尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」
三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」
尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」
三蔵「しかし無駄に毛深いな」
尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」
三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」
尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」
三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」
尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」
三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」
尻「おい」
三蔵「下の毛とか意味わかんない」
尻「おいこら」
420: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/20(金) 22:20:49 ID:R79ptkJzvY
ギャリン!!ガキィン!!ギィィンッ!!
二郎真君「グガががごごぎぁァぁあっ!!」
ガッッ!!
牛魔王「……っ!!」
二郎真君「グはァ……!ぐろウ……スるナぁぁ……!」
牛魔王「……ペッ…!やるじゃねぇか、ゾンビ野郎…!」
金吒「……………」
巨霊神「……シシ死……し……ひぃ……」
玉面公主「……寒い?……冷たい?……可笑しいわね……こんなに……こんなに燃えているのに……」
ボボボボボ……
牛魔兵「こ、これが玉面第二夫人様の『狐火』……お、俺、初めて見た…!」
牛魔兵「氷みてぇな蒼白い炎……うう、見ているだけで背筋が凍るぜ…!」
巨霊神「………シ………ぁ……」
ピキピキピキ……!!
玉面「……ゾンビの氷漬け………思った以上に……良いわ。………応接間に飾ろうかしら………」
牛魔兵「……お、おっかねぇ…!」
牛魔兵「…いや、恐ろしさならコッチも…!オエッ……ひっでぇ…!」
スバッ!!ビシュッ!!ザンッ!!
鉄扇公主「おほほほほほほ!!悪いのはこの口!?この口!?」
昴日星官「 」
鉄扇公主「……ていうか、何れが口ですの?ミンチになるのが早すぎましてよ、貴方」
牛魔兵「……俺、絶対に奥様達だけは怒らせねぇ……」
牛魔兵「……うん……」
421: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/20(金) 22:24:21 ID:QOPj05xI2I
玉面公主「……うわ……グロ………性格疑う……」ボソッ
鉄扇公主「聞こえてますわよ!ふんっ!そんな気色の悪い氷漬けを持ち帰ろうとしてる貴女に、性格をどうこう言われたくありませんわ!」
玉面公主「………なに興奮してるの……?欲求不満……?あ…更年期……?」
鉄扇公主「貴女いちいちケンカを売らないと喋れませんの!?」
玉面公主「………ミンチ……勿体無い……。そうだわ、パパの」
バリバリバリバリッ!!!
牛魔王「う……ぐっ……!!!」
金吒「…捕縛法呪や。捕まえたで牛魔王。なぁにタイマン張っとる気になっとんねんアホ」
鉄扇公主「あなたっ!!!」
玉面「……パパっ!!!」
金吒「動くな。アンタ等から、殿下に殺させよか?」
牛魔王「ふざけんな……!こんな術…!」
金吒「ぬ……流石やね。このままやと解かれてまうわ。でも……もぉ遅いわボケェ!!!やれ二郎真君!!!こん悪タレの首、飛ばしたれぇ!!!」
二郎真君「あアアァぁあァぁあっ!!!」
牛魔王「やってみやがれゴルァァァァアッ!!!」
グググ……!!
金吒「………が、ぐ……!?……な、なにしとんね……!?なんで……ワイの首ぃ掴んで……!?」
二郎真君「……う、うううウううう……!!!」
牛魔王「……どうなってやがんだ…?」
金吒「や、やめ……な、なんでや……!?なんでワイを……!?」
玉面公主「……殺したのが、貴方だから。…………たぶん」
金吒「……!!!」
422: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/20(金) 22:29:32 ID:CfKAWhzbec
鉄扇公主「…どういうコトですの?」
玉面公主「……老化の始まった脳にも解るように説明すると……この手の禁呪は、だいたいタブーがあるのよ………恐らくこの術のタブーは、『自分で殺さない事』……」
金吒「………そ、そんな…!?し、知らん!!そんなん聞いてへん!!!」
