尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」
三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」
尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」
三蔵「しかし無駄に毛深いな」
尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」
三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」
尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」
三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」
尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」
三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」
尻「おい」
三蔵「下の毛とか意味わかんない」
尻「おいこら」
20: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/3(水) 23:28:31 ID:4eTavAN0hc
三蔵「……福陵山ってのまで、あとどんくらい?」
悟空「このペースだと……三日くらい?」
三蔵「遠いなあ」
悟空「まあ悪さをする時は、足がつかないよーに遠くの町とかを狙うのがセオリーですからねぇ」
三蔵「振り込め詐欺団かよ」
悟空「だから私が觔斗雲の術でビューンと行って、あの子懲らしめてきますって言ったのに」
三蔵「そーゆーズルすると、観世音が絶対にケチつけてくんだよ。お前枕元に毎晩菩薩が出てきて説教される気持ちわかる?」
悟空「あの人らは冗談通じませんからねぇ…」
三蔵「かといって引き受けたからには、町の女性達を救わねばならぬ」
悟空「これでもかってくらい飲み食い荒らしましたからねぇ」
三蔵「これで断るとか流石の俺でも出来やしない」
悟空「酒樽ごといっちゃいましたしねぇ私も。後半記憶無いですよーあはは」
三蔵「え、お前あんなことしといて覚えてないの?」
悟空「えっ」
三蔵「あんな恥ずかしいコトしちゃって師匠的にどうしようかと思ったのに」
悟空「えっ、えっ?私何したの?えっ」
三蔵「女の子がやっちゃいけないよあんなコト恥じらいを持てよ」
悟空「ねぇ何したの私!?」
21: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/3(水) 23:29:30 ID:4eTavAN0hc
三蔵「それは下の毛を……ん?」
男の子「…お迎えに上がりました。玄奘三蔵様、孫悟空様」
悟空「やだ美少年」
三蔵「誰だよこのショタっ子」
男の子「猪悟能様の使い、小龍と申します。此方にお二方が向かわれていると聞き、遅れ馳せながら、御迎えに……あの、頭を撫でないで欲しいんですけど」
悟空「どうしよう可愛いシャオロン君可愛い」
三蔵「確かにちょっと目覚めそうになる」
小龍「あの」
悟空「お師匠さま、この子飼ってもいいですか?」
三蔵「ちゃんと毎日エサやりと散歩するって約束できるなら」
小龍「だから、あの」
悟空「わーいお師匠さま大好きっ!」
三蔵「はっはっは、まったくこんな時だけ現金なヤツだな」
小龍「…これは話に聞くより厄介な人達ですね」
悟空「あ、眉をひそめた顔も可愛い」
三蔵「いじめたくなるな」
小龍「……これより主が棲処、雲桟洞へとお連れ致します」
三蔵「真面目だなあお前」
悟空「可愛いなぁ」
小龍「…ところで、三蔵様」
三蔵「んう?」
小龍「…さっきの、『下の毛を』の後が気になるのですが」
悟空「ちょ」
三蔵「君とは仲良くなれる気がする」
悟空「おい」
22: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/5(金) 05:31:43 ID:i8u0Ld2PTc
小龍「…到着しました。お疲れ様です」
三蔵「さすが空飛ぶと早いなー」
悟空「小龍くんが龍の姿になったときはビックリしましたけど、龍の背って乗り心地抜群ですねぇ」
小龍「…喜んで頂けたようで、なによりです」
三蔵「しかし気に入った。まさか龍神とは。男の子はすべからくドラゴンが大好きです気に入った」
悟空「しかも可愛いし。もうウチの子になっちゃいなよぅ小龍くん」
小龍「猪悟能様、小龍めが戻りました。三蔵様、孫悟空様をお連れ致しております」
三蔵「無視の間の取り方も合格点だな」
悟空「有望な子ですねぇ」
伝声管『おう、来たか。部屋まで案内せい』
小龍「はい。お二方、どうぞ此方に」
三蔵「いいトコ住んでんなー、ガキンチョのクセに」
悟空「絨毯がフカフカ」
小龍「あの町からの貢ぎ物もありますが、猪悟能様は商人として成功もされております。まあ浚って来られた女性たちの養いがありますので、金銭はいくらあっても足りませんが」
三蔵「あんなシケた町より、良い暮らしさせてもらってそーだな。助けても感謝されなそー」
悟空「あの子ブッ飛ばして皆さんを取り返すモチベ、下がりますねー」
小龍「…一応私も猪悟能様側の者ですので、せめて小声でお願いします」
23: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/5(金) 05:35:23 ID:aYMsUCp8d.
