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王「ろくな勇者いねえな!」
[8] -25 -50 

1: :2013/5/8(水) 01:33:08 ID:YHEhymVdsU
王「魔王討伐のため、名高き勇者を募ったが、どのような者が集まっておる?」

大臣「現在、笑顔勇者・弱気勇者・知ったか勇者・川柳勇者の四名が集まっています」

王「ろくな勇者いねえな!」


33: :2013/5/10(金) 01:08:48 ID:YHEhymVdsU
>>31-32
支援ダンケシェーン。
今日も今日とて無益な勇者達の話を投下していきます。
34: :2013/5/10(金) 01:10:00 ID:YHEhymVdsU
翌日

大臣「王様。勇者を募ったところ、新たに数名の勇者が集まりました」

王「……俺さ、今日夢見たんだわ」

大臣「夢ですか。一体どのような夢ですか?」

王「勇者が来たんだ。勇者の名に相応しい勇気と強さと常識を備えた好青年でな。瞬く間に魔王を倒してくれて」

大臣「いい夢を見たんですね」

王「正夢になることを祈ってんだわ。……覚悟決めた。大臣、どんな勇者が集まったか言ってみて!」

大臣「現在、コロコロ勇者・唐揚げ勇者・偽勇者・眠たい勇者の四名が集まっています」

王「駄目だあああ!!所詮夢は夢だったあああ!!もう危険な香りしかしねえよ!」

大臣「いやあ今回も期待できる勇者達ですね」

王「今回も!?お前今までの連中に僅かでも期待してたのかよ!?」

大臣「さっそく最初の勇者を呼んでみましょう」

王「また時間を無駄にする数日間が始まるわ糞がぁ!」
35: :2013/5/10(金) 01:10:50 ID:YHEhymVdsU
コロコロ勇者「どうも、コロコロ勇者です」

王「コロコロ言うけどさあ、お前一体何やねん!?」

大臣「何って、コロコロ勇者ですよ」

王「コロコロっていろいろあるだろうが!お前は何なの!?コロコロコミック好きなの!?」

大臣「掃除に使う奴かもしれませんね。綺麗になるからとても役に立ちます」

王「どちらにせよ魔王討伐には役立たないねえ!それで、結局お前は何なんだよ!?」

コロコロ勇者「これですね」スッ

大臣「ああ。腹筋を鍛えるコロコロですね。これだったのかー」

王「それかよ!それってどっちかっていうと腹筋ローラーのが正しくね!?」

大臣「でも腹筋を鍛えるコロコロでも何となく伝わると思いますよ」

王「何となくわかるけどさぁ!それの勇者なら正式名称使えよって!あれの正式名称ってどんなんだよ!?」

コロコロ勇者「いやあ、正式名称はわかりませんねえ」

王「お前だけは把握しとけよ!だからコロコロ勇者になっちゃうんだろうが!」
36: :2013/5/10(金) 01:12:03 ID:YHEhymVdsU
大臣「王様、彼の腹筋を見てください。すごいムキムキですよ。これは魔王討伐にも役立ちます」