玉面公主「……紅孩児が言ってたけど……その人、倒したのって……猪八戒でしょう?………変だと思ったわ………彼女は………殺さないもの………」
鉄扇公主「ふぅん。つまりあの子ブタさんにやられてしまって瀕死の身内を……己が手に掛けた、ってコトですわね。……自業自得、因果応報ってことかしら、つまらない男だこと。…あと誰が老化が始まって脳のシワは減るのに小ジワは増える一方ですってぇ!?」
玉面公主「……自覚……してるじゃない………」
金吒「……ぎ……ぐぁ……は、離せ………!!言うことを……聞け……この………亡者めぇ………!!!」
二郎真君「ウ、うヌガ……ウヌをヲ……うア、うぁぁぁぁぁぁアアあ!!!」
牛魔王「………殺すな」
二郎真君「…………!!!」
金吒「……かはっ……はぁ……ぁ……!」
牛魔王「……ふん、なんだよ、言葉ぁ通じるじゃねぇか。…そうだ、殺すんじゃねぇぞ。……玉ぅ!ここで金玉が死んだら、このゾンビ野郎はどうなる?」
玉面公主「………たぶん、終わる。動かなくなる。その金た……メガネから、僅かに仙力が伸びて繋がってる。……だから、そいつが死ねば、終わり」
牛魔王「ま、そんなトコだろうたぁ思ったぜ。……じゃあまだテメェは終わるんじゃねぇ。許さねぇ」
二郎真君「………?」
牛魔王「イイ感じになってきてた所じゃねぇか………最後までヤろうぜ、英雄…!誰の邪魔も無しだ…!」
二郎真君「………ウ、う……!」
……ドサッ……
金吒「……ぐふぇっ……!」
牛魔王「よし……オラ、来やがれ!」
二郎真君「………お、オオおオオおお!!!わ、ワレはけん聖ぃ!ジロう真クんなりィィいい!!!」ブワッ
牛魔王「ククク……なぁに泣いてんだよ………!応!平天大聖、牛魔王だ!!!……ちゃんと……殺してやるぜ!!!」
二郎真君「……い、イざああ!!!じ、ジん、じン常にィィ!!」
牛魔王「……勝負ぅあっ!!!」
423: 名無しさん@読者の声:2013/12/20(金) 22:35:37 ID:3PtiMlAxMk
牛魔王!抱いてっ!
424: 名無しさん@読者の声:2013/12/20(金) 22:54:30 ID:oG9MT0ZQSQ
二郎真君も!抱いてもらえっ!
425: 名無しさん@読者の声:2013/12/20(金) 23:06:20 ID:OsZxbnbwdc
牛魔王ならしかねないな
426: 名無しさん@読者の声:2013/12/21(土) 08:12:08 ID:FaVvc6qoAY
童貞捨てずに処女捨てる気かw
427: 名無しさん@読者の声:2013/12/21(土) 12:42:04 ID:3PtiMlAxMk
二真郎君!抱いてっ!
にすりゃいくね?
428: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/21(土) 13:21:55 ID:oKvGYFF4B2
牛魔王「オオオオラァァァアッッ!!!」
二郎真君「るァァぁぁアあアアっっ!!!」
ギィンッ!!!パキィィンッッ!!!
玉面公主「………パパ……嬉しそう…………」
鉄扇公主「……彼が強者と戦う姿は……この人の、牛魔王の妻である喜び、誉れ……それを最も感じる事が出来ますわ。しかし、私では、あんな幸せそうな顔はさせてあげられない……嫉妬に狂う瞬間でもありますわね……」
玉面公主「………嫉妬してるような……顔じゃないわよ……」
鉄扇公主「……あら?表情の裏も読めないだなんて、やはりお子様ですわね。おほほほほ…」
金吒「……げふっ……か、はぁ……あぁ……!木偶が……役立たずの木偶がチョーシこきおって…!せめて牛魔王を殺せ木偶!その死体さえあれば、もう貴様なんぞ……!」
チャキッ!!
鉄扇公主「黙りなさい、下郎が。もはやこの一戦、お前のような虫ケラが汚して良いものではありませんことよ」
ボウッ!!
玉面公主「………動かないで。アナタは息さえしてれば良いの。……わかった?」
金吒「………ぎ、ぎぎぎ…!!」
牛魔王「ククククク、おぉあ!愉しいなぁ、オイ!!!」
二郎真君「ふ、ふハハはは、死アいのさナカに、なにヲ…!!!」
牛魔王「へっ!ニヤケ面で言っても……オラァ!!説得力ねぇぞ!!」
二郎真君「ヌァぁあ!!……好キ、敵……!!!」
牛魔王「おう、久々の好敵手だ。堪らねぇな!!!」
429: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/21(土) 13:24:28 ID:oKvGYFF4B2
鉄扇公主「……あぁん…!牛魔王様ぁぁあ……♪」
玉面公主「………やっぱり嫉妬なんてしてないじゃない……」
鉄扇公主「……そ、そろそろ決まりますわね。あと三合……いえ二合……!」
玉面公主「………へえ、よく解るわね……年の功?」
鉄扇公主「……おほほほ、貴女とは妻としての年季が違いますもの。じきに牛魔王様が決めますわ、顔でわかりましてよ」
玉面公主「……古女房」
鉄扇公主「……妾同然の二号」
玉面公主「………やる……気……?」
ボオオオオッ!!
