尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」
三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」
尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」
三蔵「しかし無駄に毛深いな」
尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」
三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」
尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」
三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」
尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」
三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」
尻「おい」
三蔵「下の毛とか意味わかんない」
尻「おいこら」
304: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/15(金) 19:19:16 ID:2BRfy..96Q
ごくう「いっただっきまーす!」
沙悟浄「あぁほら姐さん、ちゃんとコレつけて」
ごくう「いやヨダレ掛けっておい」
八戒「ぶふっ」
三蔵「きったねーな八戒!飯粒飛ばすな!」
小龍「…悟能様、ちり紙です」
八戒「んがっ……!鼻の奥に米粒が……ぷひーっ!………ふう。いや今の真顔でのツッコミは卑怯じゃろ姉者よ」
ごくう「だって見てよこのヨダレ掛けのワンポイント!おサルさんが体で『G』を表してるよ!わたし専用だよ!こんなのどうやって怖い!」
三蔵「裁縫は任せろ!」
沙悟浄「デザインはアタイが!」
ごくう「もうわたしに逃げ場が無い!」
八戒「良いではないか。普段は毛だの脳ミソ湯豆腐だの毛だの乳だけ星人だの毛だのとバカにされとるんじゃから、今のうちに可愛がられておけぃ」
ごくう「毛ぇ多いなぁ……」
小龍「…ところで先生、思ったよりも悟空さんに対して欲情を剥き出しにしませんね先生のクセに」
三蔵「わーおスットレートに失礼だ!……んー、と言うかなぁ…」
沙悟浄「姐さん、あんまりお腹いっぱいにしちゃダメだよ?今日はデザートに焼きリンゴ作ったげるから♪」
ごくう「わぁい!………う、うん。いいよね、やきりんご。うん」
八戒「おーおー、幼児退行を必死に抑えとる抑えとる」
三蔵「……あーも『我が家の末っ子』的な扱いをされてるヤツに劣情を催すほど、俺は堕ちてなかったワケだな」
小龍「…なるほど」
305: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/15(金) 19:20:50 ID:2BRfy..96Q
三蔵「だがストライクゾーンなのは確かだ。俺の心の均衡を保つ為にも、早くいつもの毛に……そっか。コイツ毛が無くなってるんだ。ほら見ろムダ毛が無い」
小龍「…本当ですね。確か変化の術を使っても、ソコだけは変わらなかったハズなのに」
ごくう「…とりあえず降ろしておししょーさま。なんなのさ」
沙悟浄「ああっ!可愛い!ブラーンってなってる姐さん可愛い!」
八戒「ふむ。そして今の姉者は力が出せぬ、と。つまり……」
三蔵「お前の力の源って毛かよ」
ごくう「そんなばかな!」
小龍「…そう言えば、分身の術等も、その、ムダ毛を抜いて行ってましたね…」
ごくう「しゃおくんの口からムダ毛って聞きたくないなあ!……え、マジで?」
八戒「……まあ、毛は女の命と言うし……ぷふっ……!」
ごくう「ウン百年生きてきて、こんな事実知りたくなかったよ……」
沙悟浄「もー、あんまり姐さんを苛めないどくれよ皆。さて、焼きリンゴの準備準備〜♪」
八戒「すっかり母親しとるのう。…母親と言えば、あの厚化粧から扇を奪わんと山を越せんが、やはり姉者の回復を待たねばならんか」
小龍「…襲ってくるかと思ってましたが、数日音沙汰無しですね」
ごくう「あー、それはたぶん、おにいちゃんもわたしみたいに」
三蔵「え、なに?アイツもちっさくなってんの?お前ら義兄妹どうなってんだよ」
ごくう「ちがうよー。あれだけ本気でぶっぱなしてたからねぇ。きっと妖力を回復するために、正体の白い牛さんに」