王「まあいろいろツッコミはしたけど、確かにコロコロコミックや掃除の奴よりは役立つかもなあ」

コロコロ勇者「この腹筋があれば魔王を倒せますよ」

王「腹筋だけじゃどうしようもないよね?まあでも全身バランス良く筋肉はついてるし、かろうじて期待してやらんこともないわ」

大臣「何で上から目線なんですか?」

王「上だからですよぉ!俺、王様ぁ!かなり偉い存在なんだわ!」

コロコロ勇者「地位に溺れた哀れな男だ……」

王「何なのお前らの急なディスりは!?珍しく褒めてやったらつけあがりやがって!」

大臣「王様の態度に問題があるんですよ」

コロコロ勇者「コロコロさえあれば俺は無敵だ……魔王を倒し貴様よりも上の地位を得てやるからな」

王「穏やかじゃないこと言ってるねえ!俺は勇者と魔王のどっちを応援すればいいんだろう!?」

王「複雑だけどまあいいや!コロコロ勇者よ、魔王を討伐してくるのじゃ!」
37: :2013/5/10(金) 01:13:07 ID:YHEhymVdsU
翌日

大臣「コロコロ勇者が四面で戦死しました」

王「あいつ死んだんかあ!俺は喜ぶべきかな!?悲しむべきかな!?わかんねえよ!」

大臣「勇ましくコロコロで鍛えていたそうですが、腰痛に襲われて……」

王「敵陣でもやってたのかよ!?事前に鍛えて、本番中は戦いに集中しろよ!」

大臣「腰痛のところをゴーレムに襲われて亡くなったそうです」

王「そりゃ亡くなるわ!あれで腰とか痛めるとつらいもんねえ!応戦どころじゃないよ!」

王「反りかえるような姿勢でやって腰を痛めたり、腹筋の力が足りなくて他の筋力使うから違う場所が鍛えられたりするんだわ!」

王「背中はむしろ丸めるくらいの意識で、腹筋を用いて戻ってくる!そういう意識を持たないと効率的に鍛えられないんだよ!」

王「きちんと使えれば効果は絶大だからねえ!正しく使うのが大事なんだよぉ!」

大臣「王様の方がよっぽどコロコロ勇者じゃないですか」

王「本当にねえ!いっそコロコロ王名乗ってみようかなあ!」

大臣「気を取り直して次の勇者いってみましょうか」
38: :2013/5/10(金) 01:14:04 ID:YHEhymVdsU
唐揚げ勇者「どうもー唐揚げ勇者です」

王「食べてはないんだ!?常に唐揚げ食べてるわけではないんだね!」

唐揚げ勇者「やだなー王様の前でそんな失礼なことはしませんよ」

王「以前いたんだよ!俺の前でポテチをパリパリ食うアホがさぁ!お前もそうかと思ってさぁ!」

大臣「この人はポテチ勇者とは別人ですよ」

王「知ってるよ!ただ、同じ食べ物系だから、こいつも同類なんかなあって思ったんだよ!」

大臣「いますよねー、イメージ押し付けて差別する人。どうせこういう系は全員そうなんだーって」

王「何だよ!?何で俺が悪い空気になってんだよ!?」

唐揚げ勇者「そんな空気も唐揚げパーティで一掃しましょう。ほら、たくさん用意してきたんで」

王「結局食うのかよ!やっぱ正しいの俺の方だったじゃん!」

大臣「いますよねー、ちょっと予想が当たっただけで威張る人。一つ予想が当たっただけで「ほら見ろ俺の知識が絶対的に正しいんだ屑共」みたいな」

王「食べよう!とりあえず食べよう!この流れ一回切りたいっすわ!」
39: :2013/5/10(金) 01:14:47 ID:YHEhymVdsU
唐揚げ勇者「それじゃ準備しますねー」

王「待て待て!何でレモン汁かけたぁ!?俺かけてほしくない派なんだけどぉ!?」

唐揚げ勇者「は?唐揚げにはレモン汁でしょう。ふざけてるんですか?」

王「レモン汁かけたらごはんに合わなくなるだろうが!」

唐揚げ勇者「唐揚げでごはん食うとかwww味覚障害乙www」

王「大臣!こいつすっげームカつくんですけどぉ!?」

大臣「唐揚げ勇者を名乗るだけあって、食べ方等にこだわりがあるみたいですね」

王「んなもん個人の自由でええですやん!唐揚げはごはんに合うでしょ!」

唐揚げ勇者「いいや、認めません。唐揚げはレモン汁をかけて爽やかな酸味と共に食べるのがベストです」

王「唐揚げ勇者名乗るんならあらゆる可能性を追求しろぉ!」

大臣「まあまあ。本題は魔王討伐ですから。良い具合に満腹になりましたし、これなら良い感じで魔王倒せるでしょう」

王「お前の屁理屈もだいぶ苦しくなったな!ぶっちゃけ無理なの悟ってんだろ!?」

大臣「やってみなければわかりませんよ。では王様、そろそろ」

王「だいぶ流れ作業になってきたよな!……唐揚げ勇者よ、魔王を討伐してくるのじゃ!」
40: :2013/5/10(金) 01:15:54 ID:YHEhymVdsU
翌日

