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三蔵「…岩から尻が生えている」
[8] -25 -50 

1: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/28(金) 01:13:20 ID:clfaSnFbdM
尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」

三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」

尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」

三蔵「しかし無駄に毛深いな」

尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」

三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」

尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」

三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」

尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」

三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」

尻「おい」

三蔵「下の毛とか意味わかんない」

尻「おいこら」


372: 名無しさん@読者の声:2013/12/9(月) 11:08:25 ID:x0Qs6v/1VY
俺は三國無双の甄姫で再生される
373: 名無しさん@読者の声:2013/12/9(月) 11:10:33 ID:V1kwfMyIRQ
私はときメモGS3のみよちゃん
374: 名無しさん@読者の声:2013/12/9(月) 13:39:27 ID:3PtiMlAxMk
牛魔王がカッコよく見えてきた!フシギ!
375: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/9(月) 23:36:47 ID:saYLYmn1LM
牛魔王「……ちっ。数だけは無駄に居やがるぜ、天部の兵ってのはよぉ。…おう玉、まぁだ戻らねえのか孫は」

玉面公主「………人参果……これでみっつめ………はいどんどん……どんどん……」

ごくう「そんなわんこそばみたいに食べれないよ!ほんとに戻るのコレ!?……うぇぇえ………八戒ちゃあん、コレきついね……きついね……!」

鉄扇公主「ちょっと、汁がこっちに飛びましてよ。貴女のズタ布と違って、私の召し物は高価なのですから、気を付けあそばせ」

ごくう「となりは怖いし人参果はキツいし、うう…!おししょおさまぁ…!」

牛魔王「早く戻れよ孫。俺ぁテメェと暴れてぇんだ。……さぁて、孫が戻るまで寝てるか……軍を進めとけ、紅」

紅孩児「……全く勝手な……畏まりました、父上………と、お前ら止まれ。何か来た」

天兵「道を、道を開けよ!」

天兵「太上様より面会の申し出だ!孫悟空!」

ごくう「まって玉面ちゃんまだ、まだ食べ終わって……ふえ?」

太上老君「……石猿よ。……こんな形で会いたくはなかったのう……」

ごくう「…おやじさん」

太上老君「……またもや天に……天帝様に逆らうか。石猿よ……なんという、哀しき事ぢゃ……!」

ごくう「お、おししょーさまを返してもらうだけだよ!悪いのはそっちじゃんか!」

太上老君「……仏の意思なのぢゃ。彼は、言うなれば生まれ変わる為に生まれた、そういう運命なのぢゃ。……主の気持ちは解る。ぢゃが、これはなんぢゃ?このような悪鬼羅刹を引き連れて、畏れ多くも如来がおわすこの地を踏みにじる……あってはならぬ事ぢゃ」

ごくう「知らないもんそんなの!おやじさん、おししょーさま、ここのどこにいるのっ!?おしえてよっ!」

太上老君「……お主が愛を覚えたか……辛いのう………ワシとて辛い……!しかし、それでもぢゃ。ひとりの人間の為に、どれだけの血を流すつもりか。……三蔵殿とて、それでお主らが死ぬるなど、望むまい……よいか石猿、ワひゅっ」

ドゴォォォォォォォォォォオンッッ!!!

ごくう「あ」

牛魔王「話が長ぇんだよジジイ」
376: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/9(月) 23:39:33 ID:HqCzBPy4J6
天兵「う、うわああああああああ!!?太上様が地面にめり込んだぁぁぁぁあ!!?」

天兵「きっ、貴様ぁっ!!自分が何をしたかふびゅらっ」

ドゴォォォォォォォォォォオンッッ!!!

天兵「うわぁぁぁぁあっ!!!と、飛んでった……!!?」

牛魔王「っせぇなあ……ジジイと雑兵を黙らせただけだろが……こっちは昼寝しようと思ってたのによぉ…ふわぁ…!」

天兵「……ぐぅ…!よ、よくも貴様…!」

鳥目の男「はいダメダメ〜。退いてなお前ら。お前らじゃまた埋められるか飛ばされるかしちゃうよん?」

天兵「ぼ、昴日星官(ぼうにちせいかん)様…!」

牛魔王「…あん?」

昴日星官「ん〜♪如何にもって悪人ヅラっスねオッサン。なにそのバッテン傷?どしたらそんなん付くの?」

牛魔王「………」

昴日星官「まあいいや。でもさ、いっくらなんでも喋ってる最中のお爺ちゃんボコすとか、イケてねーよオッサン。てかその武器もダサくね?なにそれ鉄棒?ガッコの校庭から持ってきちゃった?やっぱさ、装備でキマんじゃんか、オトコの格ってゆーか、拘りって」

ドゴォォォォォォォォォォオンッッ!!!

