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三蔵「…岩から尻が生えている」
[8] -25 -50 

1: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/28(金) 01:13:20 ID:clfaSnFbdM
尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」

三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」

尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」

三蔵「しかし無駄に毛深いな」

尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」

三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」

尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」

三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」

尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」

三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」

尻「おい」

三蔵「下の毛とか意味わかんない」

尻「おいこら」


937: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/17(土) 20:38:39 ID:m4upFD38RM



八戒「ふわぁぁ……寝不足じゃ……」

三蔵「流石に城に長居は出来ねーしな。かと言って城下で宿探すのもマヌケだし」

悟空「……お姫さま、見送りに顔出してくれなかったね」

沙悟浄「城の人間たちに、事の次第を説明してくれただけでも上々だろうさ。ってかアタイら以外は姫さんしか事情知らないんだしね、説明してくんなきゃ困るワケだけども」

小龍「……これで良かったのでしょうか」

八戒「良い。少なくとも、救えるだけの命は全て救うた。これ以上に良い顛末は有るまい」

沙悟浄「あのモノクル野郎がおっ死んで、辺りの邪気も消えたしね。アンタは良くやったよ、シャオ」

三蔵「まあ演技はクサかったけどな」

沙悟浄「アタイ尻がムズ痒くなっちまったよ」

八戒「ワシ後半見とらんのじゃけど、更にか?」

悟空「やめたげてってば!」

小龍「……悪意の無い者を欺くのは……少し、気が咎めるものですね」

八戒「……ほ。お主も、心が成長してきたのう」

沙悟浄「んじゃ成長しないダメ幼女は、とっとと今回の功労者の背中から降りようか?」

八戒「ぬおっ!?これ悟浄、姉弟子をレジ袋みたいに持つでない!……おい師匠殿、何じゃそのノートは」

三蔵「デザイン帳だ。今回のペナルティは選ばせてやろう。幼稚園児ルックと魔法少女コス、どっちが良い?」

沙悟浄「あ、旦那様旦那様、悟空姐さんがちっちゃくなった時用に、もう一着小さめの頼むよぅ♪」

八戒「そうじゃの、肩掛け鞄とか便利そうじゃし幼稚園……では無いわワシを着せ替え人形扱いするでない!ええい離せ悟浄ーっ!」

悟空「さらっと私にまで着せようとしないでくれないかな悟浄ちゃん……シャオくんもう馬から戻りなよ、お城見えなくなったし」

小龍「…はい。では」

ボワンッ

小龍「…まあ、山越えでも無いですし、悟能様も当分解放されないでしょうし……」

「これは驚きです。そんな魔法もあるのですね」
938: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/17(土) 20:39:25 ID:m4upFD38RM
小龍「っ!?」

悟空「はへっ!?」

フローレ「ふふ、隣国へ出る道はこれひとつ。待ち伏せさせて貰いました。しかしネズミを白馬にする話は聞いたことありますが、人が化けるだなんて、不思議な魔法です…!」

悟空「うわあああシャオくん隠れてぇぇえ!」

小龍「…いや、もう、遅っ……!」

沙悟浄「ア、アレかい!?とりあえず一発気絶させて記憶を」

八戒「よ、よし悟浄ソレじゃ!」

三蔵「アレでもソレでもねーよやめろ!」

フローレ「ふふ……そんなに警戒しないで下さい、大丈夫、わかっております。サンゾー様、ゴクウ殿、ハッカイ殿、ゴジョウ殿。………そして、シャオロン様……で、良かったでしょうか」

小龍「……!」

八戒「……全て、見抜いておいでであったか?」

フローレ「……騎士気取りの男勝り、そんなワタシでも、一応は女。……この身を抱き締められれば、気付きます。……ああ、あの人じゃ無い、って」

三蔵「女ってすげぇな、俺なんてタワシと悟空の違いもわかんねーのに」

悟空「このシーンでぶち込まれてもスルーしますよ」

フローレ「……きちんとお礼を言いに来たんです。国の危難を救っていただき、本当に……本当にありがとうございました!」

沙悟浄「……ああ、いや、うん………怒って、無いのかい?」

フローレ「…何の怒りがございましょう。あの男の邪な野望を砕いてくれた。ワタシの命を助けてくれた。感謝しか……ございません」

沙悟浄「そ、そうかい?いやぁ姫さん人が出来て」

小龍「……私は、貴女を騙しました」

沙悟浄「ちょ、シャオ?」

小龍「…私は、貴女の大切な方を装い、騙しました。主が命とは言え、他に幾らでもやり様はあったでしょう。しかし、私は最後まで……貴女を欺く事を選んだ」

悟空「シャオくん……」

小龍「……何故、怒らないのですか。憤らないのですか。怨まないのですか」

フローレ「………だって、貴方はそれを選んでくれた」

小龍「……?」
939: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/17(土) 20:40:37 ID:m4upFD38RM
フローレ「ワタシが一番、ワタシの心が一番救われる方法を、とってくれた」