大臣「唐揚げ勇者が三面で戦死しました」

王「今回戦死者多いねえ!まあでも唐揚げ食べてるだけだもん、仕方ないね!」

大臣「勇ましくレモン汁をかけようとしたそうですが、ゴブリンにレモンを奪われて……」

王「奪われたから何!?それでどう死ぬって言うんだよ!?」

大臣「レモン汁を目にかけられたみたいです」

王「あー痛いわー!それはしみるわー!さすがゴブリンさんやわー!」

王「で、目を押さえてるところをゴブリンさんがトドメって!?」

大臣「いえ、あまりにしみてゴロゴロしたら勢い余って崖から落ちたみたいで」

王「自分から死んだんじゃねえか!レモン汁にこだわってっからそうなるんだよ!」

大臣「レモン汁ってそんなに悪いことですか?」

王「そうじゃないけど!ただ、好みは人それぞれだから、かけたくない人の気持ちも汲み取ってよってことだよ!」

大臣「一人一人の想いを尊重するのですか。王様は良き王ですよ」

王「やめて!唐揚げの話でそう言われたら馬鹿にされてるとしか思えないから!」

大臣「じゃあこの話は置きまして、次の勇者いきましょう」
41: :2013/5/10(金) 01:17:08 ID:YHEhymVdsU
偽勇者「どうも、偽勇者です」

王「偽物じゃねえか!何で偽物が来るんだよぉ!?」

大臣「どのような肩書きだろうと勇者は勇者です」

王「よく考えてみろ!勇者の偽物ってことは、こいつは勇者じゃねえんだよ!」

偽勇者「その通りです……私は自らを勇者であると偽って生きてきました」

偽勇者「勇者のような慕われる存在になりたい……そう思って勇者であると嘘をついてしまったのです」

偽勇者「人を助け、魔物も倒して生きてきましたが、私が偽物である事実は覆りません……」

王「えっ!?待って待って、お前魔物相手に勝てたりするの!?」

偽勇者「偽物でも勇者と名乗るからには相応の実力が必要だと思い、必死に努力しました」

偽勇者「そうした実力で勇者のように振る舞い生活してますが、多くの民を欺いている罪悪感で押しつぶされそうです……」

王「別によくない!?少なくとも、現時点でどの勇者よりもちゃんと勇者やってるよ、あんた!」
42: :2013/5/10(金) 01:18:44 ID:YHEhymVdsU
大臣「偽物とは言え、実力と志は本物です。これは魔王討伐に役立つでしょう」

王「お前と考えが一致する日が来るとは思わんかったわ!偽勇者、ちょっと魔王討伐頼んます!」

偽勇者「いえ、やはり自分は勇者に相応しくないです」

王「じゃあ何で応募したぁ!?大丈夫だって、お前こそ勇者だって!」

偽勇者「私は平民として生まれました。今まで、そしてこれから先も勇者にはなり得ません」

王「そんなことねえよ!人は誰しも生まれた時から勇者じゃねえよ!お前はこれから勇者になるとこなんだよ!」

王「お前みたいな正義の心を持った人間の地道な努力が、多くの人間の希望に満ちた明日へと繋がるんだよ!」

大臣「勇者にいつなるか?今でしょ」

王「お前ちょっと黙っててぇ!とにかく、今こそ本物になる時なんだよ!」

偽勇者「多くの民を欺いた私が、人の上に立ち導く……そんなことが許されるのでしょうか?」

大臣「大丈夫です。こんなのが一国の王なんですから」

王「どんな説得だよ!?そんなん言われたら俺けっこう傷つくのわかってる!?」

偽勇者「そうですよね……わかりました!本当の勇者になれるよう頑張ります!」

王「納得するのね!?今ので納得するかー俺かなりショックだわー!」

王「まあでも悲しんでもいられねえよな!……偽勇者よ、魔王を討伐してくるのじゃ!」
43: :2013/5/10(金) 01:19:21 ID:YHEhymVdsU
翌日