三蔵「しかしそんなに女を浚ってどーしてんだアイツは。流石にスケベな理由だけじゃないだろ?」
悟空「人食いの臭いはしなかったですけどねぇ」
小龍「それは……あ、こちらの部屋です。猪悟能様、入ります」
ガラッ
猪悟能「おう御苦労、小龍。お主らも昨日は急にすまんかったのう。ワシもつい…おっと、まだ満足出来ぬのか?ほれ?」
娘「ごのうさまぁ…あふぅん…」
小龍「では、私はお茶の用意でも」
猪悟能「そうじゃの…いや、もう夕食の頃合いじゃろ。飯と酒を繕えい。ん?なんじゃ貴様もか?主人をさしおいて何度も果ておってからに助平めが」
人妻「ああ……もう主人じゃ満足できないのぉ…ん…」
小龍「畏まりました。では取り掛かります。お二方、ごゆるりと」
猪悟能「うむ、任せたぞい。…どうじゃ、中々の執事じゃろ?あれも大罪を犯して天界(うえ)を追い出された口らしいが、どうして使える童よ。んっ…ぷはぁ……おうおう蕩けた顔をしおって。幼いとは言え、女じゃのう…」
幼女「おねぇちゃん……おねぇちゃあん…」
三蔵「………」
悟空「………」
猪悟能「ん?なんじゃそんな固まりおって。お、そうじゃ孫悟空よ、混ざるか?男、お前は寄るなよ」
三蔵「……えー、と。スンマセン一旦タイムで」
悟空「ちょっと失礼します」
猪悟能「…?」
三蔵(おいなんだアレ。布切れ一枚の女が軽く50人は侍ってたぞ熟女からピー歳まで食べ放題バイキングしてるぞ)
悟空(完っっっ全にスケベな理由だけでしたね。もう私は彼女を子供扱いできません直視できません)
三蔵(なんか露骨過ぎて俺のマグナムもリロードされない。よもやこの玄奘三蔵ともあろう者が口惜しや)
悟空(なんの話ですか。それに変にフレンドリーだしなにより小龍くんがフツーにしてるし嫌だそんなのに慣れてる小龍くん嫌だ)
猪悟能「なんじゃ後を向いてヒソヒソと。別の所を固くしてしもうたか?ほほっ♪」
三蔵「うわあオヤジ臭」
悟空「ドン引きです」
24: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/7(日) 18:41:03 ID:wtlrFeeeZc
猪悟能「どうした?山海の幸に極上の酒じゃ。もそっと楽しそうにせい、玄奘三蔵よ」
悟空「そうですよお師匠さま、このカニとかヤバイですよプリプリですよ」
三蔵「君はあんなん見た後によく食えるね妖仙ってのは性におおらかなのかな?」
猪悟能「はん、人間がムッツリ過ぎるんじゃ。好きなもんを我慢するとか阿呆の極みじゃの。のう孫悟空」
悟空「一緒にモグモグしないでムシャムシャくださいパクパク私はングッ500年ぶんハムハム食べないとンガッググッ」
三蔵「こんなうるさくカニ食うヤツは初めてだ」
猪悟能「…さて、玄奘三蔵。本題に入ろうかの」
三蔵「あ、バトルならこっちのカニ食い女と。俺かよわいお坊様だから経文がワーッってなってリボルバー撃ちまくるとかそーゆーの出来ないからなによりヤル気が無い」
悟空「なんでこんな人に天竺行かせますかね仏様も」
猪悟能「ほ、正直じゃの。悪くない。…町の女どもは、家に帰してやるわい」
小龍「…猪悟能様?」
三蔵「え、いいの?」
悟空「まさかご飯にお呼ばれするだけでミッションコンプリートだとは」
猪悟能「実はの、主らとやりおうた後、観世音菩薩が現れての」
三蔵「うわ出たよ観世音」
悟空「そんなゴキブリみたいに」
25: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/7(日) 18:42:49 ID:wtlrFeeeZc
猪悟能「貴様らについていけ、と。玄奘三蔵、主の弟子となり天竺へ行けば、天界下界、両方での罪を赦す、とのコトじゃ」
三蔵「なんか俺の扱いが刑務所みたいに」
悟空「服役はしましたけどねぇ私は」
猪悟能「天帝には完全に見限られておったし、死ぬれば末は地獄の地獄じゃと覚悟しておったが、なんと儲けた話よ」
三蔵「意外と甘いよなあ天界」
悟空「ノリで何とかなる感は否めませんね」