小龍「……そんなこと」

フローレ「貴方は、王子の振りをしていたけど……本気で怒ってくれた。守ってくれた。本気で、優しく、してくれた」

小龍「……申し訳…」

フローレ「謝らないで?……嬉しかったの。この人は、彼では無いけれど。この人を、ワタシの元へ導いてくれたのは、きっと、彼だと……きっと……!」

小龍「…フローレさん……」

フローレ「……スンッ……ダメですね。これからは、ワタシがこの国を引っ張っていかなくてはならないのに。……もう、この甲冑姿も最後です。もう、騎士でも……姫でも無く………王に、なるのだから」

小龍「……あ、あの」

フローレ「……ありがとう、シャオロン様。貴方にフローレは、救われました」

小龍「………っ」

フローレ「……もし、それでも。王子を騙った事を、それでも気に病むと言うなら………ひとつだけ。ワタシの願いを、聞いて頂けますか?」

小龍「…勿論です。私に出来る事ならば」

フローレ「……最後に……姫として、最後に、もう一度だけ。……ワタシの王子に、なってください……」

スッ……

フローレ「……ローウン………」

小龍「……ん、むっ……」


沙悟浄「ひゅう♪だいた〜ん♪」

悟空「こんな綺麗なキスシーン、シャオくんしか出来ないね!」

三蔵「言ってて悲しくなんねーのかお前は。……お、流石に不機嫌か、八戒?」

八戒「ふん。………ま、これくらいは、の。許してやるわい」


フローレ「……必ずや、良い国にしてみせます。貴殿方が、また、訪れたくなるような。……また、来てくださいね……きっと」

小龍「……はい。また……きっと」



〜西遊後伝・王子と姫騎士〜

『百花白龍物語』
940: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/17(土) 20:43:59 ID:m4upFD38RM






八戒「むう………」

悟空「どしたの眉間にシワ寄せて。あ、やっぱ口は気に食わなかった?頬っぺくらいがラインだった?」

八戒「違う。……隠視術が、解けたのじゃ」

沙悟浄「はん?そりゃあ術者が消えたんだから、ねぇ。何言ってんだい姐さん」

八戒「じゃから違う。今さっき、解けたのじゃ。……小龍と姫君が接吻した辺りで、じゃ」

三蔵「……あ?それおかしくね?」

八戒「ウザったいから意識せんよーにしとったせいで、完全に忘れとったが、解けて気付いた。さっきまで術が掛かっておったのじゃ。……どういうコトじゃ……?術者はあの大臣では無かったのか……?」










〜天界〜

「天蓬水軍艦隊、残存五隻!八割方、墜とされてしまいましたぁ!」

「城内の衛兵も全て出せ!これ以上の突破を許してはならぬ!」

「絶対に下界へ行かせるな!天部官軍の意地にかけて止めるのだ!」
941: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/17(土) 20:44:42 ID:m4upFD38RM

天部武将「ぐぬぬぅ……戦況は一向に好転せぬか……!」

伝令「只今戻りました!」

天部武将「おお!任務御苦労!で、恵岸様はお連れしたのであろうな!?」

伝令「そ、それが……恵岸行者、木叉様………観世音様のマタニティスイミングに付き添うとの事で、参戦叶いませんでしたぁ…!」

天部武将「なにしてんのあのバカップル!?この非常事態に!!まだ生まれてもねぇガキの胎教より必死で戦ってる部下を気遣えよ!!てゆーか、てゆーかぁぁあ!!!」

伝令「お、落ち着いて下さい隊長…」

天部武将「オメーの弟だろうがぁぁぁぁあっっ!!!」




哪吒「ウチを下界へ行かせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええっっ!!!あの辺一帯、焼け野原にしたるんやぁぁぁあっっ!!!」

天兵「ナ、ナタ様!どうかお鎮まりをひでぶっ!!?」

哪吒「鎮まれるワケあるかぁボケナスがぁぁあ!!!ハグまでは、ハグまでは我慢した!ウチ我慢したぁ!」

天兵「なんの話でぐぼえっ!!?」

哪吒「でも!でもでも!キ、キキキ、キシュシュ……キスは許されへんんんんん!!!ウチのシャオ様の唇ををを……相手が誰や知らんけど、国ごと消し去ったるぅぅぅうう!!!」