大臣「偽勇者が自首しました」

王「吹っ切れろよぉ!民騙してただけでそんな悪いことしてなかったじゃん!」

大臣「勇ましく葛藤を繰り返したそうですが、良心が勝ち残り……」

王「もう!罪を償うのは立派かもだけど、今じゃなくていいじゃん!」

大臣「自首をいつやるか?今でしょ」

王「お前急に林先生好きになったな!?調子に乗るなよ!」

王「つーか何でジャージ勇者みたいな屑がマジの勇者なのに、こんな良い奴が偽物なんだよ!」

大臣「罪を償って出所したら、その時こそ本物の勇者になれるといいですね」

王「何か良い話風に終わらそうとしてるけど、魔王討伐は振り出しだよ!どうすんべ!?」

大臣「じゃあ次の勇者に来てもらいましょう」
44: :2013/5/10(金) 01:20:08 ID:YHEhymVdsU
大臣「こちらが眠たい勇者です」

眠たい勇者「ふわぁ〜……眠たい……」

王「いよいよわけわかんねえのが来たな!もう肩書きでも何でもねえよ!ただの状態だよ!」

大臣「もう、また不服なんですか?」

王「不服だよ!何だ眠たい勇者って!?そんなん言い出したら俺だってムカついてる王様だよ!」

大臣「私はかっこいい大臣ですね」

王「自分で言うかよ!?お前そんなにかっこいい顔立ちじゃねえよ!」

王「ていうか勇者静かだけどどうしたぁ!?」

眠たい勇者「ZZZ」

王「寝てるよ!どんだけ眠たかったんだろう、立ったまま寝てるよ!」

眠たい勇者「……っ!寝てないですよ」

王「寝てたよ!しっかりと大文字でゼットを三つも並べてたよ!」

大臣「何で寝てる表現ってゼット並べるんですかね?」

王「知らないよ!自分で調べてきてぇ!」
45: :2013/5/10(金) 01:21:08 ID:YHEhymVdsU
王「ていうかお前は寝ていいよ!今のうちに寝て、普通の状態で魔王討伐行ってよ!」

眠たい勇者「そうは言いましても、眠たいっていうのは俺のアイデンティティですし」

王「黙れよ!眠たいことが僕の個性ですってどういうことだよ!?」

大臣「こんなご時世だからこそ、個性を持って生きたいんですよ」

王「いや、だから!もっと他にキャラ付けあるだろ!?ミサワじゃないんだからさ!」

眠たい勇者「そんな……一生懸命頑張って、一日一時間しか寝ないようにしてるのに……」

王「無駄な努力だねぇ!その成果が立ち寝だからね!何の役にも立たない絶望の努力だよ!」

大臣「まあでもこの勇者はキャラ付けのためだけにここまで頑張れるんですから。きっと魔王討伐も頑張りますよ」

王「頑張るのが当たり前ぇ!世界の命運を分かつんだもん、必死になるのが普通なんですよ!」

王「とにかく、お前は寝て普通の状態になったら、普通の勇者になるんだな!?」

眠たい勇者「そうですね。眠気が取れたらただの勇者ですよ」

王「よーしわかった!じゃあ命令するわ!お前は今から寝ろ!もうぐっすり寝てしまえ!」

王「そうしてコンディションを整えてから……眠たい勇者よ、魔王を討伐してくるのじゃ!」
46: :2013/5/10(金) 01:22:21 ID:YHEhymVdsU
翌日