猪悟能「しかしの、ひとつよう解らんコトをいわれての。『ごくんさんえん』を断て、とか。ワシは自慢では無いが仏法には疎くての、玄奘三蔵、何なんじゃコレは?」
三蔵「五葷三厭…か」
悟空「さすがお師匠さま、知ってるんですね!」
三蔵「………五葷…はアレだっけ。えと、ん?」
悟空「…お師匠さま?」
三蔵「あ、違う違う、二年の時習ったヤツだったけか?」
悟空「え、僧侶って学年制?」
三蔵「待てよ?あー、あー、高等部じゃないや中等部?」
猪悟能「中高一貫!?」
26: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/8(月) 19:31:22 ID:MUVbGUmL1c
小龍「…五葷は、ネギ、にんにく、ニラ、らっきょう、アサツキのコトですね」
三蔵「そうそれそれ」
悟空「お師匠さま本当に僧侶なんですか?」
猪悟能「ほう、野菜か。ワシの好きなもんばっかじゃの」
小龍「…そして三厭は、獣肉、鳥肉、魚肉ですね」
三蔵「俺鳥肉派ー」
悟空「私魚肉かなぁ、サンマ食べたい」
猪悟能「獣肉じゃろ、熊なんか熟成させると何とも美味で……ん?待て待て、それを断て、ってことは……」
三蔵「お前何食えば良いんだろーな」
悟空「お茶漬け?」
猪悟能「ムリじゃムリじゃムリじゃ!!そんなもん守っとったら旅なんぞ出来るかい!!」
三蔵「確かに外食が基本になるからなあ」
悟空「そーゆー『アタシお肉ダメだから〜』とか言う人が居ると、なんか…ねぇ」
猪悟能「じゃろ?じゃろ?のう玄奘三蔵よ、ここはひとつ観世音にお主から口添えをっ」
三蔵「………条件がある」
猪悟能「おう、何じゃ?金ならあるぞ!」
三蔵「毎晩俺の抱き枕に」
パァンッ!!!
悟空「うわぁお師匠さまの帽子が木っ端微塵に」
猪悟能「ん?よう聞こえんかったのう…条件とやらを早ぅ言うてみぃ常識の範囲内で」
三蔵「はいスンマセンすぐ考えます」
27: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/8(月) 19:32:31 ID:MUVbGUmL1c
悟空「さて、天竺に向けて頑張りましょう!」
三蔵「なんだよ嬉しそうだな」
悟空「邪魔な荷物が減りましたからねぇ。でも重くない?小龍くん」
小龍「…大丈夫です。白馬の姿に化けていれば、これくらい」
三蔵「いやあ悪いね、乗り物になって貰っちゃって」
小龍「…いえ、私もお供をすれば免罪として頂けるのです。当然の事ですよ、先生」
三蔵「先生…いいなあ先生……この子が一番俺に敬意を表してくれる」
悟空「小龍くん、こんな人に何か教わるなんて汚れちゃうよ?」
三蔵「お前マジでそのうち頭ヒョウタンみたいにしてやっかんなゴルァ。…おい、お前も早く行くぞー」
猪悟能「む…う……。のう玄奘三蔵、も少し戒律めを弛くは出来んもんかの…?」
三蔵「戒律そのいち。上の者を敬うことー。…呼び捨てぇ?」
猪悟能「…し、師匠殿…」
悟空「戒律その二が『あんま殺すな』で、その三が『悪いことすんな』でしたっけ。大変だねぇ」
猪悟能「そ、それくらい守れるわい!何をニヨニヨしとるかこの猿……あ、姉者…」
悟空「にゅふふ」
小龍「…その四が『女に無闇に手を出すな』その五が『嘘をつくな』その六が『大酒はやめとけ』その七が『贅沢は敵です』…でしたね」
猪悟能「なんじゃろうそのやっつけ感溢れる戒律」
悟空「でもその八が、ちょっとキッツイねー」
猪悟能「ええい笑うな笑うなぁ!!くぅ…なぜワシがこんな…!!」
三蔵「その八『基本メイド服でいなさい』!!これが玄奘三蔵プレゼンテーション『八つのおやくそく』!!」
猪悟能「変態めぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!」
三蔵「いやいや、似合ってるぞ!猪八戒!」
八戒「だまれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!」
28: 名無しさん@読者の声:2013/7/9(火) 02:22:52 ID:XHB3Y2aTTg
何気にちょっとお勉強になる
支援!