沙悟浄「皆、ちょっと来ておくれ!」
虎力大仙「……………」
三蔵「…ボロボロじゃんかよ!おい虎さん!?」
沙悟浄「息はあるけど、ギリギリだね」
ごくう「たすけなきゃ!しんじゃうよ!」
小龍「…はい。事情も知りたいですしね」
八戒「うむ。では悟浄、小龍………ワシを離せぃ!さすがに瀕死相手になんもせんっ!!!」
306: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/18(月) 21:46:43 ID:tkQ1cT7I8g
牛魔王「……ぶふぅぅぅぅ……!!!」
木叉「かー、オッちゃんタフやなぁ。そんな獣の姿でも、ここまでボクと戦り合えるやなんて、こら予想外やわ」
牛魔王「………」
鉄扇公主「……ぎゅ……まお、さま………」
玉面公主「………パパ………ぁ……」
牛魔王「……テメェは百万回殺す…!」
木叉「おー怖。やめてぇや、ボクこれでも動物好っきゃねんから。特に牛とか雄々しくて角とかカッコええし……何より焼いたら美味いんがエエわ」
牛魔王「…意気がってんじゃねぇぞ餓鬼が。焼かれて食われるのはどっちか解ってねぇようだな…!」
木叉「んんん?何やろねその大口は?もしかしてオッちゃん、助けとか待ってたりするん?………可愛い一人娘の」
牛魔王「……!」
木叉「かーっ!なっさけないわー!牛魔王ゆうたらその名を聞けば泣く子は黙り城門は開け放たれ香を焚いて出迎えらるっちゅー大物やのに!助けを頼みに啖呵を切るとか、しかも女の助けを!……幻滅やわ」
牛魔王「………テメェ」
木叉「おーっと、アカンで?『俺の子嘗めるなよ』とかそんなド三流のセリフ吐かんといてや?そら紅孩児ちゃんは強いけどやな………来ぃへんし」
ドサッドサッ
鹿力大仙「………」
羊力大仙「………」
木叉「はいこちら、お使いもマトモに出来へん役立たずの死体でございまぁす♪……て、言いたいトコやけど、コイツらエッラい頑丈なんやもん、ビビったわ!あ、持ってきてへんけど、あのビキニガールちゃんにもヤキ入れさせてもらいましたー。女の子やさけ、心が痛んだわぁ」
牛魔王「……鉄扇!!!テメェまだ動けるだろ!!!玉を連れて逃げろ!!!」
鉄扇公主「………お、断り……致しますわ…!」
牛魔王「いいから逃げろ!!!言うこと聞きやがれ!!!」
鉄扇公主「……私も!……忌々しいけれど、この小娘も!貴方が居なければ死ぬ女ですわ!」
牛魔王「……ちっ…!」
木叉「アカン涙ちょちょ切れるやん〜。映画化決定やね全大陸が泣いたね!でも安心しぃや、娘さんは面倒やさかい呼ばせんかったけど、まだ望みはあるで?」
牛魔王「…なんの話だ」
木叉「そろそろお喋りばっかやと間が持たんで、はよ来てくれるとエエねんけど……」
307: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/18(月) 21:48:38 ID:tkQ1cT7I8g
八戒「焼き尽くせぃ九歯馬鍬!」
ゴォォォォォォォオッ!!
牛魔王「っ!?」
八戒「…ふむ、やはりお主か。喧嘩を売る相手、間違うておらんか?」
沙悟浄「まったくもう……敵に塩を贈るどころじゃ無いじゃないのさ。命の獲り合いしてた連中だよ?どっちが死のうと知ったこっちゃないってのに」
ごくう「まーいーじゃん。玉面ちゃんにはお世話になったし。あー、やっぱお兄ちゃん牛になってるや…」
三蔵「かふっ!」
八戒「どうした師匠殿」
三蔵「…いや、悟空の『お兄ちゃん』の破壊力は凄まじいなとか、そんなこと思ってないよ大丈夫」
小龍「…死んでください」
三蔵「とうとう願望じゃなくて要望してきた!」
牛魔王「……孫……テメェら……。おい三蔵さんよ、何しに来やがった…?」
三蔵「なにって……わかってるけどムリムリムリ。瀕死の女の子に助けて助けてとかうわ言を聞かされたら、いくら俺が生臭坊主でもムリムリムリ」
牛魔王「……虎力か…」
三蔵「さて八戒、悟浄、小龍。悟空が役立たずだから頑張ってあげてね。とりあえずあの兄ちゃんは俺も好きくない!」
八戒「応!」
沙悟浄「あいよ旦那様っ!」
小龍「…借りは返します」
ごくう「ごめんね!役立たずでごめんね!」
308: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/18(月) 21:49:44 ID:tkQ1cT7I8g
木叉「…………来た」
三蔵「?」
木叉「…………命を狙われた相手を、助けに来た。………徳が貯まったぁぁあ!哪吒ぁ!」
哪吒「はいな兄様」
三蔵「え」
カッッッ!!!