天兵「いやいやナタ様!?国とか消しちゃダメですってうぎゃぁぁあ!!?」

哪吒「シャオ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっっ!!!うわぁぁぁぁんっ!!!」






おしまい。
942: 名無しさん@読者の声:2015/1/20(火) 01:35:00 ID:3B/Y4RmXm2
盗み見はお前かwww
943: ヨシュア【新春特番いまさら】 ◆.frSdr10QQ:2015/1/20(火) 15:25:28 ID:yH514xoAY.
〜西国、とある宿屋〜


悟空「あー!ダメだってば花瓶いじっちゃ!うあぁもうそんなもの口に入れちゃダメ!こらー!」

太上老君「ひょひょ……大変そうぢゃの、石猿」

悟空「そうだよ大変なんだよだからSOS飛ばしたんだよ何とかして!うわぁん!」

太上老君「ふぅむ……やはり原因は、如意金箍棒の暴走ぢゃな……籠められた仙力が不安定になっておる。漏れ出した力が、皆に影響を及ぼしたのであろうのう。そもそもこれは天海の支柱として造られ……」

悟空「そんな能書きはどうでも良いから何とかしてよ!痛たたた尻尾引っ張んないでってばぁ!」

さんぞー「しっぽモジャモジャしてやんのー!きもちわりー!」

はっかい「かびんをたおしたのはオヌシじゃからな!ワシはしらんぞい!」

ごじょう「ふ、ふえぇ……ちがうよう、ごじょーじゃないよぅ……!う、うぇぇ……!」

しゃお「……あぶ」

太上老君「……カオス此処に極まれり、って感じぢゃなぁ……お主が無事なのはアレぢゃろな、耐性がついとったのぢゃろう。皆々幼くなってしまわず良かったのう、それこそ儂とかに連絡も出来んかったしの」

悟空「冷静に解説してないで助けてよおやじさん!ぎにゃぁぁお師匠さま捻らないで千切れる!八戒ちゃん割ったら大変だから花瓶触らないで!悟浄ちゃんも泣き止んでってうわぁぁぁあシャオくん今何を口に入れたの!?ペッしなさいペッ!」

太上老君「一応、持ち帰って調べてみるかの、如意棒借りるぞい。まあいつものお主と同じで、時が経てば元には戻るとは思うが」

悟空「えええええおやじさん行っちゃうのぉ!?一人にしないでよぉせめて誰か連れてきてくれるとかっ!」

太上老君「いや、儂のような老体が居たところで、すぐに疲れて使い物にならんぢゃろし。かと言って、天部も危機的な人手不足ぢゃしのう……お、そうぢゃ、金角銀角姉妹ならば暇しとるからすぐにでも」

悟空「幼女増やしてなんになるってのさ、あぁぁん!?」

太上老君「冗談ぢゃ冗談ぢゃ、年寄りの胸ぐらを掴むでない。沙悟浄の嬢ちゃんみたいになっとるぞ、石猿。ひょひょひょ」

悟空「冗談じゃない状況で冗談言うなーっ!ううう、みんな元に戻ってよぉぉぉぉおおっ!!!」


『超短編・孫悟空の災難』
944: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/20(火) 15:26:50 ID:yH514xoAY.

悟空「……うう、本当に帰っちゃったよおやじさんめ……そりゃさ?如意棒のせいならさ?責任は私にあるかもしれないけどさ?もう少しこう、協力してくれる姿勢をしっぽぉぉぉお!!?」

さんぞー「あははは、しっぽひっぱるとさけぶ!へんなのー!」

悟空「離しなさいっ!ダメっ!ここデリケートなとこっ!くぅ、お師匠さまがこんっっな悪ガキだったとは……!」

さんぞー「なにおこってんだよ、おっとなげねー!こどものイタズラにおこるとか、そーゆーのウツワがちっさい、っていうんだぜー?」

悟空「ムッッカつくぅ……!ちょっと口が立つあたりがお師匠さまっぽいそれがムカつくぅ……!これはいっそ教育のし直しを」

ごじょう「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええんっっ!!!」

悟空「うるさっ!?」

ごじょう「ひっく……ひっく……ひぃぃぃんっ……!」

はっかい「ふん、すぐになきよってからに。なきむしなヤツじゃ、まったく」

悟空「ああもう泣き止んでよ悟浄ちゃん!あんまうるさいと宿屋さん追い出されちゃうからぁ!しかしまさか悟浄ちゃんが泣き虫キャラとか……まあでもちっちゃい頃はこんなだったのかもだよね、今やタダのヤンキーだけど。どこで間違えたんだか……そんで……」

ごじょう「うぇぇ……やーのぉ!やぁぁのぉぉぉお!ごじょーのパンツとっちゃイヤなのぉ!」

はっかい「じゃからパンツがほしいわけではないわい!そのなかみをみせろというとるのじゃ!かんねんせい!」

悟空「そんでなんでキミは全くもって一切ひとっつも変わらないかなぁ!?見た目もあんま変わってないけど中身も変わってないよ!?なに八戒ちゃんって子供の頃からそうなの!?性欲が具現化して生まれた何かなの!?」