29: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/9(火) 08:02:58 ID:gmXsKsTfuM
悟空「お師匠さまに近付くなーっ!!」
妖怪「ぐぎゃっ!!」
妖怪「ひでぶっ!!」
妖怪「く、くそっ…!坊主一人になんでこんな強い護衛が…!畜生っ、不老不死のチャンスが…!!」
八戒「阿呆が」
妖怪「うぐっ!?…ガハッ…」
八戒「終わらぬ生など、牢獄と変わらんわい」
三蔵「やー、ご苦労ご苦労」
小龍「…お見事です」
悟空「へっへ〜♪」
八戒「ご苦労じゃあ無いわい。何じゃこの妖怪エンカウント率は?ちぃと街道を歩こうもんなら妖怪妖怪妖怪っ!」
三蔵「レベルがどんどん上がるじゃない」
悟空「経験値無さそな雑魚ばっかですけどねぇ」
三蔵「つーか悟空、お前を助けてから襲われるよーになったんだよ責任取れよこのサゲマンめ」
悟空「おおっと今日のお師匠さまの言葉の刃もキレッキレだー」
三蔵「じゃあ毛マン」
悟空「やめて」
30: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/9(火) 08:04:45 ID:gmXsKsTfuM
八戒「なに阿呆言っとるんじゃお主ら…ん?」
妖怪「…ゲハッ!ゴホッ!……て、てめえら……」
八戒「ほ、まだ意識があったか」
三蔵「あ、殺してない偉い偉い」
八戒「撫でると手元が狂うかもじゃぞ?師・匠・殿☆」
三蔵「おおこわい」
妖怪「…てめえら…イイ気になるなよ……こっから先は『流沙』のナワバリだ……俺みてえな下っ端をノしたくらいで…うっ…」
八戒「何じゃ、全部話してからノビんかい全く。……流沙、か」
小龍「…かなり名高い盗賊団ですね。なんでも頭領は武芸に秀でた妖仙だとか」
八戒「ほ、ほ、それは楽しみじゃ。骨の無い阿呆どもの相手も飽々しておったし……のう姉者?」
悟空「…可愛い」
八戒「そう可愛…なんじゃと?」
悟空「やばい八戒ちゃん可愛い小さな子供が生意気なコト言っちゃってる可愛い」
三蔵「わかるぞわかるぞ」
悟空「でもそこであの日の酒池肉林しちゃってる八戒ちゃんがフラッシュバックして素直に萌えれない困る」
三蔵「わかるぞわかるぞ」
八戒「……のう小龍、ワシ本当にコイツらについてって良かっ」
小龍「メイド服というのも和みますよね」
三蔵「わかってるねー小龍!うんやっぱパーティーには男の子も必要だなっ」
八戒「わ、ワシの小龍が毒されてゆく……」
31: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/13(土) 01:03:50 ID:uaEYZv8uMQ
悟空「……で、そんな盗賊団が居るから、気をつけて進みましょーねってこないだ話してたばっかりなのに」
八戒「まあ、小龍が付いておるからと油断して寝こけていたワシらもワシらじゃが」
小龍「…申し訳ありません」
三蔵「たかだか黄酒数杯で潰れちゃうんだもんなぁ全く」
八戒「ガキに飲ますな阿呆んだらがぁっ!!」
三蔵「見た目幼女が言っても説得力が」
悟空「小龍くん酔わせてナニする気だったんですかケダモノお師匠さまっ!!」