鉄扇公主「弱い者イジメはしたくないのだけれどね…!」
ビュンッ!!
金吒「痛ぁぁあ!?か、顔、切れっ…!!」
鉄扇公主「あら、ごめんあそばせ」
玉面公主「………失血死しても困るから……」
ピキピキピキ……!!
金吒「つっ!冷た痛ぁぁぁぁあっ!?」
二郎真君「覇ァァぁァァぁぁああアアあっっ!!!」
ギャリ……!!!
牛魔王「………ぁぁああっ!!!」
……ィィンッッ!!!
二郎真君「………っ!!!」
牛魔王「……あばよ、英雄」
二郎真君「…ふ……サらばダ、魔王」
ドッ……!!!
430: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/21(土) 13:26:36 ID:oKvGYFF4B2
牛魔王「今度逢ったら、またヤろうぜ」
二郎真君「……有リ……難ウ………!!」
サァァァァァァァァ………
牛魔王「………なぁにを、礼なんざ言ってやがる…」
玉面公主「……おっと…手元が………」
鉄扇公主「冷たっ!?な、なにしますの!!」
玉面公主「………手元が……つい素直に動いたの…」
牛魔王「………鉄扇……玉……」
鉄扇公主「このチンチクリンが……一度痛い目を見ないと解らないようですわね…!」
玉面公主「……痛い目って……どんな目かしら………マスカラ塗り過ぎな、こんな目かしら……?確かにアザみたいで痛そうね……?」
牛魔王「鉄扇っ!!!玉っ!!!」
鉄扇公主「は、はいっ!?お、お呼びかしらあなたっ!」
玉面公主「……なに…?パパ…?」
牛魔王「馬車ん中で、服ぅ脱いで待ってろ」
鉄扇公主「あ、あなた?こ、こんな所で…?」
玉面公主「……はぁい。……って、えっ。馬車……ひとつ……えええぇ……まさか一緒…?」
牛魔王「うるせぇ。イイ加減仲良くしろってんだテメェらも。………童貞を弔ってやるにゃ、ナニが一番だろうよ。クククク……!」
鉄扇公主「……不満なら貴女は外に居なさいな。まあ貧相なその身体では、比べられるのは嫌ですものねぇ?」
玉面公主「………比べられるて困るのは……ユルユルでガバガバなそっちじゃあ……」
鉄扇公主「な、なんて下品な…!」
玉面公主「……ちょっと……あの連中に、毒された………かも」
431: 名無しさん@読者の声:2013/12/21(土) 13:40:52 ID:5Uu0Qg6VUs
牛魔王が前田慶次で再生されるヤバいかっこいいC
432: 名無しさん@読者の声:2013/12/21(土) 13:59:38 ID:a80M3Ya6iM
童貞に見せつけて弔うとか鬼畜w
決着の二人のセリフに痺れました
支援!
433: 名無しさん@読者の声:2013/12/21(土) 18:17:42 ID:3PtiMlAxMk
かっこよく終わっても
童 貞 なんだよなw
434: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/22(日) 19:29:25 ID:PUcDNQImec
鹿力大仙「……いってて……!ダメだ、傷ひとつ付かねぇぜ、コレ」
羊力大仙「ふぅむ、結界の類いであろうか。しかしそれらしい感じは……」
紅孩児「……よっと。うん、かもね」
虎力大仙「おかえり。やっぱ無理っぽい?」
紅孩児「だね。上もなんだか変だ。雲に覆われてて、そこから先は、どうにも登れない」
虎力大仙「……ホントにこの中に居るんでしょーね、アイツら」
木叉「さっきからそぉやって言うとるやん。しつこい女の子は嫌われるで?虎ねーちゃん」
虎力大仙「ふん!信用出来ないから何度も訊いてんのよ!」
羊力大仙「そうである!よもや貴殿、我輩らにどんな仕打ちをしたか覚えて居るのであろうな!」
鹿力大仙「そうだそうだ!……って、なんでお前ら紅孩児の後ろに隠れてんだ?」
虎力大仙「う、うっさいわよ!てゆーかコイツに殺されかけたのはアンタもじゃない!怖くないアンタがおかしいのアタシらがフツーなの!」
羊力大仙「こ、虎力の言うとーりである!と言うかお前も一緒に隠れるのがベターであろう!様式美であろう!空気を読め!」
鹿力大仙「え、空気ってなんか書いてあんのか?あ、でもどっちにしろ俺字ぃ読めねぇわ」
木叉「……おもろい部下やの、紅孩児ちゃん」
紅孩児「……その件に関しては、僕も怒ってるんだけどね。あと彼女らは部下じゃないよ、同僚さ」