しゃお「……あぶぅ」

悟空「おっとシャオくん。どしたの、抱っこ?……よいしょ、っと。軽いなぁ……だけど何故にシャオくんだけヨチヨチ歩きの赤ちゃんなのかなぁ。みんなだいたい人間で言う四、五才くらいなのに………うう、可愛いすごく可愛い。こんなうるさい中で赤ちゃんなのに泣かないし、唯一の癒しだよこの子は……」

しゃお「……だぁ……ぶっ」

悟空「そんで赤ちゃんってなんか暖かくて良いよね命を感じるよね……あったかい………うわぁっ!?なんかヤケに温かいと思ったらお漏らしだ!シャオくんストップストップ、そっかオムツとか必要なんだ……って」

しゃお「……あぶぅぅ……はふぅ……」ジョジョジョジョ

悟空「うわぁぁぁあ!?なんか床から草とかキノコとかめっさ生えてきた!シャオくんオシッコとめて!足下が大変な事になってる森の神様みたいになってる!」

さんぞー「すげー!もりだもりー!」

はっかい「おお、キノコじゃの。そうじゃしっとるか?キノコはの、パンツのなかのソコに入るんじゃぞ?」

ごじょう「う、うそだぁ!はいらないよぉ……こわいよぅ、やめてよぉ……!」

しゃお「……うぶ」ブルルッ

悟空「止めてお願いーっっ!!!」
945: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/20(火) 15:27:48 ID:yH514xoAY.



悟空「はあ……はあ……なんとか伐採したけど、やっぱ床下から突き抜けてたよ……どうしようコレ。弁償いくら掛かるんだろ、お金余ってたかなぁ……」

小龍「……すぅ……すぅ………」

悟空「あははは天使の寝顔だねぇ……宿屋の女将さんにオムツ貰えて良かった……しかもその上」

はっかい「うむ、びみじゃ!」

ごじょう「……にんじん、たべれない……」

さんぞー「もったいねーな、おれがたべてやるよ!」

ごじょう「あ、ありがとお……」

悟空「お昼予約してなかったのに、賄いのシチューまで出してくれるなんて……うう、子連れだと人の優しさが身に染みるね……!シャオくん用に粉ミルクも貰ったけど、寝てるし後で良いよね……さ、私も食べ」

ごじょう「うぁぁぁぁぁんっっ!!」

悟空「うえええ何よもうゴハンくらい静かに食べようよ私が言うのもなんだけど!」

はっかい「オヌシはスキきらいするからの、どーせコレもキライじゃろ?ワシがくうてやる!」

ごじょう「お、おにくはたべれるもん……う、うう…!」

悟空「うわぁもう、八戒ちゃん、八戒ちゃんがめんどくさぁい……!」

さんぞー「おい!おまえイジメっこだぞ!よわいヤツをなかすのはカッコわるいんだからな!」

はっかい「ふーんじゃ!ワシなんもしとらんもーん!べろべろばー!ぶたのけつー!」

ごじょう「あう、あう……」

悟空「……なにあれ。何あの構図。さっきまで私のことさんざ苛めてたクセにお師匠さまめ……あと八戒ちゃんはもうどーしよーもないね、根っから大魔王なんだね」

ごじょう「うう、ううう、おね、おねぇちゃあん……ぐすっ……」
946: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/20(火) 15:28:27 ID:yH514xoAY.
悟空「あよ、どったの悟浄ちゃん。……てかほんとオドオドしてるなぁこの悟浄ちゃんは……」