三蔵「そそそこまで飢えてねねねぇよよ」
小龍「…そこで動揺しないで下さい怖い」
八戒「兎に角じゃな…」
妖怪「おっと、動くなよ?」
悟空「何をあっさりと捕まってんですかもーっ!!」
三蔵「めんぼくない」
八戒「本気で雑魚なんじゃな師匠殿」
三蔵「経文とか唱えてみたけど何も起こらなかった」
小龍「…なんと切ない」
???「緊張感の無い奴等だね、ふん」
妖怪「アネゴ!すいやせん、坊主は簡単に拐えたんですが、余計なのが追ってきちまって…」
???「いいよいいよ。へえ…あんまり強そうじゃないねぇ…斉天大聖、天蓬元帥、それと玉龍太子」
八戒「…ほう、知られておったか」
悟空「有名人だねー、あははー…」
三蔵「玉龍?」
小龍「…あ、私です」
???「本音を言えばこの坊主はモノのついでさ。欲しがってる有力妖怪がわんさか居るからね、良いカネになるだろうし。…アタイの狙いはアンタらさね」
32: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/13(土) 01:05:45 ID:uaEYZv8uMQ
八戒「ほ、盗賊風情から恨みを買った覚えはないがのう」
小龍「いや結構方々に恨み買ってますよ悟能様は」
悟空「まさか私の身体目当て!?」
三蔵「ないない」
???「…こんな奴等と……こんな奴等……」
妖怪「ア、アネゴ、落ち着いて…」
???「こんな奴等とアタイは同類だってぇのかいぃぃぃぃぃいいっ!!!」
三蔵「どうした急に」
???「ふ、ふふ…菩薩様がアタイを尋ねて来てねぇ……こう言うのさ……アンタらに付き従って天竺とやらに行けば、罪を許すとねぇ……」
三蔵「良かったじゃん悟空、荷物持ちが増えるぞ」
悟空「わーい」
???「黙れっ!!何が許すだクソ菩薩がっ!!なんで…こんな…!!」
悟空「そんなに荷物持ち嫌なの?」
???「…天女に言い寄りスケベの限りを尽くした変態メス豚!!」
八戒「ギクッ」
???「実家に火を放ち家宝やらなんやら燃やし尽くした放火魔ドラ息子!!」
小龍「……」
???「極めつけは強盗傷害悪逆非道、盗んでは殺し殺しては盗み、挙げ句に釈迦の掌にションベン引っ掻けて捕まった無双の大罪人!!」
悟空「あうぅぅ」
???「そんな最低の奴等とおんなじ酌量だとか、舐めるのも大概にしろってんだい!!アタイはちょっと手を滑らせて器を割っちゃっただけなのに……納得出来ないね!!」
三蔵「至極正論だ」
???「誰がお前らなんかに付いてくもんか!!お前らの髑髏(ドクロ)を手土産に、天界にケンカ吹っ掛けてやるんだ!!」
悟空「やさぐれてるなぁ」
八戒「ヤンキーは恐いのう」
小龍「…気持ちはわかりますけどね」
???「アタイは流砂が頭領、捲簾大将沙悟浄っ!!野郎共、やっちまいなぁっ!!」
33: 名無しさん@読者の声:2013/7/13(土) 17:09:25 ID:MirOoAiuHU
悟空酷www
小龍君はかわいいから許されるね
34: 名無しさん@読者の声:2013/7/13(土) 23:10:00 ID:jT71aL8iLQ
主要メンバー出てきたあああ!!!!!
