あって不安なんだし、そりゃトイレに行きますよ」
魔王「不安でちょくちょくトイレ行ってて、大魔王討伐を行えるのか!?戦闘中に不安になったらどうするのだ!?」
大臣「そりゃ相手の魔物に待ってもらってトイレ行くんじゃないですか?」
魔王「待つわけないだろう!仮に待ってくれるのならば、戦わずに話し合いで大魔王と手を取り合えるぞ!」
ブリュリュリュ!!ブリュリュ、ブリュッヒー!!
魔王「今凄い不快な音が聞こえたぞ!?あいつだろ!あいつ今大きい方出してるだろ!」
大臣「残尿感があるだけで、別に便秘ってわけでもないでしょうしね」
ブリュリュリュ!!ヒハハーアーン!!ブリュ!!
魔王「ノリノリで出してんな!もうこいつ残尿勇者じゃなくて大便勇者でいいだろう!」
魔王「ていうか何で王の間まで音が届いてんだ!?トイレどこにあるのだ!?近いのか!?」
13: 1:2015/3/17(火) 02:10:22 ID:44SiIGczZI
残尿勇者「ふう、すっきりしました」
魔王「だろうな!お腹ん中、超すっきりしたんじゃないのか!?」
残尿勇者「でも何か不安なんですよね……まだ残ってるような……」
大臣「このように残尿勇者は全てを出し切らずに温存する、慎重な性格です」
大臣「ですので、隠し持つ実力と、慎重な戦い方で、大魔王討伐を果たすことでしょう」
魔王「大きい方は出し切ったであろう!小さい方も出し切ってるんじゃないのか!?何となく不安になってるだけではないか!?」
魔王「そもそもそれはお腹や膀胱の話であり、魔王討伐に関する実力は関係ない!こじつけもいいところである!」
残尿勇者「あの、もう一回トイレ行ってきていいですか?」プスー
魔王「どんなハイペースだ!?貴様それで大魔王討伐に行けるのか!?てか今屁こいただろ!?」
残尿勇者「小さい方と……あと、念のため大きい方も……」プップップー
魔王「ガスしか残ってないだろ!小さい方は微塵も残ってない!」
魔王「そんな気がするだけだから開き直れ!トイレはもう行くな!……残尿勇者よ、大魔王を討伐せよ!」
14: 1:2015/3/17(火) 02:12:44 ID:44SiIGczZI
翌日
大臣「残尿勇者が一面で漏らしました」
魔王「漏らしたぁ!?昨日あんだけトイレ行ってたであろう!」
大臣「勇ましくヘルドラゴンと戦ったそうですが、力んだ時に……」
魔王「昨日あれからどんだけ飲み食いしたのだ!もはやガスしかないって状態だったのに!」
大臣「トイレ行くなって言ったの魔王様ですからね。魔王様のせいですよ」
魔王「我のせいというのか!?ていうか、漏らしたから何だ!?漏らしたって戦えるであろう!」
大臣「ヘルドラゴンの前で漏らしてしまい、残尿勇者は恥ずかしさのあまり号泣。ヘルドラゴンも気まずくなって、もう帰りなよって」
魔王「ヘルドラゴン割と優しいのな!?ていうか喋れるのな!?これもう話し合いで解決できるんじゃないのか!?」
大臣「その言葉に甘え、泣きながら漏らしながら帰っていったそうです。お互いに戦える状態ではなくなったみたいですよ」
魔王「……ちなみに、漏らしたってどっちの話だ?」
大臣「大きい方です」
魔王「やはり彼奴は大便勇者ではないか!残尿勇者なんだから、小さい方を漏らして、残尿感は真であったかと締めるとこだろう!」
大臣「そんなこと言ったって残尿勇者も人間なんですから大きい方だってしますよ」
魔王「ネタみたいな存在なんだから、最後までネタに準じろぉ!」
15: 1:2015/3/17(火) 02:14:15 ID:44SiIGczZI
大臣「大変です、魔王様。今回集まった勇者が全滅しました」
魔王「当たり前であろう!むしろ何故うまく行くと思っておった!?」
魔王「魔界と人間界が対立してた頃、何故こうも勇者が我までたどり着かん?と疑問に思っておったが、今回で謎は解けたわ!」
魔王「そりゃ我が待ち受ける十面まで辿り着けるわけがないであろう!人間界の勇者事情がこれほど絶望に包まれておったとは!」
大臣「マジ受けますよねwww」
魔王「何を笑っておる!?国の危機であるぞ!どういう神経をしておるのだ、貴様!?」
大臣「まあでもまだまだ募集はしてますから、勇者はどんどん集まりますよ。いつか大魔王討伐を果たすことでしょう」
魔王「直属の補佐までこの様である!死亡した人間界の王も、あの時大変だったであろうな!」
大臣「いましたね、王様。懐かしいですね。俺が騙して殺したんですよ」
魔王「真であるか!?え、普通に大罪であろう!?何で貴様のほほんと娑婆で生きておるのだ!?」
大臣「伝説の勇者って騙したら、本人がその気になってですね。あれ本当面白かったですよwww」
魔王「おかしいぞ!この国おかしい!勇者も部下も狂っておる!我はとんでもない国を治めてしまった!」
大臣「笑い話はここまでにして、今後も勇者は集まります。大魔王を倒す勇者を待ち続けましょう!」
魔王「帰りたい!我は魔界に帰りたいぞ!もうこんな環境嫌である!」
16: 名無しさん@読者の声:2015/3/17(火) 03:11:52 ID:jEhYspVy4o
頑張れ魔王ちょう頑張れ!!