羊力大仙「……しかし何故我輩らまで連れて来たのであるか、紅孩児殿……自分で言うのもなんであるが、正直今回はレベル的に、その、追い付かないのであるが……」
紅孩児「そんなこと無いさ、僕はお三方を買ってるんだよ?いずれ軍を引き継いだら、僕に次ぐ地位に就いて貰うつもりだし」
虎力大仙「え、マジで?だって各地の支部にはまだ、アタシ達なんかより古株の大王さんとかが……」
紅孩児「だって虎力さん、僕の側室に入るワケだし。兄弟同然の二人にも、それなりの地位を与えないことには、ね?」
虎力大仙「待てコラ」
紅孩児「あ、そこはゴメンね?正妻は悟空だから500年以上前に決まってるからそこは!そこだけは譲れない我慢して!」
虎力大仙「いやそこじゃない。そこじゃないとかですらない。なんの話よソレ」
紅孩児「だって僕、虎力さん好きだし」
虎力大仙「オッケー紅孩児、意味がわからない答えになってない」
435: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/22(日) 19:31:14 ID:PUcDNQImec
羊力大仙「ふむ、鹿力よ。虎力は何気にモテるであるな。猪八戒殿に続き紅孩児殿まで」
鹿力大仙「どっちも女ってのが爆笑もんだけどな!」
虎力大仙「うっさいわよアンタらはっ!!」
木叉「あはは、やっぱおもろい奴等や。まあ理不尽な理由で痛い目合わせたんは事実やしの。恨まれてもしゃーないわ。せやからこーして、全部しょーじきに話しとるやん、ボク」
紅孩児「……本来ならそれでも、牛魔の流儀としては殺してやるところなんだけど………」チラッ
観音「?」
紅孩児「……そんな可愛いのがくっついてちゃ、どうにも出来ないね。なんでそんな引っ付いてるのさ、それホントに菩薩様?コスプレさせた彼女とかじゃなくて?」
木叉「いやなんかもう、一度オープンにしたら吹っ切れてもぅて。たぶん世界はボクとのんしか居らんよーな気さえしてきとる!今なら人前でBまでイケる!」
観音「……や、やだもっくん……わ、私は、もっくんが良いなら、その……最後まで……だって……」
木叉「……それはアカン。そん肌ぁ見てエエんは、この世でボクだけや。せやろ?のん……」
観音「……もっくぅん……♪」
紅孩児「……これで何度目だっけ、二人の世界に入っちゃうの」
鹿力大仙「まずイチャついてるところに出くわしたかんなー。えっと、三回目くれーじゃねぇか?」
羊力大仙「しかし長い接吻であるな。よくこの状況でここまで盛れるモノよ…」
虎力大仙「アタシもう吐く砂糖が切れたんだけど。何を見せられてるんだろうアタシ」
紅孩児「……じゃあ、甘いの、補充する?」
虎力大仙「しないわよ近寄るな肩を抱くな口を尖らせるな!アンタらも見てないでこのバカ女なんとかしてよ!」
羊力大仙「いや、我輩は虎力が選んだ相手ならば、喜んで送り出すつもりであるが」
鹿力大仙「俺の卵焼きが恋しくなったら、いつでも帰ってこいよ?」
虎力大仙「親か!」
436: 名無しさん@読者の声:2013/12/22(日) 20:42:44 ID:OsZxbnbwdc
虎ちゃんにはきちんとしたいい人(男)のところに嫁に行ってもらいたい
切実に
報われないよ(´;ω;`)
437: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/23(月) 19:07:32 ID:QRrM/4VRG6
紅孩児「…それで、御覧の通り実力行使は無理だったワケだけど。中に入る方法は、本当に無いのかい?」
虎力大仙「アンタよくそうスッとシリアスに戻れるわね……」
木叉「せやから、無いねんって。ボクらも思うトコあって、後を追おうとしたんやけど……なあ?」
観音「……孫行者達を、塔の中へと転送したあとすぐ……その、ゲートと言うか、道が閉ざされてしまって……すみません、私の力では、これ以上干渉が出来ないのです……」
羊力大仙「此奴等もよくスッと会話に戻れるであるな」
鹿力大仙「抱き合ったまんまだけどなー、暑くねぇのかホントに」
紅孩児「……つまり、見方を変えれば……悟空達は、ここに……」
木叉「せや。閉じ込められた、ってコトやな」
紅孩児「悟空……!」
悟空「……………」
八戒「……なんのつもりじゃ。これは」
沙悟浄「……シャオ、少しでもアイツらが妙な素振りをしたら」
小龍「…はい。先ずは私がひと吹き…」
三蔵「………それにしても」
ジュウウウウウウウ…!!