ごじょう「ケ、ケンカ……ごじょーのせいなの……!や、やめさせてあげてほしいの……!」

悟空「……う。やだなぁあの悪ガキコンビの間に入るの………うーん……ご、悟浄ちゃん?」

ごじょう「…ふぇ?な、なに?」

悟空「えっとほらアレだよ……うん。ケンカはやめて、って、まずは自分で言わなきゃ、ね?」

ごじょう「じぶんで……?」

悟空「そうだよー?悟浄ちゃんはケンカ嫌なんでしょ?じゃああの二人に、悟浄ちゃんから言うの。きっと止めてくれるよ?」

ごじょう「……でも、さっき、やめてっていっても、パンツぬがすのやめてくれなかったの……おにくも……」

悟空「あ、うん訂正訂正。あの仔豚ちゃんには言わなくていいや。お師匠……さんぞーくんに、言ってみな?」

ごじょう「うう……ごじょー、うまく、いえない……」

悟空「ダメだよそんなんじゃ!言いたい事はバシッと言うの!はっきりくっきり喋らなきゃ、気持ちは伝わらないんだよ!」

ごじょう「きもち……つたえる………わ、わかったの……ごじょー、いってくるの……!」

悟空「ふふふ……こうやって少しずつ成長していくんだね……頑張れ悟浄ちゃん!」

さんぞー「あんまりわるいことばっかりすると、ぶつぞ!」

はっかい「おんなにてをあげようとは、みさげはてたおとこじゃ!」

ごじょう「……ね、ねえっ!」

さんぞー「ん?なんだよじゃますんなよ!わるものをこらしめるんだから!」

ごじょう「えっとね……うんとね………!」

はっかい「なんじゃハッキリせんのうウジウジと!」

ごじょう「えと、えと………さ、さんぞーくんっ!ご、ご、ごじょーとけっこんして!」

悟空「おっとそこまで頑張れとは言ってないよ何の気持ちを伝えてんのよ」

さんぞー「お、おまえなー!け、けっこんとか、こどもはできないんだぞ!おっきくなってからなんだぞ!」

ごじょう「……じゃあ、じゃあ、おっきくなったら、してくれるの……?」

さんぞー「うっ……い、いいよ、べつに……」

悟空「あーあ了承しちゃった。お師匠さまダウトだね終了だね」
947: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/20(火) 15:29:28 ID:yH514xoAY.



さんぞー「……くぅ……くぅ…」

ごじょう「………んぅ……さんぞーくん……」

はっかい「……ほほ……きれいなマン」

悟空「八戒ちゃんその寝言ストップ!……っと、やばやば、起こしちゃう起こしちゃう……やっと寝てくれたんだしね、もう私も限界だしね……」

さんぞー「……うぅん……すぅ……」

悟空「……良いなあ私も眠いなあ………ちょ、ちょっとだけなら、良いかな?横になるだけ、横に……」

しゃお「……あぶ……あぅぅう」

悟空「うおっ?えええ起きちゃったのシャオくぅん……も、もっかい寝ようよ、ほら悟空お姉ちゃんが子守唄を」

しゃお「あ〜……ぶっ!あぅぅ、あうぅぅ」

悟空「ウソぉぉおここでシャオくんがグズるのぉ!?えっなにどしたの、オムツは平気っぽいし……あ!お腹すいたのか!そりゃそうだ!」

しゃお「あぅ、だぅぅう」

悟空「ごめんごめんシャオくん、今ミルク作ってあげるから待っててね……え?どしたのもう、ダッコ?わかったわかったから、泣かないでね〜?」

しゃお「……あぶ。……ぁんま。ぁんま」ゴソゴソ

悟空「へぅっ!?ちょ、シャオくん何を、ダメダメダメ、ほんと何してっ」

しゃお「……ぁんま、ぁんま。……ぅぶ」

ボロンッ

悟空「うわぁぁおっぱい丸出しにされた!……え?……あの、シャオくん?小龍さん?あなたまさか、いやあの、まさか」

しゃお「……ぁんま!」

悟空「だぁぁぁぁあ!ダメだよなんも出ないよそっからは!ミルク、ミルク作るから、あの、お願い、やめて」

しゃお「…あぁ〜」

悟空「ダメだってばシャオくん小龍×悟空とかやっちゃいけないカップリングだよ方々から怒られるよ主に私が!」


カプッ



悟空「はふん」
948: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/20(火) 15:31:40 ID:yH514xoAY.








三蔵「……つまり、俺らは幼児になってたと。いつもの悟空みたいに」

太上老君「うむ。記憶も飛んでおったからの、覚えては居らんぢゃろが。思うたより早く元に戻ったのう。……で、石猿は、疲れて爆睡ってトコかの?」

八戒「みたいじゃな。気が付いたら夕刻じゃし、姉者は寝こけとるし、全く意味がわからんかったわい」

小龍「しかし如意棒の暴走ですか……平時だから良かったものの、笑える話ではありませんね」

太上老君「ひょひょ、まあ心配には当たらんよ。これでもかと仙力を籠めてやったからの、向こう百年はこんなことはあるまいて。強く使う度に石猿が縮んでしまうのは、メカニズムがようわからんで直せんかったが」