17: 名無しさん@読者の声:2015/3/17(火) 07:18:37 ID:X53NJ/icW.
わーい、待ってました! 支援!
本当のラスボスは大臣に違いないw
包まれ魔王、頑張って! 王様の二の舞にならないでw
18: 名無しさん@読者の声:2015/3/17(火) 08:30:17 ID:iJIPL2yazE
大臣のクズっぷりに磨きがかかってるwwwww
19: 1:2015/3/18(水) 02:03:59 ID:44SiIGczZI
>>16-18
御三方ありがとうございます!
このスレは応援してくれる皆様と、
自由奔放に暴れる勇者&大臣、
そして翻弄される魔王、
今は亡き王で成り立っております。
皆様のおかげで、今回もふざけることができます。ありがとね!
20: 1:2015/3/18(水) 02:05:14 ID:44SiIGczZI
翌日
大臣「魔王様、勇者を募ったんですけど、新たに数名の勇者が来てくれましたよ」
魔王「いや、もう我が行った方が早いんじゃないのか?どうせ今回集まった勇者も屑ばかりであろう?」
大臣「いけません、魔王様!魔王様が直接討伐に向かい、もしも魔王様の身に何かあれば、この国はどうなるというのです!?」
魔王「前の王を騙して殺した奴が何を言っておる!?貴様それ本心ではないであろう!」
魔王「絶対に手は出さないと誓ってやるから、本心を申してみよ!」
大臣「お前みたいな屑が討伐行って死んでも別にいいんだけど、まだそれは早いわ。このスレまだ始まったばっかだぞ?」
魔王「本心申せとは言ったけどさぁ!?そこまで赤裸々になるか普通!?貴様、度胸だけは本当に満点であるな!」
大臣「そういうわけですので、大魔王討伐は来てくれた勇者に任せましょう」
魔王「……ちなみに、どのような者が集まっておる?」
大臣「現在、モテモテ勇者・知り合いが勇者・猫型勇者・昔は勇者の四名が集まっています」
魔王「ろくな勇者がおらぬな!やはり屑ばかり集まってきおったわ!」
大臣「大魔王討伐を成し遂げる勇者はいるんでしょうか?さっそく見ていきましょう」
魔王「今からネタバレしてやろう!絶対に居らんわ!」
21: 1:2015/3/18(水) 02:06:35 ID:44SiIGczZI
モテモテ勇者「どうも、モテモテ勇者だよ」
魔王「女子は嬉しいかもしれぬが我ら男にはムカつくだけの奴が来たな!憎たらしいくらい整った顔立ちである!」
大臣「対抗出来るのは私くらいのものですね」
魔王「貴様、鏡は見たことあるかぁ!?その顔でよく対抗する気が起きたなあ!」
モテモテ勇者「別に俺そんなにモテないよ」
魔王「嘘つけぇ!イケメン特有の嫌味な謙遜しおって!名前にまでなっててモテないわけないだろう!」
モテモテ勇者「野球で甲子園いって、勉強も全国で上位だったし、勇者になって年収も1000万くらいになったけど全然モテないんだよね」
魔王「だから嘘を言うなぁ!何だそのプロフィール!?モテるために生まれてきたようなものではないか!」
モテモテ勇者「ちなみに料理作るのも好きかな。オリーブオイルとかよく使うよ」
魔王「料理でオリーブオイル使うイケメンはもれなくモテると相場が決まっておるのだ!いい加減にしろぉ!」
大臣「私だったらごま油使いますけどね」
魔王「貴様どこに対抗しておるのだ!?いや、顔よりはちゃんとした勝負になるけど、相手オリーブオイルだぞ!こっちはオシャレ感皆無ではないか!」
モテモテ勇者「ごま油だっていいオイルだよ。そんな悪く言っちゃいけないよ」
魔王「発言までイケメンではないか!相手を慮るイケメンとか、もうどうしようもないわ!」
22: 1:2015/3/18(水) 02:07:49 ID:44SiIGczZI
魔王「それで、このモテる男が大魔王討伐にどう役立つというのだ!大魔王、女なのか!?」