老婆「ほれ、冷めん内に食いなしゃれ。肉も魚も、新鮮なエエとこ揃えとるでよぉ」
三蔵「美味そうだなぁ…」
沙悟浄「食べちゃダメだよ旦那様!何を盛られてるかわかったもんじゃないよっ!」
三蔵「でも俺、ここに来てからなんも食ってないんだよ辛いよコレは」
八戒「……そりゃワシらだってじゃな………では無く。老人、座に付け、というまでは従うが……流石に敵地のド真ん中で、出された馳走に箸はつけぬぞ?」
悟空「ひょ、ひょーらよばかにひないれっ!!」
小龍「…悟空さん、ヨダレ、ヨダレが」
悟空「じゅるる……ごくん。だって!だってシャオくん!お肉がイイ感じにミディアムレアで!お魚の皮があれすごいパリパリしてそう美味しそう!うわぁん!」
438: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/23(月) 19:17:36 ID:DltRDRQ026
老爺「…ひゃ、ひゃひゃ。毒なぞ盛っておらんよぅ。食うとけ食うとけ、どぉせ最期の晩餐じゃ……ひゃひゃひゃ…!!」
八戒「……なんじゃと?」
『やめろって鎮元爺、適当なセリフで怖がらせよーとすんな。黎山(れいざん)婆も止めろよ全く』
沙悟浄「誰だいっ!」
小龍「……念話…!」
鎮元爺「ひゃひゃ……老い先短い年寄りの戯れじゃ、戯れじゃ」
『お前、何千年も前からおんなじこと言ってるじゃん。……あ、本当に毒とか入ってないから、食べなよ君ら』
悟空「られらっへごひょーひゃんがきいへるれひょ!」
小龍「…悟空さん、ヨダレ、ヨダレが」
三蔵「誰だって悟浄ちゃんが訊いてるでしょ!だとよ、天の声さん」
『誰だ……って、酷いな。知ってる仲じゃんよ、弼馬温(ひつばおん)。五百年間のお務め、ごくろーさん』
三蔵「ひつばおん?」
小龍「……天の馬屋番ですね。五百年……と言うことは」
八戒「…姉者じゃの、おそらく」
悟空「私をその名前で呼ぶのって……!」
黎山婆「しゃしゃ…おぉい、年寄りには念話は頭に響いて気色悪いでよ、止めてくださらぬか」
『雰囲気だよ。ふ、ん、い、き。……ま、ちゃんと顔見て話しますか……』
キラキラキラ……
八戒「……ぬ?」
439: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/23(月) 19:20:36 ID:Jmwu8f4QkU
長髪の男「……ふう。久し振りだな、人前に顔出すのも」
鎮元爺「ひゃ、ひゃ。引き籠るのも程々になされよ、釈迦」
黎山婆「髪も伸び放題で、しゃしゃ……男前が台無しじゃて、如来」
沙悟浄「如来…!?コイツが……!?」
小龍「……イメージと違いますね………悟空さん、この人が…?」
悟空「ち、違うよ知らないよこんなおにーさん!だって私が捕まったお釈迦様って、もっとこう、ボリューム満点激安ジャングルに売ってる覆面みたいな顔でっ!」
三蔵「あー、仏像のヤツな。そうだよな、俺もそーゆーのイメージして……」
釈迦 「これ?」スッ
悟空「それそれ!……って、ええええ!?」
釈迦 「イメージ大切だからさ、人前に出るときは基本コレ被ってた。何でも揃って楽しいお店で買ったヤツ」
三蔵「パーティーグッズ着けてたのかよ仏様」
沙悟浄「菩薩と言いこの如来と言い……」
小龍「……何でしょうねこの緊張感の無さは……」
八戒「………あ、美味いのう、この肉」
悟空「八戒ちゃん一人だけ場から逃げないでズルい」
八戒「知らん!もう知らん!なんじゃコイツは!?なんかもっとあるじゃろ、それこそ雰囲気って物が!ワシそれなりに緊張しとったのに!真面目かギャグかどっちかにせい!ワシもう疲れた面倒臭い!」
沙悟浄「姐さん、どうどう」
三蔵「至極最もな怒りだ」
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