牛魔王「……なんだ…?どうなりやがった…?」
八戒「…く、何処へ行きおった彼奴め!」
沙悟浄「気配が無い……逃げた?」
小龍「…それに、聞き覚えの無い声がしましたが」
ごくう「……おししょーさまがいない!」
八戒・沙悟浄・小龍「!!!」
ごくう「となりにいたのに……いない!いないよ!」
ごくう「おししょーさまぁぁぁぁあっ!!!」
309: 名無しさん@読者の声:2013/11/19(火) 20:33:08 ID:6KdyPMHBok
支援、切実に支援
310: 名無しさん@読者の声:2013/11/21(木) 15:02:50 ID:Ri/0Dq7liI
ごくうかわゆす///
っCCCC
311: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/21(木) 20:46:27 ID:2BRfy..96Q
八戒「……陽が落ちるのう。観世音あたりから何かしら報せがあるかとも期待しておったが、甘かったか」
小龍「……場所の手掛かりがありません……天界へは、生身の人間は物理的に入れませんし…」
沙悟浄「…あんな奴等、助けようとしなければ良かった!!さっさと消えちまいやがって!!旦那様は、旦那様は…っ!!」
ごくう「……おししょおさまぁ………」
紅孩児「座が暗いなあ」
ごくう「…こーちゃん…?」
紅孩児「うわあ悟空、可愛くなっちゃって。でもこれじゃあ犯罪だなあ、手が出せないや♪」
沙悟浄「何しに来たんだい!冷やかしなら殺すよ!」
紅孩児「わー怖い。せっかく色々教えに来てあげたのに」
沙悟浄「な、何か知ってるんだね!?言え!はやく言え!」
猪八戒「落ち着け悟浄。……紅孩児、牛魔王はどうしておる?」
沙悟浄「こんなときに敵の心配かい姐さんっ!?旦那様はどうでもいいってのかい!!」
八戒「落ち着けと言うて居ろうがっ!!」
沙悟浄「…っ!」
八戒「そう逆上せておっては貴様、もし紅孩児の口から師匠殿の居場所でも出ようモノならば、考えも無しに飛び出して行くじゃろ!相手は天界じゃ!その無謀こそ師匠殿の身が危うくなりかねんと知れい!」
小龍「…私たちも、怒りも……悔しさも同じです。悟浄さん」
沙悟浄「…ごめんよ」
ごくう「…絶対にたすける。だから教えてこーちゃん。おししょーさま、どこ?」
312: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/21(木) 20:48:42 ID:2BRfy..96Q
紅孩児「ん?天竺」
八戒「……なんじゃと?」
紅孩児「玉面さんが、『三蔵法師の魂が金色に輝いたのを感じた』って言ってたからね。つまり彼は今、金蝉子……前世の力を取り戻したんだよ。今なら食べ頃MAXってわけ」
沙悟浄「…?それで天竺って……あーもう!もっと解りやすく話しなよっ!」
紅孩児「だって、黒幕がそこにいるらしいから」
小龍「…黒幕」
紅孩児「うちの父上みたいに、その魂を喰らおうと考えてるとは思えないよね、天部が。でも奴等は三蔵さんが覚醒した途端に連れ去った。事を急いだ理由まではわからないけど、金蝉子の魂を欲するとしたら」
八戒「……やはり、観世音の言うておった『上』とは……釈迦如来か」