天兵「昴日星官さまぁーっっっ!!?」

牛魔王「話が長え」

鉄扇公主「ナイスショットですわ、牛魔王様♪」

紅孩児「………」

天兵「う、うう、う……!こ、これが牛魔王…!混鉄棒を振り回す悪鬼……!記録にある通りのバケモノ……!!!」

牛魔王「……おぉい玉!孫は……お、戻ってんじゃねぇか。おら孫!暴れんぞ!早く来い!」

悟空「…………うぷっ……だ、り……て……」

玉面公主「………『まだ無理』……『気持ち悪くて』………だって………ショボい……」

悟空「………うう……なにこの復活の仕方…!カッコ悪いにも程があるよぅ…!……おえっ」
377: 名無しさん@読者の声:2013/12/10(火) 11:39:05 ID:V1kwfMyIRQ
ちっ
戻ってしまったか
378: 名無しさん@読者の声:2013/12/10(火) 11:57:55 ID:xEmVgKUp2A
>>377三蔵法師乙
379: 名無しさん@読者の声:2013/12/10(火) 19:15:08 ID:3PtiMlAxMk
かっけぇぇぇ!


ヨシュアさん後で戻してくださいお願いします。
 
380: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/11(水) 20:19:54 ID:ZM74H3s1Ug
悟空「……すぅ…はぁ………ふう、落ち着いた……」

牛魔王「おら、孫っ」ブンッ

悟空「…わっとっと!?あ、如意棒……」

牛魔王「孫悟空にはそれが無ぇとカッコつかねぇだろ。優しい兄貴に感謝しやがれ」

玉面公主「………ちいさくしたの……玉………」

悟空「……ありがと。玉面ちゃんもありがと。………よし…!」

鉄扇公主「じゃあとっとと行って下さる?……全く、武のみとは言え、牛魔王様に求められるだなんて、烏滸がましいにも」

フッ

鉄扇公主「程が……あら?お猿さん?消え……?」


天兵「ぐっ!?……く、苦し……!」

悟空「お師匠さま、どこ」

天兵「だ…黙れ……汚い手を離せ反逆者め…!」


玉面公主「………うそ……いつの間に……あんな所に……?」

紅孩児「疾い…!」


悟空「お師匠さまはドコかって訊いてるの」

ゴオッ!!!

天兵「ひ、ひいっ…!!!」
381: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/11(水) 20:22:16 ID:ZM74H3s1Ug
牛魔王「…ククク、ありゃあ相当イラついてやがったな。……しかし、あぁも見事に怒りを飲み込めるなんざ……変わりやがったぜ、孫の奴」

紅孩児「……悟空…」


悟空「……教えてくれないなら、いいよ」パッ

ドサッ

天兵「……ゲホッ…ゲホッ……はぁ、はぁ……!」

悟空「伸びて、如意棒」

ギュウウウウウウウウウウウウ……ン……

天兵「…な……ななな……!!?」

悟空「よい…………しょっ」

ブゥゥゥゥンッッッッ!!!!

「「「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」」」


玉面公主「………すごい………たった一振りで……!」

鉄扇公主「…ゆ、ゆうに四、五百人は吹き飛ばしましたわよ、アレ…!?」


天兵「……バ、バ、バカな…!!!まるで草木を刈り取るように我らを……!!!」

悟空「……最後のひとりだけ残して、ソイツにもっかい訊くから」

天兵「…ぐ……!!!」

悟空「おっきくなって、如意」

八戒「それは止めい姉者。ワシらまで巻き込む気か」

悟空「っ!」
382: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/11(水) 20:25:17 ID:GYSIe3zCqI
小龍「…巨大化した如意棒でさっきのをやられては、確かに怖いですね」