沙悟浄「あ、それは良かったよぅ♪毎度あの女狐に頭下げてちっちゃくしてもらうのは、勘弁だからねぇ♪」

八戒「姉者も難儀じゃの……ま、ワシは根が品行方正じゃからの、手の掛かる幼子では無かったハズじゃが」

三蔵「それなら俺もだ。大人しく真面目な良い子だったと自負している」

小龍「……悟浄さんあたりが、お転婆で手を焼いたんじゃないですか?」

沙悟浄「否定は……出来ないけどねぇ。いやいや、アンタがちっこい火ぃ吹きまくってたとかじゃないのかい?」

小龍「……ありそうですね」

三蔵「あるのかよ怖ぇな龍族の子供」

八戒「何にせよ、たかが半日程度の子守りでへこたれるとは情けない姉者じゃのう、ほっほっほ」

悟空「……むにゃ………」
949: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/20(火) 15:32:36 ID:yH514xoAY.
太上老君「…………災難ぢゃったの、石猿や………。さて、と。御主ら夕食はまだぢゃろ?外に金と銀を待たせて居っての、一緒にどうぢゃ?今夜は儂が奢ろう」

三蔵「お、太っ腹だなジーサン。よし姉妹のどっちかは俺の膝の上に座らせろ」

沙悟浄「させないよ旦那様!そんならアタイが座る!」

八戒「なんぞ如何わしい店みたいになるのうソレ。ん?ほれ何しとる小龍、行くぞ?」

小龍「…あ、いえ。悟空さんに一応、書き置きをと思いまして」

八戒「ほ、マメな事じゃ。どうせ朝まで起きんと思うが。先に出るぞい」

小龍「…はっ。私もすぐに」

悟空「……むにゃ……うううん……」

小龍「…ええと、外食に出ます、起きられたら妖気を追って………うなされてますね。余程だったのでしょうか」

悟空「……うう……お師匠さま痛い痛い……悟浄ちゃん泣き止んで………八戒ちゃんいい加減にして……!」

小龍「……余程だったんですね……」

悟空「……むにゃ……シャオくん……」

小龍「………」

悟空「……もう……わかったよぅ………はい、おっぱいどうぞ……むにゃ……」

小龍「…っ!?」ピシッ

悟空「……乳首……そんなにしちゃダメだよシャオくぅん……んぅ……」

小龍「……………!!?…………………!!!??」




劇終。
950: 名無しさん@読者の声:2015/1/23(金) 12:30:12 ID:XGQVyVyYsw
とっても面白いです。
毎日更新チェックしてます!

個人的には悟浄ちゃんの幼児化がドツボ。
951: 名無しさん@読者の声:2015/1/24(土) 14:59:47 ID:oL58yhGGH6
幼女がもっと幼女になって幼女にキノコ入れようとするとか…毎度ありがとうございます
952: ヨシュア【新春特番そのに】 ◆.frSdr10QQ:2015/1/26(月) 22:51:14 ID:TpYefkOpa.
八戒「………ふむ」

カラッ

八戒「……何度財布を覗いても、スッカラカンはスッカラカンじゃのう………参った……」

ピィ…ヒョロロロロ……

八戒「……鳶じゃ、こっちにも居るんじゃな………空が青いのう……」


『超短編・猪八戒の休日』


八戒「大体じゃな、あの札遊びは肌に合わぬ!麻雀ほど場の流れを読める訳でなく、牌九ほど解りやすくもない!中途半端極まりないわ!」

…グゥゥ…キュルル…

八戒「……腹が空いたのう……朝からじゃからなぁ………宿に戻るか。……いや、しかし………多少、ほんの少し、ちろっとだけ駄々をこねて持ち出したカネを、全部スッたと皆に知れたら……」

三蔵『だから言ったろーが。お前ヘタの横好きなんだよギャンブル向いてねーよ』

八戒「ぐっ。言われる絶対言われる。ん、んなこと無いわい、そも博打は運否天賦、向く向かないの話では……」

悟空『そのぶん美味しいもの食べたほーが絶対に良いのに。もったいなーい』

八戒「るっさいわいんなコト負けた本人がいっちばん痛感しとるわ!やる前は勝つ気で居るんじゃ無くすとは思っとらんのじゃ!」

沙悟浄『ま、なんにせよ次に収入があるまで、お小遣いは無いからね八戒姐さん?だからってその辺で強盗とかしないどくれよ、馴れない土地で札付きになるのは勘弁だからねぇ』

八戒「えええい、最近の御主はワシをなんぞ諦めた目で見よる腹立つ!なぁにが強盗じゃ元盗賊に言われとうないわ!」

小龍『……………』

八戒「とうとう想像上じゃのにフォローが来ん!なんか言え小龍!……って、フォローが想像できんのはワシ自身がフォロー思い付かんからか、ほほ……」

少年「なに一人で騒いでんのオマエ」

八戒「……何とかカネを工面して、『ま、対して儲けは無かったが、まあまあ遊べたわい』くらい言いたい……!なんとか……!」

少年「おいってば。無視すんなよ」

八戒「ああん!?何じゃ餓鬼!ワシは今虫の居所が活火山なんじゃ、怪我せん内にとっとと去ねぃ!邪魔……」

キュルルルル……

少年「……サンドイッチならあるけど、食う?」

八戒「………食ってやらんでもない」
953: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/26(月) 22:52:13 ID:TpYefkOpa.
八戒「……むぐ……なかなか美味いではないか、はむっ」