大臣「履歴書には、特技にカベンドーって書いてありますよ。必殺技じゃないんですか?」
魔王「勇者達は履歴書送ってきてるのか!?じゃあその段階でけっこう落とせるであろう!何で呼んじゃうのだ!?」
大臣「まあまあ。それで、カベンドーって何ですか?」
モテモテ勇者「壁を背にした女性に対し、ドンと壁に手を突きつつ甘い言葉を囁く競技です」
魔王「壁ドンのことかよ!?何をテコンドーみたいに言ってくれてるのだ!ないだろ、そんな競技!」
大臣「隣のうるさい奴を黙らせたら勝ちって競技なんですか?」
魔王「壁ドン違いだ!何か前者がけっこう有名になっちゃったけども!いや、それはいいのだ!」
魔王「壁ドンで大魔王をどう討伐するのだ!?本当に女じゃないと通用しないであろう!」
大臣「じゃあもう大魔王が女であると祈りましょう」
魔王「ていうか、十面までの間、相手全員女じゃないとやばいであろう!ヘルドラゴン、メスなのか!?」
大臣「行けばわかりますよ。はい、魔王様」
魔王「投げやりであるな!もう我も投げ出したくなってきた!というわけで……モテモテ勇者よ、大魔王を討伐せよ!」
23: 1:2015/3/18(水) 02:09:02 ID:44SiIGczZI
翌日
大臣「モテモテ勇者が一面で振られました」
魔王「振られたから何だというのだ!いや、内心ざまあとは思うけども!」
大臣「勇ましくヘルドラゴンを口説いたそうですが、ヘルドラゴンはオスでして……」
魔王「同性だったのか!そりゃ口説けるわけがないだろうな!」
大臣「モテモテ勇者も異性が好きですし、ヘルドラゴンもそれは同じです。モテモテ勇者の武器が通用しないとは……」
魔王「想像はできたであろう!何でもいいからRPGを思い出してみろ!女性型の魔物、少ないであろう!」
魔王「……それで、振られたモテモテ勇者はどうなったのだ?」
大臣「振られたのがショックだったみたいで、帰って寝込んでるみたいです」
魔王「そんなんなっているのか!?何が、別に俺そんなにモテないよ、だ!振られ慣れてすらないではないか!」
大臣「モテモテ勇者としてのプライドが傷ついたんでしょうね」
魔王「これだけのプライド宿してて、あんだけ謙遜していたのか!それ知っちゃうと嫌な奴に思えてくるわ!」
魔王「あと、ヘルドラゴンはオスなのだろう!?むしろ振られてよかったではないか!付き合いたかったのか!?」
大臣「付き合うかは別にして、異性でも同性でも、自分に好意が向かないのが許せないのでは?」
魔王「貪欲な屑か!それで一人一人に応えられるのか!?無理であろう!屑か!」
大臣「今回魔王様ぐいぐい行きますね。イケメンへの嫉妬ですか?」
魔王「言うなよ!もういい、次行こう!」
24: 1:2015/3/18(水) 02:10:15 ID:44SiIGczZI
知り合いが勇者「ちわっす!知り合いが勇者です!」
魔王「その知り合いを連れて来い!何で貴様が一人でやってきたんだ!?」
大臣「応募したのがこいつだったんで、そいつを連れてくるわけにはいかなかったんでしょう」
魔王「我らは勇者を募っておるのだろう!その知り合いが来たところでどうしようもないだろ!」
大臣「でも、知り合いに勇者がいるなら、そいつから勇者のコツとか聞いてるかもしれませんよ。素質はあるかもしれません」
魔王「……どうなんだ?コツとか聞いてるのか?」
知り合いが勇者「いやあ、俺あいつが勇者やってるってのは知ってますけど、実際やってるとこは見たことないですし」
魔王「おい、大臣!この者は勇者のコツなんて知らないそうだぞ!どうするのだ!?」
大臣「早とちりしすぎですよ。馬鹿ですか?見てなくても聞いてはいるかもしれないじゃないですか」
知り合いが勇者「いや、聞いてもないですよ。一緒に遊ぶときくらい、お互い仕事は忘れようぜって、極力話さないんです」