CCC
35: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/18(木) 11:08:53 ID:UcL2GKha6g
妖怪「ぐぎゃっ!!」
妖怪「うがっ…!!」
沙悟浄「…ちっ!」
悟空「ふふん、もー諦めてお師匠さまを放したらどーですか、おねーさんっ」
八戒「主の手下、確かにそこらの野良よりかは手練れとるがのう。ワシら相手では等しく稚児じゃ。ほっほ」
小龍「…私はお二方ほど、余裕ではありませんが…ふう」
三蔵「うおー、わかってたけど俺の弟子つえーっ。悟空の言うとーり、諦めなよ。まあ君の気が晴れないのは俺も」
沙悟浄「降魔杖よっ!!」
三蔵「なにビックリした。こーまじょー?」
沙悟浄「沙僧が名において力を見せよっ!流沙呪っ!!」
ズズズズズズッ!!!
悟空「おわわっ!?何これっ!?」
八戒「何じゃ!?急に水が…!!ちょ、ワシの背丈じゃともうっ…!!」
小龍「悟能さまっ…!く、これは弱水(底無し沼)ですか…!!」
悟空「あっぷ…!お、お師匠さまはっ、お師匠さ……あれ?水、あれ?」
八戒「…ふん、幻術じゃったか。狡い盗人らしいやり方じゃの」
小龍「…先生も、あの頭領も居ませんね」
悟空「…お師匠さま……」
36: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/18(木) 11:10:39 ID:UcL2GKha6g
沙悟浄「くそっ…!部下どもが足止めにもならないなんて…!正面からじゃあ無理があったね…!」
三蔵「幻術かけてるあいだにサクッとやれないもんなの?」
沙悟浄「あんなもん一瞬の目眩ましさね。殺気を出したらすぐに…って、ふん縛られて拐われて、なぁに余裕ぶっこいてんだい腹が立つねぇ」
三蔵「人質は殺されないのがセオリーだからねぇ」
沙悟浄「…可笑しな坊主だね。さっきはああ言ったが、アタイがあんたを喰らっちまっても構やしないんだよ?」
三蔵「え…食べるだなんて……スケベだなぁもうさすが女盗賊」
沙悟浄「そそそーゆー意味じゃないよっ!!てゆーか女盗賊=スケベみたいな謂れの無い感じやめろっ!!」
三蔵「まあ俺もどっちかってーと受け身でソフトMだから食うってよりかは食われるほーが」
沙悟浄「聞いてないよっっ!!黙れよ色ボケ坊主がっ!!あー嫌だ嫌だこれだから野郎は…ブツブツ…」
三蔵「ところでさ」
沙悟浄「…なんだい。これ以上ムダ口叩くと本気で食い殺すよ」
三蔵「沙悟浄さん、綺麗な髪だな」
沙悟浄「っっ!!?」
三蔵「夕日みたいに真っ赤で、こんなの初めて見たよ。いいなー」
沙悟浄「な、な、なにを、ほ、褒め、褒めたって、バカ、褒め、何も出ないってんだ、夕日みたいって、バカ」
三蔵「およ、照れた?髪より真っ赤になってるぜ?」
沙悟浄「ふふふふざけんじゃないよ!!だだ誰がアンタの揶揄ごときききでこのアタイががががが」
三蔵「あははは」
沙悟浄「…ぐぬぅ……」
三蔵「ところでやっぱ下の毛も赤いの?」
沙悟浄「殺す」
悟空「…はっ!!…いま、お師匠さまがひっどいセクハラしたよーな感じが」
八戒「それは早く追いかけんとのう。たぶんあの盗人、生娘じゃ」
悟空「お師匠さまのセクハラで精神崩壊起こしちゃう前に、助けなきゃね!!」
小龍「…先生すみません、フォローできません…」
37: 名無しさん@読者の声:2013/7/19(金) 21:46:19 ID:LwjZkHrIS.