悟空「八戒ちゃんっ!シャオくんっ!」

天兵「ぐわぁぁぁあ!!?」

沙悟浄「邪魔だよ雑魚は引っ込んでなっ!チクショウ出てきな木叉ぁっ!勝負の途中で抜けるとか、馬鹿にすんのも大概にしなよーっ!!」

悟空「悟浄ちゃんっ!みんな無事だったんだね!良かったぁ…!」

沙悟浄「はっ!当然じゃないのさ姐さん、アタイらがそう簡単に…………」

悟空「…悟浄ちゃん?」

沙悟浄「………………」

悟空「あ、あの?え、懐から何取り出して……うわ、それもしかして私の人形?そんなものいつの間に?」

沙悟浄「………………」ブツブツ

悟空「えっと、ねえどしたの?人形ニギニギしながらなにをブツブツ言ってるの?ねえってば」

小龍「……はい。はい。…ええと、『旦那様を救うためには悟空姐さんが戻って良かった』『わかってるけど、頭では納得できても、心が』……だそうです」

八戒「よしよし、泣くな悟浄」

悟空「えっなにこの私が悪いみたいな空気」

沙悟浄「……………」ブツブツ

小龍「…『出来れば最後に』『一回だけで良いから』『お母さん、って呼んで欲しかった』………悟空さん」

八戒「呼んでやれ、姉者」

悟空「え、う、うん…?……お、おかあさん……?」

沙悟浄「……………!」ブツブツブツ

小龍「…『そんなんじゃない』『アタイの可愛い姐さんは』『そんなんじゃない…!』……悟空さん…」

八戒「謝れ、姉者」

悟空「えぇぇえなんで!?私悪くないよ!?いや絶対私悪くないよ!?」


牛魔王「……変わりやがったな、孫…」

紅孩児「……ふふっ」
383: 名無しさん@読者の声:2013/12/11(水) 22:13:33 ID:htcGOKN7BQ
悟空戻ったあああ!!!
本当面白い!!!支援支援!!
384: 名無しさん@読者の声:2013/12/12(木) 12:51:35 ID:HlERC3r0QE
更新される度に面白くなってく
応援してます

っC
385: 名無しさん@読者の声:2013/12/12(木) 22:03:41 ID:hfARQxF33I
急かしちゃダメなのはわかるけど続きが楽しみで楽しみで(T_T)

っCCCCCCC
386: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/13(金) 23:17:07 ID:1vJjNNC0lk
虎力大仙「あーもうアンタら邪魔!なんでウチの軍は隊列とか無いのよもう!」

牛魔兵「イテッ…あにすんだゴルァ……っ!さ、三大仙様!し、失礼しやしたっ!」

羊力大仙「あー、よいよい。それにしても牛魔王様、いつの間に我輩らを追い越して……」

鹿力大仙「お、やっと先頭に出れそうだぜ。よっしゃ新生鹿力様の拳と健脚、ぶちかましてやるぜっ!」

虎力大仙「あー、息苦しかった………全く、エロ豚はホイホイ先に行っちゃうし……アタシも今度浮術習おうかな、紅孩児にでも」

羊力大仙「ふむ?敵軍はまだ現れて居らんのであるか?まあさておき、牛魔王様の馬車は……おお、あれであるな。牛魔王様ぁ!三大仙、遅れ馳せながら推参致し」

牛魔王「あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!?」

三大仙「ひうっ!!!?」

牛魔王「………ぁんだ、お前らか。ケッ……!」

虎力大仙(な、な、なんであんなブチ切れてんの牛魔王様!?)ヒソヒソ

羊力大仙(し、知らんである!わ、我輩なにか粗相をしたであろうか!?)ヒソヒソ

鹿力大仙(お、遅れて来たからか!?遅刻したら廊下に立たされるのか!?)ヒソヒソ

玉面公主「………あなた達のせいじゃ無いわ………でも本当にイライラしてるからパパ……気を付けて…」

羊力大仙「な、何故でございますか?」

鉄扇公主「……消えたんですわ。敵軍が。こう……パッ、と。瞬く間に」

鹿力大仙「敵が……消えたんスか?え、つまり…?」

紅孩児「文字通り、消えたんだよ。ほんのさっきまで、戦っていた敵兵達が、一瞬で。…………悟空達と一緒に」

虎力大仙「……アイツらと一緒に…」

牛魔王「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおお!!!!何処行きやがったぁぁぁぁぁあ!!!!暴れ足りねぇぞ!!!!孫んんん!!!!何処だぁぁぁぁあ!!!!」

ビリビリビリビリ……!!!