魔王「結局聞いてもないみたいだな!大臣、貴様我に馬鹿ですか?とか言ったよな!?」
大臣「あなたは仕事何してるんですか?」
魔王「おいコラァ!話を逸らすなぁ!」
知り合いが勇者「俺は詐欺師やってます」
魔王「貴様もとんでもねえことやってんな!?知り合いの勇者も何でほっとくんだ!?そいつ本当に勇者か!?」
25: 1:2015/3/18(水) 02:11:26 ID:44SiIGczZI
大臣「詐欺師ということは、言葉巧みに相手を欺けます。大魔王軍も同じように騙して進むことでしょう」
魔王「待て待て!詐欺師とか言われて、もう信頼性の欠片もないわ!本当に知り合いに勇者がいるのか!?」
知り合いが勇者「これは本当ですよ!ジャージ勇者ってやつです」
魔王「その者はどのような勇者なのだ?」
大臣「あ、知ってますよ。麻薬の売買やってて捕まった勇者です。もう出てこれたんですかね」
魔王「勇者までとんでもなかったな!え、そいつ勇者なのか!?ただの屑じゃないのか!?」
知り合いが勇者「ジャージ勇者とオフの日に放火して回るのが、凄い楽しいんです。昔からの親友ですよ」
魔王「屑は屑を呼ぶんだな!とんだ屑コンビである!もう自首しろ!大魔王討伐行かなくていいから自首しろ!」
大臣「それは駄目ですよ。知り合いが勇者が捕まったら、誰が大魔王討伐を果たすというのです?」
魔王「まだ勇者いっぱいいるし、いざとなったら我が行くわぁ!」
魔王「ああもう警察呼べ!一国の王として、このような罪人を放っておくわけにはいかぬ!」
大臣「知り合いが勇者よ、大魔王を討伐せよ!」
魔王「貴様何を我の台詞を盗んでおる!?ていうか大魔王討伐に行かせるな!通報しろって!」
大臣「駄目ですって。勇者ならば、大魔王討伐を果たし平和を確たるものにするという方法で償うべきです」
魔王「だからこいつ勇者ではないんだって!……ああ!もういない!討伐という名の逃走しやがった!」
26: 1:2015/3/18(水) 02:13:03 ID:44SiIGczZI
翌日
大臣「知り合いが勇者が捕まりました」
魔王「結局捕まったのか、彼奴は!?素晴らしいことだけど、経緯を教えろ!」
大臣「勇ましくヘルドラゴンに振り込み詐欺の電話をかけたそうですが、警察に通報され……」
魔王「ヘルドラゴンがやったのか!敵ながら天晴れなオスよ!」
大臣「騙されたふりをして電話を切った後、警察に連絡して、待ち合わせ場所には警察が……って流れみたいです」
魔王「よくやったわ!警察もヘルドラゴンもお手柄であるぞ!褒美をやりたいぐらいだ!」
大臣「警察はともかく、ヘルドラゴンは敵ですよ」
魔王「そうなんだよな!味方には屑しかいなくて、敵は一面から良き者が立ち塞がる!これどっちが悪者かわかったものではないな!」
魔王「どうしよう!もうこんな国見捨てたい!あっちに寝返りたい!それが無理でも魔界に帰りたい!」
大臣「駄目ですよ。魔王様は今や人間界を治める王です。その役割を全うしなくては」
魔王「だったら勇者も貴様も役割を全うしろぉ!それだったら我だってちゃんとやるわぁ!」
大臣「勇者はともかく、私はちゃんとやってるではないですか」
魔王「どこがぁ!?これでちゃんとやってるのか!?だったら大臣ってどういう仕事なんだ!?」
大臣「ならば大臣として仕事出来ると証明するしかないですね。というわけで、次の勇者を紹介します」
魔王「紹介だけの簡単な仕事と違うぞ、大臣ってのはぁ!」
27: 1:2015/3/18(水) 02:14:48 ID:44SiIGczZI
猫型勇者「僕猫型勇者です!」
魔王「何か聞き覚えのあるフレーズの奴来たけど!?」
大臣「あなたはどのような勇者なのですか?」
猫型勇者「僕は猫のような俊敏性を持った勇者なんだよ」