三蔵以外女のハーレムパーティ(手塚絵)はここですか支援
38: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/20(土) 12:42:06 ID:iHVXKSbeNo
沙悟浄「いいかいっ!アンタはあの猿どもをどーにかぶっ殺す為に生かしてやってるんだ!そこんとこ忘れずに大人しくしてるんだよっ!」
三蔵「イエスマム」
沙悟浄「誰がマムかっ!!」
三蔵(……さて、アジトまで連れ去られたワケだが)
沙悟浄「…まったく……手下はこれ以上失えないね……なんだいあの強さったら…ブツブツ…」
三蔵(…ふふ、この玄奘三蔵、そこいらの天然鈍感朴念人と一緒にしてもらっちゃあ困る。この女…)
三蔵「それにしても、盗賊のアジトのわりには綺麗にしてあるな、ここ」
沙悟浄「…ふん、少しは黙ってられないのかい。このアタイが小汚ない所で寝られるかってんだ。これでも元は天界の」
三蔵「ま、そーだよな。女の子だもんなっ(屈託の無い笑顔)」
沙悟浄「〜〜っ!う、うるさいねっ!ば、ば、馬鹿にしてんのかいっ!?」
三蔵「女の子に女の子って言って、何がダメなのさ」
沙悟浄「もうお前黙れっ!!次にその口開いたら、八つ裂きにしてやるからねっ!!」
三蔵(…くくく……わかりやすいぜ……紛うこと無き『あ、あんたの為なんかじゃないんだからねっ!』的な感じだっ!)
三蔵「怒るなよー。こっちだって緊張してるんだよ、こんな状況でさあ」
沙悟浄「ふ、ふん。今さら恐れを抱いたかい。どうあってもアンタは誰ぞに食われる運命さね、まあそう思えば戯れ言のひとつやふたつ…」
三蔵「いや、こんな美人と同じ部屋にいるとか、緊張するな…って(少し頬を染めながら笑顔)」
沙悟浄「〜〜〜〜っ!!!びびびび!?びじ、おま、ふざけっ!!あ、バカ、あう、あ!?」
三蔵(面 白 く な っ て き ま し た)
悟空「…なんかお師匠さまが楽しんでるよーな気がする。伝わってくる」
八戒「なんじゃ、嫉妬か?ほほっ」
悟空「私も混ざりたい」
小龍「…似た者師弟ですね」
悟空「だってあのおねーさん、絶対イジリ甲斐があるタイプだよっ!私にはわかるっ!お師匠さまズルいっ!」
八戒「確かに器量も中々じゃし、褐色の肌もそそるしのう。あーゆー気の強そうな娘を…ほほ、良いの、良いの……ジュルリ」
小龍「…これは頭領さんピーンチ」
39: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/23(火) 08:07:15 ID:vd3jBrQpWo
悟空「ちょっと八戒ちゃんっ!それ私のシューマイっ!」
八戒「ほっ、名前でも書いてあったかの?早いもん勝ちじゃい」
小龍「…すみません、白酒一樽と、棒々鶏追加でお願いします。あ、あと香味春巻きを」
店員「はーい!八番テーブル、パイチューバンバンコーハル喜んでーっ!」
三蔵「…食うなあ、お前ら」
悟空「お師匠さまの無事を祝ってるんですよー?心配したんですから… ひょいぱくっ」
八戒「全くじゃ。よい弟子をもって幸せじゃのう師匠ど…あーっ!姉者その饅頭はワシがせっかく冷まして!吐けぃ!吐け猿ぅっ!」
小龍「…デザートなんにしようかな」
三蔵「全くこっちを見ないでそんな心配してたとか言われても説得力ないですよお二方?あと小龍くんも会話に入ろうよ…」
悟空「どっちでもいーじゃん、私らに心配なんかされなくても」
三蔵「えええ…」
八戒「心配するだけ無駄、といったところじゃの。くっだらん」
三蔵「ヒドくない?」
小龍「…杏仁豆腐もいいですけど、最近暑いし氷菓子も捨てがたいですね…」
三蔵「会話に入ろうよぅ」
悟空「ダメですよ。お師匠さまなんかと話したらシャオくんが汚れる。妊娠しちゃう」
三蔵「小龍くん男の子だよ?」
八戒「あー、アジトまでの膨大な罠を掻い潜った時の傷が痛むのう…」
三蔵「いや無傷ですやん…どこ怪我して」
八戒「触るなキモい」
三蔵「うわぁ傷付く。俺が無傷じゃなくなる」
小龍「…よし、かりんとう饅頭にします」
三蔵「ずいぶんコッテリしたねってかこっちを見ようよぅ小龍くーん」
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