少年「…オマエそのカッコ、どっかのお屋敷勤め?」

八戒「ん?……おお、このメイド服か?いやいや、ワシは旅の者じゃ。これは戒律での、我が師匠の教えで、基本着とらんと駄目でな」

少年「なにその師匠ヘンタイ?」

八戒「然り……んぐっ、なんぞ飲み物、無いかの?」

少年「ん、ほらよ」

八戒「おお葡萄酒!わかっとるのう小僧。……んく、んく……ぷはぁ。……しかし子供がこんな物を持ち歩くとは、誉められた話では無いのう、こぉの不良め」

少年「え?ワインだぞそれ。何言ってんのオマエ」

八戒「ほ?……ああ、そう言う風土か。食事の供な訳じゃったな、此処等では。確かに度も軽いしのう。小僧、おかわりあるかの?」

少年「あるけど……小僧小僧って、そっちも子供だろ、その呼び方止めろよ。てゆーか年下だろ多分」

八戒「ほほほ、御主の祖父、いや曾祖父でも足りぬぞ、ワシの齢は。……完全な人外、妖怪じゃからなぁ、ワシは」

少年「……ヨウカイ?え、じいちゃんより歳上って……大人なのかオマエ?」

八戒「ほほ……そうじゃ?サンドイッチでは足りぬのう……小僧……ワシに頭からガブリと喰われたくなければ、ちょろっとお小遣いの融資を」

少年「大人だとしたらとんだクズじゃねーかよ子供から巻き上げんなよ。へぇ、エルフなのか、初めて見た」

八戒「……えるふ?」

少年「エルフなんだろ?オマエらって見た目子供でも、百年とか生きてるって本当だったんだ。ふーん、角とか生えてるんだな」

八戒「……あぁ、そーゆー風土でもあったの……道理で賭場でも変な顔ひとつされんかったワケじゃ。居るんじゃの、そういう種族が…」

少年「……で、なんでこんな公園のベンチで騒いでたんだよ、オマエ」

八戒「ポーカーで有り金全部スッ飛ばして途方に暮れておった」

少年「とんだクズじゃねーか」
954: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/26(月) 22:53:11 ID:TpYefkOpa.


八戒「……ぷぅ、馳走じゃ。んー、腹にモノを入れたら、苛々もなんとなしに紛れたのう」

少年「全額使っちゃったってオマエ、旅の途中なんだろ?平気なのかよ」

八戒「ん、路銀は別の者が管理しておる。前にそれすら溶かして大目玉を食ろうたからの。……まぁ今日もそこから多少つまんで来た故、ちと帰り難い。ほっほっほ」

少年「オマエ本当に大人?」

八戒「それを言うならば小僧、御主も子供のクセに、こんな真っ昼間から何をしておる?その歳でニートは逆に笑えんぞい?」

少年「今日、学校休みなんだよ」

八戒「ほ、書生であったか。何を学んでおる?用兵か?政か?詩歌か?」

少年「魔法。そこの木、見てろよ?……フレアッ!」パチンツ

ゴオオオオオオッ!!

八戒「おお!?見事な火術じゃの。その学校とやらでは、童が此程の術を学ぶのか」

少年「習ったって、他のヤツは出来やしないよ。オレ、天才だから」

八戒「ほぉう……しかし天才小僧よ、標的はきちんと消し炭にせんと……雷よ!」

バッシャァァァンッッ!!

少年「っ!?」

八戒「燃え広がって、火事になってしまうぞい?」

少年「へえ……!」

「こらぁっ!!お前らそこで何してるっ!!」

八戒「ほ?」

少年「ヤバッ、衛兵だ。捕まったらまた説教されちまう」

衛兵「……んん?お前、例の魔法学校の問題児だな!?ちょっとこっちへ……」

八戒「……では、逃げるか♪」

少年「へ?……ちょ、おい、手ぇ……!」

八戒「雲よ!我が足と為し天駆けい!」

少年「うわぁぁぁあ!?」

ビュウウウウウウンッッ!!
955: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/26(月) 22:54:19 ID:TpYefkOpa.