金吒「……うわ……なんちゅう大声やねん……音量下げぇや……」

牛魔王「あん……?……ほぉう、テメェの仕業か、この嘗めたマネは………金玉ぁ…!」

金吒「キンタマ言うな!……久しいやん、大力王。……や、牛魔王、やったか」

紅孩児「……父上」

牛魔王「ああ、見知り顔だ。前部護法、だったか。役付きの頭でっかちだ。先の戦争以来か?……で、孫を何処にやりやがった、金玉野郎」

金吒「キンタマ言うな言うてるやろが!……あの娘ぉらは……よー知らんねん。まぁ此方側の誰かがやったんやろケド。あ、軍を消したんはワイや。無駄に兵を減らしてもしゃーないしな」
387: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/13(金) 23:21:34 ID:DltRDRQ026
牛魔王「……弟と言いテメェと言い、西訛りはムカつく奴が多いぜ……それでテメェは、死にに来たのか?」

金吒「……安い市販の風邪薬が効かんかった場合、病院で注射打つしかないやん?……ウイルス退治や」

牛魔王「……病原菌じゃなくて、致死量の毒かも知れねぇぜ?」

金吒「……言うてろ、成長せん悪ガキが」







悟空「………ねぇ、ここどこ?」

八戒「姉者、その質問三回目じゃ」

沙悟浄「……だだっ広いし真っ白だし、気味が悪いねぇ……なんの妖術だい本当に…!」

小龍「…天界らしいやり方ではありますね。……閉じ込めるつもりだとしたら、厄介です」

悟空「うううう……やっぱ結界とかかなぁ…?もー、なんでお師匠さま居ないのさ!お師匠さま居ればこんなのパーッと解いちゃってお師匠さま助けに行けるのに!」

八戒「ええい落ち着け姉者。今何処ぞに空間の綻びが無いか……」

ペカーッ!!

悟空「ひゃ!?眩し……!」

観音「……孫行者、猪八戒、沙和尚、玉龍……」

八戒「…観世音…!」

観音「……無理矢理呼び寄せた非礼を詫びます………ですがどうしても、アナタ達に話したい事が痛っ!?えっ、ちょ!?痛い痛い髪引っ張らないで沙おしょ……腿っ!?腿蹴らないで玉龍!鋭いローを放たないで!」

沙悟浄「旦那様どこやったんだい。あぁぁん?言わないとこの髪、頭皮ごと引き千切るよ?」

小龍「…上からモノを語る資格が今の貴女にあるとでも?その脚、アザまみれにならないと解りませんか?」

観音「ひ、ひぃぃい…!!!」

八戒「……どこのヤンキーじゃお前ら」

悟空「ぐ、出遅れた……!あとなんだろ、なんか妙に息が合ってる悟浄ちゃんとシャオくんにジェラシーを感じるよ!」

八戒「あ、なんかわかるのう、それ」
388: 名無しさん@読者の声:2013/12/14(土) 08:30:06 ID:3PtiMlAxMk
支援w
ヤンキーww
389: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/14(土) 21:38:58 ID:GeMk5DVjOQ
観音「……うぅぅ……痛かったです……いやまだ痛みます……!」

八戒「菩薩とは思えん威厳の無さじゃの。で、話とは何じゃ。ワシら、マジで暇では無いんじゃが」

悟空「そーだよ!お師匠さまどこに隠したのさっ!」

観音「か、体を揺すらないで下さい孫行者…!ふくらはぎが、玉龍に蹴られた左のふくらはぎが地味に痛むんですぅ…!……おほん。で、では話を聞きなさ……聞いて貰えますでしょうかお願いします」

沙悟浄「いくら下手に出ても、つまんない話だったら……非道いよ?」

小龍「…次は右と見せかけて、更に左を破壊します」

観音「ひぃっ!?……え、ええとですね。どこから話そうかな………に、睨まないで!簡潔に話しますから!そ、そもそもですね、私としては今回の玄奘三蔵の……その、拉致…ですか。預かり知らぬというか、そんなの聞いてなかったと言うか…」