ごくう「おしゃかさま……!」
沙悟浄「なんでさ!なんで仏様がそんな真似を!」
小龍「……金蝉子は釈迦の弟子……そもそもそれほどの者が転生、死んだというのは、よく考えれば異常……」
紅孩児「もうわかるよね?狙いは多分、金蝉子の復活だよ」
八戒「……くっ…!」
ごくう「…それ、おししょーさま、どうなっちゃうの?ねえ?ねえってば!」
小龍「……前世に戻れば、人間としての先生は……」
沙悟浄「そんなの、死ぬって事じゃないのさ!姐さん!無謀とかじゃなくてもう、行かないと!」
紅孩児「行ってどうするの?」
313: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/21(木) 20:50:59 ID:2BRfy..96Q
沙悟浄「ああっ!?」
紅孩児「力が落ちていたとは言え、ウチの父上。それに母上に玉面さん…それらを簡単にあしらう木叉君。その木叉君だって、天部で一番ってワケじゃない。……正直僕らも甘く見ていた。大昔に父上が喧嘩を売ってた頃とは桁が違う」
沙悟浄「何が言いたい!」
紅孩児「死にに行くようなモノだって言ってるんだよ。君らが死のうが構わないが、そんな自殺旅行に僕の悟空を連れて行くのは許さない。……止めに来たんだよ、僕は」
ごくう「……こーちゃん」
紅孩児「僕だって悔しいんだ。友人も殺されかけたしね。でも悟空。確かに悟空なら、父上とだって闘りあえる力を持ってる。でも、釈迦の力の意味は、君が一番良く知っているだろう?ましてや君は今、そんな姿だ。もう手遅れさ……諦めてよ」
沙悟浄「ふざけんなっ!!今、何を諦めろって言った!!?」
紅孩児「ならば僕に悟空を失えと言うのか!許せるワケ無いだろ!それに、きっともう三蔵さんは」
小龍「…やめてください!……嫌だ…!」
ごくう「………おししょーさまぁ………」
紅孩児「仕方ないじゃないか!僕だって悟空の悲しむ顔なんて………悟空?」
ごくう「………痛い…?」
八戒「姉者?」
ごくう「……痛い。痛いよ!輪っか、輪っか締め付けてくる!痛っ!」
沙悟浄「っ!」
ごくう「生きてる!おししょーさま生きてるよ!痛たたっ!『はやく助けろボケ』って言ってるよ!痛い!あは、あははは!痛いってばおししょーさま痛いい!」
八戒「決まりじゃ。行かねば姉者の頭が弾け飛んでしまうわ!ほっほっほ!」
沙悟浄「生きてる!生きてる!」
小龍「…皆さん、私の背中に。全速力で飛ばします。もう取経の旅では無いのですから、ルールもクソもありません!」
紅孩児「……近道を教えるよ。僕も行くしか無いじゃないか。悟空だけでも生きて連れ帰る」
ごくう「たすけるまで帰らないもん!もうおしゃかさまだろーとしらない!たすける痛い!ちょっとおししょーさま痛い痛い少しゆるめて痛いってば!」
314: 名無しさん@読者の声:2013/11/21(木) 21:02:39 ID:5RiZkxhOv2
胸熱な展開ktkr!支援!
315: 名無しさん@読者の声:2013/11/22(金) 12:04:59 ID:fsAT5AQwKM
皆格好いい!全力で支援!
しかし現状で徳が貯まったとか…金蝉子も元々ロリコンだったのかね?