大臣「眠たい勇者が三面で戦死しました」

王「結局駄目じゃねーか!三面て!けっこう最初の方で死にましたな!」

大臣「勇ましく剣を振るったそうですが、突然の眠気に襲われて……」

王「寝たんか!?あいつ戦場で立ち寝したんか!?」

大臣「寝てるところをゴブリンが襲って、そのまま永眠したみたいですね」

王「またゴブリンか!ていうか、俺昨日寝てから行けって言ったよな!?」

大臣「どうやらその命令は無視したみたいですね」

王「何でだよ!?」

大臣「寝たら自分に嘘をつくことになる……自分が自分であり続けるためには仕方なかったんでしょう」

王「仕方なくないよ!寝ようが起きようがあいつはあいつだろ!何でそれがわかんねえかなあ!?」

大臣「自分であり続けるために自らを苦しめた旅路の果てに、彼は永遠の夢へと旅立ちました。ある意味、彼はこれで救われたのかもしれませんね……」

王「かっこよさげに言ってるけどさぁ!なっさけねえ理由で無駄死にしただけだかんな!?」

大臣「そうそう、英語的にはいびきが「ズィーズィー」って聞こえるそうです。そこから寝る表現としてゼットを並べるようになったみたいですよ」

王「だからぶち込むタイミングをもうちょい考えてよ!ポテチの時もそうだったけど、今それ必要かね!?」
47: :2013/5/10(金) 01:23:13 ID:YHEhymVdsU
大臣「さて、今回応募した勇者は以上です。どうしましょう?」

王「俺が訊ねたいねえ!この国の勇者事情どうなってんだよ!?もうどうしようもないでしょ!」

大臣「有望な勇者がこれほど集まっても魔王討伐はならないんですね……」

王「有望な勇者いましたかね!?ほとんど屑ですよ!唯一有望な偽勇者も自首しちゃったし!」

王「もうこれどうすりゃいいんだよ!この国にまともな勇者いねえよ!」

大臣「自棄になってはなりません。きっと魔王を打ち倒す勇者が現れますよ」

王「今までの見てきてよく言えるな!?その前向きさだけは見習いたいよ!」

大臣「ですので、今後も諦めず勇者を募集しましょう」

王「結局こうするしかないんだよな!あーあ良い勇者来てくんねえかなあ!」
48: :2013/5/11(土) 01:03:27 ID:YHEhymVdsU
翌日

大臣「王様。勇者を募ったところ、新たに数名の勇者が集まりました」

王「……集まるのは集まるんだよな」

大臣「嬉しいことですよね。国の危機に立ちあがろうという者がこれほどいるというのは」

王「問題は悪ふざけみたいな奴しか集まらないってことなんだよな。皆お遊び気分なんだわ」

大臣「今回こそは期待できる勇者が集まりましたからご安心を」

王「もうネタの前振りにしか思えねえよ。まあいいや、今回どんな奴集まった?」

大臣「現在、ゲーム勇者・アルソック勇者・ダルビッシュ勇者・カフェオレ勇者の四名が集まっています」

王「やっぱ振りじゃん!わかりやすい振りだったな!ダチョウ倶楽部かよ!?」

王「あと今回カタカナ目立ちますね!なんか統一したい気分だったんかなあ!?」

大臣「統一感って大事だと思いますよ」

王「知らないよ!こんなくだらねえとこで統一感出さなくてもいいだろ!」

大臣「まあ大事なのは魔王を倒せるかどうかです。統一感なんてどうでもいいです」

王「あんたが言い出したことだろぉ!もういいよ、とりあえず勇者見ていこう!」
49: :2013/5/11(土) 01:04:13 ID:YHEhymVdsU
ゲーム勇者「……」ピコピコ