沙悟浄「……責任逃れかい?」

観音「ちっ、違います違います!ふくらはぎを凝視しないで玉龍!……でも、本当に釈尊……釈迦如来から私が聞かされていた予定とは、全然違うんです!まず玄奘三蔵を拐うなんて話は無かったし、金蝉子の復活だなんて、それも知りませんでしたし!」

八戒「にわかに信じられんの。貴様、師匠殿に善行を促しておったではないか。それは金蝉子の復活の為では無いのか?」

観音「そ、それは、徳を高めて苦難を乗り越え、そうして此処……天竺が雷音寺に辿り着かせる為です!そこで玄奘三蔵は、釈尊の意により栴檀功徳仏(ぜんだんくどくぶつ)として、我らに迎えられるという筋書きだったのです!存在を消すなんてとんでもない!」

悟空「ぜんだん……なに?」

小龍「…役職名みたいなものですよ。菩薩や竜王にも勝る高位です」

観音「えと、ちなみに、孫行者は闘戦勝仏、猪八戒は浄壇使者、沙和尚は金身羅漢、そして玉龍には八部天龍馬の位を授ける予定でした…」

八戒「なんかワシだけ『使者』とか付いとってパシリ臭がするんじゃがソレ。気に食わんのう」

観音「い、いえいえ!浄壇使者は仏への供物を統べる、実入りとしては最もオイシイ役職で、欲気の強い貴女には最適な……じゃなくて!本当に私も、どうしてこんなことになったのか解らないんです!何故、私の木叉が……こんなことに荷担して……!」

悟空「……むう…」

沙悟浄「……そんな、泣かれても……ねえ?」

観音「こんなことを……こんな無為に苦しみを生むようなことを、人を導くべき天が行って良い訳がありません……!ましてや、釈尊が」

木叉「……そこまでや。観世音様」

観音「……木叉………」

沙悟浄「出たね敵前逃亡野郎が。どのツラ下げてアタイの前に来てんのさ、腰抜け!」

木叉「…………さ、帰るで観世音様。こんなデッカイ空間なんぞ造って、疲れましたやろ?」

沙悟浄「…無視かい…!」
390: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/12/14(土) 21:41:23 ID:uwCVI9QSkc
観音「は、離しなさい木叉!私に黙って、何をやっているのですか!?天帝は、釈尊は、いったい何を」

木叉「……悪いことはしてませんよって」

観音「わ、わ、悪いです!どう考えても悪いです!私は、菩薩としてっ」

木叉「……ボクが動くんは、いつだって観世音様の為や。それだけや」

観音「意味がわかりませんっ!そ、そして私の為だとしても、悪事に手を染めるだなんて、赦しません!は、離してっ!」


八戒「……なんじゃ?仲間割れか?」

沙悟浄「聞きようによっては、痴話喧嘩みたいにも聞こえるケドねぇ」

小龍「…菩薩が痴話喧嘩とか……」

悟空「それは流石に世も末だって、私でも思っちゃうね」


木叉「せやから……後で諸々説明するよってに、ここは帰りましょ、って言っとんねん、観世音様」

観音「な、納得出来ますかそんなの!今話しなさい!なんでこんな事をしたのですか!貴方に少しでも正義があるならば、私の眼を見て真実を語りなさい!」

木叉「………なにが正義や。そんなもん……クソや」

観音「なっ…!?あ、貴方、自分が一体何を言っているのか、わかっているのですか!?正義無くして、この天に住まう我らが赦されるとでも!?い、言うに事欠いて、ク、クソ…!?」

木叉「ああクソや!そんなもん………正義だの何だの、そんなんどーっっでもエエ!」ガシッ!!

観音「キャッ…!?」

木叉「……惚れた女ぁ守る為なら、そんなもん……クソや…!」

観音「………もく、さ……!」


八戒「………ん?んんん?」

沙悟浄「……え?……マジで痴話喧嘩…?」

小龍「…ぼ、菩薩が痴話喧嘩とか……」

悟空「世も末だったね!」
391: 名無しさん@読者の声:2013/12/15(日) 09:18:00 ID:sw5ilgdYT.
クリスマスに関係ないような菩薩様までリア充とか私涙目www

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