316: 名無しさん@読者の声:2013/11/22(金) 16:03:48 ID:6KdyPMHBok
急転会に胸熱
317: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/24(日) 00:17:29 ID:2WIxnK5D9I
ごくう「とばせシャオくんっ!いけいけーっ!」
小龍「…はい。しっかりと掴まっていて下さい」
八戒「しかし火焔山にこのような抜け穴があるとはのう」
紅孩児「山向こうの偵察をするのに必要だったからね。前に一度母上が火を消して……と、そろそろ抜けるよ。天竺国だ」
ヒュオオオオオオ……
沙悟浄「………早速お出迎えかい」
ごくう「船がいっぱい飛んでくるよ!」
『……ガーガー…ピー……孫悟空、猪悟能、沙悟浄、白龍太子に告ぐ。これよりは天竺国が領空。天意である、即刻引き返せ。繰り返す、即刻引き返せ』
紅孩児「百は下らない数の戦艦……引き返すなら今だよ?」
八戒「…個人的にもそれは出来んな。あれは天蓬水軍………ワシの部隊ではないか!」
沙悟浄「天界最強の水軍だね。天帝は仏の傀儡だったってことかい……上等じゃないのさ!」
小龍「…しかし、私たちの邪魔をするということは、来てもらっては困るということ。つまりまだ間に合う…!」
水軍隊長「警告は無視………射てぇぇぇぇい!矢の雨であの小汚い龍を射ち落とせぃ!」
水軍兵「おおおおおおおおっ!」
ごくう「うわ、射ってくるよ!」
八戒「……この痴れ者どもがぁぁぁぁぁあっっっ!!!」
水軍兵「っ!!?」
八戒「ワシに弓を向けるとは何事か!ワシの、この天蓬元帥が教えを忘れたか!?自らが兵(つわもの)である事を自覚し、真の敵と見極めてから武を奮えと、それが武人の誇りじゃと教えたであろうが!」
水軍隊長「……元帥、様……!ぐ、うう……!」
ごくう「おおお!八戒ちゃんカッコいい…!」
沙悟浄「流石だね姐さん!あいつら黙り込んじまったよ!」
小龍「…お見事です」
318: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/24(日) 00:19:38 ID:2WIxnK5D9I
八戒「ふん!ワシが居らん間に、腑抜けた軍に堕ちたようじゃの。まあこれで下らん邪魔も……」
水軍隊長「……皆の者!千載一遇の好機ぞ!あの女を射殺せぇぇぇいっ!!!」
八戒「なぬ!?」
水軍兵「うおおお!俺の彼女返せ外道めっ!」
水軍兵「お前のせいで母さんはっ!母さんはっ!」
水軍兵「妹の人生メチャクチャにしやがってぇぇぇえ!」
水軍隊長「最愛の妻を、妻を奪った恨みじゃあぁぁぁあっ!!!」
紅孩児「矢が更に激しくなっちゃったね」
八戒「…………」
ごくう「…八戒ちゃんカッコわるい……」
沙悟浄「最悪だね、姐さん……」
小龍「…悟能様……」
八戒「な、なんじゃその目は!全て合意の上じゃ!ワシは悪くない!悪くないぞ!」
紅孩児「あ、女の子だ」
水軍女兵「私だけだって言ったのにぃぃい!私の初めて返せぇぇぇえっ!」
ごくう「…言ったの?」
八戒「……言ったような言わなかったような」
沙悟浄「…で、初めてを奪ったのかい?」
八戒「……過去は振り返らん主義での」
小龍「…最低じゃないですか悟能様…!」
319: 名無しさん@読者の声:2013/11/24(日) 17:09:20 ID:BXWM8D12yo
しっえーんっ!!
しかし八戒ちゃんェ…
320: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/25(月) 22:12:21 ID:tqr5BIGS5s
八戒「と、とりあえずバラけるぞい!これでは的にしてくれてと言うてるようなモンじゃ!小龍!」
小龍「…はい。龍神形態を解きます。用意は……」
ごくう「まって今わたし飛べない!」
沙悟浄「そんなこともあろうかと!」
ごくう「うわぁおんぶひもだ!」
紅孩児「よし、僕が」
沙悟浄「ふざけんじゃないよ!アタイと旦那様の愛の結晶は渡さないからね!」
ごくう「それだとわたしが二人の娘みたいに聞こえる!あ、そのつもりなんだったこの人!」
八戒「どっちでも良いから早ぅせいっ!」
小龍「…矢の塊が……限界です!四方に飛んで下さい!」
八戒「ええいっ!面倒臭いっ!」
沙悟浄「ああんっ!」
ビュビュビュビュビュビュビュッ!!!