魔王「マジの猫かよ!青いあいつに倣った勇者じゃないのか!」
大臣「青い猫がいるわけないじゃないですか。何を馬鹿なこと言ってるんですか?」
魔王「いや、いるであろう!国民的な青い猫型ロボットがいるであろう!猫型って言ったら彼奴を思い浮かぶであろう!」
大臣「魔王……お前、頭が……」
魔王「いや、正常であるからな!?日本人的には貴様が正気じゃないぞ!?後さりげなくタメ口使ってんじゃない!」
魔王「猫型勇者、貴様も貴様だ!一人称が僕とか、絶対狙ってるであろう!」
猫型勇者「僕がどんな一人称を使おうと僕の勝手でしょ。君は実に馬鹿だな」
魔王「我はのび太じゃねえから!我魔王だから!貴様、魔王に馬鹿とか言ってるから!」
猫型勇者「好きな物はどら焼きで、苦手な物はネズミだよ。よろしくね、のび太くん」
魔王「確信犯だろ!自ら歩み寄ってるだろ!そして我のび太ちゃう言うとるであろう!」
魔王「この調子なら四次元ポケットとかもあるんだろうな!」
猫型勇者「いや、ないけど」
魔王「そこはないのか!?肝心な物がないではないか!あれないと青い猫の方けっこうなお荷物であるぞ!」
28: 1:2015/3/18(水) 02:16:18 ID:44SiIGczZI
魔王「大臣!四次元ポケットはないんだと!どう大魔王討伐を果たすのだ!?」
大臣「いや、だから猫のような俊敏性で戦う言ってるじゃないですか」
魔王「いや、だから!この者にそういう素早さはない!国民的アニメの方なんだから!」
大臣「ああもう駄目ですね、こりゃ。もう魔王様頭おかしくなってますし」
大臣「もう猫型勇者だけが頼りです。大魔王討伐、頑張ってくださいね」
猫型勇者「任せてよ!うぷぷぷ!」
魔王「それ違う奴の笑い方であるぞ!それ熊型の方であろう!一緒なのは中の人だけだから!」
大臣「中の人も違うでしょ?何言ってるんですか?」
魔王「平成っ子か、貴様!?最近の子はマジでわからんのかな!?何だか悲しいぞ!」
魔王「……ていうか、その発言、アニメの方だと認めたような物じゃないのか!?どうなんだ、大臣!」
大臣「猫型勇者よ、大魔王を討伐せよ!」
魔王「逃げるでない!貴様、我の台詞を盗んでまで逃避するな!」
猫型勇者「大魔王討伐、頑張るよ!デレシシシ!」
魔王「笑い方ぁ!!もうどんどんキャラが迷走してるではないかぁ!元ネタどこ行ったぁ!?」
29: 1:2015/3/18(水) 02:17:56 ID:44SiIGczZI
翌日
大臣「猫型勇者が未来に帰りました」
魔王「今までにない独特な報告であるな!?やっぱりあれを意識した勇者ではないか!」
大臣「勇ましくヘルドラゴンと戦いに行ったそうですが、先客がいて……」
魔王「先客!?」
大臣「何か……「僕一人の力で君に勝たないと、ドラえもんが安心して帰れないんだ!」とか言ってたみたいで」
魔王「のび太じゃないか!ていうか、とうとうドラえもんて言い切ったな!我もずっと我慢してたのに!」
大臣「ヘルドラゴンが空気読んで負けたといい、先客の成長ぶりに安心した猫型勇者が未来に帰った感じみたいです」
魔王「ヘルドラゴンもいい感じでジャイアンをやりきりやがって!本当に優秀な人材である!」
大臣「まさか未来に帰るとは……誤算でしたね」
魔王「誤ってたの貴様だけだぞ!元ネタ関連で締めるんだろうなって皆が思ってたであろう!」
魔王「ていうかあいつ、四次元ポケットっつーか秘密道具関連はないんであろう!?どうやって未来に帰ったんだ!?」
大臣「何かメゾン・ド・未来ってアパートに住んでるみたいで」
魔王「ただの帰宅じゃないかよ!?じゃあ毎日安心して帰れよ!のび太、挑み損ではないか!」
大臣「とにかく帰っちゃったんで、次の勇者を頼りましょう」
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