大臣「彼がゲーム勇者です」

王「ゲームやってんじゃないよ!俺と話せぇ!」

大臣「しかし彼はゲーム勇者ですよ。ゲームしないでどうするんですか?」

王「家でやってぇ!今偉い人の前だから控えてぇ!」

ゲーム勇者「……」ピコピコ

大臣「やめませんね。さすが勇者だ、度胸は満点です」

王「聞き分けが悪いだけだよ!人間が出来てねえんだよ、こいつの!」

ゲーム勇者「お前だから舐めてるだけだよ……」ピコピコ

王「悲しい訂正がきたよ!俺舐められてましたぁ!泣いていい!?」

大臣「ところで、ゲームはいつまで続けるんですか?」

ゲーム勇者「セーブポイントが見つからねえんだよ……」ピコピコ

王「よくあるよ!夕飯時に限って見つからなくて、お母さんに怒られるパターンだよ!」
50: :2013/5/11(土) 01:05:04 ID:YHEhymVdsU
王「大臣、こいつはどう魔王討伐に役立つんだよ!?」

大臣「何と言っても経験豊富ですからね。もう何人も魔王倒してるんですから」

ゲーム勇者「百人から先は数えていない……」ピコピコ

王「それゲームの話でしょぉ!?そんなん言ったら俺だって何人もの女の子を落としたモテ男だよ!」

大臣「でも現実に魔王なんかいるわけないですよね」

王「世界観否定!?俺らの住むこの世界には魔王いるんですぅ!」

ゲーム勇者「とにかく魔王の倒し方は知ってる。何なら縛りプレイで倒してやるよ」ピコピコ

王「確実に殺ってぇ!何ならチートやっちゃってもいいですからぁ!」

大臣「うわあ、チート勧めるってどうなんですか?」

王「個人で楽しむ分には良いんじゃないかな!?」

ゲーム勇者「じゃあオンラインゲームでチート使うわ」ピコピコ

王「それは駄目ぇ!いろんな人に迷惑かかっちゃうからぁ!」

ゲーム勇者「じゃあどうすりゃいいんだよ?」ピコピコ

王「魔王を倒せよ!……ゲーム勇者よ、魔王を討伐してくるのじゃ!」
51: :2013/5/11(土) 01:05:59 ID:YHEhymVdsU
翌日

大臣「ゲーム勇者が一面で戦死しました」

王「早いねぇ!倒し方知ってんじゃなかったの!?」

大臣「勇ましくゆうなまをプレイしたそうですが、その隙をスライムに突かれ……」

王「何でゆうなまやってんのぉ!?あれ魔王の立場じゃん!勇者なんだから勇者30やろうよ!」

大臣「クソゲー!って叫びながら死んでいったそうです」

王「いたね、そんな奴!そんな勇者、ゆうなまにいましたよね!」

大臣「クソゲーって評価になるようなゲームではないと思いますけどね」

王「真面目か!まあそこは人によりけりだよ!ゆうなま難易度高いゲームだしね!」

大臣「ゲームの良し悪しは人それぞれ……嫌いなゲームを貶めるのではなく、好きなゲームを楽しむのが大切なんですね」

王「勝手にまとめてんじゃねえよ!とりあえずあいつの人生はクソだよ!」

大臣「とりあえず次の勇者いってみましょう」

王「流すなよ!」
52: :2013/5/11(土) 01:06:34 ID:YHEhymVdsU
アルソック勇者「どうも、アルソック勇者です」

王「あれぇ!?吉田沙保里さんですよね!?」

アルソック勇者「いえ、アルソック勇者です」

王「いや、吉田沙保里さんですって!」

大臣「本人が否定してるのに何で信じてあげないんですか」

王「だって吉田沙保里さんなんだもん!ちょっとタックルしてもらえますか!?」

アルソック勇者「わかりました。えい」

王「ぐふう!ゲホッゲホッ……ほら!このタックルやで!?肩こり勇者の体当たりとはわけがちげぇ!」

大臣「切れ味鋭いタックルは吉田沙保里さんだけが出来る技ってわけでもないですよ」

王「でも出来る人は限られるよ!このタックルが出来る人はそうそういないよ!」
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