八戒「おおっと……!雲よ!我が足と為し……む、本気で軽いのう、姉者」
ごくう「八戒ちゃんに背負われるってなんか変な感じ!」
沙悟浄「降魔杖よ!沙僧が名において天駆けよ!………うう、姐さんに姐さん取られた……」
小龍「…ややこしいですね」
紅孩児「浮術、浮術……と。あはは、なんかアレだね。妹の面倒を見る歳の近いお姉ちゃん、って絵面になってるね」
水軍隊長「……くっ!射て射てぃ!的が割れても、面で敵を捉え…」
八戒「薙ぎ殺せぃ九歯馬鍬ーっっ!!!」
水軍兵「た、隊長ぉぉぉおっ!元帥様が、元帥様が凄い勢いでひでぶっ!?」
321: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/25(月) 22:14:24 ID:tqr5BIGS5s
八戒「貴様等……よくも恥を晒させてくれたのう……!元とは言え、兵が将に逆らった代償は高いぞい…!」
水軍隊長「じ、自業自得ではないです……ないか!私の妻を…!」
八戒「うるっさいわい!女ひとり捕まえておけん貴様等のせいじゃ!逆恨み甚だしいわ!」
水軍隊長「逆恨みなワケあるかぁ!」
八戒「唇と唇、目と目と手と手とナニとナニ!神様は何も禁止しとらんっ!ワシは悪くないっ!!!」
沙悟浄「言葉の意味はわからないけど、酷い理不尽なのはわかるねぇ…」
小龍「……自由なお方ですから……」
ごくう「他人のフリしたくても背負われてちゃ出来やしないよ……」
紅孩児「げんなりしたミニ悟空も可愛らしいね……っと。……へえ、前線に出るんだね」
木叉「あははは〜♪まあ管轄外とは言えやね?この戦艦隊、天帝様からの借りモンやさかい。全滅させられるくらいなら出てこーかなー、と。はいどーもぉ、天部の爆笑王こと木叉君でございますぅ♪やー、仕事やし頑張っていきたいなぁと思」
沙悟浄「貴様ぁぁぁあっ!!!」
木叉「わわっ!?まだ話しとるやん出囃子の途中やんっ!」
沙悟浄「旦那様を返せぇぇぇえっ!!!」
ガキィィンッ!!!
沙悟浄「……っ!誰だい。殺すよ?」
322: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/11/25(月) 22:17:05 ID:tqr5BIGS5s
哪吒「お初にお目にかかりますえ。毘沙門天が三女、哪吒言います。以後よろしゅう♪」
木叉「三男、やろがい」
哪吒「ウチ女の子やもん!兄様は何度言うたらわかってくれはるの!」
木叉「だぁれがお前のオシメ換えてた思てんねん!立派なポークピッツがついとったわい!そっから兄貴の顔にションベン何度も引っかけおった奴が、なぁにが女の子や気色悪いっ!」
哪吒「きゃあああああっ!?そ、そんなん知らんもん!そんなマニアックな事をしてたんウチ!?あーでもウチMやから、かけるよりかけられる方がええから、それウチやないわぁ」
木叉「何のハナシしとんねん!?聞いとらんわ聞きたないわ!」
沙悟浄「………」
ガッキィィンッッ!!!
木叉「おわぁ!?いや流石にここで邪魔すんなや空気読めや!」
哪吒「そうやそうや!オチまでやらすんが礼儀どすえ!これやから軍人は」
小龍「…火龍咆哮っ!」
ゴオオオオオオオッ!!!
哪吒「熱ぅうっ!?な、なんやのもう!不意打ち卑怯や!」
小龍「…その声……先生を拐ったのはアナタですね」
沙悟浄「卑怯はどっちだい。漫才がしたいなら、地獄でしな!」
木叉「……激おこやね。まあ、そらそーか」
哪吒「可哀想やけど、これも仕事なんどす。御免してや?」
小龍「…悟能様、ここは先へ。………龍王が一族、猪悟能が従者。……そして……玄奘三蔵が弟子、小龍。推して参ります…!」
八戒「……ほほほ。よう言った!任せる!」
沙悟浄「旦那様には早く抱き付きたいけど、ここで退いたら女が廃るね。捲簾大将沙悟浄!今は玄奘三蔵が弟子にして妻!アンタ等の髑髏、首飾りにしてやるよっ!」
ごくう「悟浄ちゃんファイト!あとシレっと妻って言ったね!」
323: 名無しさん@読者の声:2013/11/25(月) 22:24:38 ID:tSsrD5y.q.
燃える展開支援
ナニとナニとかやめろwww
るろ剣かな?
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