少年「た、高い高い!なんだよこの魔法!?」

八戒「ほほほ、少しの間宙ぶらりんで我慢せい。雲に乗せてやりたいが、御主の歳で乗れたらそれこそ問題じゃからのう。……時に小僧、今『例の問題児』とか呼ばれとったな。やっぱり不良ではないか」

少年「…不良かは知んねーけど、問題児だよ。超問題児。……なんたって、上級生どころか、教師だって使えないレベルの魔法が楽勝なんだから、オレ」

八戒「ふむ」

少年「腫れ物扱いだよ、今だってもし衛兵に捕まっても、説教で終わりさ。本来なら退学モノだぜ、外で魔法を使って木を燃やすとか。親に連絡すら行かねーんじゃねぇの」

八戒「ところでチラリズムってあるじゃろ?あれワシ嗜好として解らんでも無いんじゃが、個人的には焦らされるより、見れるんなら中身全部見たいと思っちゃうんじゃが、どう思う?」

少年「なんの話だよ!そっちから振っといてオマエなんの話だよ!」

八戒「じゃって御主、せっかくワシがナンパされてやったと言うに、そんな詰まらん話するんじゃもん。モテんぞそれでは?」

少年「だからそっちが振った話題だろ!あと、ナ、ナンパじゃねーよバカ!」

八戒「ほ、まぁナンパでもガールハントでも何でも良いわい。どうせヒマじゃろ、ワシの憂さ晴らしに付き合えい。……うむ、この岩山で良かろ。ちぃと揺れるぞ、舌を噛むなよ?」

少年「へっ?」

八戒「……ひゅうう………掻き削れい九歯馬鍬ーっ!!」

ズガシャァァァァァァァアッッ!!!

少年「いいいいいいい!?」

…ガラッ……パラパラ……

八戒「…っと。うむうむ、思うた通り質の良い岩じゃ。ふむ、見晴らしも悪くない」

少年「……い、岩山を削って……平らにした……!」

八戒「真っ平とはいかんかったがの、まあ上出来じゃろ。……小僧、いつまでワシの手を握っとるか。もう地面じゃぞ?」

少年「…っ!オ、オマエなんなんだよ……こんな、オマエ、山って」

八戒「いや、大した技では無い。岩の点穴を的確に見極め、真横に気を広げて打ち込んだだけのコトじゃ。姉者なぞは膂力のみで壊せるが、ワシの細腕ではとてもとても……ん?どうした、ワシが怖いか?」

少年「こっ、怖くねーよ!ビックリしただけだよ!」

八戒「ほほ、ならば良し。さて、広場もこさえたコトじゃし、始めるかの」

少年「は、始めるって、何を」

八戒「憂さ晴らしの運動じゃ」
956: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2015/1/26(月) 22:55:21 ID:TpYefkOpa.
八戒「ほれっ。これを持て」ポイッ

少年「わっ、とっと……!さっきの武器……武器?農具?何だよコレ。てか、なんか思ったより軽いな」

八戒「九歯馬鍬、と言う。御主ら風に言うと、マジックアイテム、とでも呼ぶのかの。重量は、持ち主の腕力に馬鍬自身が合わせてくれておる。便利じゃろ?」

少年「何?くれんの?」

八戒「阿呆ぅ。流石にコレだけは質に入れた事無いんじゃぞワシも。やらん、貸すだけじゃ」

少年「……?で、オレこれで何すんの」

八戒「これからワシが、御主を襲う。あ、性的な意味では無いぞ?まあ童とは言え男じゃからの、多少の期待はあったかも知れんが残念ながらワシは女色で、あぁ女色と言うのはの、レズビ」

少年「ねぇぇぇよ!!オマエさっきからイイ加減にしろよ!!」

八戒「ほっほっほ、済まぬ済まぬ、からかいたくなる性質での。……ワシがこれより、御主に攻撃を仕掛ける。殴る蹴るはせんよ、全て術にて、じゃ」

少年「む、無理言うなよ、山壊すようなヤツの魔法なんて」

八戒「安心せい。ワシの攻撃からは、九歯馬鍬が守ってくれる。持っとる方の手の力、抜いておけよ。勝手に動く故、手首を捻るからのう」

少年「はあ……で、それで?」

八戒「ワシの攻撃の隙を突き、ワシに術を当てられれば小僧の勝ち。……そうじゃの、夕暮れ迄に一本取れなければ、ワシの勝ちじゃな」

少年「……三時間くらいか。勝ったらなんかあんの?」

八戒「頭を撫でてやろう」

少年「バカにすんな。……いいぜ、やるよ。ヒマだし。怪我しても文句言うなよ」

八戒「良い威勢じゃ。直ぐに疲れ果ててくれるなよ、小僧……ゆくぞ!」

少年「そっちこそっ!」

八戒「先ずは……雷撃よ!地走り敵を討てい!」

バリバリバリバリッ!!

少年「いきなり足元かよえげつねぇっ!!……って、うおっ!?」

バシュウッ!!

少年「おおお……ホントに防いでくれた……この変な武器、すげぇ……」

八戒「次は上じゃ!一斉落雷っっ!!」

少年「でえええええっっ!?」
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